※この作品はR-18です。

魔法先生ネギま!? 現れた誰も知らない大魔王   作:上平 英

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第12話 学園祭から魔法世界へ ☆

 キングサイズのベッドの上、俺は仰向けで寝転がっていた。

 

 仰向けで寝転がる俺の上には裸のアリカが。

 

 昨夜処女をもらったあとで、そのまま何度も朝方近くまでセックスを続け、やっと先ほど終わったところだった。

 

 アリカの長くてサラサラの金髪を指ですかしながら撫でると、アリカは気持ちよさそうに吐息を漏らす。

 

 いまの彼女からは王族の責務や威厳など余計なものはなく、彼女の内に隠れた少女が現れていた。

 

 ん~、それにしてもこの格好はちょっとマズいなぁ。

 

 アリカの胸の感触はもとより、オマンコにはペニスが入ったままだし。

 

 アリカの体中から俺の臭いがしたり、吐息が首筋に当たったり、ペニスを動かすとアリカが反応したり……。

 

「色々とマズいよなぁ」

 

「………………なら、どかせばいいだろう?」

 

 声がした方向に視線をもっていくとエヴァが立っていた。

 

「う~ん、でもこの状況って男としてかなり役得だろ? それにこんなに気持ちよさそうに寝てるんだしさ」

 

 風を引かないようにシーツで体は隠してあるが、アリカの顔は出ている。その顔を覗きこんだエヴァは軽く舌打ちした。

 

 そしてエヴァはため息を吐いてドアに手をかけた。

 

「まったく、久しぶりにアルヴィンが作った食事を食べれると思ったのに……」

 

「ゴメンな、エヴァ」

 

「まあ、いいさ。――慣れてるしな」

 

「う……」

 

 そう言われるといろいろ思うところがあったり……。

 

 エヴァは俺のほうへ顔だけ向けて、ニヤリと指を指して笑んだ。

 

「ふっ、テオドラとニィの対応は私に任せておけ。――だが、起きるのがあまりに遅いとそいつらをつれて呼びに来るからな?」

 

「ああ、わかったよ。ありがとう、エヴァ」

 

 エヴァはドアを開けて部屋から出て行った。

 

「さてと、いつ起こそうかなぁ」

 

 俺は幸せそうなアリカの顔を覗きこみながらため息を吐いた。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 アリカの寝顔を眺めながらしばらく。9時を回ってそろそろ起こさないといけないなと呼びかける。

 

「アリカ~、そろそろ起きろ~」

 

「ん……、ぅん……?」

 

 アリカの割れ眉がピクリと反応する。

 

「アリカ~」

 

「……アル、ヴィン……?」

 

 アリカはゆっくりと目を開けた。手で目を擦りながら周りを見て――。

 

 ――ビクッ。

 

「――っ!?」

 

 アリカの体が跳ねる。入ったままになってるペニスに膣が反応し、改めてその事実に気づいたアリカは一瞬で真っ赤にして俯いた。

 

 最近ではいつも裸で抱き合うように寝ていて普通になってきたのだが、さすがに繋がったまま寝た事と、アナルではない子作りを目的としたオマンコでのセックスしてしまった事で許容量を超えたようだ。

 

 真っ赤になった顔を無言で逸らすアリカは俺の胸に手をついて起き上がろうとする。どうやら入れたままでいるのが恥ずかしいらしい。

 

「――っん。……あぁ、はぁぁっ!」

 

 アリカはオマンコに入ったままになっているペニスに悩ましく体を震わせるが、それらを必死に我慢して、後ろに倒れるようにオマンコからペニスを引き抜いた。

 

「――はぁっ、ん……、はぁはぁ……」

 

 仰向けで片腕を使って顔を隠すようにしたアリカ。その体のいたるところにキスマークがついていて、軽く開いた股の間からは固まりかけの精液が覗けた。

 

「おはよう、アリカ。――濡れタオル使う?」

 

「はぁはぁ……、た、頼むのじゃ」

 

「わかった、はい」

 

