※この作品はR-18です。

破壊と欲望の神の為の楽園   作:Möbius Klein

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※男×女、近親相姦ぽい主人×メイド。男×ふたなり両性×女の3P。スカトロ、SM、3P、アナルセックス、調教等の性描写を多々含みます。閲覧には十分ご注意下さい。異性同性両性が入り乱れておりますが基本男×女風?になってます。ホープ×ローザ、ホープ×リズ×フランの3P。



第29話 神は暴走し、聖母は苦悩する

満月の夜が過ぎグリムが死の聖母としてこの世界へと遂に生還を果たした。ニヴルヘイムの柩では半実体化をした魂を持つグリムだが、現世に肉体を持っている間はその肉体とは常に繋がった状態になり、この世界へ戻るとその魂は半実体化が自動的に解除されて元の肉体へと戻る。

 

僕の外宮にある西の宮がグリムの居住区にあたり、僕はグリムの魂が肉体を離れた時からローザに命じ西の宮を全面封鎖させていた。グリムが死の聖母として現世に戻った時、僕はグリムの宮の全面封鎖を解き神都の外れにある小屋と繋げていたニヴルヘイムの柩を西の宮に改めて繋ぎ直し、グリムの住む宮をフローズヴィトニル宮と改名した。

 

グリムを仁獣御前会議の第6席仁獣アルプトラ=サンタグリムとして迎え入れ、僕は彼女をシャーマン・グリムと呼んで正式に神獣フェンリルの祭司に任命。これ以後グリムは満月の夜を挟む3日間をニヴルヘイムの柩で過ごし、夜は神獣フェンリルに食事を与えられながら生きていく事になる。フローズヴィトニル宮は満月を挟む3日間と日没後には結界が敷かれ僕とグリム以外の立ち入りは不可能な状態になった。

 

僕の精とフェンリルの排泄物を受け入れ、アルプトラウムを移植された事によりグリムは仁獣屈指の力を誇る事となる。グリムは父様と同じく日中は水しか飲まない生活を強いられる事になるが、その身に寿命はあるものの不朽体となり魂が消滅するまでは老いる事もない。古代種として神格化されたドラと同様グリムもまたサンタグリムの名でフェンリル神を信仰する者達に神の使徒として崇められる存在になっていった。ピュラウスタに侵されて薄紫と化していたグリムの肌色は今ではこんがりと焼けた以前と同じ健康的な小麦色の肌に戻っていて、今のグリムにはもうピュラウスタに汚染された頃の面影は全く無い。

 

 

 

ジュル…ッジュルジュル…ジュジュジュルルウウウッ

「ククククク…神の、いや神獣の便器を拝むなんてさあ。本当おかしいんじゃないの、この世界。ねえ、お姉ちゃん…コレは2人だけの秘密だよねえ?」

「んちゅっちゅるる…そうよお、お姉ちゃん…わ、レロレロレロんちゅっアヤトだけの便器にゃの、お…っちゅちゅう。お姉ちゃんは、ちゅっ…じゅっとアヤトの側にいるかりゃあ、いつでもお口にしていいにょお…んちゅう」

 

ローザが執務机の中に潜り込んで今日も僕の雄芯を口に咥え込みせっせと僕の排泄処理をしてくれている。今ではバキュームのような吸い上げとローザのエロ可愛い舌に僕の排泄器官は日中ローザに管理をされているような状態だ。ローザの綺麗な顔を見ているだけでその顔を汚してやりたくなるし、口元から覗かせるエロ可愛い舌はいつも僕の雄芯を誘っているようにしか僕には見えない。僕は執務机に向かったまま足をM字開脚させローザに甘えるようにお強請りをして雄芯をいつも可愛がって貰っている。

 

