混血種エルブズ=アヤト本編の主人公。
破壊と欲望の神フェンリル=ホープトレジャー。こちらの呼び名はホープ、ホープトレジャー等。トレジャーは神への尊称にあたる。冒険者をする為に名前を変えて神の素性を隠しエルフ族と魔人族の混血種から生まれた突然変異種の混血種エルブズに偽装中。冒険者として活動している時の見た目は転生前の久神アヤトのもの。
混血種ヒュールズ=グランド
創造神ユニコーン=グランドトレジャー。この世界の創造主でありフェンリルの半身。アヤトが冒険者として動いている時に合わせアヤトの実父、武術の師匠役として魔人族と人間族の混血種ヒュールズに偽装中。偽装中は久神アヤトの姿を成長させた姿をしている。
今回の話で登場するアヤトが付けたアダ名のキャラとその愛称
グリム
魔人族デビルズ=グリンガム第5皇女。魔人族の純血種デビルズ。アビスゲート帝国皇帝グレゴールの愛娘、ホープトレジャー委員会の魔人族代表に選ばれた外宮の居住区に住むホープに仕える女官。子供の頃に古代魔宮に住む魔物、古代種エンシェント=ピュラウスタに侵されて体内が魔物化した。
ワンダー
混血種ミクスト=ワンダーブル。獣人族同士の混血種ミクスト、闘犬種。
ニャン子
獣人族ビスブラド=ニーニャ。純血の獣人族ビスブラド、猫耳種。
ウサピル
獣人族ビスブラド=ユピテル。純血の獣人族ビスブラド、眠兎種。
ウサミミ
聖獣マーチラビット=ヒューブ。創造神直轄の部下でユピテルの叔父。獣人族の国ハントムーア共和国の統治者でもある聖獣御前会議の末席。
魔人族デビルズ=グリンガム、この世で最も汚れし処女よ。
汝の献身と崇敬に偽りなくばこの神の試練を受け破壊と欲望の神フェンリルに対し永遠の誓いを立ててこれを証明すべし…試練を乗り越えこのフェンリルに証を立てた暁にはこの世で最も汚れた処女を浄め更なる試練を授けん。
この世で最も汚れた処女は常にその身を世界の汚辱に塗れさせその穢れは未来永劫神によって浄められるだろう…グリンガム=アビスゲート、汝は見事にこの試練を乗り越え世界を浄化する崇高な使命を神から授けられしこの世でいと気高き処女となり、不朽の身体を持ったこの世で最も汚れた聖遺物になるのだ。
グリム…今君の魂に神の文言を刻んだ、だが君が目を覚まして一言でも言葉を発したらこの記憶も含め全て消え失せる。そのまま生きるか、僕と共に君の魂が壊れるまで汚辱と清浄を繰り返して生きるか…君が選んでくれ、強制はしない。
不朽の身体と引き換えに君の魂は輪廻から外され、ニヴルへイムの柩の…僕の胎内に収まる事になるだろう、よく考えてから決めて欲しい。
早朝目を覚ましたグリムは迷う事なく自分の声帯を潰して舌を噛み切った。悩む事などグリムには何も無かったのだ。そして再びベッドに横たわり歓喜の涙を零しながら至福の笑みを浮かべてグリムは目を瞑った。
今逝きます…貴方の下へ。
今の私には世界中の汚辱に塗れる事に最早なんの憂いもない。このまま暗闇に潜んで朽ちる孤独に勝る苦痛など私には存在しない。だが、それももう終わる…神の許しを得てグリムの存在が未来永劫ここに完結するのだ。
グリム、それが君の選択か…哀れだ。救いなど何処にもありはしないのに、神は何も救ったりなどしない…ただそこに在るだけだ。
この世界は、神の為に在る世界なんだ。
「ローザ…どうやら忙しくなりそうだ。外宮にいるグリムの宮を全面封鎖してくれ。グリムの部屋には入るな、今グリムの身体に触れたら死ぬぞ」