 虚空からいつものように濡れタオルを出現させてアリカに手渡す。

 

 アリカはまず顔を拭いて胸から下半身へと清めていく。

 

 あ~、シーツもベトベトだな。洗濯しないと。

 

「ア、アルヴィン……」

 

「ん? どうしたのアリカ」

 

「その……、わ、妾は……」

 

 アリカは体を手で隠し、もじもじとしている。その視線はシーツに付着した破瓜の血。

 

 俺はアリカに笑顔でうなずいて言う。

 

「ああ、最高の夜だったな」

 

「――っ」

 

 顔を合わせないように俯くアリカを、下から覗きこみながら訊ねる。

 

「嫌だったか?」

 

「そ、それは……、嫌じゃ……、なかった……、のじゃ」

 

 もごもご言い難そうにしながらも否定するアリカ。

 

 いつもの無表情といわれがちなクールな表情を作って必死に感情を隠そうとするアリカはとてもかわいらしかった!

 

 もう、すごくかわいいじゃないか! これが萌え殺しというものなのか!?

 

「アリカ――」

 

「ア、アルヴィン……」

 

 湧き上がった感情のままアリカの名を呼んで顔を近づけていくと、アリカも俺の名を呼び、顔を上げてゆっくりと目を細めてくれた。

 

 そのままゆっくりと唇を重ねて離す。

 

 見詰め合って再び唇を重ね、口を開けて舌を絡める。

 

「んっ、あぅっ、アル……」

 

「じゅるぅっ、はぁ……、アリカ」

 

 ゆっくりと舌同士を絡めながらアリカの脇から胸へと手を持っていく。

 

「アルヴィン……っ」

 

 俺の胸に手を当てて離そうとするがまったく力が入っていない。

 

「アリカ、……またしようか?」

 

「……な、そ、それは……」

 

 抱きしめながら囁くと、アリカは視線を逸らした。胸の前に手を置いて恥ずかしそうに顔を赤らめる。

 

 ここは強引に攻めてみようかと、ベッドに押し倒す。

 

 先ほどまで挿入していたからオマンコの奥まですでに濡れているのは分かっている。

 

 見つめながら、片手でペニスをアリカの膣口に合わせてゆっくりと腰を進める。

 

「――っん、アル……っ!」

 

 先ほどまで挿入していたため、まだ柔らかく広がっていてペニスはスムーズにアリカのオマンコに飲み込まれていく。

 

「あ、ああっ! く……、ぁあっ! はぁはぁ……、くぅっ……!」

 

 アリカの膣道をペニスがゆっくりと押し拡げながら進み、やがて最深部である子宮口へと到達した。

 

 立てさせた両膝を掴んでオマンコに挿入しているペニスをビクッビクッと跳ねさせると、アリカは顔を歪めて後ろ手にシーツをぎゅっと掴んだ。

 

「あ、朝からこのような行為をするのは……、ダ、ダメじゃ……っ、す、するならよ、夜に……、――くっ、んんっ!」

 

 赤くした顔でアリカは抗議の声を上げるが、俺はそんなアリカも愛おしく、腰を少しだけ動かし、オマンコを雁で掻いて強制的に黙らせる。

 

 昨夜の俺は一睡もしておらず、ずっとペニスに膣を入れたままだったので、もう興奮は収まらない。

 

 仰向けで股を開かされたアリカを見下ろしながらペニスでオマンコをほぐし始めた。

 

「アリカ、すごく気持ちいいよ! ん~、最高だ!」

 

 アリカの子宮口近くを亀頭の雁首で小刻みに擦りあげながら叫ぶ。

 

「はぁはぁっ、くっ! アルヴィンっ……、お、奥ばっかり攻めるのはダ、ダメ……っ!」

 

「ふふっ、アリカは奥を擦られるのが大好きなんだね。表情もいつものアリカと違ってて締まりのないすごくエッチな顔になってる」

 

「――っ! み、見るでは、ないっ……、わ、妾のこんな顔……、見てはダメなのじゃぁぁぁっ」

 

