※この作品はR-18です。

VRアプリ『京ちゃんと一緒』R-18版   作:風見猫

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√三尋木咏
三尋木咏の場合①


三尋木咏、日本代表の先鋒を務めるトッププロは背を伸ばし、手に持った扇子を届かせようと試みる。だが届かない。わずかな距離の差が彼女に不可能の文字を突きつけた。

 

「はっはっは、届かねー。ボタンまでまったくもって届かねー」

 

日本トップレベルの麻雀プロの身長は145センチ。普段ならば扇子も合わせれば届くのだが、よりによってこの自販機はブロックの上にのせられており高さを笠増ししていた。

 

あまりのどうしようもなさに咏はけたけたと笑い、仕方ないと控室に戻るかと思案するうちに咏に影がかかる。

 

「これ、でいいんですよね?」

 

咏が見上げると代わりにボタンを押してくれた金髪の少年の顔。咏は瞬時に顔を見、着ている服を見、少年が押している自販機のボタンを見、また顔へと視線を移す。

 

「あれ? もしかして間違えちゃいました?」

 

咏が買おうとしていた飲み物が違うのかと気を回したのか、自分の財布を取りだそうとした少年の前でパッと扇子が開く。

 

「いやいや、正しいよ。ありがとね少年。その服を見るに清澄の応援かい?」

 

「あれ? 分かるんですか? 応援ってより付き添いの方が近いですね」

 

この時点で咏はここにいる京太郎がアプリではなく実存する人間だと見極め、脳内の記憶を総洗いして清澄高校の男子の制服であることを思い出し、そこから目的まで推測してみせた。

 

ひょっとしたら国家を背負った試合以上に頭が回転していたかもしれない。

 

「付き添いっていうと宮永の妹ちゃんかね、知らんけど」

 

国麻には中学3年と高校1年からの選別と高校2・3年とは別枠である。

長野は激戦区であったが1年というくくりで見れば代表は宮永咲になるのが自然だし、実際選ばれたのは彼女だ。

 

「知ってるじゃないですか。三尋木プロってお茶目さんですよね」

 

自由と評されることはあってもお茶目扱いされることには慣れていない咏。さらに自分がプロだと認知されていることに驚きと同時に恥ずかしさで血が上っていく。

 

「わかんねー、何を言ってるのかまったくもってわかんねー」

 

咏はよく使うフレーズを口にしながら首が赤くなっているのを扇子で仰いで誤魔化す。

 

「ところで付き添いって少年はマネなん?」

 

誤魔化すために口にした咏の言葉に京太郎は苦く笑う。

 

「一応選手なんですけど、インハイでは県予選の最初で落ちちゃいまして。だから雑用みたいなもんですかね」

 

「……んー、指導は?」

 

扇子の両端を指で摘まみながらの疑問の前に少しの沈黙があったかとを感じさせずに京太郎は答える。

 

「たまに見てもらうくらいで基本はネット麻ですね。一人だけレベル違いますから囲んでも練習にならないんで」

 

実のところ部長の久の方針が『須賀くんが全国に出ちゃったらモテちゃうから下手なままでいい』という、非常に自分勝手な理由なのだがそれを彼は知らない。

まこは実践主義であとの人間は自分のスペックを前提に話すのでコーチに向かず、京太郎の戦歴はほぼ焼き鳥である。

 

心が折れて辞める気になってないことが逆に不思議な立場であり、そのメンタルと雑用でも役に立とうという献身は高校生の器を超えている。

ポンコツ魔物姉妹を幼馴染に持つと人間どこかしら壊れるのかもしれない。

 

一方、咏の中で清澄高校に対する評価は落ちた。

 

人数が少なく有望な女子団体戦が最優先になるのは分かるがそれでも初心者部員をほっぽりだす理由にはならない。

どんな人間も最初は初心者であり、初心者を大事にしない競技は廃れる。

咏は瑞原はやりほど普及に力を入れていないがその部分を見失うほど枯れてはいなかった。

 

「じゃ、そのジュースの礼にちょこっと教えたげるか。役に立つかは知らんけど」

 

なお恋する相手に対する身びいきがなかったと言えばそれも嘘になる。

トッププロが直々に教えるという圧倒的に有利な立場でありながら、少し顔を赤くしながらチラチラと京太郎の顔と扇子を行き来する目線は初めてデートに誘うような態度であった。

 

「ほ、ほんとですか? あざっす!」

 

目上の人間の厚意には甘えるのが体育会系の性。特に疑問にも思わずついていく。

伸び悩んでいる時期に国家代表選手の指導を受けられるなど、向上心が少しでもあれば引っかかるに決まっている。

 

