小学2年生になったばかりのある日。私はジレンマに襲われていた
「まさか、こんなことになるなんて……」
そもそもの事の発端は、いいんちょの誕生日パーティ。
あの子供っぽくないのか子供っぽいのか分からない、いいんちょの誕生日プレゼントが思いつかなかった私は、家にあったアルヴィンボールを願い事が叶う魔法の石としてプレゼントした。……正確に言うと魔法の石はひとつだけじゃ持っていても意味なくて、他にあと6つアルヴィンボールを揃えないと願い事を叶えられないんだけど。ただ置いてるだけでも綺麗なボールなので、置物のつもりで私はいいんちょにプレゼントしたのだ。
本当に、単なる置物のつもりで……。
「はぁ……」
教室での授業中。小さくため息を吐いて、隣の席に視線を向ける。
隣の席ではいいんちょが椅子に座って真面目に授業を受けている。黒板に書かれたものをノートに写し、先生の話に耳を傾けていた。
「? どうかなさいましたの、アスナさん」
「……なんでもない」
「そうですの? なら、ちゃんと前を向いて授業を……」
こちらの視線に気づいたいいんちょが、いつものように小声で注意してくる。私は注意を無視して、いいんちょの胸元を覗き込む。
いいんちょの胸元……正確には左の鎖骨の少し下の位置には、アルヴィンのマークが刻まれていた。
「な、なんですの?」
私の視線を受けて、恥ずかしそうに胸元を隠すいいんちょ。
「別に……」
私は小さく息を吐いて、正面を向き直る。
――いいんちょの胸に刻まれたアルヴィンのマーク。
人間として、悪魔と契約を結んだ証。
悪魔として、人間と契約を結んだ証。
強力な拘束力を持った、正式な契約の証。
その契約を破棄させることは不可能であり、契約は必ず実行されなければならない。
絶対的な効力を持った契約。
契約という名の、絆。
契約が果たされるまで切れることはない、強い絆。
私には存在しない、契約という名の絆。
私の体に刻まれてない、アルヴィンの所有物だと示す刻印。
……本当に、羨ましい……。
いいんちょが、羨ましい。
こんなことならアルヴィンボールをプレゼントしなければよかったと思ってしまう。
――でも、私がアルヴィンボールをプレゼントしていなかったら、いいんちょの弟は生まれることなく、確実に死んでいた。
いいんちょがアルヴィンと契約したからこそ、弟は生まれることができたんだ。アルヴィンボールがなかったら、よくて母親しか助からなかっただろう。
弟が生まれることが分かってから、私や木乃香に散々自慢し、喜んでいたいいんちょが悲しむのを見るのは、嫌だった。
いいんちょには、いつも通り偉ぶっていて欲しい。
落ち込んでる姿や、悲しんでる姿は見たくない。
いつものいいんちょじゃないと、こっちまで気持ちが沈んでしまう。
アルヴィンボールをいいんちょにプレゼントしておいてよかったと思ってるけど――。
いいんちょに刻まれたアルヴィンの刻印を見ると、心が揺れる。
色んな想いが私の中で駆け巡る。
もう随分も前から『無』じゃなくなった私の心は、本当によく揺れる。
アルヴィンのこととなると、こと振り子のように揺れ動く。
どんなに小さいことでも、大きく揺れてしまう。
「はぁ……」
窓の外から覗ける桜並木を眺めながら、私は物思いにふける。
いっそのこと年齢詐称薬を使って体を成長させて処女膜をぶち破ってもらおうかなぁ……と。
◆
まあなんにしても。いつまで悩んでいてもしょうがない。すでに契約は結ばれていて終わったことだし、今さらどうしようもないのだ。
――過去の事を振り返るよりも、未来の事を考えよう。
3日前ほどに、エヴァが冷蔵庫に隠してたプリンを食べたニィが言った言葉だ。
あのときニィはプリンの賞味期限切れを理由に処分したと言い、エヴァを騙してた。エヴァも素直だからそれで簡単に騙されていたけど。あのプリンってニィに食べられる、前の日に作ったばかりだったから、賞味期限が切れることはありえないって気づこうよ。騙したニィでさえ、騙されたことに驚いてたよ。……もしかして、エヴァは永い時間生きてるし、物忘れがでてきたのかな?
