桃さんのお兄さんと妹さんが仮住まいしている家に帰る。
同じ家、同じ部屋。
そのはずなんだけれど、あれ?
「えっと」
「おかえりなさいませ、主様」
「……はい?」
この子は、なにを言ってるんだ。
そしてそのリコちゃんはどうして薄い夜着を着て、大きな布団の前で三つ指を付いて僕を出迎えてるんだ。
こんなの、まるで。
「ん。初夜のお仕事、まだ昼だけど」
パソコンから桃さんの声。
「……いやいやいやいやいやいや。待って待って」
「待たない。サラとアヤカ、棗も早く破瓜の瞬間を見せろって」
「話が急すぎますって!」
「リコはそうじゃないから別にいい」
「どういう意味です?」
「前々からリコには言ってあった。そんなに長兄を自分で殺したいならヒロキに孕ませてもらって、その子の力を借りるしかないって」
「マジですか」
そんな美味しい話があるのと言いたいけれど、実の妹が兄を殺すなんて。
「ん。だから問題なし」
「いやいや。こんな子に人殺し、それも実兄をなんて」
「お願いいたします、主様。あの男はそれだけの事をしました。そうでなくては私は、自死でもする他に詫びる方法がありません」
「詫び?」
いきなり歯を食いしばる音が響く。
まるで昨日の桃さんだ。
こんなところに、姉妹らしさを出さなくっていいのに。
「能磨学園に留学するまで、実の姉妹のように育った幼馴染み。それが」
「わかった。もう言わなくていい」
そこまで聞けば簡単に想像がつく。
「ありがとうございます、主様。どこまでも身勝手な事を言っているのは承知しています。ですがどうか、どうかお情けを。本懐を遂げたなら私は身も心も全て捧げ、主様のために生き、そして死にます。ですから、どうか……」
土下座。
そうまでされたら、断るのもどうかとは思うけれど。
「人を殺す。それも、実の兄を。たぶんリコちゃんが思ってるよりキツイよ?」
「覚悟の上です。それでも、私はアイツを許せない。いつか雄二兄上のお嫁になるんだと恥ずかしそうに微笑んだ、あの子の、笑顔に、私はっ……」
畳にボタボタと涙が落ちる。
その子が生きているのか、死んでいるのかもわからない。
けれどその友人の敵討ちがしたいと思うのは、能力者であれば当然なんじゃないだろうか。
「わかった。なら、お膳立ては僕がしよう。ないなら鬼斬りも貸す。だから」
「じゃあリコ、この集落に集まってる男全員に犯されてくるといい」
「わかりました、姉上」
「待って待って、なにそれっ!?」
「リコは最初からそうするつもりだった。だからそういう償い方じゃなく、ヒロキに孕まされて、その恩返しに飽きられるまで、何年も何十年もヒロキだけに犯されろって説得した。ヒロキが断ったら、すぐにリコはそれを実行する」
酷い。
この逃げ道の塞ぎ方は、絶対に棗さんの仕業だ。
どうしてくれよう。
「ええっと、他に方法は?」
「ない。リコは泣きながら男達に犯されて、兄を斬った夜に懐剣で喉を突く。そうしたいならどうぞ、断って」
「ぐああ。棗さんに伝言をお願いします。次に会ったらその場でぶち犯しますよ! って」
「ん。……犯されるフリしてたっぷり愉しむからお好きにどうぞ、って笑ってる」
「ったく。でも本当にいいの、リコちゃん?」
「はい。その、主様がいいです。主様だから、お願いしたいんです」
いやそんな顔を赤らめて、告白でもするみたいに言われても。
なんか勘違いしちゃいそう。
「じゃあ、ここ閉めるね」
「私がしますので、主様は夜具に」
「あ、うん」
「その。申し訳ないのですが、主様を脱がせながら愉しませる方法などは、これから学びますので。今日は主様がご自分で脱いでいただけると」
「いやそんなの学ばなくていいから。にしても、いいのかなあ……」
すぐに薄暗くなった部屋でスーツを脱いでゆく。
とまどい半分、期待も半分。
そんな感じだ。
「おおっ!」
スーツを脱いで最後にボクサーパンツを下ろしかけていた僕のそんな声で、薄い浴衣のような夜着を肩から落としかけていたリコちゃんの動きが止まる。
着痩せするタイプのようで、思っていたよりボリュームのあるお胸とお尻。
それを見て、思わず声が出てしまった。
桃さんの妹さんで、顔もよく似てるのになあ。
Dカップはありそうなほどよい美乳じゃん。
……桃さん、ドンマイです!