「はああ…しゃい、こっ気持ち、イイ…おっお姉ちゃあん、大…っしゅきいっねえ…おひりもお、早くう」

「はあはあ…アヤトお、いい子ねえ…んちゅっお姉ちゃんも、れろれろ大しゅき、アヤトにお漏らしなんて…お姉ちゃん、はあっはあしゃしぇにゃいからね」

ローザが僕のズボンを下着ごと引き摺り下ろし腰を高く上げさせ、僕の尻の穴にローザか舌を潜り込ませる。そう…最初の頃は気持ちが悪くて仕方がなかったんだ、コレ…ローザの変態趣味に合わせ魔力供給の一環で時々コレをさせていたのだけれど、いつのまにか僕の身体がこの行為に慣れてしまいローザの舌に尻の穴を広げられると、直ぐにブリュブリュと出てきちゃうようになってしまった。今では勢いよくローザの口内に吐き出し僕はアヘ顔を浮かべながら尻だけで絶頂出来るようになっている。

 

僕が排泄を終えるといつもローザは僕の雄芯を清めてくれるけれど、お尻からのご褒美をあげると特に念入りに雄芯と尻の穴を清めてくれるんだ。神獣フェンリルの便器と違って僕のぶっかけ便器のローザは誰にも崇められる事は無い。だが僕の下半身をいつでもどこでも面倒を見てしまえるローザは逆に僕が崇めてもいいくらいなのだ…僕の便器は一生ローザだけでいい。

 

「アヤト、偉いねえ…いっぱい出たよお。アヤトの好きなおっぱい揉み揉みでおちんぽ、綺麗綺麗しようねえ」

ローザが胸を剥き出しにさせ僕の雄芯を拭うようにしながら雄芯の先を舌で穿って尿道の残りを思いっきり吸い上げてくれた。これでローザによる僕のおちんぽ掃除は終わり、いつものようにローザが僕の下半身を綺麗に布で拭いあっという間に僕を着替えさせてしまう。

 

「んちゅ…っローザ、有難う。グリムは神獣フェンリルの便器にしてやったけれどローザはボクだけのもの…ボクだけの特別だ。誰にも秘密、約束したものね?」

「はい…ご主人様。ローザはご主人様専用のぶっかけ便器…永遠にご主人様のもの。ローザは、誰にも崇められる事なく、ただただご主人様だけに独占されていたいのです」

 

こんな変態行為をしながら照れた顔をしてそんな事を言うローザだが流石にもう慣れた。だって可愛いんだ、ローザ…もう変態でも構わない。僕はローザを離せないし、離さない。これはもう決定事項なのだ。

 

 

 

僕がリズのいる厩に向かうとフランと出くわしてしまった。最近では空いた時間があればフランは厩にリズと籠りきりになっている。僕は現在リズとのテレパスを切断した状態にしている。ずっと僕とテレパスで繋がっていたリズは突然の出来事に不安を覚えたが、リズがこれから大人になる為の準備だと伝えフランを紹介した。普段から僕とリズとフランは3Pをしている関係なのだが、いつのまにかリズは僕とテレパスで繋ぎっ放しでいる内に僕以外を認識出来ない認識障害に陥っていたのである。

 

このままではリズの意識が僕に飲み込まれリズが死んでしまうと判断した僕は、リズとのテレパスの繋がりを一方的に切断した。リズはまだ成人前で女性器官が未発達の為に、僕の精を子宮に取り込んで魔力供給をする事が出来ない。その為これまでは僕の精を尻の穴からの粘膜吸収をするやり方とテレパスによる精神感応を利用した形で魔力を供給していた。供給源の1つを断たれリズは今僕の精が欲しくて身悶えする状態になっている。

 

初めてフランを認識した時、リズは僕の背中に隠れてしまった。全身裸体で僕が与えた首輪から出ている黒のベルトで全身を縛り付けた姿が今のリズの通常の姿。僕以外と会話をする事もなく、精神と肉体での交わりは今となっては獣の交尾そのものでリズはもう自分が人型である事も忘れているようだ。四つん這いで厩を動き回り、排泄も厩の隅に設置された所定の場所で犬のような姿でしている状態にある。僕の背中に張り付いて縋るように僕を見つめるリズの頭を撫でて僕はリズを宥めた。

