※この作品はR-18です。

マスタースレイブ・リストリクテッド   作:ランプライト

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080「再開」

一貴:「文華の所へ行く、場所を教えて、」……僕は理夜の両肩を掴んで詰め寄って、それなのに理夜は俯いて僕から目を逸らす、

理夜:「駄目なのです、藤塚先輩にバレるとお兄ちゃんは人体発火で消却処分になってしまうのです、忘れたのですか?」

一貴:「構うもんか、そんな事よりあんな男に近づくのは絶対に駄目だ、」

 

理夜:「冷静になって下さい、藤塚先輩は一貴さんの為に何かしようとしているんですよ、一貴さんが死んでしまったら元も子もないじゃないですか、」

一貴:「なら、翠川を止める、大体こんなマドロッコシイことはもうゴメンだ、あんな変態存在しているだけで僕が罰してやる、」

理夜:「止めるって、どうするつもりなの?」

一貴:「半年間は口も聞けない様に半殺しにする、」

理夜:「それも組合規定違反ですよ、翠川が「裏」に関係している証拠はまだ見つかって無いんです、」

一貴:「そんなの待ってられない、」……僕の強引な物言いに、理夜が上目遣いで頬を染めて、溜息、

 

理夜:「兎に角、直ぐに藤塚先輩が殺されるって訳じゃないんですから、落ち着いて下さい、」

一貴:「落ち着いてどうするのさ、手掛かりは何も見つからなかったんだぜ、次は何を調べるって言うんだ?」

理夜:「今日、翠川の家のパソコンからクラウドにアクセスしているって事は分りました、今度はもう一度学校のパソコンからアクセスした他のクラウドが無いか調べてみましょう、」

一貴:「文華の方はどうするんだ、」

理夜:「二人が規定違反を犯そうとしているなら、その事を組合に伝えれば逮捕する事が出来ます、その場合は藤塚先輩も逮捕されてしまいますが、それでもそうすれば翠川は正式に違反者として自白剤を使った尋問を受けさせる事が出来ます、だからその為にも今は泳がせておいた方が良いんです、」

 

そんな事している内に文華が非道い目に遭ったら、奴の汚い手が文華の身体を自由にするなんて事があったら、……ゾッとする様な殺気が僕の背骨の中を駆け昇って行くのが分る、

 

理夜:「もう一つの手掛かりは度会です、藤塚先輩は度会に何かを手伝わせようとしていました、度会が何か知っている可能性があります、」

一貴:「でも、どうやって聞き出す? それこそコッチの正体をバラさない限り素直に協力してくれるとは思えない、」

 

理夜:「催眠洗脳薬を使いましょう、組合が使用する自白剤程ではないですが自白効果があります。 それに度会は巫女ですから組合規定には反しません、」……それって前に文華が真島に使った奴か?

一貴:「でも、どうやって?」

理夜:「幸いあの子はお兄ちゃんに惚れてるミタイデスよ、二人きりになれる所に呼び出して、富士本に注射してもらうと言うのはどうですか?」

 

 

 

ーーー

次の日、……

僕は朝からずっと万絢に話し掛けるチャンスを狙っていたのだが、四六時中土御門達と一緒に居るからデートの呼び出しなんてとても無理、大体二人きりになれる場所なんて学校の何処に有るんだよ、……そもそも此の学校は比較的良家の子息が通ってくる所だから、学校側も男女交際には厳しく目を光らせている、

 

理夜(通信):「昨日の裏口はどうですか?」……まあ、夜になってから別々に散歩に出掛けて偶然其処で出会った、と言うシチュエーションは無くは無いかも知れない、

 

僕は愈々意を決して土御門達の所へ、……一瞬ビクッと土御門が畏れて目を逸らす、昨日のアレ、余っ程痛かったんだろうな、

 

一貴:「度会さん、ちょっと良いかな、」

万絢:「はい、」……で、何故だか万絢、満面の笑顔、

 

僕達は土御門達から5m程離れた中庭の隅に行って立ち話する、

 

万絢:「西加茂さんから声を掛けてくれるなんて珍しい、どうかしましたか?」

一貴:「一寸折り入って相談したい事が有るんだけど、今日、何処かで二人きりで話せないかな、」……これって、

万絢:「もしかしてデートのお誘いですか?」……万絢、満更でも無さそうな顔でニヤニヤ、

一貴:「何言って、」……まあ、そうなんだけど、

万絢:「冗談ですよ、じゃあ消灯前の22時30分に、私の部屋はどうですか?」

一貴:「え?」……聞き間違え?今何て言った?