物忘れなら大変だ。アルヴィンに頼んでいい薬を創ってもらわないと。エヴァが本物のロリババァになっちゃう。
…………。
……こほん。少し話が脱線した。
とにかく今は過去の事を考えていても仕方がないから、未来の事を考えるのが専決なのだ。
実際に未来の事を考えた私の目の前には、瓶詰めになったあめ玉がある。
喫茶店のお手伝いや月1回もらえるお小遣いを溜めること半年。やっと手に入れる事ができた魔法薬。
その名も『赤いあめ玉・青いあめ玉年齢詐称薬』
使い方は簡単。赤いあめ玉を食べれば大人になれて、青いあめ玉を食べれば子供になれるという魔法薬だ。
流し読みした説明書には、一粒につき大体5歳前後の変化が現れるそうだ。あと、元の年齢からはあまり変化しないとも書いてあった。
試しに私は赤いあめ玉を瓶から取り出してみる。基本、魔法完全無効化能力をもってる私には魔法の類は通じないが、このような魔法薬など、体内に作用するモノに限り、効力があると魔法世界で投薬されていた薬でわかっている。
自室に置いてる姿鏡の前に立って、赤いあめ玉を口に含んでみると、ボンという小さな爆発と煙が起きた。
体を覆い隠すほどの白い煙が消えていくと――鏡には成長した私が映っていた。
「これが、未来の私か」
成長率が5歳前後とすると、今の姿は大体の年齢は12歳前後。7歳ボディの今よりだいぶ背も伸びてるけど、
「むぅ……エヴァと同じぐらいしかない」
胸が小さいままだった。少しは膨らみがあるとわかるぐらいには成長してるけど、これでは前と変わらない。私の目標はあくまでしずなの爆乳なのだ。……現時点でこの程度だとおそらく永延に無理だろうが、せめてアリカや木ノ葉ぐらいは欲しい。
「…………」
もう1個、赤いあめ玉を口に含む。17歳。17歳の私なら……!
口に含んだ瞬間、再び起こる爆発と白い煙。
煙が晴れた先には、
「お、おおっ……」
成長した自分の姿に、思わず口から声が漏れた。私は鏡に映った姿を見ながら、両手で自分の胸を掴んだ。
「す、すごい……。胸がちゃんと掴めてる」
今は掴む、というより摘まむというほうが合ってる胸が、17歳になると掴めるようになるのか。自分の胸なのが信じられない。アリカや木ノ葉の胸には負けるが、それでもC……いや、Dカップはあるんじゃないか?