「何かあったのですか…いえ、かしこまりました。直ぐに手配致します」
僕の言葉にローザは疑問を投げかけたが僕は視線でローザを制し何も答えなかった。グリムがどうなるかはまだ僕には分からない。だが…
「ニヴルヘイムの柩に…フェンリルの望む死の聖母が生まれるかも知れない」
ニヴルヘイムの柩を恒久的に維持する為に必要になるだろう今のこのフェンリルの肉体と精神を支える奴隷、いや使徒となる死の聖母。まあ…上手く行けばの話だが僕の中にいる神獣フェンリルも鎮まるし、この肉体の時や力もかなり稼げる。
グリムの寿命が来れば肉体から魂は離れニヴルヘイムの管理人となりその魂が朽ちるまでそこで生き続ける。それまでの間はその肉体は不朽体、聖遺物としてこの世界に存在し続け魂が朽ちると灰になる…但しこれは僕だけでなく僕の中にいる神獣フェンリルにもグリムが選ばれるかどうかが問題になる。
僕の名前はフェンリル。創造神様に神の僕、神に愛でられし獣と呼ばれる聖獣の中から特に選ばれた獣だそうだ。これから僕は神に選ばれし獣、世界で2体目の神獣に成るらしい。この世界でたった2体しかいない神獣の1体がこの僕フェンリルになるのだ。
僕に受肉して一番最初に僕の中にいる神様が言った言葉は「お腹…すいた」だった。創造神様は僕の中にいる神様の腹を満たす為に高濃度な魔力を込めた乳を飲ませ続けた。いつのまにか神様は腹を満たしたが僕は逆にこれまでに感じた事のない飢えに襲われるようになった。ここに来て僕はようやく今の自分の状態に気付く。
神獣とは神に選ばれた獣なんかじゃない。神に全てを奪われる獣、神の血肉となる獣の事だったのだ。受肉した神様に気がつけば僕はフェンリルの全てを奪われていた。フェンリルは僕なのに、僕であった筈なのにっ
ああ…かつて世界の全ては僕の為にあった。創造神様はこの世界に存在するあらゆる限りの神の恵みを僕に注ぎ続けて僕を創った。そして我が半身フェンリルとなるべし獣よ、と僕の誕生の時は涙を流して喜んでくれたのだ。今僕の中にいる神様に与えられている物はこれまでその全てが僕の物だった。
僕の神様は僕の中に存在するだけで僕の全てを奪う。これが『受肉』と言うものなのか。創造神が与える物全てを神様はさも当然のように受け止め神の恵みを貪り続けている。僕の分がない…僕の中で満足そうにしている神様を見ているだけで僕は発狂しそうになる。
やめて神様、お腹が空いたんだ。僕にも頂戴…辛い、悲しい、怖い、助けて。気が狂う、このままじゃ死んでしまうよ、僕。
気が付けば精神の中で悲鳴を上げながら暴れていた僕の魂は僕の中にいる神様によって全身が拘束されてしまっていた。腹を空かせて神様の中で捥がく僕を僕の中にいる神様が取り押さえてしまったのだ。だってお腹が空いたんだ、貴方は満足したかも知れないけれど僕には全然足りないんだ!
神が受肉した事で魂2つ分を受け入れているフェンリルの肉体が飢餓状態になったのだ。神の魂が全てを貪り、元々フェンリルの中にいた獣の魂が飢えた。神が獣の中で受肉する事、し続ける事には膨大な魔力を消費する。それがましてや神殺しの神をも超越せし者と言われた神とあっては抵抗のしようがないし、その質量を支える魔力も尋常な量ではない。
だが神よ忘れるな…僕が死ねばそのフェンリルの身体も死ぬ。その身体がフェンリルという存在として神の器になったのは僕の魂があっての事だ。僕あってのフェンリル、僕こそがフェンリルなのだ。神よ、驕るなかれ!
