※この作品はR-18です。

魔法先生ネギま!? 現れた誰も知らない大魔王   作:上平 英

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 1話があまりにも長いと、疲れてしまうという声があったので、

 これからは5000~1万字を越えた時点で、切のいいところで切って、投稿回数のほうを増やすことにします。


第22話 トリプルT?

 京都旅行から数日。時刻は深夜11時を回ったぐらい。

 

「どうだ、アスナ。すごいだろ」

 

「うん。すごい、こんなの初めて見た」

 

 映像は薄暗くした部屋の中央。丸いテーブルの上にはある 魔法 道具 (マジック・アイテム)が乗せられていて、そこから立体的な映像が映し出されていた。

 

 私とニィは魔法道具とセットになっているヘッドホンを耳に、映像を観賞する。

 

『んっ、んんっ、はうぅっ! はぁっ……はぁっ……。ええっ! ええわぁっ! アルヴィンさま、最高やわぁぁぁああ~♪』

 

『最近ずっとしてなかったからな。今夜は思う存分に楽しもう、木ノ葉』

 

『コラっ! 私のことも忘れるんじゃない! 木ノ葉ばかりではなく、私も満足させんかっ!』

 

『妾も忘れてもらっては困るぞ、アルヴィン。初日と2日は木ノ葉に譲ったが、今夜は妾にも……』

 

『ハハハハ、じゃあ、まとめてやるか!』

 

『ふふっ、そうやなぁ。ウチも久しぶりにエヴァちゃんを泣かせたいし。元王女さまと戯れるのも面白そうやね。うん、なら皆で楽しもうかぁ』

 

『ハッ、何が泣かせたい、だ。貴様が私に泣かされるの間違えだろ』

 

『や、やはり木ノ葉にはそっちの気があったのか? 妾としてはアルヴィンと2人きりが……』

 

 映像とリンクして4人が絡み合い始める。

 

「すごい……これが、4Pなんだ……」

 

「まだまだ、これは序盤。これからもっとすごくなる」

 

「もっとすごく……」

 

 ニィが言った通り、4人の激しさが増していく。

 

 アルヴィンが木ノ葉を後ろから犯し、木ノ葉は犯されながらエヴァの股に顔を埋め、アリカはアルヴィンのお尻や結合部に顔を埋め、4人が絡み合って快楽を貪り、楽しみ始めた。

 

 その映像を私は食い入るように見つめ、木ノ葉やエヴァ、アリカからテクニックを盗んでいく。

 

『あっ、っんん……コラッ、どこまで舐めているっ!』

 

『はわぁ~、エヴァちゃんのお尻の穴、小さくてかわええなぁ』

 

『ひわわっ!? ばっ、バカ者っ、舌先で穿るのは……う、んっ、ふぐぐぐ……』

 

 むむ、木ノ葉の舌技すごい。エヴァが声を押し殺して感じてる。

 

 それに、アリカのほうもエッチだ。

 

 アルヴィンのお尻に顔を埋めたり、仰向けになって木ノ葉との結合部を舐めたり、自分でもオナニーしてセックスを愉しんでる。

 

「本当に、すごい……」

 

 心の底から快楽を味わい、愉しんでいるのがよくわかる。

 

 4人とも気持ち良さそうな顔を浮べて、幸せそうだ。

 

 アルヴィンのペニスを受け入れて、精液を幸せそうに受け止めてる。

 

 白濁した精液を含め、様々な体液が4人の体を汚していく。

 

 そして、汚れを広げるように4人は激しく絡み合う。

 

 ああ……いいなぁ……。

 

「私も、早く……」

 

 早く、したい……。

 

 子宮辺りがうずうずする。

 

 欲しい……。アルヴィンの精液……。

 

 膝を擦り合わせる。

 

 3人みたいに、受け入れてあげたい。

 

 パンツの中に手を入れる。

 

 中で、受け止めたい。

 

 ツルツルでピッタリ閉じた幼いオマンコを指で弄る。

 

「はぁっ……はぁっ……んっ……あ、うぅ……」

 

 内側を擦って、指で少し開く。

 

「んっ……はぁはぁっ……」

 

 まだまだ硬くて小さい膣口に指先を入れる。

 

 切ない……。切ないよぉ……。

 

「ふふふ、アスナはオナニーが好きね」

 