 

「ねえ…リズ、この前アッチの精神世界でお兄ちゃんの獣芯を咥え込んで、お腹が破裂した事…覚えてるかなあ」

「う、うん…覚えてるよお、お腹から銀と黒の斑らの毛並みのワンちゃんが飛び出して来ちゃったんだよね」

僕の話を思い出しリズは初めてフランを凝視した。銀と黒の斑らの毛並み…そう今のフランが身に着けている僕が贈った錬金は同じ色の獣耳と尻尾をしているのだ。

 

「フランはね…お兄ちゃんと君の為なら何でもするとってもいい子だよ。ねえ、リズ…君にフランの世話を頼みたいんだ、君のようないい子にしてあげて欲しい。フランはふたなりの身体をしている…ホラ、ボクのおちんぽとリズのおまんこがついているだろ?自分の子供だと思って躾けて可愛がってあげて…君のように」

「フランちゃんは…リズの赤ちゃんになるの?」

 

「フランは…ご主人様の為になら何者にもなるのです。どうかリズ様のお側に置いて下さい」

リズがフランを見やるとフランは綺麗に笑ってリズにそう答えた。それからというものフランとリズは交流を続けていく事になるのだが、2人がこの厩で共に暮らし始めるにはこれから1年近くは待たなくてはならない。

 

 

 

最近どうしても1人では僕との性行為が務まらない事が増え、一緒にいる事が多いこの2人を纏めて可愛がるようになっている。元々この2人とはよく3Pをしていたが常に3人という訳では無かったのだ。年齢を増すごとに僕の性欲が第2次成長期に備え増幅しているようで、2人には僕の雄芯を受け入れる準備を今させている所である。

 

「ママあ…っも無理い、おちんぽ痛い…おっ出したいのお」

「ちゅっちゅっ…ダメ、フランちゃん。もっとお兄ちゃんみたいにおちんぽ、ガチガチにしないとお…ママのお尻の穴を血塗れに出来ないでしょお?ああ…フランちゃんのおまんこがまたお漏らししてゆ、今お兄ちゃんから貰ったおちんぽ擬きでジュポジュポしてあげましゅからねえ」

リズが大きく口を開けると喉奥から飛び出したのは僕の雄芯の分身だ。錬金で作り上げた僕の雄芯を象ったディルドなのだが、素材は白蛇ハクダの蛇身から作った弾力性のある代物だ。リズ曰く喉元から突き上げられるように口から飛び出してピストン運動をするこの雄芯擬きが、まるで身体を貫かれて口から僕の獣芯が飛び出したようで痛くて気持ちいいらしい。リズはディルドを動かしてフランにフェラチオをさせながらベロチュウを繰り返し、グチョグチョにディルドを濡らすとフランのおまんこに僕の雄芯擬きのディルドを突き入れる。

 

「ひゃううっ!?おまんこは、らめえ…あ、ああっママ、お願…しゃしぇえ、したいっ」

リズが泣きじゃくるフランをそっちのけで、フランのおまんこを喉奥から出した僕のディルドでグポグポさせながら、フランの尻の穴に仕込まれたエネマグラを動かして前立腺を刺激すると、フランは空イキの連続でガチガチに雄芯を勃起させたまま半分白目を剥いた状態になった。

 

「も、ちぬっ死んぢゃ…っママ、早くう」

「フランちゃん…仕方がないなあ、今日も一緒にお尻でイこうねえ。フランちゃんのおちんぽしゃしぇいはあ…それまでお預けなのお」

「やああああ…っ!!」

 

レズビアンのように僕の雄芯を象ったディルドをフランのエネマグラに連結させリズはディルドを自分の尻の穴へと突き入れた。そして僕の名前を呼びながら尻を突き合って無心にアヘっているのだ、この2人は。主導権は僕の言いつけを守るリズにあるのだが、見ているだけでも中々興奮する。

 

