「あ、京ちゃん」
それは優希に告白、というか自分も含めて和と咲の恋愛感情まで京太郎にぶちまけた日の帰り道、所在なさげにしている咲と目が合った。
「おう、咲か」
一方で京太郎の反応は変わらない。優希はともかく他二人に関しては怪しいというのが正直な心情であった。
「あの、優希ちゃんからその、聞いたんだよね?」
あまりにも普段と変わらなすぎる幼馴染の姿につい突いてしまう。やってからやめておけばよかったと咲は自己嫌悪する。
「でもお前はあれじゃん、嫁さん事件」
『嫁さん事件』とはクラスメイトに仲をはやされた際に咲がバッサリと『ただの中学のクラスメイト』と言い切った出来事である。
実際に気のあるなしとは関係なく、即断で切り捨てられるとある種の諦念を得るものだ。
「あれは! ……私みたいな何もない子に京ちゃんは似合わないもん」
「今は完全に全国麻雀のホープと県大会1回戦敗退で逆転してるけどな」
麻雀がかかわって咲は強気なところを見せるようになり、京太郎を積極的にいじる頻度も上がった。実際明るくなったと思う。
なのに今日はまるで以前のようだ。
「私は優希ちゃんみたいに京ちゃんと趣味合わないし、和ちゃんみたいにきれいでスタイルもよくないし」
「優希は単になんにでも振り回すだけだけどな。和に関しては、うんがんばれ」
「頑張っても無理だよぉ。京ちゃんの意地悪」
お互いに遠慮がないところも独特の距離感。それを羨ましく思っている人間がいることには気づかない。
「京ちゃんは和ちゃんから直接告白されたらやっぱり付き合う?」
「んー、揺れるかもな。でも和って完璧すぎだろ? 長く持つかは正直分からん」
予想とは違う答えに思わず咲は目を丸くする。
「お前も言ってたろ? 劣等感っていうか。何つーか和は俺の中ではアイドルなんだよ」
アイドルと付き合えると本気で信じられる人間がどれだけいるかといえば、それは難関だろう。
「でも告白されたら付き合う?」
「アイドルだからな。舞い上がらない自信はない」
付き合ってうまくいくか、結婚して離婚しないかなど保証はない。特に心の闇というのは致命傷になりうる。
「それなら、その、私なんかでも目があったり……な、ないよね、ごめん」
勇気を出してはみたもののすぐに勢いをなくす咲。
「咲なら安心して付き合えるとは思うぞ」
咲は目を地面に落としたところで思いがけない言葉を聞いて咄嗟に目を見て、目が合ったことと顔の温度が上がったことに気づいてすぐに逸らす。
「でも、ドキドキは……」
自分はこんなにドキドキしているのにと、不公平さについ口を開いてしまう。
そしてかき集めた気合を込めて、京太郎のコートの中に飛び込む。
「えいっ。……どうかな?」
スキンシップとしては控えめ。他の女性であればもっと積極的な手を打つだろうそれは、しかし咲の性格を知る者からすればどれだけの思い切りを込めたかが分かる。
見上げる小動物らしさと暖かい体温が鼓動を早める。
桜色の唇から吐き出される白い息を塞ぐように唇をつければ、熱いとも思える吐息と唾液を混ぜてお互いの体の中に行き渡させる。
「これが答えかな」
「はふ……私の方がドキドキしちゃったよぉ」
咲は初めての深いキスに唇を指で触りながら余韻に浸るように息を継ぎ、ちょんと京太郎の服の袖をつかむ。
「今日、お父さんの帰り遅いんだ。だから、ね」
「お前自分が何言ってるかわかってんの?」
「だ、だって先越されるのやだもん……」
常には見せない大胆さに問いを投げかけると、咲は焦ったようにきょろきょろと周りを見渡しながら袖をつかむ指に力を入れる。
「私を好きにしてもらうだけで京ちゃんが離れていかないならそれでいい。一緒が、いいよ」
家族が離れた経験を持つ咲にとっては証がないのは不安だった。
「本当に好きにするぞ」
「う、うん」
頷く咲の目にはわずかな期待がこもっている。
文学少女はそれなりにそういう本も読むし、登場人物を自分と想い人に置き換えて慰めてしまったこともある。
だから家に着くまでに想像で内股にくちゅくちゅと蜜が滴るのも無理ないことだった。
咲は自分の部屋に京太郎を連れ込むと、荒くなった息でしなだれかかり甘い声で誘う。
「京ちゃん♡エッチな子でごめんね♡前戯いらないくらい濡れちゃってるから♡」
「確かにぐちゅぐちゅだな。俺と過ごしてる時、こんなだったりしたのか?」
ねっとりと糸を引く愛液を指の間に端がけして見せながら京太郎は咲に質問する。
「レディースランチ頼むとき、時々♡あの時だけは私だけの京ちゃんでいてくれるから♡あん♡」
ぐちゅりと内部をかき回す京太郎の人差し指に咲は感度よく声を奏でながら指を締め付ける。