「ううっ、ニィの意地悪。わかってるくせに。それに、オナニー好きはニィでしょ?」

 

「ふふふ」

 

 私の問いかけに、ニィは笑みを浮かべる。そして、テーブルの上に置いていたピンクローターのスイッチをいそいそとしまった。

 

 ……今さらしまっても遅いよ、ニィ。

 

 それにまだ、ブブブブって震動音が聞えてる。私は耳いいから最初から聞えてたよ、ニィ。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 ニィと深夜の勉強を続けていると、映像のなかにある発見をした。

 

「ねえ、ニィ。ここに誰か映ってるよね?」

 

「ん? ん~……あ、ほんとだな」

 

 京都の初日と2日目で入手したアルヴィンと木ノ葉のセックス動画。その映像のなかで、ほんの少しだけ開けられた襖の間から、誰かアルヴィンと木ノ葉を覗いていたのだ。

 

 と、いってもその誰かは大体予想はついてるが。

 

「ニィ。確か隠し撮りしてることを気づかれにくくするために、屋敷全体の映像を録画してたんだよね? 警備だからって理由で」

 

「ああ。だから、当然この『誰か』がいる廊下も映ってるはずだ。ちょっと待ってて」

 

 ニィはそう言うと魔法道具を操作し、覗きをしていた『誰か』がいる廊下を映し出した。

 

 その映像に写し出された『誰か』を見て――。

 

「やっぱり」

 

「ああ、やっぱりだな」

 

 私とニィは小さく息を吐いた。

 

 映像に映し出されている廊下には、和服を着た10歳ぐらいの女の子がいて、

 

『はぁはぁ……木ノ葉さま、あんなに激しく突かれとんのに、えらい気持ちよさそうやなぁ。舌もあんなにいやらしく絡めてからに……』

 

『うわっ、尻の穴に入れとるっ。き、気持ちええんやろうか?』

 

『ああっ、あんなに歪めて男根にしゃぶりつくなんて……うわっ、精液ごくごく飲んどる……やらしーなぁ……』

 

 小声でそんなことをつぶやき、オナニーしながら襖のなかを覗いていた。

 

「千草……」

 

「千草だな」

 

 天ヶ崎 千草。魔法世界の大戦で両親を失った戦災孤児で、木ノ葉が弟子として面倒をみている女の子。

 

 少々口と態度は悪いけど、面倒見がいい女の子。

 

 普段から着物を着崩して着ていて、大人ぶっている女の子。

 

 ニィにからかわれて、アルヴィンに夜這いをかけて、私よりも先に処女を散らした女の子。

 

 まあ、その時は破瓜の痛みで千草がおお泣きしてしまい、その泣き声に気づいてかけつけた木ノ葉に慌てて治療されて、そのあとこっぴどく叱られたそうだけど。

 

『はぁぁ……アルヴィンさまの、ウチのなかにまた挿入したいわぁ……。あの真まで響く痛みと熱で満たされたいなぁ』

 

 それが原因でドMに目覚めてしまったんだよね……。

 

 映像のなかの千草はいつもの着崩した着物姿だが、その下には赤い色の荒縄が覗けていた。薄い生地の着物にも縄の線が浮かび上がっていて、小さな胸が縄の締め付けによっていつもよりも大きく見える。

 

 千草は襖の隙間に向ってM字開脚を披露しながら、両手を着物の内側に入れて胸を弄り始めた。

 

『ああっ、ウチの胸もちゅーちゅー吸ってほしいぃ……。歯形やキスマーク付けてもらって……あんっ、ええなぁ、木ノ葉さま。ほんまに羨ましいわぁ』

 

 艶っぽい表情を浮かべて、鼻息荒く襖の中を覗いて、千草はオナニーを楽しむ。

 

『ウチも経験してもう大人の仲間入りしたんやし、ウチも混ぜてもらえんかなぁ。いつも修行修行で身を持て余して困ってるのに、ほんまに木ノ葉さまはずるいわぁ』

 

 千草は愚痴をつぶやきつつも、オナニーを止めない。それどころか自分自身を縄で縛って、その締め付けによる苦痛を愉しんで、悶えている。

 

 いつものひとりSMか……。

 

 千草は快楽に染まっただらしない顔で、なにやらつぶやき始める。

 

『はぁはぁっ……アルヴィンさまっ。アルヴィンさまに調教して欲しいなぁ。エヴァさまや木ノ葉さまもええけど、やっぱり攻めはアルヴィンさまが1番やわぁ』

 

 ? エヴァや木ノ葉?