「逆上せ上がるのもいい加減にしろ…獣風情が。我が名フェンリルが無ければこの世に存在すら出来ないケダモノめ。神は不滅の存在だ、オマエが飢えて死ねばまた新たな身体に受肉すればいいだけの事…この世界に存在する全てのものは我が半身である創造神がボクの為に創ったもの、餌は無限にあるんだ…そろそろ自分の立場を自覚したらどうだ、オマエが家畜以下の神であるボクの餌に過ぎないのだという事を。ボクに跪き絶対服従を誓うのならば、餌を与えて家畜にしてやってもいい…ボクの為に働くというのならば、フェンリルとしてボクと共に生きその名に相応しい獣にしてやろう」
僕は泣いた。初めて触れる神の魂は威圧感だけで僕の魂を砕けさせる程の力の持ち主だった。その気になればこの世界をも破壊し得る力…違う、この方は半身と言ってもあのお優しい創造神様とは全く別の存在だ。僕がここで首を縦に振らなければこのまま僕をジワジワと飢え死にさせる事も出来るし、僕の魂ごとフェンリルの肉体そのものも消し去る事も出来るのだ…なんて恐ろしい。破壊と欲望の神フェンリル、我が魂に刻まれた神名を持つお方。
破壊と欲望の神フェンリル様…貴方に絶対服従を永遠に、未来永劫お誓います。我が身全ては貴方のものです、何なりとお命じ下さい。何でもします、だから…っ僕を助けて下さい、死にたくない、僕は生きたい…っ!このままじゃ死んぢゃう、そんなのは嫌だあ!!うわああああ…
「泣くなよ…煩いなあ、フェンリル。今のオマエは最強の獣、この世でただ2体の神獣なんだ。とりあえず第1次成長期が落ち着いて余力が出て来たからオマエに餌を持ってきたんだ…ご主人様であるボクの言う事をこれからは絶対に聞くと言うのならちゃんと面倒を見てやるし加護もやろう、いい子に出来るか?」
僕はブンブンと首を縦に振った。そうか、創造神様が僕の生みの親ならこの方は僕のご主人様となるのか。僕がいい子にしていなかったからお仕置きをしていたんだ…この神様は。これからはいい子に、いえずっといい子でいますから僕を捨てないで下さい、ご主人様。
よしよし…と僕の頭を撫でてフェンリル様はその身に溜め込んでいた魔力を僕に与えてくれた、魂の隅々までがその力に満ち溢れ僕はこれまでに与えられた事がない程の歓喜に包まれた。創造神様の優しい神の恵みの力なんかじゃない、ああ…なんと甘美で脳を蕩けさせる魔力なのだろう…これはフェンリル様の持つ精神を破壊させ欲望の虜にする力だ。
僕はかつての神獣になる以前の獣だった自分を思い出す。そうだ、僕は獣…欲望のままに生きるケダモノだったんだ。そして我に返って気が付けば僕の魂は与えられた力によって今のフェンリル様よりも少し小さい5才位の人型に変化していた。かつての肉欲を得たのはこの半実体化した精神によるものだったのだ。
「フェンリル…帰らずの森で餌を調達しているが全然間に合っていない。これから第2次成長期もある、ボク達フェンリルは一体となり世界を喰らい尽くしても生き続ける…いいな?」
「はい…っフェンリル様なんでもお命じ下さい、僕はその為に何をすればいいのですか?」
フェンリル様が手を翳せば真っ暗な牢獄のようなこの場所があっという間に別の場所へと変わった。ここはフェンリル様の胎内、フェンリル様の創った空間世界なのだ。今フェンリル様は神の力を使って僕の牢獄にしていた場所を別の世界に創り変えてしまったのだ。