京太郎を背中に咏の方はといえば嬉しそうに口の端を緩めながら熱くなった顔を扇子で仰いでいる。

マイペースである種傍若無人な態度が鳴りを潜めていた。

某アナウンサーがそばにいればまず見間違いか夢だと思うであろう。

 

 

まずは四人麻雀、ただし三人は咏が担当して手加減付きで打った後、今度はネット麻雀をさせて京太郎の打ち方を見る。

そういう話だったのだが、京太郎がネット麻雀を始めようとした直前に咏が京太郎の膝に乗った。

 

「あの……咏さん?」

 

困惑の声をあげる京太郎。

なお最初は「三尋木プロ」とか「師匠」とか呼んでいたのだが、咏が「え~、なんか固くね? もっと緩くいこーぜ」と主張したため呼び名は変更された。

 

「後ろからじゃ見えんし。さっさと打つー」

 

ぐりぐりと弱い力で扇子の先を押し付けられ、どこぞのタコス娘を思い出しながら諦めた。

 

咏の首筋が赤くなっていることには気づかず、プロに教わるという奇跡的チャンスに真剣に打ち始める。

そして咏もそんな京太郎の打つ姿をしっかりと目に焼き付ける。

 

「えっと……どうでした?」

 

ネットで半荘打ち終わって、京太郎は窺うように聞く。1位を取れなかったので弱気になっている。

 

「んー、その前に麻雀より前になんかやってた?」

 

膝に座りっぱなしの咏は少し座り位置を変えてもぞもぞと太ももの感触を確かめる。

 

「中学ではハンドを。でもこれ関係あります?」

 

京太郎からすればハンドと麻雀には接点など全くなく、故に首を捻るもの。

 

「まず前提として京太郎は自分の手牌と河とドラ、相手の切り出しに注視しすぎ。この辺はネット麻雀の弊害だろうねい」

 

麻雀は相手のリーチ気配を察せられるかが中級者へ至る関門。

しかし現実はネットのように手牌の並びを固定するとは限らない。故に情報の取捨選択を間違え、現実で思う通りに打てなくなるものも多い。

 

「え? でも見ないと上がれな」

 

「見ちゃだめなんじゃなく、もっと広く見る。相手が自模った時、捨てた時、他の人間の目や指はどう動く? 肩に力が入ったり表情は? そして自分はどこを見るべき?」

 

その技術と発想の繋がりに京太郎は目を見開く。

 

「ハンドの時にはやってたんじゃないかい? 一瞬で味方と敵の位置を確認して、相手の動きを観察して読んで、フェイントを入れて躱して自分の動きを紛らわせる」

 

既に技術は培っていて、ただそれを『麻雀だから』という思い込みで封じてきたのだと天啓を受ける。

 

「ハンドをしてたってのもお前の経験だ。それを生かせばいいんだよ。

 どんな経験だって京太郎のものだ。オカルトになってなくても武器なんだぜい」

 

からからと咏は笑いながら扇子をひらひらさせる。

そして京太郎は衝撃を受けたあまりに名乗ってないはずの名前を咏が知っているという事実をあっさりと見落とした。

 

そして京太郎の中で『三尋木咏』という存在が遠い世界の住人から、尊敬すべき大人の女性へと変換される。

そんな人間に褒められたこと、認められたことがとても嬉しい。

 

「ありがとう、ございます」

 

「まー、あとは心理戦っていうか駆け引きも必要だかんな。こればっかは自分に合うのを磨くしかないからわかんねー。人相手に実践積むしかないんじゃねーの」

 

突き放すような言葉ではあるがそこには子供が歩き出すのを見守る母親のような優しさが含まれている。

 

それに照れながらも、ふと気づいたことに京太郎は言及する。

 

「あっ。レッスン料、どうしましょう?」

 

咏ほどのトッププレイヤーにここまで見てもらうのならば普通に万単位になる。

 

とある理由で通帳にこそ大金が振り込まれてはいるが、そんなもの普段の高校生活で引き出したりしない。

ゆえに現金として財布に入っているのはいささか物足りない金額である。

 

あわあわとする京太郎を咏は可愛らしく思う。普段『京太郎』にマネージャー業を任せているため、劣勢に入っている姿は結構貴重なのである。

 

『先達として導くのが務め』といったありきたりで、けれど漫画のように颯爽と立ち去るのも少しは考えた。

だがそれだと尊敬はされるだろうが発展はない。何より咏らしさが足りない。

 

ゆえに悪戯っぽくにんまり笑って京太郎の首に両手を回して顔を引き付け、唇を重ねる。

 