 

『ウチもエヴァさまみたいに全裸で京の街をお散歩させて欲しいなぁ。認識阻害の術かけて、犬みたいに首輪とリードで繋がれて、街中でおしっこ強要されたり、後ろから犯されながら歩かされたり』

 

 エヴァ、そんなことやってたんだ。さすがだね。

 

『木ノ葉さまみたいに三角木馬に乗せられるのもええなぁ。乳首虐められたり、強制フェラチオ、お尻の穴弄られたり、全身くすぐられて笑い地獄ってもの楽しそうやったしなぁ』

 

 木ノ葉ぁ……。

 

『ああ、そうや。アリカさまみたいにイチャイチャしながらするんもたまにはええよなぁ。正常位で抱き合って、キスしながらとか。ふへへへへ……』

 

 アリカのは、うん。私もしたい。

 

『テオドラさまみたいにお尻を永延と弄られたりするんもええし。ニィはんのアブノーマルな近親プレイもよかったなぁ。やらしいおもちゃとか色々使って。ほんまに気持ち良さそうやったわぁ』

 

 ……ニィ?

 

 顔を向けると、ニィは私から視線を逸らした。

 

 ニィの股から伸びてるピンクのコード。ニィの自室の壁に置かれた本棚。その本棚はフェイクで、分厚い本の後ろにはそういう(・・・・)おもちゃのショーケースになっていることを、私は知っている。そして、京都旅行後にそのコレクションが数個ほど増えたことも。

 

 ニィ、私に隠れてアルヴィンとしたな。

 

「…………」

 

 ……まあ、いいけど。

 

 でも、テオやニィまでしてるのなら、もしかしてアルヴィンとまだセックスしてないのは私だけじゃ……?

 

 まだ体が幼児のままだとしても、これは、早急に手を打つ必要があるかもしれない。

 

 そんなことを真剣に考えていると、映像に動きがあった。

 

『はぁはぁ……はぁはぁ……抜かずにもう5回も……。ええなぁ、ええなぁ……。ウチもおこぼれに預かりたいなぁ』

 

 千草がそんなことをつぶやきながらオナニーに夢中になっていると、

 

 ――襖が開いた。

 

 突然開け放たれた襖には、裸の木ノ葉が笑顔を浮べて立っていて……。

 

『まったく。しゃあないなぁ、千草は』

 

『き、木ノ葉さま……』

 

 木ノ葉に笑顔で見下ろされた千草。見つかってしまった千草はオナニーの手を止めて、M字開脚したまま、引きつった笑みを浮かべ、怯えるように震えだした。

 

 そんな千草の頭に、木ノ葉はやさしく手を置いた。

 

 引きつった笑顔を浮べたまま見上げる千草に、木ノ葉は……、

 

『さあて、おこぼれあげようか』

 

 ドSな笑みを浮かべて微笑みかけた。

 

『あー……』

 

 木ノ葉の微笑みで千草から表情が消えうせ、股の間からじょろろろという音が静かな空間に小さく響いた。

 

『あっ、あ、うわ……』

 

 口をパクパクさせる千草。恐怖で竦む体を何とか動かし、木ノ葉に背を向けて這うように逃げ始める。

 

『そんなに遠慮せんでええんよ、千草。ウチの休憩がてらに。アルヴィンはんとたっぷりかわいがってやるさかい』

 

『や、あ……ごめ……』

 

 千草は腰が抜けているのか、廊下を這うように逃げ続ける。

 

 そして、廊下の突き当たりを曲がろうとしたところで、突然千草の背後から数本の触手が襲いかかった。

 

 触手は人間の腕ほどのサイズで、全体的に紫色。内側にはピンク色の、イソギンチャクみたいな無数の小さな突起物がびっしりとついていた。

 

 それらが千草の肉体を捕縛する。

 

「うわああぁ……」

 

「す、すごいな……」

 

 その光景に、私とニィから思わず声が漏れる。

 

 数本の触手は千草を完全に捕縛すると、

 

『やっ、あぶっ……ゆる……あづぅっ……ああああぁぁぁぁ~っ!』

 