「ニヴルヘイムの柩…因果律の輪廻をイジって創ってみた。これによりここはこの世界で罪悪とされた者達が必ず訪れる場所となったんだ。ボク達の生身の肉体は時間干渉を受ける、だから僕はこの肉体の成長が最盛期になった時に時間を止める。これからボク達はフェンリルの肉体が第2次成長期を乗り越えられるよう必要な餌を調達するんだ、その為にここと帰らずの森を利用する。オマエの魂が壊れたらこの肉体は失われる…そうなればオマエはこのフェンリルの肉体と共に死ぬ。それまでにボク達2人の魂柱となる支えになるような者が現れればいいんだけどねえ…そう、この死の世界を存続させる聖母と言うべき存在が」
「死の聖母…母、それはボク達の家族となる存在なのですか?」
「…確かに身も心も全てボク達に捧げられる存在はボク達の家族に近い存在にはなるだろう。だが選ばれるのは家族とは限らない。ファムファタール、それはボク達の運命の女かも知れない。あるいは全く予期せぬ存在の可能性もあるし性別も問わない。だが上手く行けば未来永劫とは言わないが、かなりの悠久の時がボク達は稼げる…いいか、必ず見付け出せ。ここに必ずやって来る、だが時は掛けるな。ボク達の肉体の時間は有限…ここで誤ればフェンリルの肉体ごとオマエも死ぬぞ」
この世界をこのフェンリルの精神と肉体を支えられる贄の苗床とするんだ。この死の世界の循環機能を促進させればボクの力は更に増大するが、上手く行けばフェンリルの肉体に必要な栄養が得られるだけでなく暴走するボクの精神と力のストッパーにもなるだろう。神は不滅の存在で不老不死だ、永遠に成長し続け膨張する小宇宙に等しい。破壊と欲望の神の力…これは本来の力を発動させてはいけない、あらゆる世界の全てを一瞬に消滅し得る禁忌の力なのだ。よってこの世界を壊さない為にもこの世界の生身の肉体を維持させるニヴルヘイムの柩の存続は必要になる。
「死の聖母…本当にいるのですね、そのような存在が」
「…そうだ。他にオマエを、いや今のフェンリルの肉体を救う方法はない。ここで成し遂げなければフェンリルの肉体とオマエは死ぬ。ボク達2人がフェンリルとして共に存在していく為にはボクとオマエの両方を支えられる魂柱が必要。だが死の聖母とも呼べるこの存在はボク達が同時に認めた者でなくてはならない」
死にたくない、最初はその一心だった。だがそんな僕とフェンリル様と共に生きる存在が本当にいるのならば会いたい…死ぬなら会ってから死にたい。いや会ったなら僕は永久の時を共に生きたい。フェンリル様なくして僕の存在は有り得ない、それはもう理解した。ならばあらゆる世界の神を殺しても、世界を滅ぼしても、罪を犯しても…僕はフェンリル様と常に共にある。僕は獣、神に選ばれしケダモノ…例えこの世界を喰らい尽くしても生き延びてみせる。そして必ず手に入れる、ボク達フェンリルに身も心も捧げられる存在…死の聖母となれる存在を。
「フラン…さあ、散歩の時間だよ」
「は…はい、ご主人様」
人気のない後宮の庭を僕は今フランを連れて歩いている。僕のペットに相応しい首輪を先程錬金してあげた。月の光を浴び顔を赤らめながらその裸体を晒し僕の後ろをフランが歩く。内股でモジモジと歩いているのはフランに贈ったもう一つの贈り物のせいだ。フランの尻の穴には腹を下す粘液と一緒に穴を塞ぐ前立腺を刺激するエネマグラを入れてあるのだ。
ここ数年で随分フランは美しく変貌した。ふたなりの両性を隠し男性と偽りながら聖獣御前会議次席というこの世界では上から数えた方が早いその位を20代の若さで実力を持って手に入れた。ふたなりという両性を僕が明らかにさせ今では仁獣御前会議第5席、筆頭代理を務める立場になったフランは今では僕だけの可愛い忠犬だ。
僕の精を受け入れその身体は女性特有の柔らかな線を帯び、晒しで隠していた胸は僕に散々揉まれて今では豊満と言ってもいい位に膨らんでいた。僕の飼い犬と証明するドッグタグの付いたネックレスは今その鎖を伸ばし更にその胸を寄せながら上げて胸の谷間中央にあるドッグタグがその存在を主張し続けている。