「ふ、ふふふ……」
思わず笑いが漏れた。鏡に映ってる私も同じようにニヤニヤしてる。
ああ……これが成長というものなのか。
今までずっと体の成長が止まっていたから、成長というものにいまいち実感が湧かなかったけど、ここまで成長した胸……自分を見ると、その実感も湧いてくる。
そうか、そうなのか。私もここまで大きくなるのか。
「――あ。そうだ。あそこも確認しておこう」
色んな意味で胸よりも大事な場所だ。ここもしっかりと確認しておかなければ。
手鏡を用意し、着ていたワンピースを脱いでからベッドに座る。長くなった手足に少し戸惑いつつ、パンツを脱いて手鏡で観察する。
「…………。……ふむ。パイパンか」
三角形の土手からスジ、お尻の穴にいたるまで見事なつるっぱげ状態。産毛すら生えていない無毛地帯が永延と続いている。これは茂みや林といった以前の問題だ。一帯がずべて砂漠地帯ではないか。見かけも今とほとんど変化が見られないし。
「……ま、手入れが必要なくて幸運だと思おう」
成長してなかったロリマンコに少々ショックを感じるが、全く予想できなかったことでもない。私と血縁関係にあるアリカがずっとそうなのだから、当然私にもパイパンの可能性はあったのだ。……ニィが冗談で唱えたウェスペルタティア王国の王族、パイパン属性持ちという説が当たってしまったのはまことに遺憾ではあるが。
「これも個性と諦めよう」
指で土手を撫でてみる。……うむ、ツルツルである。さらに赤いあめ玉を飲んだところで期待できそうにない。むしろ絶望の未来を知ってしまいそうだ。
「でもまあ、もしものときは育毛剤を作成して塗ればいいだけのことか」
何かに負けた気がするから絶対それは嫌だけど。
「さて、と……。薬の効果の時間もあるし、急がないと」
薬の効果は服用から数時間は続くらしいけど、できれば余裕をもって行動したい。
私はベッドから起き上がり、ワンピースを身につける。
鏡の前で髪型を整え、身だしなみをチェックする。化粧箱からリップを取り出し、唇に薄く塗る。
……よし! 完璧だ。これならいつでもどこでも戦えるだろう。
戦闘準備が整ったことを最後にもう一度確認し、私は戦場へ向う。
◆
吸血鬼でいつも1番遅くまで起きてるエヴァもベッドに入る深夜4時。私は長年の訓練で身につけた高い身体能力と技術を使い、誰にも気づかれることなく、アルヴィンの部屋へと侵入した。
部屋の奥に設置された大きなベッドには、熟睡してるアルヴィンが。今夜はアリカやエヴァ、木ノ葉にしずなと、誰ともセックスする予定がないので、ベッドの真ん中で大の字になって眠っていた。
部屋にいるのはアルヴィンと私だけ。もはや私の邪魔するモノは存在しない。……ふふふ、あらかじめ調べておいてよかった。
私はゆっくりとベッドに近づき、着ていたワンピースを脱ぐ。あらかじめワンピースの下には何も着てこなかったので、一枚脱いだだけですでに裸になれた。
「はぁ……はぁ……」
肌を隠すものがないせいか、体が火照り、不思議と呼吸が速くなる。自然と内股になってしまい、股の間からは愛液が染み出してきた。
「う、わ……」
手で触れて見ると、すぐに指がビショビショになった。いつもより愛液の量が多い。体が成長してるからかな?
「はぁはぁ……んっ、あっ……。いつもより、感度もよくなってる?」
――と、危ない危ない。いつもより気持ちよかったから思わずオナニーしてしまいそうになってた。私の目的はあくまでアルヴィンのペニスなんだから、オナニーの誘惑なんかに負けたらダメだ。
決意を新たに私はアルヴィンが纏っていたシーツを捲り、窓側へ寄せる。
体を隠していたシーツがなくなると、トランクス一枚のアルヴィンが現れた。……アルヴィンは寝るとき基本何も着ない派なのに、珍しい。
けどまあ、今はそれより行動あるのみである。
ちょっとやそっとじゃ起きないと知ってる私は、アルヴィンのパンツを脱がしにかかった。まずは開いてる足を閉じて、パンツの両側に両手を差し込んでゆっくりと脱がしていく。脱がせたパンツは私のワンピースの隣にでも放っておく。
「ふむ、まずは硬くするとこからか」
アルヴィンの股の間で鎌首をもたげてるキングサイズのペニスを手で掴む。まだふにゃっとしてるペニスをニギニギすると、ドクンドクンと波打ち始めた。
波打ちと共にゆっくりと大きくなっていくペニス。硬さもどんどん増していき、雁首が凶悪なエラを作りだす。ビンッと天井へ向けてペニスがそそり立つ。
「ふふふ……」
もはや私を止められるモノは存在しない。
私はアルヴィンの股の間に膝をつき、ペニスの先端にキスを落とす。片手でペニスを持ちながら裏筋に舌を這わせる。太くて逞しい竿を通って下へ向い、玉袋を口に含む。形容しがたい玉袋の感触に、独特の味や臭いが私の口から全身へと広がっていく。