僕は折り重なり腰を振ってアヘる2人の上に四つん這いになると、エネマグラとディルドの連結を外してやり、リズの尻の穴とフランのおまんこに雄芯を交互に入れて可愛がってやった。リズの尻の穴は僕の雄芯とディルドの二輪挿しで血を流しながらリズが痛みに喜んでイッている。

 

パン…パン…パン…パン…

「ぢゅっご…いのおっ、はあんっお兄ちゃあ…っおひりい、もっどおお…っゴリゴリじでえっ」

「ひゃっあん…っやっやん、激しっあん…ダメえっ、そんなお…まんこっ壊れちゃっ…ああっ」

 

フランは尻の穴にあるエネマグラによって前立腺が刺激され、おまんこには僕の雄芯をリズと交互になって受け入れている。僕がフランのおまんこの中にあるGスポットを刺激するローターのスイッチを入れてやると僕の雄芯を締め付けながらフランは潮を吹いて失禁した。

 

「コラ…リズ。フランのトイレの躾がちゃんと出来ていないぞ…ボクのおちんぽ、フランのオシッコでビチョビチョだ。それとも…そんなに尿道プラグをまた入れて欲しいのかな、フランは」

「らめえ…っもしましぇんからあっ痛いのは、やあ…っフランのおまんこにしぇいえき下さ…っしゃしぇえ、した…いおっふうっ」

痛みが大好きなリズと付き合っていく内に、フランも痛みにすっかり敏感に反応するようになってしまった。僕が射精するまでフランには自分の雄芯をシコらせているのだが、もう限界とばかりに僕の雄芯をおまんこで絞り込む。

 

「ホラ…フラン、リズに入れているディルドを抜くからママの尻まんこ…ボクのおちんぽと一緒にズポズポしてあげて、上手に出来たら一緒にイカせてあげる」

 

グチュッグチュチュ…グチュッポ…ッ

「うううう…っフりゃンのおちんぽ潰れ、ちゃっ…はっはあっ、ママあ…ぎゅう、しないでえ」

「おおおお…っぎもぢイ…ッおっ、おおっ…あっちゅいっのおっはあはあ、おちんぽ2ほっ…んんっリじゅのあにゃあ…っぎゅうってえ」

リズは全身のベルトで身体を締め上げられると尻の穴を締め付ける癖がある。僕はこれが大好きなので、よくリズにこのぎゅうっをお強請りする。ただこれはフランには刺激が強過ぎてイク前に絶頂を迎え失神してしまう事が多い。僕はリズの尻の穴に半分射精するとそのままフランのおまんこに雄芯を差し入れ残りを吐き出した。

 

グポオ…ッグポグポ…グポボボボボオオオ…ッ

「イ…ッイイッ堪んにゃっああ…っはあっはあはあ、止まんなっボクのおちんぽ、しぇいえき…い、こんにゃっにい」

 

そう、コレコレ…イキっぱなしになったフランのおまんこの中が痙攣して偉い事になってるんだ、余裕でボクはアヘる。リズに僕の雄芯擬きでおまんこを弄られると、ハクダの媚薬成分を含んだ分泌液がこの中に注入されてしまい、フランのGスポットに固定されているローターが僕の雄芯をプルプルと刺激して最高に気持ちがいい。こんなおまんこに雄芯を可愛がられてしまうと、僕の雄芯はもう自慰ではイケない。

 

 

 

折り重なって失神する2人を仰向けに寝かせ、リズの傷を舐めて癒し僕は2人に軽いキスを贈った。僕のキスに反応し2人がゆっくりと目を開ける。

 

「んちゅっ凄く…気持ち良かったよお。リズもおまんこがこんなに濡れるようになったし…フランのおかげかなあ、いつも有難うフラン。それにリズがフランの身体の手入れをしているせいか、フランも以前と比べて随分ボクを受け入れやすい身体になってきているし、リズが大人になったらと思うと今から楽しみだ…ちゅ」

僕がリズのグショグショになったおまんこの蜜液をフランの手を使って掬い取り、ヌチャヌチャとさせて2人に見せつけながら舐めとっていく。

 