そして雄芯の肉を噛みながら根元を締め付けるコックリングと雄芯の先から埋め込まれた細い棒状の錬金はフランの射精管理用のもの、おまんこの中のGスポットに固定されたローターに尿道プラグも追加して差し込んだのでフランは今僕の許可無しに排泄も射精も不可能な状態になっている。
フランはふたなりの両性を隠していた為に性行為には元々消極的、1人目の妻は産褥死して子供は死産。2人目の妻とはそのトラウマから性行為にすら達してはいない。フランには後継者を生んで貰わなくてはならないし、リズの相手もして貰わなくてはならない。せっかくの発情期なのでこれを利用して僕の言う通りに射精も排泄も出来る獣となるようにフランを徹底的に作り直す事にした。何故ならフランにはこれが終わったら無茶な命令を出さないといけないからだ。
「フラン…君をこれからボクのいう事に何でも従順に答えられる身体にする。この先君がする事は泣いてボクに縋る事ではなく喜んでその命を果たす事だ…忘れるな、これで駄目なら真っ昼間に街の広場でその身体をひん剥いてもう一度同じ事をするよ」
「な…何なりと、ご主人…様」
言霊で精神を縛り付け文言で身体を締め付けながら、僕の錬金で雁字搦めになったフランのその身体。最早僕には逆らえない事をフランは承知している。身体を震わせながらフランは返事を返した。
この後、僕は後宮の庭でフランに四つん這いで散歩をさせながら犬のように排泄処理をさせ、庭の放水シャワーをフランに浴びせながらその身体をデッキブラシでゴシゴシと洗ってやった。そしてフランの雄芯ではリズの尻の穴を解さずに差し入れる事が出来ない為、フランの尻の穴を開発する事にした。もう双頭ディルドでレズビアンのようにリズと2人で腰を振らせるしかない。
フランの雄芯とおまんこを覆う生え揃った毛も短く整え陰毛処理をしてやり、錬金したオナホールの先をフランの亀頭で剥き出しにし、精液がすっからかんになるまで僕はフランを射精させ続けた。
その後が地獄だっただろう、フランはおまんこと尻の穴だけでイカせ続けた。連続の空イキに失神しても目を覚まさせてフランの顔が法悦の表情を浮かべ喜んで僕を受け入れるようになるまで何度もそれを繰り返した。僕は今フランを獣のようになってしまった今のリズと同じように扱っているのだ。
そして最後にこれまで一度もイカずに服を着崩す事なく堪えていた僕の雄芯をフランに見せつけてやった。僕の雄芯は今フランと同じ射精管理用の錬金でガチガチに固めてある。
「ねえ…フラン、ボクはいつまで我慢すればいいの?君をボクだけのモノにするまでどれだけ待てばいい…どうすれば君に喜んで受け入れて貰える?」
「あ…そんなっ何故ですか、ご主人様。何故ずっと我慢を…ああっ」
フランが堪え切れずに涙を零して泣き崩れ、心の中で改めて決意を固め僕に精一杯の笑顔を見せて両手を広げ僕を招いた。
「ご主人様…フランはもう、ご主人様の命令がなくては息も出来ません。どうか…お願いです。何なりとお命じ下さい、喜んで務めさせて頂きます」
「フラン…君にリズの相手を頼みたい、その為に後継者を早く作ってリズと厩で生活をして欲しいんだ。今日はその為に発情期を利用して君の身体を獣のように今のリズと同じように作り直した。リズと一緒に生活が出来て何でも出来る身体にした…もうリズには普通の生活は無理だろうからね」
リズは既に精神が半分以上逝っている、もう獣と同じような生活だ。人としてはもう生きてはいけない。ケルベロス三姉妹はボクの魔力供給が無しでは基本的に生きていけないように育てられている。リズは女性器官が未発達の為、その殆どをリズはテレパスによる僕とのシンクロで補っている状態なのだ。リズの精神は既にかなり僕の精神に飲み込まれてしまっていてもう限界が近い。
