無人島暮らし~いろんなヒロインが流れ着くエロゲみたいな島~ 作:みずしろオルカ
元々、やることが溜まり過ぎると頭が真っ白になる事があるのですが、もう何をやってるのか分からない状態にまでパニクリました。
さて、遅くなりまして申し訳ございません。
難産の上に、エロが入れられませんでした。
色々回収しようとすると思い通りに書けないですね。
実力不足に悲しみ。
それではどうぞ!
南のメイン拠点に戻ってきた。
東側の探索は、例の植物の群生地帯が広大だったという事と、北側にて魔法の阻害が起きている事が分かった。
「なにか、人工物とかの痕跡は有りましたか?」
「いや、漂着物以外だと人工物は無いな。加工された様な痕跡も無かったから、東側に俺ら以外の人は居ないと思う」
ゆかりさんの質問に、結果を答える。
正確には、人工物や魔法の痕跡を調べていた訳だが、例の魔法阻害のエリアの存在以外の痕跡は見つけられなかった。
魔法阻害エリアさえも、人工的な物かどうか怪しいというのが俺とフェイトさんの見解だ。
あれ程の広範囲に魔法阻害の力を散布するのは、装置であるなら大きなものが必要であり、それほどの装置があるのであれば、人工物の気配が全くない現状はありえないとのことだ。
「山の中に何かあるんやない?」
「私もそう思います。わざわざ目に見える位置に置いておく意味もありませんから」
木乃香と刹那の意見ももっともだ。
だが、そうなると目的が分からない。
俺が最初に流れ着いてから、あの山に近づいたことは無かったが、ずっとあの山から魔法阻害の力が流れていたのか?
俺自身に魔法の力なんかないし、才能が無いと言われたし……。
「探索するまで何とも言えないが、俺は自然発生した物である可能性もあると考えている」
人工物や痕跡が無いのは、それほどの装置や儀式場を維持するのに不釣り合いだろう。
何らかの痕跡が有ってしかるべきなのだが、東側の探索時点で痕跡が無い。
西側の探索を終えないと情報が足りないが、南側と東側に人の気配は無かった。
北側から出て居ないと考えても、理由が分からないのだ。
「観察……にしては気の長い話だし、そもそも皆が流されてくることを予見しての魔法阻害なら神器が使えている事や駒の力が通常通りに機能している事、アーティファクトも使用できる可能性も高いし、それらの阻害が掛かっていない事はあまりに意味不明なんだ」
まるで、フェイトの世界に有ったAMF(Anti Magilink-Field)のようではないか。
それならば、黒幕はあの狂気の博士になる。
だが、それにしてはあまりに動きが無い。二年以上を大人しく待つ性格だろうか?
ズキンッ。
そう考えている途中で頭痛に思考を中断させられる。
最近、いつも思考を頭痛で中断させられる。
「……っ」
「マスター、大丈夫ですか?」
いつの間にかゆかりさんが傍にいた。
思考の最中は周囲の警戒がおろそかになるのが悪い癖だ。
そっと額に手を当てられ、熱を測られる。
頭痛の件は全員知っているが、頻度は増えているように感じる。
「……少し熱が有りますね。遠征で疲れているのかもしれません、今日は休んでください」
「そうですね。おにいさんの顔色、少し熱っぽいですよ?」
ゆかりさんと小猫にそう言われたら大人しくするしかない。
二人が流れ着いた当初なら、俺がやらなければならない事も多く、これぐらいで寝てはいられなかったのだが、今は拠点周りの事はゆかりさんが、外回りの事は小猫が俺の代りをしてくれる。
木乃香や刹那も着実にやる事を覚えてくれているし、フェイトとアーシアもここに慣れつつある。
「……そうだな、少しだけ休ませてもらうか」
知恵熱の様なモノだろう。
この島に来る前は、ここまで考える事なんて無かったから脳みそが驚いているのかもな。
いや、考えて悲しくなってきたが……。
「マスターは、晩御飯まで休んでいてください。私が拠点に居ますから、辛くなったら声をかけてください」
「大丈夫だ。軽い頭痛がするだけだし、少し寝れば治るさ」
ズキズキと痛み続けている頭に手を添えつつ、寝所に向かう。
熱は微熱程度、吐き気や眩暈などは無い。
最悪、木乃香のアーティファクトに頼る事になるだろうが、薬が無いなら栄養を取って寝る事だ。
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫大丈夫、アーシアはゆかりさん達を手伝ってくれ」
今回のは顔色にまで出たか。
お世辞にも健康的とは言えない生活だ。
いつ死ぬかも分からないから、小猫やゆかりさんに技術を渡していたが、回数が重なる毎に頭痛が悪化している気がする。
まだ死にたくないんだ。
木乃香のアーティファクトを頼る事も考えなければ。
**********************
「おにいさんの体調に関して話し合いましょう」
緊急事態です。
以前から考え事をしている最中に頭痛を感じていたようですが、今回の様子はその中でも特別に辛そうでした。
普段の作業や行為中にこの頭痛を感じている様子はなかった。
何かを考えている時、辛そうに顔をしかめる。
「今日は特に辛そうやったな。左目、真っ赤やったぇ」
「私や木乃香さんでも治せませんでしたし……」
アーシアさんの神器は傷を癒すタイプなので仕方が無いのかもしれませんが、木乃香さんのアーティファクトは状態異常回復に強いタイプです。
彼女のアーティファクトで治らないのは、何か理由があるはずなのですが……。
「あの目……」
「どうしましたか? 刹那さん」
刹那さんの呟きにゆかりさんが反応する。
おにいさんの左目が充血状態になる事は以前からありました。
癖というか肉体的な特徴なのだと思っていましたが、刹那さんには心当たりがあるのでしょうか?