 そのまま一気に襖のなかへと引き込んでいった。

 

「「…………」」

 

 その凄惨な光景に、私とニィはもはや声も出せず、無言になってしまう。

 

 私よりも耐性のあるニィは、廊下を中心に映している映像を、千草が引きずり込まれた襖の内側へと切り替えようとするが――、

 

「――っ!」

 

 小さく開けた襖の間から、木ノ葉が、明らかにカメラのほうを見つめて、人差し指を口元で立てた。

 

 まるで、この先は見てはいけないと言っているかのように。

 

 そして、結局。映像を切り替えても襖のなかは黒一色で統一されていて、私たちは何が起こっているのか見ることができなかった。

 

 ……朝方、アヘ顔を浮かべたまま、うつ伏せで気絶している千草の姿以外は。

 

 布団ではなく、畳の上。全身を様々な体液でコーティングされ、ピクピクと時おり体を痙攣させている千草。部屋にはアルヴィンと木ノ葉の姿はなく、完全に放置状態だった。

 

「ニィ、千草は……大丈夫かな?」

 

「あいつは……真性のドMだ。心配しなくても、大丈夫。それに、この映像のあと、千草と会ったときは平気そうにしてたろ」

 

「そういえば……」

 

『はひゅー……はひゅー……。も……もっちょぉ……。もっちょ……ウチ、虐めてぇなぁ……』

 

 映像のなかの千草が仰向けになり、そのままアヘ顔を浮べ、うれしそうにオナニーを開始する。少しだけ毛が生え始めたオマンコには、紫色のバイブが突っ込まれ、ウインウインと元気よく動いていた。

 

 …………。

 

「……うん、全然平気そうだね」

 

「そうだろう。なにせ、あいつはエヴァ並みのドMだからな。それよりも、木ノ葉には気をつけろよ? あの通り、優しげに見えるが、あいつはドSでバイだから」

 

「うん、大丈夫。わかってるよ」

 

 ……わかってるけど、でも、あのテクニックは欲しい……。

 

 色々な体位でのセックス。パイズリ、フェラチオ。

 

 そして、何よりも誘い方。

 

 極自然に寝室に招き入れて、そのまま布団のなかで男を興奮させ、男のほうから襲わせる。

 

 ……今の、襲えない私に必要なテクニックだ。

 

「ニィ」

 

「なんだ?」

 

「今度は布団のなかとかも透けて見える映像で勉強したい」

 

「布団が透ける……か。それは面白そうだな。わかった。今度そういう魔法道具をエヴァに作ってもらうよ」

 

「エヴァ、作ってくれるかな?」

 

「ふふふ、それは心配ない。口八丁で丸め込むからな」

 

「さすがニィだね」

 

「まあな」

 

 得意げに微笑む、ニィ。

 

 口八丁って言うけど、結局お願いだよね? またエヴァに土下座してお願いするのかな? ジャンピング土下座の練習してたし。

 

 

 

 

 

◆

 

 

 

 

 

 エヴァに作ってもらった新しい魔法道具で勉強し始めて数年。朝、家の近所をひとりで散策していると、ある光景が目に入った。

 

 それは、男子中学生らしき男を中心に、十数人もの女子中学生たちがわいわいと騒ぎながら登校するというものだった。

 

 大勢の女の子に囲まれながらの登校。アルヴィンや普通の男なら喜びそうなシチュエーションだが、男子中学生らしき男はうんざり疲れ顔でため息を吐いていた。

 

 それどころか――、

 

 腕に胸を押し付けられても、困り顔。

 

 後ろから抱きつかれても、うんざり顔。

 

 笑顔で挨拶されても、疲れたように肩を落とす。

 

 話しかけられても、面倒くさそう。

 

 男が大勢の女に囲まれているのに、まるで喜んでいる様子はなく、むしろ迷惑そうだった。

 

 そんな男子中学生を見て、広場の階段に座り、棒付きのアメを舐めながら、私は思う。

 

 あいつ、ホモか不能のどっちかだな。

 

 ――と。

 

 そして、同時に気づいた。

 

「……あれ? でもここって、もう女子校エリアのはずじゃ?」

 

 麻帆良の学園都市には男子校エリアと、女子校エリア、共学エリアが存在するけど、なんで女子校エリアに男子中学生がいるの?