リズはボクからの魔力供給を減らせばその身は悶え苦しむ事になるだろう。既に僕自身の魔力で生きている者には僕の擬似魔力の代替えにも限界がある。リズを死なせない為に僕は今後ギリギリまでリズの魔力供給を減らそうとしている。成人まで生き延びればこれまでのような尻の穴からの僅かな粘膜吸収だけでなく女性器官からも精を存分に取り込めるようになり魔力供給がテレパス無しで完全に行えるようになれる。だがそれまでリズには苦しんで貰うしかない。
そんな半狂乱の状態になるリズの補助を頼めるのは僕とリズの相手をしているフランしかいない。ベルとローザにはそれぞれ仕事を振っているのもあるが、この神宮を知り尽くし自在に動けるフランの力がその為にはどうしても必要だ。
「リズはボクのこの世でたった1人の大事な可愛い妹だ…だがボクの宮は今人がどんどん増えていっている、これからもその数は増えていくだろう。手が回らなくなってリズが手遅れの状態になる事態を避けたい、リズはもう君も知っての通りボクしか認識出来ていない。失いたくないんだ…だからっ」
「いえ…理由は不要です。私は貴方の命令ならば何でも喜んで従います。ですから…お願いですっどうかもう泣かないで下さい…っ」
フランの言葉に僕は頰に熱い涙が伝っている事に漸く気付く。いつのまに泣いていたのだろう。だがこの涙は愛しい者の為に対し流しているものではない。独占欲だ、ああ…何で僕はこんなに欲望に塗れているのかな。何一つ失いたくない、失えない…これは父様の用意した僕を繋ぎ止める鎖。僕が逝かないように父様が仕組んだ事なのだろうけれど、我ながらこの業の深さには泣ける。破壊と欲望の神は本当にタチの悪いロクでもない悪神なのだ。
「どうしても足りないんだ…全然っもうボクは父様と離れて生きていくなんて考えられない。父様の与えてくれたこの生身の身体でこの世界を見て、触れて、感じて父様と共にこの世界で生きていきたいんだ…っその為にはこの肉体を生かすボクの為だけに生きる数多の存在がどうしても必要になってしまう」
父様と大事な妹を狂わせても絶えない僕の破壊と欲望の暴食。不滅の存在にしてなお貪欲に生きようとする悪癖と悪食を秘める神…何度も言うが好きでこんな存在に生まれた訳じゃない。ああ…駄目だ。ラチの開かない自問自答はもう止めよう、僕と繋がっている父様を悲しませるだけだ。
「フラン…ボクを見るな。君も魅入られてボクに魂を囚われてしまう。君には生まれ変わっても僕の傍らにいて欲しい…ボクはまた君に出会うまで長い時を生きて行かないといけないのだから」
「はい…この目を潰して貰っても構いません。フランは永遠に貴方に付き従う者、どんなご命令も喜んで従います」
フランは目を閉じ一粒の涙を零して微笑んで僕にそう言ってくれた。
ああ…フラン、君が何度生まれ変わっても僕は必ず君を見つけるよ。ずっと一緒だ…
フランはこの後直ぐに奥方に子供を身籠もらせ、1年後に後継者を出産させた。その後フランは日中に仕事を消化しながらリズの世話をしてリズと共に厩で獣のように暮らしていく事になる。
「それじゃあ…冒険者ギルドに行ってくるね!」
『行ってらっしゃいませ、ホープトレジャー…っ!!!!』
皆の見送りを受けて僕は冒険者ギルドへ今日も講習会を受けに行く。かなりの年月を僕は時の流れのない意識空間で引き篭もっていたのだけれど夕べは余り眠れなかった。時間干渉を受けない神、その精神がいつまで経っても時間で風化しないのは仕方のない事だ。