「ダメだよ、アリカ。すっごくかわいくて綺麗でエッチななんだから、隠したら勿体無いって」

 

 顔を隠そうとしていた両手を取って覆いかぶさる。

 

 ベッドに両手を縫いつけて逃げ道を塞ぎ、快感が昂ぶりトロトロになってきたので大丈夫だろうと、ペニスでグリグリと子宮口を捏ねて更なる大きな快感を送り込む。

 

「そ、それはダメじゃぁぁぁっ! くああっ! ああっ、も、もうい、イクッ! イって、イってしまうぅぅぅっ!」

 

 子宮口を亀頭でぐりぐりと捏ねられたアリカは体をビクッ、ビクッと大きく震わせて背を逸らした。

 

 涙や鼻水、涎といったものを漏らしながら叫び声を上げ、だらしなく股を開いてされるがままになる。

 

「ああっ! ダメッ! ダメじゃ! おかしく、おかしくなってしまう! あああっ! イクゥウウウウウウウウウウウウ~!」

 

 絶叫するアリカにやはり子宮攻めはやりすぎたなと反省しながらも、子宮は精液が欲しいと吸いついてくるので、俺はアリカの絶頂に合わせて精液を流し込み始める。

 

「俺もイクぞ、アリカ!」 

 

 ビュッ! ビュビュッ! ビュルルゥゥウウウウウウウウウウ!

 

「精液を子宮で受け止めろぉぉぉっ!」

 

 大声で叫びながら腰を打ちつけ、子宮口に亀頭の先端をめり込ませ精液をドクドクと流し込む!

 

「あ、熱っ! ――っんんっ! ま、またイクッ、……な、中に出されてまたイってしまうのじゃぁぁぁっ~~!」

 

 アリカは叫び声を上げ、白目を剥きそうになりながら、ビクビクと全身を跳ねさせて何度も絶頂を迎えた。

 

「はひぃ……、はぁはぁっ……、んぁ……、ひぃ……、ふぅぅ……」

 

「やっぱりおまえは最高だよ、アリカ」

 

 俺は起き上がり、まだ時おり体をビクッと痙攣させながら快感に酔っているアリカからゆっくりとペニスを引き抜いた。

 

 ペニスを引き抜くと同時に、狭い膣で塞がれていた分の精液が解放され、ビュクッ、ビュルっとアリカの体に精液が降り注ぐ。

 

「はぁはぁっ……、ま、また汚れてしまったのじゃぁぁ……」

 

 アリカは精液を浴びながらつぶやき、大きく胸を揺らしながら呼吸を繰り返した。

 

 俺の眼前には、全身に精液を浴びて仰向けで寝転がり、大きく開いた股からもドクドクと大量の精液を溢れさせながら呆然とするアリカが映った。

 

 昨夜に続いて子宮で精液を受け止め、その熱と子宮にこびりつき蠢く精液に快感と満足感を味わい蕩けた表情で息を吐くアリカが映った。

 

 そのアリカのあられもない姿に俺の剛直がさらに固さを増し、急ピッチで新たな精子を精製する。

 

 もっと……、もっとアリカが欲しい……っ!

 

 俺の精液の臭いが口や尻、オマンコも含めて全身にこびりついて取れなくなるまで犯したい! 

 

 俺のペニスでしかイけない体にしてやりたい!

 

 俺のペニスの形にオマンコを変えてやりたい!

 

 俺は抑え切れなくなった欲望に身を任せ、アリカの太ももに手をついた。

 

 そしておそらく断わられても犯すだろうが、わずかに残っていた理性で確認するようにアリカに訊ねた。

 

「アリカ、もう一度……、もう一度しようか?」

 

「――っ」

 

 アリカは俺の発言に驚いたようだが、すぐに大きなため息を吐いて投げやりにうなずいた。

 

「……もういまさらじゃ……、勝手にせよ」

 

「ありがとう。――じゃあ、別の体位でしようね」

 

