エロ系最強能力でリゼロ世界を生き抜きます 作:TS娘はオレの嫁
盗品蔵の外はやはりと言うべきか、氷の世界と化していた。それを成した大精霊であるパックは既に勤務時間を終えて消えていた。てか、パックってあの状態でも本気を出せばこんだけ出来たのかー。
その氷の世界の中に一人の女がいた。エルザである。
「いやあ、待たせて、ごめんね? エルザ」
返事がない。まさか、殺してしまったのだろうか?
いや、違った。意識が無いだけみたいだ。よかった、よかった。
それなら、早く起きてもらおうか。
『傀儡化。エルザ、起きろ』
「·····ん、寒っ。私は一体? そうだ、あの猫精霊にやられて·····? 」
うん、起きたみたいだね。
「早速で悪いんだけどさ、エルザ」
『洗脳。今から、君は僕の性奴隷ね。僕のことはご主人様って呼べ』
「あなた、何を言っ……!? ·····はい、ご主人様。私は貴方様の性奴隷です。なんなりと、お申し付けください」
うん、ちゃんと効いた。それじゃあっと、僕は手を氷に触れた。その瞬間にエルザの周りを覆っていた分厚い氷は全て溶けた。
今、僕が行ったのは瞬時に衣服を剥がす、エロ系の中でも古典的な技、
『
その技でエルザの周りにあった氷をエルザが着ていた物だと定義して破壊したのだ。中から出てきたエルザは外套はすでに着ておらず、その中に着ていた黒い服はかなり損傷しており、肌がほとんど露出している。その肌には凍傷の跡が多く見られる。
もう少し、パックには手加減してもらうべきだったかな? いや、それだと時間内に無力化は難しいかー。
それに、エルザならこの程度すぐ治ると思うし、いいか。
エルザは吸血鬼らしく、そのおかげで傷の治りが以上なまでに早いのだ。
「んー、エルザ、ここは寒いし、そこの蔵の中に入ろうか」
「はい、ご主人様」
「ふう、寒かった」
盗品蔵の中は外よりは暖かい。
冷気系の能力ってエロにはあまり向かないなー。
盗品蔵の中でいまだ気絶している少女とペットをそのままにして、僕とエルザは奥で楽しむことにした。
「はい、じゃ、脱いで」
僕がそう言うと目からハイライトの消えたエルザは自分の服を脱ぎ出した。
洗脳だと完全に反応が無くなっちゃうのが残念なんだよなあ。
まあ、今回はこれでいいけど。
完全に服を脱いだエルザ。
その肌には先程まであった凍傷はもうない。
「エルザ、両手出してー」
「はい」
エルザが揃えて出した両手に、
『手錠装着』
何も無いところから手錠を取り出してつける。
左足と右足は開脚させて、鎖をそれぞれに巻き付ける。手錠についていた鎖も、足の鎖も僕の近くに置いてっと。
よし、これで出来上がり。
『洗脳解除ー』
「はっ!? 一体、何が……。って、これは鎖……? 私を捕まえたつもりかしら? 」
「うーん、ちょっと違う」
何にせよ、この程度の鎖で、私の動きを制限するなんて出来ないわよ? 」
エルザは鎖を引き裂こうと力を込める。反対側で僕も三本の鎖を抑える。
「……!? これは一体何でできているのかしら? それに貴方の単純な力は私以上……?」
「いやいや、まさか。僕が君みたいな化け物に力で叶うはずがないじゃないか。その鎖だって至って普通の金属で出来ているよ」
「そんな、それなら、私の力に対抗出来るはずがないのだけれど? 」
「それこそ、簡単な話だよ。だって、今の君の力は、か弱い女性程度の力なんだから」
エルザって、化け物だし、そのままだと危なくてしょうがないからね。
格闘技を習っている女子相手に無理やり襲いかかることの出来る能力、『弱体化』がこんなところで使えるとはねー。
この能力、日本にいたころはほんと使わなかったからねー。
でも、この世界なら違う。
普段強すぎる人ほど弱体化してしまう能力だけあって、相手の心をおるのにちょうどいいね。
「わ、私が弱く……? 貴方、本当に何者……? 」
よし、ここで能力『感情把握』発動!
おー、エルザから警戒心だけじゃなく、怯える感情まで感じる。心を弄っていない通常状態でこれになるのは凄いなあ。
なら、次は能力『読心』。
「(この男、一体何者なのかしら? 私の仕事はこれじゃあ、無理そうね。なんとかして、この男の目的を聞き出して、生き延びないと……)」
読心は、今の通りに相手の心の声を聞くことの出来る能力だ。スイッチのON/OFFを自分で選べるから結構使い勝手がいい。
「ふーん、僕の目的が知りたいの? エルザ? 」
「!? え、えぇ、出来れば聞かせて欲しいわね」
「君の今の格好見て、分からない? 」
「(この男、私を慰み者にする気かしら? それとも、奴隷として売り飛ばす? どっちにしろ、酷い結末が待っているわね。
それにしても、最低な男)」
「いや、最低な男は酷くない? 」
「(なっ!? この男、私の心を読んでいる? まさか、加護持ち?)」
加護ねえ、僕はそんなものよりもっと便利な物を持っているけどね。
ん?