「んぐ……んむむ……」
もごもごと口内で玉袋を動かしながら温める。もちろん手で竿を上下に扱きながら。そんな私の愛撫に反応してかアルヴィンのペニスからカウパーが漏れ始めた。
私は口の中で温めていた玉袋を吐き出し、ペニスに両手を添える。こちらを向くように少し反らして、先端を口に含む。
「あ、ふ……ん、ふぅ……」
あまりの大きさに顎が外れそうなるが、伊達に夜這いをかけてない。本番こそはなかったものの、フェラチオや素股、マットプレイと、あらかたのプレイは習得しているのだ。窒息しないようペニスの位置を調整し、鼻で呼吸を行なう。
私の口内が気持ちいいのか、アルヴィンのペニスがピクピクと震えた。ふふっ、まだまだこれからだよ、アルヴィン。
小さく笑みを漏らし、成長した胸でアルヴィンのペニスを挟む。――そう、挟んだのだ。押しつけるや擦りつけるではなく、胸の谷間にアルヴィンのペニスを挟んだ。ペニスの竿を胸で挟んだまま、谷間から顔を出してる亀頭に舌を這わせる。
「ちゅ……レロ……ふふっ、おいしい」
美味ではないが、おいしかった。口に広がってる味がアルヴィンからのモノと思うと、いくらでも飲むことができた。
「私の初めてのパイズリ。気持ちいい? アルヴィン」
「んっ……むぅ……」
「うん、気持ちいいんだね。胸の間からアルヴィンの気持ちが伝わってきてるよ。私のおっぱいに挟まれて射精しそうになってるんだね。いいよ、アルヴィン。全部私が受け止めるから」
胸の両側に手を当てて、挟んでいるペニスに圧力をかける。体ごと動かしながらペニスを扱く。
「く……」
アルヴィンが小さく声を漏らした。胸の中でペニスがビクビクと震える。――ここだ!
「じゅるぅぅっ……!」
「――っん」
射精口に唇を重ねて吸い込む! すると口の中で大きく跳ねて――、
ビュッ! ビュルルルルゥゥ! ビュッビュッ!
ペニスが爆発した! まるで濁流のような精液が口のなかへ放出される!
私はペニスを深く咥え込み、しきりに喉を動かす。抵抗は一切しないで、そのまま胃のなかへ精液を収めていく。
「うぶぶっ……うぐ……ごくごくごく……ッ! んぶっ……ごくごく…んっ、ぶはぁっ……」
完全に射精が終わったところでペニスを口から離す。大きく息を吸い込み、新鮮な空気を取り込む。口のなかにまだ残ってる、生臭くて、喉に絡んでくるブニブニした精液の味が私のなかに染み込んでいく。
私は体液で濡れてテラテラと怪しく光ってるペニスを再度口に含み、竿に残ってる精液までしっかりと吸い込む。
「じゅるるるぅ……む、んん……」
口いっぱいに溜まったところでペニスから口を離す。唇を少しだけ開けて、舌を動かし精液を泳がせる。唇の端から精液が垂れて胸へ伝う。それを指先で掬い取って、そのまま手を口に当てる。こぼれないように手で口を塞ぎ、一思いにごくんと喉を鳴らして精液を飲み下す。
私の喉を通って精液の塊りが胃へと向う。ゆっくりゆっくり、胃のなかへ。
……ああ、本当に、いい……。
ゾワゾワと全身が震える。
私は自分のお腹に手を当てて笑みを浮かべる。……今ここに、私のなかにアルヴィンの精子が入ってる。子宮に射精されてもないのに、ただそれだけで私は悦びを感じ、イッてしまう。オマンコからドプドプと愛液を漏らし、シーツに大きなシミを作り出してしまう。
「はぁはぁ……はぁはぁ……」
自分が発情してると、自覚する。私の体が、心がアルヴィンを求めてる。
普段の夜這いならこのままペニスを挟んで素股をしたり、顔にオマンコを押しつけてクンニをしたりして欲望を沈め、終わらせるところだけど……、
「今夜は違うよ」
笑みを浮かべ、立ち上がる。アルヴィンの腰を跨いで、両手を股間へ持ってくる。
「エヴァやアリカには子供の体だから止められてたけど、今夜は大人の体だから何も問題ないよね」
相撲のしこを踏むように大きく足を開きながら腰を落としていく。見かけはツルツルで相変わらずのロリマンコだが、確かに生長してるのだ。私はロリマンコを両手で開き、位置を調整する。
ペニスの先端を膣口にくっつける。
「――っ」
膣口からペニスの感触が伝わってきた。ペニスから漏れてるカウパーと私の愛液が混ざり合う。ペニスを通してアルヴィンの体温が私へ流れ込んでくる。
……ま、マズい、少し、イッちゃった。
まだ挿入してないのに、何度もイってしまってる。……オナニーのしすぎで感度が上がりすぎてるようだ。
「……なかに入れたら、どうなるんだろ?」
今でさえ、このありさまだ。挿入してピストンされて精液を中に出されたら、私はどうなってしまうんだろう?