「ヒロキ、殺す」
「こ、怖いからマジっぽく言わないでください」
というか、当たり前みたいに心を読まないで。
心臓に悪い。
「まずは目で愉しまれますか、主様。自慰でも放尿でも脱糞でも、お命じ下さればすぐに」
「い、いやいや。初めての女の子にそんなの」
「そうですか……」
長いポニーテールが揺れる。
リコちゃんが哀しそうにうつむいたから。
(ととさま、これ見てなのっ♪)
セイの声。
これってなにと口に出す前に、変化に気づく。
帯を落とした夜着の前をすべて広げ、15歳にしてはボリュームのある肢体を僕に見せているリコちゃんの横に、興奮度なんかとは違う表示が出ているからだ。
その文字は『性癖、主である六道ヒロキの好むすべて』と書いてあった。
(性癖読み、できるようになったの? 精度は?)
(まだカイのサポートを受けてるから、精度は100パーなのっ♪)
なるほど。
僕とその使役対象はそのすべてが視界なんかを共有できるけど、情報系のカイが普通じゃわからない漏れ出す淫気を解析し、それをセイに伝えて性癖を読めるようになったと。
いや、まずはセイが情報を渡して、それをカイが解析なのかな。
ま、どうでもいいか。
(カイは特技が多いねえ。でも僕の好むすべてって。ホントかなあ)
「主様」
「あ、はいはい」
「その、できれば私が主様に、なんと言うか。愉しんでもらうような、そんな感じでよろしいでしょうか?」
「せっかくの初めてなんだから、普通がいいんじゃない?」
「あ、いえ。どちらかと言うと私が、その……」
攻めがいいって事ね。
バッチコーイ!
「わかった。布団に横になればいい?」
「お願いします」
受け身セックスも大好物。
いくら処女でも、途中でクンニくらいはさせてくれるだろうし。
大きな掛布団をめくって、敷布団の真ん中に横になる。
するとリコちゃんは恥ずかしそうにしながら夜着を畳に落として、裸になって布団に入ってきた。
「えっ」
「ど、どうしましたか、主様」
「あーっと、うん。なんでもない」
「そうですか。では、失礼します。なにぶん初めてですので、拙さはご容赦ください。……んっ。主様の肌、甘いですね」
どうしよう。
媚薬効果をセイの魔法で薄らせるべきなんだろうか。
でも、普通にすると処女は痛いってエッチな本に書いてあったような。
(ととさま、そのままでいいのっ)
(そなの?)
(そりゃあそーだろ。孕ませるなら何回も中出しキメんだし)
(なるほど。ところでそっちは大丈夫? カイが中にいて桃さんが話してるパソコン、こっちあるけど)
さっき僕が驚いたのは、布団に入ったリコちゃんが掛布団をかけてDはありそうなおっぱいどころか、眼帯が似合うかわいらしい顔まで隠してしまったから。
それに今のところリコちゃんは僕の鎖骨あたりにキスを落としているだけなので、少しくらい話してても大丈夫だろう。
(桃かーちゃん、こっちで兄貴とスマホで話してっから平気だって)
(それに優男のおにーさんはこういう、戦況を見て攻める順番を決めたりするのが得意なのっ♪)
(ふうん。で、どこから攻めるべきか検討中って事か。じゃあさ、僕を遠慮なく使ってって言っといて)
(もう言ってあるのっ♪)
(そっかそっか。おおっ!)
