戦国恋姫の世界で鬼に転生してしまった件について 作:人中の蝮
こちらは越中と越後の国境付近では信じられない光景が広がっていた。それは一万ぐらいの鬼の軍勢が集結していた。
それもこの中で指揮官もいるというおまけ付きで越後に向かおうとしていた。
その指揮官らしいものは物静かな良娘感じを出していたが一方では不気味な感じも出していたのである。
「おやおや、早くも越後を地獄に変えたくて焦っている鬼もおるがもう少しだけ我慢するのだ。もう時期に越後はその越中のように…………」
そのようなことを鬼に言っていたときであった。遠くの方から言葉が聞こえてきたのである。
「すみませんが先程の内容を詳しく聞かせてもらっても構わないですか」
そこに現れたのは一人の男であった。しかし、これ程の鬼を見ても冷静なところを見ると馬鹿なのかそれとも……そうと鬼の指揮官らしいものは考えていたら
「すみませんが出来ることならこのままどこかに行ってくれませんか。もちろんこれから向かう越後は除いてですが……」
だが、鬼の指揮官らしいものはこちらに一人できた男の言うことを聞く理由がないので邪魔だと思い近くにいた鬼たちに殺すように命令した。
それを近くにいた鬼たちが行動に移して向かってきた男に対して攻撃をしたがその攻撃は当たることはなかった。
男が当たる前に先に鬼たちの方が斬られてゆき一撃で倒されていった。鬼を一撃で倒すところを見た指揮官らしいものは
「お主は何者であるか、さぞや名がある者であろう」
「私ですか、名前なんて全然売れていませんよ。強いて言えば悪名として有名かもしれませんが……一応、自己紹介でもしますね。私は島袋雅也と申します、人読んで人中の蝮と言われております」
「成る程、蝮であるのか。これは油断したら丸呑みさせられそうだな。こちらも自己紹介がまだだったな、童はこの国で天皇になるばすだった者だ」」
島袋雅也はそれを聞いた瞬間、考えていた。もしこの言葉が正しいなら敵は恐らく怨霊てきな存在でしかも南北朝時代の南朝の天皇の可能性が非常に高い。もし、力を得て行動に移しても天皇の一族なら今の朝廷を滅ぼしても構わないと言うわけかと思った。
正直に言ってしまえば私は別にこの者が天皇に就いても構わないと思っている。それはこんなにやる気があるならとても良いことだし国が今より悪い方向には進まないだろう。
それに鬼を中心とした国になれば親友が暮らしやすい国にもなるし本当に助かることだか……親友を襲うつもりなら話は別だと考え、その考えを相手の指揮官らしいものに伝えた。
相手は笑って素直に喜んでいた。向こうもまさか、自分が天皇に即位することに賛成してくるとは思ってもいなかっただけに喜び、そして仲間意識を始めるのであった。ここで
「それでお願いがあるのですよ、越後に親友の鬼がいるのですよ。しかも越後を治めている長尾と非常に仲が良く、出来ることならこのままにしてくれると助かります。もちろんただとは言いません。条件を飲んでくれますなら私、蝮が困ってあるときに必ず助けに来ることを約束いたします。それとすべての世界を管理している女神から正式に貴方を日の本の天皇に任命させることの裏工作もいたしましょう」
それを聞いた向こうの条件のよさに驚きを隠せないでいた。これが本当ならこの条件を飲むだけでこれ以上にない後ろ楯が出来る。しかし、本当にこの男がそれだけの力を持っているのと疑問にしていたときに向こうから一つの刀を出してきた。
その刀は間違いなく神々が持っているの刀よりも力を感じさせる刀であった。それはこの男が力を持っている証しでもある。
確信を持った鬼の指揮官は素直になり返事を返した。
「これは素晴らしい同志を得たものだ。童は吉野である、覚えてくれると助かる、蝮殿」
「いやいや、こちらもより良い日の本を築いてくれることを期待しております。必ず、わが主の女神様を説得して味方につけましょう。女神様を味方につけたら織田や武田に他の大名なんてすぐに終わりますから」
「そうであるか、なら今宵はそなたの願い通りに引き上げるとしよう。また会える日を楽しみにしている」
そう言って吉野とその配下の鬼たちは越後とは逆の方に向かったのであった。
さてさて、これから忙しくなるなと思いながら蝮は密かに新田剣丞の殺害計画を考えていた。親友の必ず邪魔者になると確信していた、蝮は陰から行動に移し始めたのであった。