ちょっと待て? 加護といえばなんか忘れているような?
あ、やばい。あの超チートが来るわ。
原作では、フェルトが呼んだから来てくれたけど、今回はパックが騒動を起こしている。
なら、あの本当の化け物が来るのも時間の問題なんじゃ……。そこまで、僕が考えていた時だった。
「──そこまでだ」
その場に英雄の声が響いたのは。
「ははっ、こりゃ、どうすればいいかな? 」
入口には、剣聖ラインハルト。
この世界で、最も僕が会いたくない人物がそこにはいた。
「そこにいるのは、腸刈りかな? 身ぐるみを剥がされて、鎖で巻かれているけど、状況を見るに、引き渡そうとしているとも思えない。…………エミリア様や、あの少女に酷いことをしたのは君だね? 」
鋭い英雄の視線が僕に重くのしかかる。
うわ、なんだよ、あいつ威圧感やべえわ。
こりゃ、予想だけど、洗脳の類は無効化されるかね。
つまりは、この状況からの打開策は現在の僕に用意する術はなく、僕の詰みということになるのだが。
「大人しくしていれば手荒な真似はしないよ。さあ、大人しく投降しろ」
「はあ、仕方がないか」
僕はこの状況を諦めて、鎖に巻いたエルザを離し、ラインハルトの方へとゆっくりと進む。
こんな事になるなら、もう少し、上手くやるべきだったかなー。
一応、最後の抵抗しよ。
『ラインハルト、この場を見逃して、ここから去れ』
「·····っ。今、僕の、精神への干渉を感じたよ。
なるほどね、君はその力で彼女達を傷つけたわけか。
だけど、僕にそれは効かないよ」
あちゃー。全然、効いてないー。なら、ゲームオーバーだ。
「なあ、ラインハルト」
「君に、僕の名前を気安く呼んで欲しくはないよ」
「お前は僕の天敵だ」
「 天敵? まあ、君の力が効かない僕は君にとっては最悪の相手かもしれないね」
「この僕が天敵認定してやったんだ、もう少し感動すればいいのに」
「·····君はひどく傲慢なんだね。
そして、その力、君は一体何者なんだい? 」
何者と言われてもなあ。
ただのオタク…………。
そういえば、僕のことをラインハルトが傲慢って言ったね。
うーん、そこから連想されるのはもちろん、魔女教の大罪司教。
魔女教……、魔女教ねえ。
ペテルギウス達如きと同列扱いかー。
この僕が。
自分がひどく人間として歪んでいるのは認識しているけど、それは酷くない?
まあ、でも。それも面白いかもね。
うん、いいかも。
「──あぁ、そうだよ。僕は魔女教、大罪司教」
そこで一旦息を整え、手を広げ、まるで自分の存在を誇示するかのような尊大な態度で、
「『傲慢』担当、ナツキ・スバルだ。覚えておくといい。英雄さん」
笑って言ってやった。
この名乗りって気持ちいいねぇ。
ほかの大罪司教も自分の存在意義を主張するかのようにやってたし、これって案外人間として正しいことを主張してるのと同じ行為なのかもね。
「魔女教の大罪司教だって……!? なら、なおさら、逃がす訳には行かなくなったね。君はここで僕が倒させてもらうよ」
「アハハ、僕が英雄なんかに倒されるわけないじゃん」
「·····それは僕より君の方が強いということかい? 」
何言ってんの、こいつ。
「君みたいな化け物と一緒にしないでくれよ。僕は至って普通の人間なんだからさ」
「だったら、一体……? 」
ラインハルトは困惑したようにそう言った。
「まあ、つまりは、逃げさせてもらうよ。能力『タイムリープ!』」
あーあ、今さら、走ってきても、もう遅いよ。
その瞬間、世界は歪み、何もかもが戻される。
そして、歪みが消え去ると、
「うん、この世界でも正常に作動してくれてよかったよ」
僕が初めてこの世界に来た時にいた場所だった。
能力『タイムリープ』。
それは過去へと全てを巻き戻す僕の中でも激強な能力のひとつだ。
とはいえ、フェルトにエミリア、そしてエルザも手に入れたのに、それも無かったことになった。
あー、あいつ、許せない。
うん、今度はあいつの邪魔出来ない所で楽しも。
そして、そのあとは、この世界に愛されたあいつを全てから嫌われる僕がこの世界から消してやる。
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。
よかった。
この世界での楽しみが増えたよ。
英雄、次会ったら全力で殺してやるよ。
まあ、あんなやつのことは今はいいか。んー、盗品蔵にもう一回戻るのは気が進まないし、次はロズワール邸にでも行ってみるかな?
確か、ラムも今、王都に来てたはずだし。
うん、そうしよう。
次なる目標が決まった僕は自分の欲望が膨れ上がっているのを感じていた。
──一章終幕──