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
――んっ。
……よし、始めよう。
「いくよ、アルヴィン」
ゆっくりと私は腰を落としていき――、
「――んー……むにゃ? あれ、アスナ?」
「――なっ!? 木乃香!?」
壁側に寄せたシーツから木乃香が現れた! 少し大きいサイズのパジャマを着てる木乃香は寝ぼけているのか目を擦りながらのん気にあくびをかみ殺しているが、こちらはそれどころではない! 挿入前のカウントダウンをしてる最中だったのだ! 私は裸で、その下にはアルヴィンがいて、私のオマンコにはアルヴィンのペニスが当たってて、ほんの少し腰を下ろすだけで入ってしまうところなのだ!
ど、どうにかしないと、この状況……!
全身から嫌な汗を流れ出す。一方の木乃香はというと、
「あれー? アスナ、体大きくなってない?」
いつものやんわりした口調の京都弁で首を傾げていた。
「こ、これは……その……」
とりあえずアルヴィンの上からどこうと、立ち上がろうとした瞬間――、
「――ひぐっ!?」
少し足が滑り、ペニスが膣口にめり込んだ!
ミチっと嫌な音が震動となって伝わり耳から響いてくる。き、キツ……い!
わかっていたけど、あまりにキツすぎる! サイズが、まるで合っていない!
「あわわ! アスナ、大丈夫なん!?」
「だ、大丈夫……だから。――っんぐ!」
痛みで、腰が上げられない……! それどころか、自分の体重で腰が下がって……ッ!
まるでバットを無理矢理挿入されてるみたいだ! オマンコが、壊れちゃう!
