※この作品はR-18です。

モモンガさん!それをㅤ殺すなんてㅤもったいない!   作:朝潮

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この差を覆すことはできないとは思いますが、アンケートはまだ募集中です。

後今回変なスキル作りました。ごめんなさい。


第26話

 

 

 

「ナ…なァアめるナぁあぁああ!!!」

 

喉を詰まらせながら、喉を引き裂くような叫び。

そして、己を掴んでいる手を殴り、引っ掻き、刺す。

この世界の人間にしてはSTRが高いようで、攻撃された場所の皮膚が赤く跡が付く。

 

「こっ…こんな…ドゴデェェエエエ!!」

 

女は、これほどの実力差を見ても諦めない。

ま、諦めたら殺されると思っているだろうし当たり前か。

 

「絶望のオーラ。レベルII。」

「ひっ!…ひぁ…」

 

が、オーラの出力を上げたことでそれも終わる。

レベルIIは恐慌。思考すらまともに働かないはずだ。

 

「言ったはずだ。上には上がいると。」

「た、たひゅけ…」

「何だって?」

 

オレはギリ、と締め上げる。

女はこれまで以上にジタバタと暴れだすが、そこにはこちらへの攻撃意がなくなっていた。

敗北を理解し、逃げるための攻撃から、ただの逃亡へと変化した。

こうなって仕舞えばもう逃げることすらできないだろう。

 

「おね…が…や…ぁ…」

 

ああ、ついに泣いちゃった。

なら初めからそんなことしなきゃいいのに。

 

…ま、お仕置きはこの程度でいいだろう。

オレのこの怒りも少しは晴れた。

女の首から手を離し、オーラも切る。

 

「…そうだな。お前のその無様な姿に免じて許してやろう。」

「はぁ…っ!はぁっ!はぁっ!はぁっ!」

 

喉をつかまれ呼吸が満足にできていなかった女。

手が離れた瞬間に大きく息を吸い込み、荒い呼吸を繰り返す。

スキルは切ったはずだが、女はこちらを恐怖の目で見つめていた。

 

「今すぐに下れ。命だけは助けてやる。」

「…」

 

女はかなり迷っている様子。

あれだけ恐怖を植え付けたのに、即答できないとはやはりこの女は強い。

 

「即答できないようなら…」

「わかった!わかったから!私を好きにしていい!」

「そうか、それは丁度良かった。お前が欲しかったんだよ。」

 

女の頬に汗が流れる。

極度の緊張を感じている様子。

 

「オレたちの下に付け。お前はなかなかに使える。」

「わ、わかった…」

 

オレは、スティレットを突き刺された左目を拭う。

拭われた血の下から出てきたのは、すでに再生した目玉。

オレは吸血鬼(ヴァンパイア)っぽいというだけで自動回復スキルを取っている。

 

「な…っ!?」

 

こっちの世界では珍しいスキルなのか、女が驚く。

トロールもこっちの世界にはいたはずなんだけどな。

 

「変な気は起こすなよ。大人しくしてろ。」

 

オレは女に釘を刺し、ニニャを起こす。

状態回復をした後に頬をペチペチと何度か叩くと、目を覚ました。

 

「あ、あれ、ここは…ブラッドさん?…って、この格好は一体…!?」

「大丈夫か?お前の最後の記憶を教えてくれ。」

「えっと、ンフィーレアさんの工房に報奨金を受け取りに来て…それで…」

 

ニニャはしばらくブツブツと考え込み、そして大きく狼狽した。

そして、オレに助けを求める。

 

「ブラッドさん!ペテルが!ダインが!ルクルットが…!」

「わかってる。」

 

ニニャがオレにすがり付く。

さらしに巻かれた押しつぶされている胸が当たった。

そんな事で興奮したわけではないが…

今なら、ニニャに吸血の欲求を感じた意味がわかる。

 

「生き残っていたのはお前だけだ。他のメンバーはゾンビにされていた。」

「ぞ、ゾンビに…僕の前で、皆が…」

 

それとは別件で。ただ、なんとなく血を吸いたい気分になってしまった。

なんとなくね。お菓子をつまみたい気分になっただけだ。

 

「生き返らせる方法がある。」

「死者復活(レイズ・デッド)ですか?…でも、あの魔法は不死者(アンデッド)には…」

「その心配はない。綺麗にまるっと元通りとはいかないが。その代わりにお前の全てをよこせ。」

「全て…ですか?」

 

ニニャが驚いてこちらを見据える。

目でどういうことかと訴えかけている。

 

「そうだ。体を動かす権利。喋る権利。そして、自分の体の所有権。全てをオレに預けるんだ。」

「そ、それって…」

 

ニニャは、今の状況をも忘れて顔を熱らせた。

女を捨てた自分。だが、目の前で見せられたブラッドの強さ。

ニニャにも、女の本能でこの強い男と一緒になれたら、と一瞬でも考えてしまったことがあった。

 

「蘇生魔法では無理な、仲間3人の復活。安い対価ではないと思うんだが、どうだ?」

「…わかりました。それでお願いします。」

 

ニニャは迷うことなく決断した。

内心で、どちらも報酬なのでは、と考えてしまった自分を恥じた。

 

「種族進化(レイズ・スピーシーズ・アンデッド)。」

 

オレが発動させた魔法は、アンデッドの種族進化(レイズ・スピーシーズ)。

低いレベルの弱い種族に限るが、個体を引き継いで種族を進化させることができる。

これも吸血鬼っぽいスキルだと思ったオレが雰囲気作りのために取った地味スキル。

アンデッドはアンデッドにしか進化できないという縛りもあるが、今回ならこれで事足りる。

 

オレが漆黒の剣のメンバーを変えたのは吸血鬼(ヴァンパイア)。

ゾンビは意思疎通すらできないが、吸血鬼ならば自我を持っていて、真祖と比べればほんの少しだが強くもなる。

 

 

 




河童の奴隷さん。Kuroshiba。さん。
評価コメントありがとうがございました!

WBXさん。燃えるタンポポさん。ショーゴスさん。天魔刀さん。シャト6さん。
犬野郎さん。堕落人さん。優希@がんばらないさん。ぽりだんぷさん。
tirotiroponnさん。わたやんさん。
評価ありがとうございました!

こんなに同時にいっぱいもらえて…
デイリー2位に上がっているのは確認できました!
これでも2位なんですね…と、思っていたら現在はこの作品が1位とのこと!
やったー!ありがとうございます!
皆様のおかげですありがとう!!
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