無人島暮らし~いろんなヒロインが流れ着くエロゲみたいな島~ 作:みずしろオルカ
お待たせしました。
今回はエッチィシーンは無しです。
この投稿を持ってキャラクターアンケートを終了いたします。
結果はあとがきにて。
外出がし辛い状況が続いておりますが、空き時間を埋める助けになれば幸いです。
それではどうぞ!
日常生活で眼帯というのも慣れが出始めた頃に、西側探索の話が出た。
理由として、東側での探索では収穫が予想よりも少なかった事と、この島の秘密が一つ明らかになったことが挙げられる。
北側での魔法減衰現象。
正確には東側の北部だったので、西側の北部でも起きるかの検証が必要になるわけだ。
そして、東側では取得できなかった食糧の入手も急務だ。
拠点周りの食糧事情は問題無いが、野生の食糧は不安定だし、俺が五か所に分けている畑も疫病が発生した場合、増えてきたメンバーの全員分を賄えるかどうかは怪しいのだ。
新しい種や動物の取得。
動物を囲って育成する畜産にも手を出す必要があるだろう。
猛獣が多い西側では動物は難しいかもしれないが、植物系統は期待できる。
種子や球根なんかを手に入れられれば、また一つ畑が充実する。
自然のモノだから、一度収穫すると再度収穫できるようになるまで時間を要する。
「西側の探索はキョウジさんを中心に、木乃香さんと刹那さん……後は、魔法の減衰を調査する為にフェイトさんが行く事が良いと思います」
そう提案したのは、ゆかりさんだ。
確かに、拠点組と探索組で双方に万が一に備えた回復役は配置したい。
そして、木乃香と刹那は二人一組で行動させた方が良い。
この二人は相互に相手の能力を底上げしている。
刹那は木乃香を守ろうとしていつも以上に奮闘する。
木乃香は刹那の視野を広く保たせるように声をかけていたりして、二人を組ませるのは能力的にも理に適っているのだ。
「それは助かるが、拠点側はいいのか? 三人で拠点周りは難しくないか?」
「その点は問題ありません。アーシアさんは手先が器用ですので小物作りなんかに最適ですし、ゆかりさんは拠点周りの全てをこなせるオールラウンダー。私もおにいさんに次いでここの暮らしは長いです。むしろ、新人が多いそちらがおにいさん無しだと不安なぐらいです」
そういう小猫の言ももっともだった。
木乃香と刹那の担当はそれぞれ、木乃香が拠点、刹那が採取だ。フェイトは拠点と採取双方こなせる万能選手。
ただし、刹那とフェイトは採取に関しては仮免許状態だ。
よく採取する物ならば問題無いが、例えばキノコの様な食毒判別の難しい物に関しては俺や小猫、ゆかりさんが同行する必要がある。
食毒判別は特に野草やキノコでは重要で、葉が似ていても根本の生え方が違うと毒草だったり、形の似ているキノコでも色で食毒が分かれている種類もある。
派手な色でも食べられたり、地味な色でも猛毒だったりする。
「食毒判定はキョウジさんに教わります。猛獣からの護衛は私とフェイトさんで完璧にこなして見せます!」
確かに刹那の戦闘能力は高い。
魔法が減衰する可能性を考慮すれば、小猫に次ぐ戦闘能力を有し、対魔の剣術を習得していることもあって、最も戦闘で頼れる存在だ。
フェイトは魔法有だと現段階で最強クラスだが、魔法の減衰現象がある以上はサポートの方が適切だろう。
それに刹那も言っていたが、食毒判定の経験を積ませるという意味でも今回の遠征は重要だ。
「採取の経験値稼ぎは必要ですね。おにいさん、よろしくお願いしますね」
全体のレベルアップは必要だ。
拠点側の仕事、採取側の仕事の担当者が免許皆伝まで育つことが理想だ。
現在の免許皆伝者が、採取側で小猫、拠点側でゆかりさんだ。
俺は両方可能だが、どちらかしかできない事を考えるとどちらかで免許皆伝者をもう一人確保することが理想だ。
小猫に関しては、採取は完璧で拠点周りはゆかりさんに及ばないが、それでも三番目に拠点周りの技術は高いのだ。
ゆかりさんも同様に採取の技能は高い。
「ああ、ある程度の技術は必要だからな。小猫達はアーシアに拠点周りの技術を頼んだ」
「はい、任せてください」
自信満々に胸を張る小猫とゆかりさん。
この二人なら、俺以外ではトップクラスのサバイバーだ。
アーシアさんの教育は安心して任せられる。
**********************
東側と違い、西側は適当な場所に拠点は建てられない。
一段以上高い場所と、周囲に探知系の仕掛けをする事。
一晩中火を絶やさない事、火の番をする人間の配置が必要だ。
「火の番は交代するとして、順番とか人数とかどうするん?」
探知系の仕掛けは、ヒモで仕掛けた鳴子とフェイトの探知系魔法、刹那の式神系と三重に巡らせている。
大げさに思うかもしれないが、猛獣のいる地域での野営は慎重すぎるぐらいでちょうどいいのだ。