 アリカからお許しが出たところで片方のヒザを掴んで胸に抱き、もう片方の足を跨いで、横向きの状態で挿入を始めた。

 

「――っ、あ、ああ……」

 

 あふれ出てくる精液を子宮に押し戻すようにペニスを入れていく。アリカはペニスを進めるたびに喘ぎ声を漏らして腰を悩ましくくねらせた。

 

「気持ちいい、すごく気持ちいいよ、アリカ」

 

「んんっ、はぁはぁ……。も、もう子宮はいっぱいじゃから、だ、射精(だ)すときは口か体にするのんじゃぞ……?」

 

 嫌がってる風だったけど、なかなかノリ気じゃないか。

 

「ああ、射精すときは口か体に射精すよ」

 

 ズブズブとオマンコにペニスの形を覚えさせるように、ゆっくりと腰を動かしてセックスを楽しんでいると、部屋の外からすごい速度で近づいてくる気配が……。

 

 ん? どうしたんだ?

 

 少しだけ気になってピストンの速度を緩めてドアの方に視線を向けるとその瞬間、バンっと大きな音と共にドアが開いた。

 

「アルヴィン! アリカ! し、ししし、真祖の吸血鬼が! 真祖の吸血鬼がいるのじゃぁぁぁっ! 血を吸われてしまうの――、じゃ?」

 

「……テオ」

 

「…………て、テオドラ……」

 

「…………アルヴィン、アリカ……? な、何をしておるの、じゃ?」

 

「「………………」」

 

 空気が凍った。

 

 丁度片足を上げさせてドアのほうに結合部を向けているので、テオドラのほうからは結合部が丸見えのはず。

 

 さらにアリカの体のいたるところに虫に刺されたように肌の一部を薄く赤にしてるキスマークやドロドロの白濁した精液が……。

 

 だんだんと顔を赤らめていくテオドラ。ぷるぷると体を震わせ、顔を両手で多い、腹から息を出すために肺いっぱいに空気を取り込み……。

 

「ぬ、主らはな、何をやっておるんじゃぁぁぁぁっ!」

 

 テオドラの心からの悲鳴が轟いた。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 午前10時。

 

 俺とアリカ、エヴァとニィとテオドラの5人はテーブルについて軽めの朝食を食べていた。

 

 寝室にテオドラが乱入したあと、続けてエヴァが現れたことでテオドラが気絶し、結局消化不良のままセックスを切り上げたのだ。

 

 だがテオドラはセックスしていた事を覚えているようで、顔を合わせづらそうにしながら食後の紅茶に口につけていた。

 

 アリカもクールぶっているが、テオドラと顔を合わせずらそうにしている。

 

 エヴァはそんな様子を眺めながら、いじめっ子のような笑みを浮かべてアリカに言う。

 

「まさか昨日まで処女だった奴が朝まで続けるとは。おまえはとんだ淫乱気質のようだな、アリカ」

 

「――っ、わ、妾は……」

 

 アリカは何か言おうと口を開くが、何を言っても逆に立場を悪くするだろうと顔を赤くしながら俯く。

 

 そんな様子にエヴァはますます笑みを強くし、マイペースなニィはやっとしたのかとうなずいていた。

 

 アリカはテオドラ、エヴァ、ニィの視線を受けて恥ずかしそうに顔を赤らめ、我慢できないと立ち上がり、話を強引に切り替えた。

 

「がっ、学園祭という祭りがあるのじゃろう! そ、そろそろ皆で向わぬか?」

 

「おおっ! そういえばそうじゃったな! 祭りがあったんじゃった!」

 

「アルヴィン、行こう。アイスクリームとかわたあめが食べたい」

 

 アリカに続くのは同じく祭りを楽しみにしていたテオドラとニィだ。おそらくこの気まずい空気の家よりも祭りに行くほうを優先したのだろう。いつもクールぶっているニィでさえ、おてんば姫のテオドラのように元気に両手を天に向けて上げて立ち上がった。

 

 3人が立ち上がったことで俺もうなずいて立ち上がり、エヴァもため息を吐いて同じく立ち上がった。

 