「咲はエッチだな。俺に隠れてそんなこと考えてたのか」
「あはぁ♡んん♡ひん♡ああ♡ごめん♡ごめんなさい♡エッチな幼馴染を京ちゃんの棒で躾けて♡」
とろとろと愛液はシ-ツに染みを作り、咲は自分の欲望に素直になる。
そして京太郎の怒張があらわになると、わかりゃすく色に染まったため息を漏らす。
「ああ♡あんなに張り出してて反ってる♡太くてガチガチすぎるよぉ♡こんなので経験しちゃったら京ちゃんから一生離れられない♡」
目の前の存在を無意識に幼馴染から一生を尽くす相手にと見る目が変わっていく。
一時の感情ではすまないと本能が訴えかけてくる。だが心の内側から焼いてくる熱と想いが上回る。
「京ちゃんのおちんちんください♡私を京ちゃんのものにして♡」
「分かった。今日から咲は俺の彼女だからな」
「嬉しい♡んあああ♡」
ずっとずっと欲しかった答えを貰って、咲は心身ともに貫かれて悦びの声をあげた。
心の高揚からか初めての痛みはかなり緩和され、膣壁を支配するような抉り込む振動と反しが産む引っ掛かりでのこそがれる感覚が快楽としてパチパチと咲の脳髄に注ぎ込まれる。
「咲、痛くないか?」
顔を覗き込みながらやさしく訪ねてくる幼馴染の姿は見慣れているはずなのに、咲の内側を支配し屈服させようとする怒張の凶悪さとのギャップで胸がいつもより高鳴る。
「平、気♡気持ちい♡初めてなのに♡エッチな子でごめんね♡京ちゃん信じて♡」
もし京太郎に遊んでる子だと思われたら生きていけないと咲は本気で思う。
だが快感に鳴き喘ぎ声を必死に噛み殺しながらも蓄積する快感の渦が正気を削っていく。
「分かってるさ。それに男は自分ので感じてもらえると嬉しいもんだからな」
そして京太郎のその言葉が咲を決壊させた。
「ふああ♡京ちゃんのおっきいおちんちんが入り口まで削ってくる♡引っかかれるのいい♡奥突かれるのも好き♡全部気持ちいいの♡」
近所に聞こえそうなほど色に狂った咲は自分で腰を揺すりながら京太郎に抱き着いて鳴く。
「好き♡好き♡このおちんちん好きぃ♡京ちゃんのベッドヤクザ♡」
蕩ける非難とも称賛とも判断がしづらい言葉に京太郎は苦笑しながら、腰遣いを捩じり螺旋を描くものに変化させる。
「俺からすると咲が自分から屈服しに来てるんだけど?」
「んくう♡こんにゃ♡気持ちいいとこ全部に♡当たるおちんち♡勝てないもん♡ふああっ♡」
1オクターブ高い声をあげて咲は頂点まで登り、四肢を痙攣させる。
だが京太郎の責めは終わらず、奥のザラザラとしたうねる天井で高速でズンズンと衝撃を叩きこむ。
「ふにゃああ♡らめ♡こんにゃのおお♡」
蕩け切った顔で絶叫するにとどまらず、震える咲の股間から暖かな黄色のしずくが噴出する。
「ふあぁ♡あ♡あふ♡」
そして咲は幼稚園以来にベッドに地図を作ってしまったのであった。
「んもう、京ちゃんの馬鹿」
風呂場で咲は怒ったというよりは拗ねた様子で初めての恋人をスポンジで擦っている。
「いや俺もああなるとは思ってなかったんだよ」
一方で京太郎もタオルを泡立てて咲の太腿を撫でていく。
おしっこさせられた咲がいまいち怒れないのは、その噴出したものが体位的にほぼすべて京太郎の体にかかってしまったからである。
ぶっかけておいて一人でお風呂に入ることもできず一緒になるのは当然で、洗いっこは咲の発案であった。
咲の太腿の付け根辺りを泡立ったタオルがゆっくりと優しく撫で、京太郎の指先がわずかに掠る。
「あ♡」
わざとかと思い声を押し殺して感じてしまったことを隠そうとするが、京太郎はそのまま咲の足にお湯をかける。
そうなると、逆に意識されてないことに女としてのプライドが揺れ動く。
そして咲の目線はベッドで自分を蹂躙したものに注がれる。
「京ちゃん、ここどうしちゃったの?」
そっと指先を伸ばしつまんだのは大きく天にそびえ立ちそうな京太郎の怒張。
「いや、さっきの今で意識するなって方が無茶だろ。お前まっぱだし」
「優希ちゃんがスカートめくった時は無反応だって聞いたよ?」
「あの時は悪ノリだと思ったんだよ。それに恋人の、なんだ好きなやつの裸とじゃ色々違うの」
意地悪な質問の裏に隠れた咲の不安を取り除く言葉に、やはり敵わないと思い知らされてしまう。
咲が自分から差し出せると思うものは少なくて、愛しさを込めて怒張に唇を落とす。
「ちょ、咲?」
「んふ♡ちゅ♡ここ、私のお口できれいにさせて♡ちゅる♡」
まだ石鹸で洗っていないためか牡の匂いと自分の愛液、血の味も混じってお世辞にもおいしいとは言えない。