「く……ふぎぃ……はぁはぁっ、くっ……!」
「ほ、ほんまに大丈夫なん? 父さま起そうか?」
「それは……ダメ。ほんとに、私は大丈夫だから」
「で、でもぉ……」
心配そうに見つめてくる木乃香。確かに、今は快楽よりも痛みのほうが大きくて苦しい。まさかここまでキツいとは思わなかった。
――けど、
「……いぃ」
「アスナ?」
この痛みも、すべてアルヴィンから私に刻まれてるものだ。そう思うと、うれしく感じる。
すごく痛い。すごく苦しい。すごくキツい。
――けど、
「あ、あぁ……」
幸せだ。
これ以上ない幸福感を私は感じてる。
子宮口に亀頭がめり込み、子宮を持上げられ、苦痛を感じてるが。同時に幸福感を感じてる。
私は自分で自分を抱きしめる。
「あはぁぁ……」
ゾクゾク、ゾクゾク背筋が震える。
結合部から見えるのは赤い血の線。私の処女膜がアルヴィンのペニスによって奪われたことを示す証。
「やっと、ひとつになれた……」
ずっと、我慢してたんだ。ずっとずっと、我慢していたんだ。
「アルヴィン……」
私は体を倒し、アルヴィンに覆いかぶさる。大きな胸板に顔を埋め、キスをする。
「あ、アスナ……?」
視界に困惑してる様子の木乃香が映る。……そういえば、忘れてた。
私はアルヴィンの胸に顔を埋めたまま、木乃香に手を伸ばす。
ビクッと震える木乃香の頭をやさしく撫でて、微笑む。
「私は大丈夫だよ、木乃香」
「……ほんまに?」
「うん。むしろ幸せだよ」
「幸せ?」
「うん。やっとアルヴィンとひとつになれたから」
「ひとつって……」
木乃香の視線が私の腰へと移る。私はアルヴィンの胸に手をついてゆっくりと起き上がる。
「――っ」
少し動いただけでも流れる激痛。私は激痛を感じつつも起き上がり、木乃香へ向って手招きする。
恐る恐る近づいてきた木乃香に、私は指差しながら教えていく。
「ほら、アルヴィンのペニスが私のオマンコに入ってるでしょ? これは、セックスっていう行為なんだよ」
「……セックス?」
「うん。子作りって言ったほうがわかりやすいかな? こうして赤ちゃんができるんだよ」
「これで赤ちゃんができるん?」
「そう。この状態でアルヴィンのペニスから精液が出れば、私の卵子と結びついて子供ができるの。――まあ、私の今の体は魔法薬で成長させた一時的なものだから、子供はできないんだけどね」
「魔法薬飲んだからそんな姿になっとったんやね。――えと、じゃあなんで子供もできんのに父さまとセックスしとるん?」
「それは……気持ちいいから」
「気持ちいい?」
「うん。好きな人とセックスするのはすごく気持ちいいんだよ」
「けど、アスナのお股から血ぃ出てですごく痛そうやで……?」
「確かに痛いよ。すごく痛い。でも、初めてが痛いのは普通だし。アルヴィンからだったら、この痛みも幸せだと私は思う」
「アスナも千草姉ちゃんみたいなドMさんなん?」
「……木乃香、どこでそんな言葉を……」
予想外の返答に私は頭に手を当てる。
「ニィ姉からやけど? イジメられて悦ぶ人のことをドMと呼ぶって。千草さん、母さまや父さまにイジメられて悦んでるからドMの変態さんなんだって」
「そうなんだ……」
ニィ……木乃香に何を教えてるんだ? 私のはまだ性教育の範囲だからセーフだけど、アブノーマルな性癖について教えるのはアウトだよ。
「アスナは変態さんなん?」
「――っ」
黒曜石のように煌く瞳が私を射抜く。……これで少し感じてしまった私は、変態の気がありそうだ。少し落ち込む。
――でも、まあいいか。
「木乃香。私も今まで自覚はなかったけど、アルヴィン限定で変態だと思う。冷静に考えると完全に依存してるし、そんな自分が好きだと思ってる。――だから、私は堂々と木乃香に宣言するよ、私は変態だと」
「そ、そう……」
木乃香に引かれた気もするが、構わない。これが、今の私なのだ。
「――っん」
「ど、どうしたん、アスナ?」
「……大丈夫だよ、木乃香。ちょっと、なかで跳ねただけだから」
「え? 跳ねるって……?」
木乃香は首を傾げてくるが、私はそれどころではなかった。ただでさえギチギチなのになかで元気よくビクビクと跳ねてくるのだ。つい先ほどまでバカみたいにイキ続けていた私が、この刺激を耐えられるわけもない。
「あ、あああ……っ!」
「アスナ……?」
「くっ、ふ……い、あああぁっ!」
まるで雷にでもうたれたかのようにビクッ、ビクッと体が震える!
「はぁはぁっ、はぁはぁっ……い、いくらなんでも、すごすぎる……!」
送られ続ける刺激に目の前が真っ白になる!