 

 女子校エリアは麻帆良の一番奥に存在しているため、基本男子が来ることなんて、まずあり得ないはずなのだ。

 

 それに、男子中学生が着ている制服もおかしい。

 

 よく見ると男子中学生が着ている制服は、この辺りの男子高校や共学の高校とは違うデザインで、胸に付けられたマークも、周りの女子中学生と同じマークだった。

 

「もしかして、女子? いや、でも腰とか骨格は男だし……」

 

 気になって観察していると、男子中学生と目が合った。

 

 私は小さく頭を下げて、視線を外す。景色の一部となって飴を舐める。

 

 はぁ……暇だなぁ。

 

「あっ、アスナさまっ!」

 

 ……ん?

 

 突然名前を呼ばれ、顔を上げてみると、男子中学生が立っていた。

 

 男子中学生は私を見るなり、「やっぱりだ」と小さくつぶやき、突然片膝をついて頭を下げてきた。

 

「おっ、お久しぶりです! アスナさま!」

 

「…………」

 

「ぼ、僕はタカミチ。タカミチ・T・高畑です!」

 

「タカミチ・T・高畑……」

 

 つまり、トリプルT?

 

「はい! 『紅き翼』の、ええっと……その……」

 

「『紅き翼』? なんとなく聞き覚えがあるような……」

 

「数年前に起きた大戦で活躍した傭兵団です! えっと、ナギさん。ナギ・スプリングフィールドは覚えていられませんか?」

 

 大戦といえば、魔法世界。そこで活躍した傭兵団『紅き翼』。そして、ナギ・スプリングフィールド。

 

 ナギ……。ナギ・スプリングフィールド……。

 

 数十秒ほど頭を捻り、思い出す。

 

「ああ、あの鳥頭」

 

「と、鳥頭……」

 

「ん? 間違ってた?」

 

「……いえ。合っています」

 

 トリプルTは肩を落としながらうなずいた。やっぱりあの鳥頭のことか。

 

「それで、私に何の用?」

 

「それは……っ」

 

 何かを言いかけて、トリプルTは口をパクパクさせて停まる。膝をついたまま目を伏せて……。

 

 ――んん? どこかで見たことあるシチュエーションだな?

 

 確か……告白シーン。

 

 …………。

 

「僕は……っ!」

 

 勇気を振り絞って顔を上げたトリプルT。私はトリプルTが何かを言う前に、

 

「――ゴメンなさい」

 

 立ち上がって、頭を深く下げる。

 

「……へ?」

 

「気持ちは嬉しいけど。私には好きな人がいるので、ゴメンなさい」

 

「…………」

 

 告白する前に断わられ、放心しているだろうトリプルT。これ以上トリプルTを傷つけないために、私はその場から歩き去る。

 

 ――どうか、新しい恋を見つけてください、トリプルTさん。

 

 トリプルTに群がっていた女子中学生たちをすれ違い、私は帰路に……。

 

「ちょっ! ちょっと待ってくだ……!」

 

 そんな言葉と共に、背後に感じる気配! 掴まれそうになる腕! 身の危険を察知! 

 

 一瞬で戦闘モードに移行し、私はポケットからあるモノを取り出す! それは痴漢撃退用にと、アリカとエヴァが持たせてくれた手の平サイズのスプレー缶!

 

 それを背後にいるだろうトリプルT、もといロリコンにふり掛ける!

 

「うっ!? 何を……っ! うぐっ……」

 

 スプレーを浴びせられたロリコンはその場に片膝をついて、口元を押さえた。

 

 私はロリコンが立ち上がる前に、走り出す。もちろん、走り出す前に

 

「キャー! ロリコン~!」

 

 という悲鳴を上げてから。

 

「ロリコン!? たっ、高畑くんが!?」

 

「そ、そういえばあたしたちにはほとんど無反応よね?」

 

「さっきの子、10歳にも満たない女の子だったけど……」

 

「高畑くん、私たちを置いて、必死に走ってさっきの子のところに行ってた」

 

「まさか13歳以下の女の子以外興味ない、とか?」

 

「……やっぱり、ロリコン?」

 

「うん、ロリコンだね……」

 

「なっ!? まっ、これは誤解……」

 

 後ろから何やら聞えるが、無視して私はそのまま家に帰った。

 

 

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