「料金はこういうのでどうよ? ……次回の予約もしとくかい? 前金はもらうけどねい」

 

濡れた唇を指でなぞりながら咏は熱のこもった声で囁く。

 

そしてその仕草を見た瞬間に京太郎の中で咏の立ち位置がまた変わる。

尊敬すべき大人の女性から、生身の女へ。

 

尊敬の気持ちが消えたわけではない。それは確かに存在する。だがその上で手に入れに行ってもいいのだと理解してしまった。

手を伸ばせば届く。

そしてこの短期間で何度も価値観を変えられた相手を「欲しい」と思うのは自然。

 

本能のままに手を伸ばし、年齢からは感じられないたおやかさと軽さに腕で支え、お互いの感情を交換するようにくちゅくちゅと唾液を味わう。

 

「ん……♡」

 

二人の唇の間に唾液の橋が架かる。重力に負けて着物を濡らす。

頬を手で覆い、こつんと額を合わす。それだけで咏は京太郎の意をくみ取る。

 

「和服の脱がし方までは知らないだろ? 特別だぜ」

 

ふわりと咏は膝から飛び降り、ひらりひらりと回転しながら花弁が舞うように着物を剥がしていく。

肌襦袢さえ脱ぎ捨てた咏は素肌を晒し、見せつけるような笑みを浮かべて扇子を開きながら一回転。

その扇子も床に落とし、一番外に着ていた着物を摘まみ放り投げて舞わせファサっと羽織る。

 

着崩れてまばらに素肌を隠す皺のよった着物姿は、全裸よりいっそう色っぽかった。

 

一瞬のチラ見であればバレないだろうが、注意してみればすぐに分かるだろう。外から見られないようにカチリとドアの鍵を閉める。

 

「ふふ、どれだけ予約されちまうのかわかんねー。これっぽっちもわかんねー」

 

普段とは違う妖艶に見える笑い方で咏はしずしずと京太郎の元に戻る。

今度は対面で滑らかな腿で足を挟んで京太郎の背中に手を当てて、すりすりと素肌の感触を伝えようと揺れる。

 

既に期待で潤った雫が京太郎の制服に染みを作り、熱をはらんだ瞳が確かな色を醸し出す。

普段は中学生にも間違えられかねない咏だが、成熟した女の色気を滲ませ幼く見える容姿と肌を彩る着物が倒錯感のアクセントになっていた。

 

京太郎は手首にキスをし、着物の内側に手を滑り込ませて張りのあるきめ細やかな肌を味わっていく。

 

「あひゃ♡ん♡ふっ♡くんっ♡」

 

異性を悦ばせる技術は明らかに京太郎が上で、先ほどまで余裕のあるような振る舞いをしていた咏は体の敏感な部分を強弱で探られるままに漏れる喘ぎ声で自分の弱点を教えてしまう。

 

「あ♡あっ♡んんうっ♡」

 

首の付け根に噛み跡を残されたら見られると絶対バレる。そう分かっているのに拒否する気が起きない。

むしろマーキングされたい。自分がこの男のものになる印が欲しい。

 

もう咏は目の前の牡が初めてではないことを気付いている。だが快楽に浸けられ体を飼いならされて意志を乱される。

指の一動作、舌の這う感触に咏は牝の声を止められず、起伏の少ない体で乳首は鋭敏に立ち、息は乱れて甘い嬌声を響かせる。

 

「あああ♡」

 

慣れた牡の手つきに咏は自分の中でざわつき背筋を走る快楽に鳴かされる。

 

「気持ちいいですか?」

 

「あふ♡わかんね♡わかんねー♡」

 

意地悪な問いかけに咏はいつものフレーズを口にするが、声色は完全に雄に媚びるものになって自分から足を開いていく。

 

崩れた着物は体液を吸って重くなり、ほとんど敷物に変わってしまっている。

この後は情事のあとを残しながら今日一日を過ごさないといけないという事実が咏の心を背徳と羞恥で彩る。

そしてその彩は咏を酔わせ更なる快楽を産む。

 

「じゃあ分かるまで感じさせてあげますね」

 

囁くのと同時に咏の耳を噛み舐めて食み舐って細くした舌で窪みをほじるように弄びながら、見た目通り生えてない陰部を蜜をしっかり馴染ませて指でほぐしていく。

 

「ふわ♡あぅ♡んくぅ♡あひゅ♡」

 

まだ大して触れていないにもかかわらず咏の蜜は溢れ出て着物に新しい染みを作っていく。いやらしい匂いが室内に充満していく。

 