だけど咲の胸に去来する愛情はそんなもので消えるわけもなく、口に入りきらない怒張をせめて慰めようと甘噛みや吸い付き、舌を混ぜながら丹念にくまなく唇を這わせていく。
「けふ♡こふ♡ごちそうさまでした♡」
「ごちそうじゃないだろ。お前は何考えてるんだ?」
呆れながらも京太郎の怒張は一回り大きくなり太い血管が主張している。興奮してしまった事実は誤魔化せない。
「京ちゃんに気持ちよくなってもらいたいなって♡さっきは私だけイかされちゃったし♡だから今度は私の子宮にどびゅどびゅして♡」
「言ってる意味わかってるのか?」
「うん♡」
「子供出来ちゃうんだぞ?」
「出来たら育てるから♡きてえ♡」
問答さえ咲には愛撫同然で濡れた秘部を晒すと我慢が限界に達した京太郎が襲う。
最初に比べて明らかに激しく肉打つリズムは、咲の初めてのためにどれだけ気を遣っていたかを示す指標にもなっていた。
「中出しして孕ませてやるからな!」
「うん♡京ちゃんのピストンすごい♡んん♡乳首吸っても何も出ないのにぃ♡」
ガツガツと奥を穿つ動きに咲は逆らわず、ただ嬌声が大きくなっていく。
「すぐに出るようにしてやる」
「んん♡京ちゃんも母乳吸うのぉ♡いい、よ♡」
そして咲も京太郎の体に馴染んだ分だけ子宮が下り、子宮をこじ開けようとする動きに膣が搾り取るように絡みつく。
自分の見た目を周囲に比べて地味だと思っている咲であったが、その実体の中身はいわゆる名器と呼ばれるもの。
搾ろうとする吸引力と奥に粒々の密集した数の子天井は京太郎を短い時間で追い詰めていく。
「咲、お前吸い付くような肌触りで可愛いぞ」
「嬉し♡京ちゃん♡京ちゃぁん♡」
お互いの息が荒く熱をもって高まっていく。
結合部だけではなく掌も合わせ唇を重ねて、密着する部分を増やしながらいやらしい水音と喘ぎ声、ピストンのたびにぶつかる肉の音が三重奏になってお風呂の中を充満させていく。
きっかけはどちらが作ったのか、それすら溶け合う中で判別できないまま咲の一番奥を流れ込む白濁液が満たし、逆流を防ごうとさらに入り口が締まりながら脈動する。
それが京太郎の最後の精子の塊を噴出させてべちゃりと咲の中に叩きつけられ徐々に弛緩していく。
「ああ♡う♡はー♡幸せぇ♡」
「おおぅ……やっちまった」
余韻に浸って蕩けた笑顔を浮かべる咲と賢者タイムに入り自分のやらかしたことを正視する京太郎は中々の凸凹コンビぶりであった。
「えー、恋人会議をします」
今度はエッチな雰囲気にならないように気を遣った正しいお風呂タイムのあと、京太郎と咲は椅子に座って向き合っていた。
「はーい。で『恋人会議』って何?」
「家族会議の恋人版だ」
開始の宣言と共にぐだぐだとはじまる辺りが非常に両者のらしさを表している。
「そっかあ。もう恋人だもんね。えへへ」
「そっちに浸るのは後にしてくれ。真面目な話題だからな」
「京ちゃんが真面目な話?」
恋人になっていたり恋心を告げたくせにやたらと評価が辛いがただのじゃれ合いである。
「さっきので子供出来てたらどーするよ?」
「……産むしかないんじゃないかな」
当然のように現実と向き合わなければならない時も人にはある。
「それは確定として。高校、辞めることになるよなぁ」
「そう、だね」
妊娠は隠せるものではない。特に咲も京太郎も高校1年生である。
そして風当たりは男側にきついだろう。
「中卒で働くとなるとやっぱお前にも苦労させると思うんだよな。幸いちょっと預金はあるけどそれもなあ」
実のところアプリ関係で入ってくる金銭はちょっとどころではないが、当人からすればいつ消えてもおかしくない収入源にしか思えない。
「あ、私が奥さん枠に入ってる。えへー」
頭がお花畑から帰ってこないポンコツはパートぐらいしか無理だろうと現実的な判断を下す京太郎。
「でも京ちゃん、将来のことも大事だけど直近の和ちゃんや優希ちゃんへの言い訳も」
「あー、うん、それなー」
問題は数多く、悩みは尽きない。当人たちは気づいていないがそろそろ咲の父親の帰宅時刻である。
「ただね京ちゃん、私一つだけ自信があるんだ」
「うん?」
「京ちゃんと一緒なら、どんなときだって私は幸せだって」
その笑顔は彼女自身の名前にこの上なくふさわしいものだった。
宮永咲IFルート。なぜこれが正史ではないのか?(作者のせい)
いや京咲No.1が言いづらいと言われたのでね、うん。
作者も最初は京咲から入ったので可愛い咲ちゃんも書きたくなったんだ!
次回はおそらく愛宕姉妹丼。
姉妹はどこも仲良しだなー
次回更新は?
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