万絢:「今回の体験入学生の女子って私一人だけなんで、2人部屋を一人で使ってるんです、其処なら落ち着いて話出来ますよ、」

一貴:「でも、女子寮って男子禁制なんじゃ、」

万絢:「そうなんですか? 結構男の人入って来てるみたいですよ、」……何やってんだ学校運営責任者!

 

理夜(通信):「でも、その方が都合が良いのです、」

一貴:「分った、じゃあ、それで、」

万絢:「一寸準備が有るので、用意出来たらメールします、だからメアド教えてもらっても良いですか?」……で、さっと取り出す可愛らしいケースのスマホ、僕の知っている奴と違うが、いつの間に機種変したんだ?

一貴:「ああ、分った、」……もしかして僕、万絢に釣られてるの?

 

スマホをタッチさせてメアド交換し、その場はその侭別れる、

 

 

 

ーーー

一貴:「緊張した、」

理夜(通信):「緊張って相手は度会じゃないですか、疾っくにクンニ迄した間柄なのに今更ナニを硬くしてるんですか、」……もはやイチイチ気にしたりしないが、

一貴:「お前もしかして僕達の夫婦生活迄覗いてたんじゃないだろうな、」

理夜(通信):「流石に寝室にカメラを仕掛けるのは無理だったのです、」

 

 

 

ーーー

そして夜、……

夕食の後、富士本は外から翠川の動向を伺うが、今日は補習授業を行う様子も無くて教授室から出てくる気配がない。 僕は必要な道具を準備して自習室で待機する、

 

富士本(通信):「動きました、外套を持っている所から見て、この後何処かに出掛ける様です、」

一貴:「何処かって、まさか、」……文華と会う、と言う事なのか?

理夜(通信):「お兄ちゃん、作戦に集中して下さい、」

一貴:「分ってるよ、」……僕は急ぎ足で自習室を出て、……

 

 

 

ーーー

そして誰もいない中庭で僕は、文華と遭遇する、

 

それはまるでウェディングドレスを思わせる魅惑的な純白で、僕は、一瞬で理性を失ってしまっていた、

 

一貴:「文華、」……彼女は僕に気が付いて息を飲む、

 

二人は永遠とも思える一瞬を立ち尽くし、……再び歩き出した文華が僕の隣を通り過ぎようとした瞬間、

 

理夜:「お兄ちゃん、駄目!」

一貴:「行くな!」……僕は考えるよりも先に口に出して叫んでいた、

 

もう一度、文華が立ち止まり、振り返って僕を見る、

 

一貴:「お願いだ、翠川の所に行くのは止めてくれ、アイツは、…」

文華:「貴方、どうして?」

 

理夜(通信):「駄目!」

一貴:「信じないかもしれないけれど、僕だよ、一貴だ、……お願いだ、アイツは危険すぎる、行かないでくれ、「裏」の事は僕が決着を着けるから、文華はもうこれ以上危ない事をしないで、待ってて、」……僕は半泣きになって、懇願する様に文華の優しい眼差しを真っ直ぐに見つめる、

 

一貴:「お願い、行かないで、」

文華:「そう、……良かった、」……文華は、ふっと目を閉じて俯いて、

 

文華:「信じてた、絶対、何時か来てくれるって、」……それから文華は髪をハーフアップにして結んだ長いリボンを解いて、

 

リボンは、その侭ピンと元の形状を取り戻して、一本のサーベルへと変化する、

 

文華:「漸くノコノコと出て来たと思ったら、何その格好? 変装するにしてももう少しマシな遣り様が有ったんじゃないの、……馬鹿にするにも程がある!」……文華の瞳は完全に我を忘れて、狂気に逝ってしまっていた、

 

文華:「アンタ!その名前を私の前で口にした以上、命を捨てる覚悟は出来てるんでしょうね!」……で、その言葉の通り、行成り文華が僕に向って斬り掛かって来た!

 

一貴:「文華!」

理夜(通信):「全然信じてないのです! 我ながら完璧な迄の整形技術なのです!」

 

一閃! 文華の払ったサーベルが、僕の左肩を抉る!

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