「リズ様…いえママは、身体が今お辛いのに…私の面倒を欠かさず見てくれているのです。全てはママのおかげです」

「ううん…フランちゃんは何でもリズの言う事を聞いて、とってもいい子なの。お兄ちゃんがいない時に寂しくて泣きそうになると、お仕事があるのにいつもリズの所に来てくれる…リズのおっぱいも大きくなれるように、いつも揉み揉みしてくれるの、リズ早く大人になりたいなあ」

リズの巨乳はちと僕の想像の範疇外なのだが、その光景は是非拝ませて欲しいと思う。2人は僕がいない時はおっぱい揉み揉みしながらディルドを使って腰振って踊っているという事か…ヤバイ、鼻血出そう。一応フランは両性体なのだが2人の交尾は現在レズビアンそのものだ。レズビアンの世界の扉を開けてしまったのか、2人共…リズの身体を慰める為とはいえまた何か僕はヤラかしてしまった気がする。

 

フランはふたなりの両性体で家庭内はそれが原因で崩壊寸前、母親とはまともに言葉を交わした事がないそうだ。父様も両性体だが性欲がない為純潔の無性として世の中で尊ばれているが、ふたなりの両性はかなり世間からは忌避されている。雄と雌、そのどちらにも腰を振るケダモノのような体…そんな扱いだ。ふたなりは魔物に多く存在するのでどうしてもそんな扱いにされてしまうらしい。

 

その為かフランは若干照れ臭さはあるものの、リズに言われリズをママ呼びしているのは嬉しそうだ。フランは既に成人しているが、年齢はケルベロスの分離体であるリズが遥かに上。この世界では成長途中の間は見た目の年齢が精神年齢に等しいそうだ。リズは見た目が12才前後なので20代のフランと2人でいると他人は間違いなくママと呼ばれるのはフランを想像するだろう。

 

「リズ…ボクもフランもリズが大人になるのを楽しみにしてる。身体が辛いと思うけど、お願いだ。頑張って大人になってね…お兄ちゃんを置いて逝ったらダメなんだから、ボク泣いちゃうよ…んちゅっ」

 

「うん…リズは絶対お兄ちゃん、泣かせたりしないの。フランちゃんもリズが動けない時は助けてくれてるし、頑張るからね…ちゅう」

「…少しでも早くフランは後継者を作ります。そうすればフランはママのお側にずっといます。ママ、どうか頑張って下さいね…ちゅっ」

僕とフランがリズの両頬にキスをするとリズは笑ってそれに答えてくれた。リズは僕が欲しくて堪らなくなると自傷行為をしてしまう為、僕が精を与えるか発作が治るまでは拘束具で締め上げて擬似的快感を与えて誤魔化す事しか出来ない。精神的発作が酷い時はフランにキツく当たってしまうとリズはかなりへこんでいるが、フランはリズの本意ではないソレを承知しているので2人の仲は良好だ。

 

僕がまた来ると言って厩を後にした時には丁度昼に差し掛かり、クランの様子を確認する為に、僕は神都にあるクランの拠点へと向かった。

 

 

 

「ん…?どうしてここに居るの、グリム?」

「ア…アヤト、ホープトレジャー委員会から派遣されて来ました。グ、グランド氏から犬の調教なら私の仕事だと言われたので…その」

魔人族デビルズ=グリンガム第五皇女、改め仁獣アルプトラ=サンタグリム。クランの拠点で活動する時は魔人族デビルズ=グリムとして行動する事になっている。でも犬の調教って…もしかして。

 

「それ多分ボクのパーティー仲間の事だよね…今室内演習場に案内するよ、僕も行く所だったんだ」

僕がグリムを連れて演習場に到着すると、ああ…哀れな生ける屍が三体、マグロと化している。ドラが今日の担当か…今では週2日は丸一日をかけて3人の訓練日になっているのだ。

 

 

 

「ドラあ…グリムが応援に来てくれたよお」

「おお…それは有難い、グリム。そなたがいれば安心、ではアヤト私と一緒に」

 