気分を切り替えていこう、どうにもならない事を考えても所詮僕には大した事は何も出来ないのだ。本当に大したことがない…役立たずで無能な破壊と欲望の神、死ねるモノなら死ねればいいのに。
「おーい…アヤトお!こっちおいでよ、席取ってあるからっ」
僕が部屋に入ると昨日友達になった3人組が僕の席を空けて待っていた。僕はユピテルの言葉に甘えて早速その場にお邪魔する。
「おはよう…ワンダー、ニャン子、ウサピル。ダイアウルフのお肉はどうだった?」
「ふふふ…っよくぞ聞いてくれました!実はさ、ウチ食堂やってんだっニーニャとユピテルの分も纏めて預かってるから講習会の打ち上げパーティしようぜ!!家族とか知り合いを呼びたいなら呼んでくれて全然かまわねえよ、今日は定休日だから貸切だっ」
どうやらワンダーの家は食堂、これは楽しみだ。打ち上げパーティーとか考えただけでもワクワクする。
「…なら、今度パーティを組む予定の知り合いを連れてお邪魔するよ!」
「あれ…アヤト、オマエのオヤジは来ねえの?ホラ、初日に顔を出してたあのイケメンカッチョマン…オマエの武術の師匠なんだろ?話を聞きたかったんだけどなあ」
「クスクス…何かギルド長と仲が良さそうだったよね、お父さんも冒険者だったりするのかい、アヤト」
今カッチョマンと言いましたか…ワンダー君。いや、グランドトレジャーの父様の事を知らないのならアリなリアクションだが無知って最強だ。武術の師匠である父親という事にしているからギルド長と知り合いでも可笑しくはないのか。
「うん…そうかも。父…お父さん、昔の事は恥ずかしいのか余り話してはくれないけれど、ボクは模擬戦だと父様の背後はこの2年間で1回しか取れた事がないんだ、いつか勝ちたいなあ…(勿論神の力無しでだけど)」
「ええ…っ!?アヤト君がソレならお父さん、凄い人なんじゃないの?正直言って私、講習会1日目の模擬戦でも何やってるのか全然分からなかったよお…アヤト君の挨拶があるまではテッキリ、アヤト君の勝ちかと思っていた位だもの」
ギクリ…っニャン子鋭いな、いやアレは講師がかなり大根役者だったせいもある。ヤラレ役5万回とかで名を馳せた某様を見習った方がいい…ああ、そういや負け方についてはウサミミから早速どうでもいい提案書が来ていたな。
基本戦わない、逃げるか降参で負け確定。
アホか、ウサミミ…なんだその所詮他人事、テケトー作戦は。やむを得ず戦わないといけない事を想定した上で聞いたんだよ。冒険者をやっていればその内にまた先日の模擬戦みたいに避けられない時はあるだろう。甥っ子のウサピルを見習え、昨日はバッチリ僕等のパーティーリーダーを務め上げてくれたぞ。今度見かけたらヤル気のない提案書のお返しにサンドバッグにしてやる。
「アヤト君…どうかした?」
「ううん…なんでもない、父さ…、うーんお父さんは仕事が忙しいかも知れないから分からないな。聞けたら聞いてみようかなあ…皆は?」
父様は水しか飲めないんだよ、ベジタリアンとかもアウトだし…前にそれを知らなくて僕は影でゲェゲェする父様に本気で泣いた。僕に見つかった父様は僕が食べているのを見て美味しそうに見えたから試してみただけだとか、色々言い訳をしていたけれど草食動物に肉食えって言ったようなものじゃないか、僕は…。
「ウチも早めにお店を閉めて両親と弟も来るよお…お母さんが差し入れにデザートを作って持って行くって言ってた…ワンダーの食堂で出される料理は神都では評判になる位に美味しいの」
「…ボクの家族は皆ハントムーア在住で、家族は今神都に1人もいないんだ。でも、冒険者訓練施設の宿舎で一緒に寝泊まりをしているルームメイトに声を掛けてある。今日の依頼を終えたらこっちに直接来るっていってたよ」
