第10話
あれから生き残った村人を全て集め、エモット家以外の村人に洗脳魔法を行使した。
騎士達からエモット母は辛くも逃げ切った、という記憶を捏造した。
エモット家に施さなかったのは、蘇生させたのを覚えていればそのことに対して恩義を感じたままにさせておくためだ。
感謝なら、いくらしてくれても問題はないからな。
その後、ガゼフ・ストロノーフなる騎士と合流。
目的が同じだったため、協力関係を結びニグンとかいう隊長率いる魔法軍を撃退した。
まさかの第七位階魔法の天使召喚を使用され、しかしワンパンで倒してきた。
この世界のレベルは低すぎる、と思っていたが、上には上がいるらしい。
まあ、第七位階程度なら脅威でもなんでもないが…
「見ていましたよ、きるゆーさん。」
「ひゃいっ!?」
帰還後、オレはモモンガさんにニヤニヤした笑みで出迎えられた。
(骨なので本当にニヤニヤしていたかはわからないが…)
「ああ、すみません…勝手にアイテムを使ったりして…」
オレは
ゴブリンの角笛とは、500円課金ガチャのハズレアイテム。
使用するとゴブリンを何匹か呼んで使役することができるゴミアイテムだ。
…なのだが、レベル一桁で騎士相当なこの世界ではかなり有用なアイテムだろう。
どうやら村人達が死んで、村の存続が危ぶまれていたらしい。
人手が足りず困るだろうということで、使っても問題ないアイテムを押し付けた。
人手が足りないのであればとナザリックの魔物を貸し与えることも考えたが、モモンガさんに相談も無しに約束するのは気が引けた。
「助けた人間に吸血してましたよね?」
オワタ…あのシーン見られてた…
なんでそんなとこ覗いてんだよ!エッチ!スケベ!
「違うんですよギルド長!ヴァンパイアにとって吸血は、食事と同等の価値を持ってるんだ!…かといって、ナザリックのNPCを吸うわけにはいかないし…」
「はははは。なんて、ちょっとからかってみただけです。気持ちはわかりますよ。」
「勘弁してくださいよ…ショックで心臓動き出すかと思ったぜ…」
いや、本気で。
今胸の中でバクバクいっててもおかしくない。
「それで、本題ですが。…この世界に、ユグドラシルの魔法やモンスターが存在している件です。」
「それはオレも気になった。低級魔法もそうだが、
「私も見ていましたよ。随分と派手に倒してましたね。」
「いや、騎士共が雑魚ばっかだったからちょっと楽しくなって、つい…」
「きるゆーさんも、多少アンデットの種族に引っ張られてるみたいですね。」
「まあ…人殺しても、なんとも思わなかったしな。」
やはり、人間の時と性格や考え方が変わっているのだろうか。
そう考えると、過去のオレが死んでしまったようで少し寒気を覚えた。
「ニグンとかいう男がアレのことを最高天使とか言っていた。この世界の国家戦力は、アレが最大戦力だと思いたいな。」
「それはどうでしょうか。…あの魔法にモンスター。この世界に、他のプレイヤーが存在している可能性があります。だとしたら第十位階。果ては世界級。ワールドアイテムの存在があってもおかしくないと思います。」
「可能性というか、実際そうなんだろうな。じゃないと説明がつかない。…っかー!面倒なことになったな。」
転生したプレイヤーねえ…
ユグドラシルにはナザリックの陣営に勝てるような勢力は無かったとは思うが…
胃がキリキリと痛む。ああ、エンリちゃんに癒されたい…
「それで。きるゆーさんはカルネ村の処分はどうするつもりなんですか?」
「へ?オレに聞くの?…オレは折角助けたんだしこらからも支援して行きたいと思ってるんだが…」
オレはギルド長に全ての決定権があると思っていた。
オレは正直頭のいい方じゃないし、そういう方面は全てアルベドかモモンガさんにやってもらいたいんだけど…
「わかりました。この村は保護下に入れましょう。どうやら、恩も売れているようですし。使い道はありそうです。」
「はは…命を救われたからかな?こっちの世界特有の考え方だね。」
「お祭りでも開いてみたらどうですか?カルネ村の英雄、ブラッド記念日、みたいな。。」
「勘弁してください…」
あっちに行ってもこっちへ行ってもブラッド様、ブラッド様。
村人たちは間違いなくかなりの恩義を感じているようだった。
吸血鬼だから、血液、という安直に考えた名前だからあんまり呼ばないで欲しかったんだが…
「これはこの村以外にも武勇伝として広まって行きそうだな…」
「良いじゃないですか。村を救った英雄、ブラッドさん。」
「やめてくださいよ…」
はあ。胃が痛い…この後マリーで遊ぼう。気分転換だ。
「私がアインズ・ウール・ゴウンの名で何か大きな事をしでかします。そうしたら、ブラッドはアインズ・ウール・ゴウンなる者を敵視している、みたいな情報を流して欲しいんです。」
「敵視? それはどういう…?」
「この世界に転移したプレイヤーがいたとして。もし、そのプレイヤーがアインズ・ウール・ゴウンのメンバーだったら?」
「それは…でも、リスクが高くないですか?」
「私もそれは考えました。…が、もしこの世界に仲間がいる可能性が少しでもあるなら…」
「モモンガさんの考えはわかりました。…でも、オレがナザリックへ敵対する意味は…?」
敵対とは穏やかじゃない。
ブラッドはアインズ・ウール・ゴウンのメンバー、と言ったほうが早いのでは?
「アインズ・ウール・ゴウンは異業種ばかりのギルド。もし、ナザリックが人間の敵と見られた場合どうなるでしょうか。」
確かに、それはちょっとまずいかもしれない。
この世界の人間全員が相手となると、少し骨が折れる。
「私たちが負けるとは思いませんが、もしその中に強力なプレイヤーがいたら打撃を受けてしまうかもしれません。」
「考えたくない事だが、そうだな…」
「ブラッドがアインズ・ウール・ゴウンと敵対しているならば、その時に矢面に立つのは、当然強者である冒険者ブラッド。」
「なるほど…確かに、敵対している陣営と裏で繋がっている、ってのは最悪なシナリオだな。」
「そして、ナザリックを強襲するとなれば、確実にブラッドに話がいく。」
「不意を打とうとした相手を待ち構えることができる、か…」
「はい。ですので、きるゆーさんにはこの世界の文明に触れて、そこで冒険者として名声を上げて欲しいんです。」
「な、なるほど…」
面倒ごとかと思ったが、これはもしや異世界転生のテンプレってやつなのでは?
つまりは、冒険者になって俺TUEEEして来い、って事でよろしいか?
作者がアインズ様みたいに頭良くないから進行がこれでいいのかわからない…
世界征服に向けて、おかしいところとかまずい点とかあったら教えてください。
世界征服しようと思ったことがないから勝手がわからない…