「何でだよ…ボク今、来た所なのに何処に連れて行く気なのさ。お昼寝はしないぞっそれで3人はどんな感じになっているの?とりあえずグリムとボクに説明、お願い…多分グリムの担当はワンダーだと思う」

僕の言葉にドラが少し考えを纏めようと首を傾けている。何処から話していいか分からないなら最初から話してくれと頼んだらドラが頷いて話を始めた。

 

「ワンダーか…えーと、獣人族同士の混血種で近接戦闘及びタンク担当。両手剣メインで片手剣と盾でタンクも兼ねているが、紙防御に空振り攻撃を得意としている。とりあえず一から鍛え直している状態だ…これは妾の所見だが、アヤトがいない時を考えるとタンクを重点に置いた方が良さそうだ。攻撃は最大の防御と言っても空振りではなあ…はああ」

そんな溜息混じりで話をしているが、3人共既にレベルは20を超えたらしい。ワンダーもDランク程度ならばタンクが可能ではないか、との事である。ワンダー、頑張ったんだなあ…この毒舌ドラに耐えるのは根性以上に精神力が必要だ。

 

「グリム…多分犬の調教ってワンダーの事だと思う。彼と組んでボクは前衛、又は交代で前衛をする事になる、どうか君のその自慢の腕前で彼を導いてやって欲しい」

「いえ…そんな。お任せ下さい、このグリム。何としてもこのワンちゃんを躾けてご覧に入れます…っ!」

躾ける…アレ、何か話がズレてないか?出来れば調教は神獣フェンリルだけにしてやって欲しい。ワンダーは僕の大事なパーティー仲間…出来れば健全路線で行きたいと思うんだ、冒険者生活は。

 

 

 

「ワンダー…生きてるかあ?ワンダーの専属指導員、グリムだよ。メチャクチャ強いぞお、武術と魔力を分けてならどっちもボクと模擬戦が余裕で出来る」

 

「マ…マジかあっ!?なんか世の中、人外多過ぎねえかあ…」

「…うん、そうだね。何かここの演習場で信じられない速度でレベルが上がっているけれど、全く強さが実感出来ないいい…っうわーん」

「ふふふ…望む所だよ、僕はもっと強くなる。いや…なれるなら何だってやって見せるっ」

三人三様ではあるが、どうやら返事が出来るまでの余裕は持てるようになったらしい。だがウサピル…その台詞はカッコいいがせめて立ち上がってから言ってくれ。それとニャン子、ホープトレジャー委員会のメンバーを相手に強さを実感出来たら君は間違いなく御前会議入りは確定だぞ。そしてワンダー、もういい加減に慣れろ。基本僕の回りは人外だらけで今更の話だ。

 

「ホラ…3人共、お昼も回ったし昼食摂ってひと休みしよ?随分頑張ってるみたいで安心したよ」

『はーい…っ!!!』

僕の言葉に3人が気合で起き上がった。うん…ワンダーもウサピルも随分身体の造りが変わってきている。ニャン子の魔力制御も中々だ、いつでも常時発動状態…これを可能にするのにニャン子はかなり苦労したようだ。

 

これから皆で昼食の予定だが、グリムは今の状態だと水しか飲めない。そこで父様を見習って冒険者に扮装をしている時は空間魔法で食事を装うらしい。

 

 

 

「レベル20超え…どうやったらこの短期間で、10才の冒険者仮登録であるこの3人がそうなってしまうのでしょう、常軌を逸していますわ」

「ですよね…っ!?オレもそんな気してた、グリムさん!アヤトに言ったら別にこんなのは普通だって、それにアヤトの父ちゃんはアヤトの模擬戦の相手をしていただけで冒険者レベルマックスになったって言うんだ…っ」

唖然とするグリムにやっと得た同志とばかりにワンダーがこれまでの鬱憤を晴らすかのように声を上げて話し始めた。現在に至る地獄とも言える特訓の数々を…うん、僕は転生前は帰宅部だったので確かに僕には無理無理なカリキュラムだった。皆、よく頑張ったと思う。