 そしてそのまま玄関には行――かない。

 

「とりあえず、着替えからだな」

 

 ニィは別として魔法世界の王族ルックはあまりに目立ちすぎるのだ。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 魔法世界ルックを変えるついでに全員が外行きの衣装に着替えた。

 

 アリカはノースリーブの白いワンピース姿で、ニィとテオドラは旧世界の紺色ミニスカセーラー服姿。エヴァはアリカに対抗するように幻覚で背を引き上げてスリットの入った白いドレス姿だ。

 

 ちなみに俺はラフなワイシャツに長ズボン姿と結構普通の服装だ。

 

 準備ができたところでそろって家から出た俺たちは、途中の敷地をショートカットできるように転移ゲートを作りだし、それを潜って麻帆良学園まで移動した。

 

 一応、世界樹を中心に私有地となっている半径約1kmは高く分厚い術式で強化した塀で囲んでいて、内側に認識阻害はもちろん様々な結界を張っているので、出入り口として設置した4箇所の門の近く、内側に転移すれば誰にも気づかれることなく外に出ることができるようになっていた。

 

 門から出て麻帆良際に繰り出す。

 

 左側にエヴァと、右側でアリカと両手に花状態で腕を組み、テオドラとニィはそれぞれ手を繋いで祭りの空気を楽しむ。

 

 屋台で買い食いしたり、広場で行なわれるバンドなどのショーを見物したり、気まぐれに『まほら武道会』を見学しにいったりと思う存分に楽しんだ。

 

 まあ、その道中ものすごくレベルの高い美女2人と美少女2人を連れて歩いていたので周りの視線が鬱陶しかったが、これも役得と堂々と見せつけて歩いたのはいい思い出だ。

 

 そして、麻帆良際巡り初日が終わったあとは疲れて眠るテオドラとニィを寝室に押し込め、当初の目的だった『世界樹を利用した魔法世界の救済』についての研究に没頭した。

 

 それから2日、3日目と世界樹大発光などを観測&研究し、世界樹自身とも対話して色々と相談し、旧世界での用事を終わらせた。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 旧世界での用事が終わり、世界樹大発光から5日。俺とアリカ、テオドラは魔法世界にそろそろ戻ろうとしていた。

 

 ニィについては旧世界に置いていくつもり。

 

 魔法世界に戻ったとしても、まだ救助されていないから基本牢屋のなかでの生活になるだろうから、エヴァと一緒のほうがいいと思っての事だ。

 

 俺たちはそれぞれ準備、といっても牢屋には何も持ち込めないから牢屋を出たときと同じ格好で転移のゲートを繋げた。そこから多重転移で魔法世界に向う予定で、一時の別れを告げようとしていたんだけど……。

 

「ああ、別にいいぞ。私たちもついていくからな」

 

 と、エヴァとニィも魔法世界に行く気満々だった。

 

 俺は魔法世界用のデフォルメ黒龍フォームでエヴァとニィに言う。

 

「だけど、牢屋から出れないから俺の影のなかに作った別荘での生活になるぞ?」

 

「ああ、わかってる。アリカとテオドラが誰かに救助されるまでは牢屋から出れないんだろう。――だが、救助されるまでずっと牢屋のなかで時間を潰すのはあまりに不毛じゃないか?」

 

 エヴァの言葉にテオドラが目を輝かせる。

 

「なんじゃ、エヴァ。主も魔法世界の大戦を停める手伝いをしてくれるのか!」

 

「ふんっ、アルヴィンのように表にはでない裏方だがな。――手伝ってやるよ」

 

「そうか! 真祖の吸血鬼である主が手伝ってくれれば百人力じゃ! 礼を言うぞ、エヴァ」

 

「べ、別におまえたちのためじゃないぞ。大戦が長引けば私たちにも迷惑がかかるかもしれないから仕方なく手伝うんだ。そこを履き違えるなよ」

 

 テオドラの素直な礼と笑顔にたじろぐエヴァは、まさにツンデレ娘のような対応を見せた。

 