「俺と木乃香は戦闘要員としては数えられないからな。俺とフェイト、木乃香と刹那で二交代が妥当だろうな」
「一人ずつの方が良いのではないでしょうか?」
「いや、刹那とフェイトは問題無いかもしれないが、俺と木乃香が一人で番をすると何かあった時に対応ができない。片方が対応している間に、もう一人が寝ている人間を起こすのが理想だな」
そうだ。
猛獣のエリアでは流石に全員で安眠はできない。
火と周囲の警戒を行う人員が必要だ。
一人での警戒は他の三人を休ませられるが、非常時の対応を起きている一人が全て担うことになる。
フェイトや刹那なら平気だろう。
戦闘力と対応力は高い。
だが、俺は戦闘力が足りないし、木乃香は年齢的に対応力という点で経験が足りないだろう。
そういった要素を考慮して、二人で二交代制を敷くのがベストだろう。
幸い、漂着物の中にはクッキングタイマーの様な一定の時間経過を知らせてくれる道具なんかもある。
「そうだな……三時間交代ぐらいでやっていこう。一度に二人交代するか、時間をずらして一人ずつ交代するかは話し合おう」
一度に交代するメリットとしては、全員が均一に休める事と、寝所を分けなくていい。
デメリットとして、交代時の隙がある事と、見張りの入りと終わりが眠気で精度が落ちそうという事だ。
タイミングをズラした交代のメリットは、交代時の隙が少ない事と、ペアでの眠気のピークが違うから両方が眠ってしまうなどのトラブルが少ない事だ。
デメリットとして、全員の休憩時間がズレてしまう事、交代時にもう一方を起こすことを防ぐために寝所を分けて作る必要があるという事だ。
「私や刹那さんなら中間拠点の様にツリーハウスを作る事も出来ますけど、そっちならどうですか?」
「ツリーハウスが出来るならそれに越したことは無いけど、ツリーハウスが出来る木や資材の問題がある。探せばあるだろうけど、西側の探索というよりもツリーハウスの場所を探すのがメインになっちゃいそうだからな。良い場所を見つけたらって形かな」
ツリーハウスには色々と条件がある。
今回重要なのは四人分の体重を支えられるほどの巨木である事と、枝の太さと固さ、隣接する気も同様に大きい事などだ。
魔法で木材の加工はそれほど手間にはならない。
だが、蔓ヒモや革ヒモは手間がかかる上に、採取量もさほど多いわけではない。
東の森の様に適当な場所でキャンプ地を決めるわけにはいかない。
猛獣の生息地域である為、襲われ辛い場所は少ないだろうし、固定の拠点を作る方が効率が良いだろう。
ツリーハウスや周囲にバリケードを設置するなど、対策は立てられる。
ただ、問題として西側の地形は北側ほどではないにしても、緩やかな傾斜があり、岩場が多い地形だ。
北側は標高が一番高い地域だとすれば、西側が二番目、東側と南側と続く形だ。
木々も太く高いタイプは少なく、低木が多い。
ツリーハウスには向かないが、やるとするなら複数の木々の間に木材を渡してそこを足場に組み上げるのが理想だろう。
「進んで、毎回拠点を建てるのは効率が悪いですね」
「せやなぁ。移動の度に拠点バラすんも大変やろうしなぁ」
移動の度に拠点を解体するのはデメリットが多い。
時間がかかるというのもそうだが、ヒモや釘の様な小さい物。
それらは使用する度に劣化する。
釘は木製のモノを基本的に使っているが、外す度に破損する可能性は高いし、使用回数は多くても2,3回程度だ。
ヒモも数回も使用すればくたびれてしまい、耐久性に難が出てしまう。
「ツリーハウスは……完全に場所を決めてから作る方が良いかな。簡易的な拠点は四方を監視するのは難しいだろうから、壁なんかを取り込む形が理想か?」
「それだと、緊急時に逃げられなくないですか?」
「それは私と刹那さんでキョウジさんと木乃香さんを担いで空中に退避できます。物資は残していくしかないですが、命が最優先なので……」
情けないが、命あっての物種。
緊急時は、空中への退避手段の有る二人のお世話になるだろう。
だが、これのデメリットがある。
刹那は当然その飛行能力が肉体的な能力であり、疲労が蓄積するだろう。
フェイトは魔法という手段なので肉体の疲労は無いだろうが、魔力を消費する上に魔法の減衰現象の条件が完全には解明されていない。頼りきるのは問題があるだろう。
「空中への退避は最終手段だな。基本は拠点周囲を罠やバリケード、警報で固める」
原始的だが、物理的な手段で鳴子。
魔法的な手段で、警報系の魔法。
陰陽術的手段で、結界術。
できる手段は取っておく必要がある。
それが生存術というモノだろう。
**********************
崖の近くに簡易的な宿泊小屋と焚火。
いくつもの探知系の罠や魔法を周囲に仕掛け、それらが反応した際はすぐさま対応できるように、火の番をしながら警戒する。