 

「うーん…ソレって既に我が魔人族の魔導騎士団並みのカリキュラムですね。この短期間でとても熟せるとは」

「それがですねえ…っグリムさん、聞いて下さいよお!そこは何でもヒール、ヒールでアヤト君が解決してしまうんですよおっ体力も魔力も一桁になったら全回復でリセーットって、もうエンドレスなんですううう」

ワンダーに追従するかのようにグリムの言葉の後にニーニャの悲鳴のような訴えが入った。ヒールは普通魔力回復はしない筈…ポーションの類いかと思ったが、ドラを見やるとアヤトを指差していた。なるほどヒールで片付けてしまったんですね、このオカルト現象を…流石は我が神フェンリル様。

 

「いや…ね、グリム。そんな目で見られてもさあ?ハピとセバスチャンが言ったんだ…ステータスと回復の量や速度を上げるにはこの体育会系のやり方が一番有効だって。ボクも他に方法があるならこんな事しないよお?」

「確かに凄い伸びですね…ステータスの数値だけなら現時点でCランクの平均レベル40に近いです、この状態で騎士団レベルの訓練をしていた訳ですね、納得です。これはそろそろ実戦で鍛え始めてもいいかも知れません…」

 

「本当ですか…っ!?あの、グリムさんっもし良かったら僕達パーティーに適正な冒険者依頼を検討して貰えないでしょうか…っ出来ればジャッカロープやマージマタンゴのようなタイプを相手に試してみたいのです!」

ユピテルがグリムの発言に喜びの声を上げた。そう、ユピテルは以前アヤトからダメ出しを受けたリベンジをしたいのだ。だがもう、ジャッカロープは…泣

 

「ジャッカロープ…?草原に行けばゴロゴロ居るのでは」

「グリム…それは禁句だ、アヤトを見てみろ」

グリムがアヤトを見やるとアヤトの視線が明後日の方向を向いている。自分がニヴルヘイムの柩で籠っている間にどんな環境変化があればあの腐るようにいたジャッカロープが姿を消すというのだろう。

 

「あ、あのね…グリムっ誤解があるかもしれないけれど、それはそのお…ジャッカロープが天然記念物に指定されたからであって」

「何ですか、ソレ…っ!?既に絶滅危惧種扱いになってるんですか、あのジャッカロープがっそ、それは…いえ、そうでしたか」

ここは頷いて良い所では無いのだが、グリムは半泣きの顔をしたアヤトを前に口を閉ざした。そうか…ジャッカロープよ、オマエ達も神に殉じたのだな。グリムはとりあえずそれで自分を納得させた。

 

「僕は弓使いで補助魔法をメインに風魔法を使います…以前ジャッカロープを仕留めきれず再挑戦が出来ないままだったので、ご指導を頂きながら自分の力を試したいと思っていました」

「そう…貴方がサブリーダーの。私は近接戦闘が主だけれど魔法は全属性上級魔法を納めています。ハピと相談して新しい風魔法の習得も考えてみましょう、弓以外にも身を守る護身術程度は検討した方が冒険者として動きやすいと思います、えーと…水と地の魔術師は貴方ね、ニーニャさん」

グリムはユピテルにアドバイスを終えると次はニーニャに声を掛ける。この辺は流石に魔人族で将軍位を約束されていただけあって、グリムの意見は実戦的で効率の良いものだったのでアヤトも頼りになるなあ…流石グリム!などと頷きながら話しに聞き入っている。

 

「どうやら常時発動を維持出来る魔力はあるようですね…水と地の魔法は中級までが扱える状態。ここは上級を目指すより複合魔法がいいと思います、治癒の水魔法、防御の地魔法…そして攻撃の複合魔法。これは水と地の魔力を同時に発動する事により泥魔法が発動出来ます。空中戦や水上戦では無力ですが、当面の冒険者活動には有効、魔力操作の鍛錬にもなるでしょう。後は復唱を覚えましょう…魔法発動後、次の魔法発動に繋がります。魔力総量から見て現時点で中級魔法ならば、三発は連射に近い発動が可能かと思います」

