徒エロ183集 作:唯一無二がまたやっている
吸血鬼モノ
いつかの時代、いつかの場所。そう言えばかっこいいが、ここは日本のとある場所だ。ただ日本と言ってもそれは皆が知り得ているような世界ではない。
怪異症候群。そう呼ばれる病気が世界に蔓延している。
始まりは冷戦時代にまで遡る───。
〜〜〜
「漫画で見る怪異症候群、結構面白かったなぁ」
怪異症候群、要は人間が怪異の性質を持つようになる病気だ。治療法はないし外見じゃ見分けがつかないから世界は変わらず周り続けた。とは言ってもたまに凶悪犯とかが怪異の力を使った犯罪を犯す。国なんかはそれ専用の対策班を設置している。日本だと古の怪異に対する特攻的な力を持つ『陰陽師』と呼ばれるチームが出来ている。チームと言ってもそれは軍のように精強で数が多い。今や警察に成り代わっている。
「……ん、LlNE?」
スマホを見ると友人からLlNEが来ていた。かなり慌ててるらしく文面が乱れている。
「『たすけて』ねぇ……」
助けてと言われたらそりゃ助けないわけには行かないでしょう。私は手早く準備をすると自転車にまたがった。
〜〜〜
「千尋、どうしたの?」
「あ、はるるん!どうしよう、わた、私……怪異症候群に罹っちゃった……!」
「は……?」
詳しく話を聞く。どうやら彼女は吸血鬼の怪異の性質を手に入れた(?)らしく今日起きた時から飢えがどうしようもない、と。
「まず親は?」
「みんな出かけちゃってて帰ってこないの……電話も繋がらないし……」
「警察……いや、陰陽師は?」
「いや!私まだ死にたくない!」
成る程、どうやら彼女は大きな勘違いをしているようだ。陰陽師の仕事はあくまで怪異の封印であって罹患者の処分じゃない。それを伝えると、恐る恐る
「私はまだ死なない?」
「死なない」
「はるるんともまた会える?」
「もう会ってるじゃん」
「良かったぁ……」
落ち着かせるように背中をさする。全く、人騒がせな───。
「じゃあ、安心してはるるんの血を吸えるね」
「え───? ひぃああああっ!?」
なに、これ。すわれ、て?やだ、しにたくない、きもちいい、しにたくない、きもちいい、きもちいい、きもちいい、もっとすって───。
「ご馳走様……。初めて血を飲んだけど凄い甘くて美味しい……って、すごい顔。はるるん蕩けてるじゃん、そんなに吸われるの気持ち良かったの?」
「あ、ぅあ……しゅって、もっろぉ……」
「流石にこれ以上吸ったらはるるん死んじゃうよ。さ、お家に帰ろうか」
そのままお姫様抱っこされて連れ去られる。