 そんなやり取りをアリカやニィと微笑ましく眺めたあと、家と世界樹の護衛にと茶々ゼロとエヴァ(分身)を置いて、5人で転移を開始し、魔法世界へと渡った。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 魔法世界に渡ったあとは牢屋に置いていた分身体と入れ替わり、裏方担当のエヴァ&ニィ組みと別れて行動を開始したのだが……。

 

 救助が来ない……。

 

「もう牢屋に入れられて5ヶ月じゃぞ……? 誰も助けに来んではないか……」

 

 アリカは牢屋の壁に手をつき、何度目かわからない重いため息を吐いた。

 

 テオドラも大きなため息を吐いて、椅子に座り退屈そうに足を揺らしてつぶやく。

 

「救助も来ないことだし、もう自力で脱出してしまったほうがいいのではないか?」

 

 まあ、この半年何も無しでただ牢屋に閉じ込められているからね。

 

 それに、すでに外ではエヴァ主導の下、元々あった人脈や資金を使ったりして、ホムンクルスに魂を与えた使い魔を使い、戦の混乱も利用して世界各地に色々な会社興したり、様々な組織に潜り込ませたりしながら大戦を停めるための情報を集めさせたりと、戦後処理などの準備も始めているので、言ってしまえば俺達がここにいる理由はないのだ。

 

 もしもあるとすれば全世界指名手配になっている『紅き翼』が助けに来るのを待つことぐらいで、捕まっている風に見せているアリカもテオドラも、本当は早く外に出て大戦を停めるため、表立って行動したくてうずうずしているのだ。

 

 だけど、いくらこちらが救助されることを望んでも救助が来る様子はない。

 

 まあ、さすがにずっと牢屋に縛りつけられるのは不毛なので、年が明けても救助が来ないようだったら、外で活動させている者たちを使って脱出ようと考えている。

 

 考えているのだが……、それまでは暇だ。

 

 本当に暇すぎて困るんだ。

 

「なあ、アリカ、テオドラ」

 

「ん?」

 

「なんじゃ、アルヴィン」

 

「たまには旧世界に旅行に行かない?」

 

「「――っ!」」

 

 明らかな反応を見せるアリカとテオドラはすぐに表情を取り繕う。

 

「じゃ、じゃが大戦が続いておるのに妾たちだけ旅行を楽しむのは……」

 

「うむ、そうじゃのう……。妾たちだけ遊ぶのはちょっとのう……」

 

「だけど、アリカもテオドラもずっとここにいるのは暇だろう?」

 

「じゃが……」

 

「う~ん……」

 

 悩んでいるアリカとテオドラにもう一度言う。

 

「誰かが救助しに来るまでは行動できないんだし、いまのアリカとテオドラはいてもいなくても同じだろ? それに裏では大戦を停めるための活動もしてるんだから、別に誰かにそこまで咎められるようなことはないと思うぞ」

 

 まあ、悪魔としては別にそこまで他人を気にする必要もないだろうと単純にそう思うんだけどな。

 

「「…………」」

 

 無言でアリカとテオドラはそれぞれ顔を見合わせる。

 

 しばらく悩むかと思われたそのとき、タイミングを見計らっていたかのように、牢屋の影からズズズとニィを連れたエヴァが現れた。

 

「ふふふ、別に悩む必要などないだろう?」

 

「「――っ」」

 

 どうやら話を聞いていたようだ。エヴァは微笑みながらアリカとテオドラに言う。

 

「先ほどアルヴィンが言った通り、おまえ達がここにいても意味がない。ならば旧世界に行って時間を潰すのも1つの手だろう」

 

「む……」

 

「ん~……」

 

 エヴァの言葉が止めになったようだ。

 

 それからエヴァの言葉に簡単に誘導されて2人の旧世界行きが決定し、そのあとエヴァの要望に合わせて京都に行くことになった。

 

 …………あれ? 俺よりもエヴァのほうが発言権とか信用度が高い?

 

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