薪は乾燥させたものをある程度持ち歩いている。
火は燃え上れば大抵は燃やせるが、火力が上がるまでの労力はかなりかかってしまう。
火種を作る為の火口、火口から火をたたせる中間燃焼、そして薪。
段階を経る上で、全てがよく乾燥していることが必要だ。
一度薪のレベルまで燃え上れば、多少湿気っていようが、燃えてくれる。
だが、火が安定するまでは水気は厳禁だ。
だから、火口・小枝や木の皮、薪は乾燥させたものを常備させている。
雨季は特に気を遣う部分だ。
そういった燃料系はバイク用の防水仕様が付いたハードタイプのリュックを使っている。漂流物の中でもかなり助かるモノだ。
雨風に晒されるバイクなので防水がしっかりしていて、ハードタイプなので転んだりした際に中身が壊れたり、逆に中身が外に突き出してきて怪我をする可能性がかなり低くなる。
「キョウジさんは本当にすごいですね。火の起こし方とか維持の仕方とか……」
「魔法の方が有用性が高いし、汎用性も高い。幸い今の所は魔法の減衰も確認できていないし、有難い限りだよ」
刹那もサバイバルスキルが高く、火起こしなんかの基本的な知識は有しているし、式神や剣術などの戦闘能力も高い。
木乃香だって回復能力以外にも、ヒモや布といった消耗品を作る能力は高い。
「それにフェイトさんは俺と同じオールマイティな活躍ができる。分業は大事だけど、どっちも出来る能力は必要だしな」
例えば今の様な遠征中に怪我をしたり、集団で病に侵された時に両方できる人材は重要だ。
木乃香とアーシアの様な回復系の能力が最重要だが、それに次いで内外双方の仕事をこなせる万能型。
小猫やゆかりさんの様な、どちらかの仕事を完璧にできる専門型。
彼女達のスキルも大事になってくる。
俺の左目を覆っている眼帯。
眼精疲労と伝えられているし、社畜時代にも経験がある症状に似ていたから納得もしているが、その異常性も同時に認識はしている。
「キョウジさん、眼帯なんか撫でてどうしましたか? 痛みます?」
気づいたら、布の上から左目を撫でていた。
別に無くなったわけでも、見えなくなったわけでも無いからいいのだけど、どうも違和感が拭い切れない。
充血や眼の奥が痛む感覚が無くなっているだけ良いのだろうけど、眼帯の無い時の感覚の冴えは自覚できるようになった。
「いや、違和感がまだあるなってね?」
これが単純に感覚の制限から解放された感覚なのか、別の何かなのかは分からない。
だけど、嫌な予感はしない。
まぁ、予感とかの第六感的な感覚を当てにするのは良くないのかもしれないが、どうすることもできないという点では、仕方が無いと言った所だ。
「……」
フワッとフェイトに抱きしめられた。
谷間に挟まれるようになって、後頭部を撫でられている。
「両方できるのが大事だって分かるけど、キョウジさんの代わりは居ないんだよ。私が採取も拠点の作業も全部覚えても、キョウジさんの存在は私達にとって掛け替えのない物になってて、誰かが代われるものじゃない……だから、私達の傍にいてください……」
優しく撫でられているけど、ギュッと強く抱きしめられている。
撫でている手から、ほんの少し震えが伝わる。
俺がそんなに皆に求められる存在になっているとは中々思えない。
だけど、フェイトがこんなにも震えながらに伝えてくれた言葉。
それを無下にできない。
彼女達の中での俺がどんな大きさになっているかは、分からない。
だけど、彼女達の何らかの支えになれているならば、俺はその役割をまっとうするだろう。
「……ありがとう」
フェイトや小猫達も俺の支えになってくれているのだ。
この無人島でたった一人で生き残り続けた二年。
あの生活をもう一度できるかと問われれば、俺は無理だと答えるだろう。
作業の有無じゃない。
誰かと話せる喜び、誰かを感じられる安らぎを知ってしまった。
俺自身、彼女達が居ないともう駄目なのだ。
それを心から理解できた。
いかがだったでしょうか。
この投稿を持って、キャラクターアンケートを終了いたします。
結果は。
(635) 篠ノ之束(天災)
(363) シャルロット・デュノア
(195) ラウラ・ボーデヴィッヒ
(201) 更識 楯無(刀奈)
(196) 更識 簪
篠ノ之束さんとなりました。
シャルロットも善戦しましたね。
天災を書くにあたり、皆さんの思う束さんになるかは分かりませんが、全力で可愛く、そして物語のキーパーソンとなるように書いていきます。
評価、感想など頂ければモチベーションに繋がります。
是非ともよろしくお願いいたします。
キャラクターアンケート5
-
篠ノ之束(天災)
-
シャルロット・デュノア
-
ラウラ・ボーデヴィッヒ
-
更識 楯無(刀奈)
-
更識 簪