話しを聞いていてますます僕は打ち上げパーティーが楽しみになった。パーティーなんて自分の誕生日以外だと舞踏会みたいなモノしか僕はこの世界で経験した事がない。待ち遠しいがそれも今日の講習会が終えてからの話である。
時間が来て講師が複数の人を連れて部屋に入ってきた。今日の講習内容はF、Gランクの依頼を実際に受けて達成する事。講習会の参加者とは相談禁止の上、個人でその依頼を果たさなくてはならない。今日中に達成出来ても出来なくても依頼は期間内に達成か、依頼を断念してペナルティ受けて違約金を支払ってキャンセルしても明日からは自動的に冒険者活動が可能になる。
冒険者訓練施設でこういった研修を受けていたらしい先程まで僕と話しをしていた3人組は各々の依頼書を手にして講師の側で待機をしている受付へと向かい、業務説明を受けると早速依頼をこなす為にこの部屋を後にした。今回用意された依頼は講師が選別をしたものだが、実際に依頼人からの依頼であり依頼を達成するとランクアップに必要なポイントが依頼内容に合わせて加算される。
僕は今日の所は戦闘になるような依頼を避けて配達依頼を受ける事にした。一応ひと通り色々な依頼を受けるつもりだったので、今回は打ち上げパーティーに間に合う簡単なものが望ましい。僕は依頼書を持って予めこの講習会用に待機させている受付嬢の元へと向かった。
「この依頼でよろしくお願いします…」
「はい…この依頼は配達というよりは、輸送依頼に近いものになります。場合によっては荷物が嵩張る可能性があり、街外れから街中を何度も往復するという事もあるかも知れません…冒険者ギルドでは、有料で空間収納機能のついたマジックカートの貸し出しがありますが、そちらを使われますか?」
僕には体内空間があるし、ドラに買って貰った空間収納付きのマジック財布があるので問題ない。最悪僕の体内空間とこのマジック財布の空間を繋げて仕舞えば容量無制限も可能だ。僕は貸し出しを辞退して依頼を受ける事にした。
「大丈夫ですか…?期間内であれば当日に全ての配達を終わらせる必要は有りませんが、依頼が達成されなければペナルティや違約金が発生してしまいますよ」
「問題ありません…丁度冒険者仮登録のお祝いにマジック財布を貰った所なんです。見た目に比べてかなりの容量を仕舞えます」
ドラが買ったこの代物は見た目は僕のポケットに入るガマ口の小さな財布だが、防具店にあった中では最上級の代物で鑑定すると伝説級に次ぐ特級の代物だった。見た目を三級の小型財布に見えるように偽装して貰ったこのガマ口財布は偽装を解除すると立方体の宝石箱のような形になる。
受付嬢はマジック財布の標準的な大きさに不安を覚えたが、この依頼には3日間の期限がある。マジックカートが必要になれば、翌日にでも改めて貸し出しを申請して下さい、といって依頼書に承認印を押し僕に依頼書を返してくれた。これで僕はこの依頼を受ける担当者になった訳だ。依頼を達成したら今度は冒険者ギルドの窓口で確認と報酬を受け取る形になる。
僕は依頼書を片手に指定された依頼人の元へと向かった。依頼を片付けてからドラと合流して打ち上げパーティーに指定されたワンダーに教えて貰った食堂へと向かうつもりだ。
冒険者としての初仕事、頑張って片付けて見せるぞ!
文才ないと書くの大変ですね…ファンタジー設定をかなりオリジナル化したせいでこの世界独自の解説が多くなってしまって辛いです。基本異世界転生モノのファンタジーワールドですが仕様が異なる部分は雰囲気で察して上げて下さい。
やっと講習会3日目、最後の依頼が済めばホープは晴れて冒険者活動。この物語でずっと書きたかった部分なので頑張りたいと思います笑