「いえ、私の世界で魔眼ですとかそういった力を使ったり、鍛錬の末に全力に近い力を出そうとする際の目に似ていたもので……」
詳しい話を聞くと、白目の部分が黒くなり、魔眼の効果だったり戦闘時の動きが良くなるらしい。
ギャー君の神器が目に宿るモノでしたので、魔眼のイメージに目の色の変化はなかった。
おにいさんにも何か目に関する能力があるのでしょうか?
いえ、もしあったのならそれで頭痛を起こす理由が想像できません。
「致命的な病気では無いと思いますが、それでも目に見える異常に変わりありません。皆さん、おにいさんの様子には気を付けてください」
こんな生活をしているにも関わらず、おにいさんも私達も健康状態は悪くない。
生活基盤の拠点設備がとても充実していて、私達はその恩恵を受けられた。
だけど、おにいさんは何も無い状態からここまで設備を充実させ、経験の無い状態から知識のみで生活を始めなければならなかった。
身体にどんな問題を抱えていてもおかしくないと思います。
木乃香さんのアーティファクトで大半の病気は治療できるようですが、この島特有の病気があるかもしれませんし、あの果実がどう作用しているかも分かりません。
「とりあえず、ゆかりさんの方で簡易眼帯を作ります。あの赤い状態が治るまでは、下手に外気に晒しておくのも危険です」
「フェイトさんの方でキョウジさんをスキャンできませんか? 私たちの魔法とは違って科学的な方向に特化してると聞いてます」
確かに、私や木乃香さんと刹那さんの魔法系統と違い、科学的な方向に進化しているフェイトさんの魔法。
例の果実をスキャンしたと言っていましたし、人間の健康状態を確認することも可能なのかもしれない。
おにいさんの目の異常が、木乃香さんのアーティファクトで治せないにしても、フェイトさんの魔法で感染症なのか何かの汚染なのか、その足掛かりを知る事が出来そうです。
「出来ると思う……。でも、木乃香さんで治らなかったなら何もわからない可能性もあるよ?」
「そうやったら、調べられる危険な病気やないって分かるし、キョウジさんの健康状態も見れるから、少なくとも何が危ないかは分かるんやないかなぁ?」
疲労しているなら働きすぎですし、胃腸が弱っているなら食べ物に気を付けなければなりません。
解決のきっかけになるかもしれないっと言った所です。
「スーツケースから消毒液や薬なんかも手に入っていましたから、使用できるようなら使った方が良いと思います」
アーシアさんが幾つか収集してきたモノの中には薬や包帯なんかの貴重な医療道具も入っていた。
少しではありますが、ありがたい物資です。
「そうですね。キョウジさんには出し惜しみ無しで使った方が良いと思います」
そう言った刹那さんは、私達の中でもおにいさんへの依存度が高めの娘です。
おにいさんへ甘えるという行為が依存度を高めている要因のように思えます。
次点でフェイトさんでしょうか。
と言っても、ここのメンバーでおにいさんへ依存していない人は居ない。
度合いという意味で、一番高いのが刹那さんだという話です。
「とりあえず、マスターの健康状態をフェイトさんに見てもらいましょう。何か対応するにしても、情報は必要ですから」
何かするにしても、おにいさんを調べないと始まりません。
今回は、おにいさんに内緒で行動するには、事態が大きいですからきちんと協力を仰いだうえで、健康状態を確認しましょう。
**********************
「なるほど、俺の左目の充血と頭痛が心配で健康状態を確認したいと?」
「はい、幸いバルディッシュにスキャン機能もありますから、病気だけじゃなくて疲労度合いなども分かりますよ」
元々は執務官として、犯罪者を捕らえた際に対象が自決用の仕掛けをしていないかとか、武器を隠し持っていないかを確認する為の魔法。
だけど、大本は医療用の魔法であることから、本来の使い方ができる。
キョウジさんの目に見える異常は、早めに対処しなくては間に合わなくなった時が怖い。
「……確かに、最近の頭痛に違和感を覚えていたところだし、左目の異常な充血は言われるまで気づかなかったからな。出来ればお願いしたい」
よかった。
キョウジさんも受け入れてくれるみたい。
脳の異常もありえる症状だから、しっかりと調べないと。
「それじゃあ、行きますね。……バルディッシュ」