「くっ……!」
意識を失いそうになりながらも、アルヴィンのお腹に両手をついて必死に体を支える! この状況で意識を失うわけにはいかない! まだ、私はアルヴィンの精子を子宮で受け止めていないのだ! なんとしても……なんとしても初体験は最後まできっちりやり遂げてみせる!
私は気合を入れなおし、前後に体を動かし始める!
「……うっ、くぅ……んっ!」
少し動かすだけでも膣壁に引っかかってるペニスの雁首が、苦痛と共に快楽を送ってくる!
「はぁはぁっ……はぁはぁ……」
私は送られ続ける刺激に耐えながら、腰を前後に揺すり続けた。
何度も。
何度も……。
何度も、何度も、何度も。
「……く、ふ……あはっ、あはははは……」
腰を揺らしながら笑い声をあげる。
アルヴィンの体に覆いかぶさり、体をすりつける。筋肉質な胸板に舌を這わせ、キスマークをつけていく。
「ああ……アルヴィン」
今……この瞬間、アルヴィンは私だけのモノだ。
今、アルヴィンから愛を貰ってるのは私。
今、アルヴィンを愛してるのは私。
今、アルヴィンと愛し合ってるのも私。
今、私たちの邪魔をするものはいない。
今、アルヴィンの精を受け止めてあげるから。
今、アルヴィンの精を受け入れてあげるからね。
「大好きだよ、アルヴィン。私は、あなたを愛してる」
――心の底から、愛してる。
「――あっ」
なかでビクビク震えてる。
「ふふっ、射精したいんだね、アルヴィン」
私はゆっくりと起き上がり、ロリマンコに力を入れる。ニィとの訓練で身につけた技を使い、ペニスに刺激を送る。
「はぁ……はぁ……。いつでもいいからね、アルヴィン」
「む……、んっ……」
アルヴィンの顔を少し歪む。体が動いて――、
「く、んっ!?」
ビュビュッ! ビュゥウウウウ! ビュウウウッ!
射精が始まった!
「あああっ!?」
突然吐き出された大量の精液に悲鳴をあげる! あ、熱い! 熱湯みたいに熱くて……子宮に染み込んでいく……ッ!
どんどん内側からあふれていき、目の前が白く……染まっていく。
全身が……心が……内側からアルヴィンに染められていく。
「や、うううっん……! すごいぃぃ……!」
勝手に口から声が漏れる。
手足の感覚まで消えていき、精液のことしか考えられなくなる。
これが……本当のセックスなんだ……。
ニィが、散々自慢してた理由が今ならわかる。
「く、ううっん……! ……い、イクのが止まらない……ッ!」
これは、ダメになる。
オナニーができなくなる。
この満足感や幸福感はオナニーと比べものにならない。
あまりに気持ちよすぎて、戻れなくなる。
「ああ……」
ニィが自慢したくなって当然だ。私だって自慢したい。
「ふふっ……」
アルヴィンの精液を最後の一滴まで子宮で受け止めてから、私はゆっくりと前に倒れる。アルヴィンの胸に顔を埋め、大きく息を吐く。
……心地いい虚脱感。
全身が重く、股も痛いが、全身から力が抜けて気分もいい。
「……ん? アスナ?」
「アルヴィン……」
目を覚まし、こちらに顔を向けたアルヴィンに両手を伸ばす。首に腕を絡めて引き寄せ、顔を近づける。
「どうしたんだ、その姿? 幻術みたいだが……」
「大好きだよ、アルヴィン」
「?」
疑問符を浮べてるアルヴィンをかわいらしく思いながら、私は唇を重ねる。
ゆっくりと唇を離し、
「私はアルヴィンが大好き」
もう一度つぶやいた。
◆
「アスナ? おーい……寝てるのか?」
声をかけながら父さまがアスナの体を揺さぶるが、アスナは気持ち良さそうに眠り続けていた。
起きないアスナに、父さまは小さく息を吐く。頭をかきながらつぶやく。
「あー……夜這いは何度かあったけど、まさかセックスまでしてくるなんてなー」
……夜這い? ようわからんけど、さっきみたいなことしてたってことなんかな?