 

「おおおお…っ魔法って連続魔法は無いって聞いてたけど可能なんだ!?ボクにも教えてグリムっそうか…ハピ達め、何で黙ってたんだその事」

「アヤトの魔法連射…?冗談はやめて下さいアヤト、ジャッカロープが絶滅危惧種として生存できたのは連射をしなかったおかげです。アヤトは自然に優しくといつも私に言っているではありませんか。最早キチガイに刃物…天災級冒険者が誕生してしまいます」

 

シーン…ッ

ハピ達の意図にいち早く気付いたドラがアヤトに冷静な突っ込みを入れていた。確かにその通りなのだが、ドラさん言い方あ!!…と誰もが思った。

 

「誰が天災級冒険者だ…人聞き悪い事を言うな。大体、ドラが森中のジャッカロープを追い立てたのが悪いんだろ、アレはその…不幸な事故だったんだよ、うん」

「ちょっと待てえ…っアヤト、講習会の時から気になってたけどドンだけ不幸な星の元に生まれたらそんなに不幸な事故ばっかになっちゃう訳!?今の所全部不幸な事故で完結しているぞ、オマエの冒険者人生っ」

アヤトによって毎度のように煙に巻かれ続けているワンダーが久し振りにまともな事を言っている。ニーニャもユピテルも一緒に頷いて連射はアウトだと目で訴えていた。

 

「別に問題なくない…?ボク、復唱?とかなくても普通に魔法を何発も打てるよ。ボクが復唱?を覚えるのはカモフラージュ用だよ、地味冒険者の為の」

「アヤト…お待ちを。地味の定義が何だか私にはよく分からなくなって来ました。どうか時間を下さい、グランド氏とハピ達に相談してみます」

グリムはそこでアヤトとの会話を終了した。これ以上話せばアヤトのパーティーメンバーに素性がバレると判断した為である。

 

地味って見た目なの、行動なの?そもそも地味冒険者って何…

 

グリムは既にパニックに陥っていた。だが我が神の仰せとあらばどんな問題にも立ち向かってみせようと覚悟を決めた。

 

「私の担当はアヤトの話ではワンダーのようです…ドラさ、いえドラが仰るように現時点はタンクが適任と私も思います。空振り攻撃とやらの軌道修正を訓練では優先しましょう…タンクの訓練は基本受け止めるタイプと受け流すタイプがありますが受け流しを中心に始めます…いいですね?」

「は…はい!よろしくお願いするっす、グリム師匠」

こうしてパーティーメンバーの当面の予定が決まった。これまでは週2回の訓練と討伐以外の依頼をこなしパーティー活動を続けていたが、いよいよ討伐依頼も組み込まれる事になったのである。この辺は既にホープトレジャー委員会では話し合い済みで、アヤトの訓練も兼ねたカリキュラムがグランドトレジャーもといグランド氏より用意されていた。

 

 

 

『古代迷宮かあ…っ!!』

パーティーメンバーとは以前から古代迷宮の話で盛り上がっており、アヤトもヤル気になっている。だがここにはグランド氏の深遠なるお考えがあったのである。それは『ブレーメンズ』が古代迷宮の攻略を始めて直ぐに明らかになるのだがそれはまたの話にしよう。

 




設定がややこしくて文体がますます主人公と共に暴走しています。読みにくくてすみませぬ。こう…私のイメージする神々な世界の現代エロスと私の中の剣と魔法とファンタジー世界でこの物語は出来ています。いつも後書きで言い訳してますが、予めご了承ください。

まだまだ書き始めたばかりの冒険者活動編ですが、書きたかった部分なので引き続き書いて行きます。色々問題やネタが浮上して話しが前に中々進まず苦労しています。それでも思いつき一発書きは続行中…そろそろ立身出世編にも入りたいけれどまだまだ先は長そうです泣

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