『Yes, sir.』
キョウジさんは寝所に横になった状態で、全身に雪の様な光が降りかかる。
魔力が沁み込んでいき、キョウジさんの身体情報をバルディッシュが計算していく。
表示された結果は、明確な病気の状態には無いという事。
その結果にホッとしつつも、奇妙な部分を見つけた。
明らかに高い数値。
充血していた左目のあたりに高い疲労を示す値が出ていた。
右目の三倍以上の疲労度で、危険域の眼精疲労だ。
それに伴ってなのか、脳の疲労も溜まっているようで、軽い発熱はこれが原因のようだった。
ゆかりさんの言っていた眼帯は必要かもしれない。
左目が通常よりも弱っている可能性があり、それに気づかずに生活して今の状態になったとすれば、定期的に視界を遮って休ませることが大事だ。
「どうですか? フェイトさん」
「そうですね。左目だけになぜか眼精疲労が溜まっています。よく休むことですね」
異様な疲労具合。
そのことを伝えた場合、キョウジさんは自身の死を意識した采配が増えてくる可能性がある。
完全にウソを言えば鋭い彼の事だから感づく可能性もある。
だから、ウソを織り交ぜた真実を教える事で、気付かれる可能性を下げる事にしよう。
「ただ、疲労が溜まった原因が分からないので、眼帯とかで一時的に保護して落ち着かせましょう」
眼帯の対応も違和感を覚えない様に情報伝達のタイミングを計る。
同じ情報でも話すタイミングで相手の疑問や猜疑心を煽らずに置くことができる。
この辺りの話術も、執務官の仕事の中で覚えたモノ。
使える技術は使っておかないと、キョウジさんが危ない。
バルディッシュのスキャン結果は、命の危険は無いが左目に失明の危険性がある程の疲労が溜まっている。
失明は私達の世界でも一度なってからでは遅い。
症状が出る前に小康状態にまで落とし込み、アーシアさんや木乃香さんの治療を受け続けてもらうのが理想。
「そうだな。感染症とかではないなら、目を使う事を控える為に眼帯は必要か」
最初は感染症を疑っていたけど、バルディッシュのスキャン結果は疲労状態。
バルディッシュの機能は正常状態なのを確認しているし、私達の世界で認識されていない疾患の可能性もあるけど、極度の疲労というのがキョウジさんの左目に起きている状態。
とにかく、キョウジさんにはゆっくり休んでもらって、今後の対応を小猫さん達と話し合う必要があるかな。
『視界』というのは、人間にとって感覚の八割を占める大事な五感です。
片目の状態での弊害が、立体視と距離感の鈍化、キョウジさんは左目に眼帯を付けるから左側の視界喪失などがある。
毎日眼帯を付ける必要は無いだろうけど、眼帯を付けている間は外回りに制限をかけないとキョウジさんが怪我をしてしまう可能性が高い。
「疲労だったことを小猫さん達にも伝えてきますね。ゆっくり休んでください」
「ああ、少しだけ休ませてもらうわ」
少しだけとは言わずに、しっかりと休んで欲しい。
外回りに就寝前に小物作成。
干し肉の管理や塩の精製、畑管理や新しい作物の模索。
キョウジさんが受け持っている仕事は種類も量も多い。
採取などの外回りを小猫さんが、拠点周りをゆかりさんが担当できるようになっているけど、それでもキョウジさんの負担はまだまだ大きい。
木乃香さんが拠点周り、刹那さんが採取周りを学んでいるようですので少しずつキョウジさんから仕事を取り上げて負担を減らさないと……。
「スキャンが終わりました、全員にお話ししたいので集まってから話そうかと思います」
キョウジさんの寝所の外で待っていた小猫さんに報告して、全員の前でキョウジさんの左目の事とその影響で脳にも疲労が溜まっていることを伝えた。
ゆかりさんは継続して眼帯の制作を、木乃香さんとアーシアさんには定期的に回復をかけてもらう事になった。
キョウジさん、どうか何事もありませんように……。
回収回という事でご納得いただければと思います。
本編には出せないですが、出したい人物も居て色々調整中。
原作アンケートも西側の探索時には始められるかと思います。
全選択肢を未参入の作品に絞って、最大で2回の実施を予定しています。
それでは、評価や感想いただければ幸いです。
原作アンケート5
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