(へへっ。処女の乳首舐めなんて、30分後にはもうムリだもんな。堪能しとけよ、とーちゃん)
(んだねえ。それとセイとフウカは、この家で護衛と救護役ね。それも桃さんのお兄さんに言っといて)
2人が叫びまでしてそれに異を唱える。
能力者同士の戦争となれば医療系の腕の良い能力者がいないと負けは確定だし、ここは本陣で大将の桃さんのお兄さんがいるんだから、フウカくらい強い護衛がいないとダメ。
僕がそう言うと、2人はどうにか納得してくれた。
……納得してくれてるといいなあ。
でも今は、それどころじゃない。
「えっと、リコちゃん」
「は、はいっ」
その声は、僕のお腹の辺りから聞こえた。
リコちゃんは掛布団に潜り込んで、僕の腹筋にキスを落としていたから。
「さすがに息苦しいでしょ? 掛布団、取っていい?」
「その、まだ恥ずかしさが先に立ってしまって。苦しくなったら顔を出すので、どうかこのまま」
「そっか。ムリだけはしないでね?」
「はいっ」
(処女のフェラ顔、見たいんだけどなあ)
(ザーメンの味見させる時にでも、布団を剥いだらいいだけだろって)
(そんな時間はかけてらんないでしょ。こんな時だし)
(そうでもないのっ♪)
(なんでさ?)
セイとフウカがなぜか得意気に話し出す。
なんでも桃さんのお兄さん、雄二さんはさっき僕が斬った3人の件を、今回どちらの陣営にも加わっていない、日和見を決め込んでいる人達に話したんだそうだ。
その人達はどっちつかずの態度を許されるくらいだからそれなりの戦力で、それがこちらに加われば、戦況がかなり有利になるらしい。
(やるなあ、桃さんのお兄さん。さっきセイが言ってた仕掛けってのはそれかあ)
(だろ? 向こうにも斥候やらがいるからすぐにそれを散らして、あの3人がホントに消えたか調べるだろうってさ。んでその確認が取れたら、夜にでも話し合いをすっから、その結果が出てこっちに加わるなら明日になるだろって。だから、処女との初セックスをのんびり愉しんでていいぜ)
(なるほどねえ)
(処女のご奉仕フェラ、開始なのっ♪)
(だねえ。布団を突き抜けて表示されてる興奮度、すっごい高いや)
それに、肉棒に当たる鼻息も凄い。
裏スジ。
そこから熱さが上がってゆく。
焦らすという発想もないようで、そのまま、亀頭全体が熱さに包まれた。
お胸が僕の玉袋に当たるほど、顔が沈み込む。
「ムリはしないんだよ、リコちゃん?」
言いながら掛布団を少し持ち上げて、空気が通るようにする。
最初からこうすればよかった。
「は、はい」
「抵抗があるんならしなくてもいいんだからね」
「まったくないんです。主様が少しでも喜んでくれたと実感したら、羞恥なんて吹き飛んでしまって」
「ホントに?」
「はい。そう言い切れます」
「なら、こうだね」
「きゃっ」
掛布団を思いっきりめくる。
おかげで僕の開いた足の間に蹲っているリコちゃんの顔も、その下にある巨乳もバッチリ見えた。
眼帯美少女が顔を赤くしながら両手で勃起チンポを握り、自分の尖り切ったピンクの乳首を隠すため身を小さくする。
どうせ愉しむなら、こういうエッチなマンガみたいな光景も目で愉しまないと。
まさかサラさんの書庫にたくさんあったやけに薄いマンガ本のように、眼帯をした女の子とセックスをする日が来るとは。
やけにたくさんあった同じ女の子がいろいろされるエッチなマンガ、その子もおっぱいとお尻が大きかったんだよね。