「欲しくなったら言ってくださいね。咏さんの中に入れますから」

 

ガチガチに固まった剛直を小さな掌に握らせ、入れられた時の感覚を想像しやすいように二本指に増やして咏の下の口をかき回す。

とたんに甘い声が甲高くなり腰が震え指を締め付ける。

 

「ああっ♡ほし♡欲しい♡」

 

「もう我慢できないんですか? 日本代表の先鋒がただの教え子に?」

 

立場を思い出させる言葉も今の咏には酔わせるための毒になる。

 

「くだ♡しゃい♡京太郎の立派なちんぽ♡三尋木咏にぶち込んで♡」

 

媚びた口調で自ら秘部を晒し、愛おしげに剛直を手で擦って強請る。

そこにはプライドなど捨て牝としての本能を第一にする姿があった。

 

「くあぁ♡お腹広げられて♡こんなのぉ♡」

 

秘部から処女の証が流れ目が涙で潤む。

それでも優しく奥の子宮口をノックする動きに、咏の顔は痛みより快楽で歪み始める。

 

「咏さん、口開けて」

 

ただの男子高校生がオリンピックにも出る相手を組み伏せ、口から垂らす唾液を飲ませ、膣の中を蹂躙しながら快感に染め上げる。

 

普通ではありえない関係と快楽に咏の頭の中は白熱し理性が消えていく。

そしてそれは京太郎も同じ。本来なら手を出せない相手が自分を求めて鳴いている。征服欲が沸きあげあとのことがどうでもよくなる。

 

「京太郎♡あああ♡欲しい♡子供♡産ませて♡はああっ♡」

 

「孕め!たっぷり注ぎ込んでやるからな」

 

二人ともがその気になってしまえばこの場に止められる人間などいない。

一時の快楽のために立場を打ち捨て一組の獣として最後まで行く。

 

ドロドロと熱い液体が咏の体を満たし、しかしまだ足りないと京太郎は咏を孕み袋にしようと腰を打ち付け、何度も何度も快楽の渦に堕とす。

 

「こんにゃ♡予約されたら♡私♡」

 

咏は目に♡を浮かべるような嬉しさしかない顔で叫ぶ。

 

「一生♡京太郎のものぉぉ♡」

 

どっぷりと抜けられない沼に嵌って堕ちていく。

 

 

「うわああ」

 

冷静になった咏は布団に頭から飛び込む。自分がやったことを思い出せば悶えるしかない。

 

「こんな関係になるとか、知らんし」

 

女を意識させようと突っ込んだ先が地雷原だった心境。

 

「あれじゃただの都合のいい女だろぉ?」

 

あそこまで女慣れしているとは思わなかった。

気持ちよくされすぎて主導権を握れたのは最初のキスまで。

 

だがまあ、連絡先の交換はできた。少なくともスタートラインには立てただろう。

その代わり着物だけではなくいろいろと失った気はする。

 

とりあえずスケジュールを見直して次のレッスン予定を立てなければならない。

そしてその夜は帰れないと思った方がいいだろう。そうあってほしいというのが咏の正直な気持ちだ。

 

「はっはっは、本人に会うための都合を『本人』にさせるとか意味わかんねー」

 

栓をして中に留まっている種を感じて下腹部に手を当て、扇子を広げて笑う。

 

距離も立場も離れている自分は不利だろうがそのあたりは気にしない。

 

「『迫りくる怒涛の火力』。異名の意味を教えてやんよ」

 

大人としての色々を使うことも辞さない、攻めることはもう決まっている。

 

「結果は知らんけど」

 

知らないなら知りに行けばいい。

とりあえずはアプリを立ち上げ、今日のことを話して『京太郎』を弄ろうと咏は思うのだった。




師匠化はプロットにあった。そのあとはなかった。
……あわあわと同類ってどういうことですかね? 淡は三次元の存在だと一切気づいてないけど。

レッスン料の払い方おかしい。
なお京ちゃんが本当に経験豊富か、そっちの道の天才かはこのルートでは決まってないです。


次回はせっかくアンケートしたから阿知賀ハーレムでも行きますか。
1話目ぶりじゃないかな複数人全員とヤるのって。
6人のエロだから時間かかるかも?

なおアンケート結果は以下の通りでした。
(140) 全員(顧問含む)
(33) 憧・穏乃の親友コンビ
(85) 松実姉妹セット
(11) 灼・晴恵師弟パック
(61) 元阿知賀子供麻雀部(和・穏乃・憧・玄)

次回更新は?

  • 咏たんが幼馴染だったら
  • 白糸台生活の続き
  • 男女比世界の続き
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