隠れるように被ったシーツのなかで息を潜めながら、私は首をかしげる。
「でもまあ、いいか。どうせ体が成長すればいずれする予定だったんだし。5,6年ぐらい誤差の範囲だろ」
そう言って父さまはアスナの頭を手で撫でる。乱れた髪を整え、
「――そういえば、今夜は木乃香と寝てなかったけ?」
――っ! こ、ここは寝たふりや!
寝たふりをする理由は、ないけど。咄嗟に私は寝たふりをした。いつもみたいな寝息をだす。
「いたいた。……ん? 寝てるのか?」
私の体を隠してたシーツが少し持上げられる。父さまがほんまに寝とるか確認するように顔を近づけてきた。
「すぅ……すぅ……」
「木乃香?」
「すぅ……すぅ……」
「……寝てるか。――さて、じゃあアスナをどうにかしないといけないな」
持上げていたシーツをそっと戻し、父さまはベッドから降り始める。私はシーツとベッドの間にできてる隙間からその様子を覗く。
まずは体の上に乗ってるアスナの両脇に両手を差し込んで持上げ、ベッドに寝かせる。そして体を起こしてベッドから降りると、床に置いてるアスナの服を手に取った。それを丁寧に畳んで腕にかけると、ベッドに戻ってきてアスナを横抱きにして抱え上げた。
「まずは風呂で洗って……シーツは魔法で綺麗にすればいいな」
……お風呂? お風呂に行くん?
お姫さまだっこでアスナを抱えたまま、父さまは部屋から出て行く。
…………。
2人の足音が完全に消えたのを確認してから、私はシーツから顔を出す。……うん、いないようやね。
「ふぅ……」
ゆっくりと息を吐く。寝たふりがバレんでよかったぁ……。
「――あ、そういえば……」
さっきまで父さまとアスナが寝ていた場所を観察する。そこには赤いシミと、
「なんや、これ?」
ブニブニしてる白いものがあった。
それは生まれて初めて見たものだった。試しに顔を近づけて臭いを嗅いでみたけど、なんだかわからなかった。手で触ってみてもブニブニしてただけだった。
「んー、なんやろー?」
すごく不思議なもの。アスナから出たもの? ……うんん。なんとなく、父さまのものっぽい。
わからないけど、そう感じる。
「んー……、むー……ん?」
……ん? あれ?
「んむむ?」
いつの間にか、指を咥えてた。白いものを触った指を。……あれ?
ゆっくりと口に入れていた指を出す。唾液で少しふやけた指を見ながら、首をかしげる。
「なんでウチ、指舐めたんやろー?」
んー……わからん。――けど、さっきの白いもんの味はどうだったんやろ?
知らないうちに食べてたからよくわからなかった。
「むー……」
白いものは、まだたくさんシーツの上に残ってた。
「……ちょっとだけ、舐めてみようかな?」
白い塊に手を伸ばして、指につける。ブニブニした塊を親指と人差し指で摘まんで、口に入れてみる。
「んー……んっ? 美味しい?」
お菓子みたいに甘くないけど、美味しかった。
口から全身に染み込んでいくみたいに広がっていき、不思議と体から力が溢れてきた。
「……魔力? これ、魔力がたくさん籠められてる?」
魔力を回復する魔法薬だったのかな? けど、この魔力の感じは父さまの魔力やし……、
「あ……もうない」
気づいたら全部なくなってた。
「んー……まだ食べたかったんやけどなぁ……」
ちょっと残念。
やけど、まあええか。
「アスナに訊けばなんやったのか教えてくれるやろうし」
魔力のほうもお腹いっぱいや。
父さまの魔力を1番感じるお腹に手をあてる。
「えへへっ、父さまの魔力。うーんっ、父さまに抱きしめられてるみたいやー」
熱くなった顔に両手を当てる。
えへへへ……んー、どうしてもニヤけてまうなー。
そろそろアスナ編が終わります。