戦国恋姫の世界で鬼に転生してしまった件について 作:人中の蝮
そうして始まってしまった裁判なんだがもう普通に考えたらどこかの東京裁判みたいじゃないかと思うぐらいにこちらを絶対に許さないつもりの勢いであった。それに途中で逃げないように左腕には女神が作り出した鎖によって逃げることもできないようになっていた。そしてようやく雅也の発言する番が来た。
「今度の事件は私の管理ミスが最大の原因でございます。私を処罰することは異論はございませんがどうか今回の騒動で酒吞童子側に参加しなかった鬼たちにどうか寛大な処置をお願いいたします。それさえ叶えてくださればどんな処罰も文句は言いませぬ」
雅也はもうすでに死ぬ覚悟であった、今までなんとか八岐大蛇と言うことを隠してこれたが今回の騒動で女神たちにまで正体がばれたのでどう頑張っても女神側の勢力はとても強く、それに比べて己の軍勢は強いもの少数精鋭で数で押されたら負けることは理解していた。
だから鬼と言う種族が残るには己にすべての責任を背負うしかない。これが鬼たちに・・過去に鬼を作ってしまった己の最期の責任だと感じていた。後はほかの種族とも共存派の茨木童子が頑張ってくれるはずだ。
だからそれらの者たちに迷惑をかけるわけにはいかない、ここで罪を素直に従えばほかの者たちに罪が行くことはない。
そうと考えていた時に女神がここで発言をしたのである。
「そうですか、確かに素直に罪に従うのでしたらこちらに被害を与えた鬼以外は救ってもいいかもしれませんね・・・ただし鬼はね。ほかの者たちは少しばかり許せないので殺しますがよろしいですね」
私はとても嫌な予感を感じられた、まるで女神が悪魔のように見えるような何とも言えない不吉なオーラを出していた。そうしてそんな嫌な予感は的中をしてしまうのであった。
「実はあなたを助命する者がおりまして話を聞いてあげたのですがどうも女神に対する礼儀がなっていないどころが文句まで言ってきたので処刑をすることに決めました。まあ、あなたも一緒に処刑をするつもりでしたのでここに連れてこさせますね」
そう言ってしばらくしてその場に来たのがなんと歌夜であったのである。雅也は急いで歌夜に対して
「どうしてだ、私はお前たちに被害を受けないように自ら死ぬことを覚悟で来たのに助けようとしたのだ、歌夜」
「言わなくてもわかってください、あなたに対する恩義に・・・愛が私を動かしたのです」
「・・・とても嬉しい、涙が出るほどとてもうれしい言葉だ。でもなぜだ、私も鬼たちのためそして歌夜に対する愛があったからこそ死ぬことも受け入れたのに」
そうして雅也は泣きながら歌夜に対して言うのであった。まさに最悪な状況になったこの時に歌夜は笑顔にして雅也に向かって
「私たち、似た者同士かもしれませんね。私もあなたのためなら死んでもいいと思っていましたから」
そう言われて雅也は歌夜が太陽のように眩しく見えて下を向きながら泣き続けていた。それを見ていた女神が意地汚いように
「雅也、そこまで泣いているのですか・・・なら彼女から先に殺してあげましょう。そのほうがあなたにとって良いでしょう」
「何を言っている、最大の罪は私にある先に私を殺せ、女神」
「まだわからないのですかあなたの苦痛に絶望した顔を見たいからに決まっているじゃないですか。好きな人が目の前で死んだときの顔はどうなるのでしょうかね。ついでに考えてくれたのは詩乃とあなたの親友の信鬼さんなんですよ、悔しいですか・・オロチよ」
「き、貴様らーーー」
そう言って女神は笑いながら配下の者に歌夜を斬るように指令を出した。雅也はそれを見て急いで鎖を刀で壊そうとしたが女神が作った鎖である壊れるはずもなかった。そうして歌夜の真上に刀が構えて今にも振り下ろそうとしていた。そして次の瞬間、刀は振り下ろされたのである。
歌夜は死ぬことを覚悟していた。しかし、不思議と後悔はなかった、確かに雅也との出会いから今まで言うほど長くはないがとても楽しい日々であったことには間違いない。普通の人生では得られない経験や未来での出来事などいろいろとあった。
だからここで死んでも悔いはない、死んだあとは確かに怖いがでもこのわずかな人生は本当に楽しかった、辛い日々も長かったけど最後の最期で楽しい時をくれてありがとう。
そして刀が振り下ろされた音も聞こえそっと目を閉じたのである。しかし、一向に意識がなくなることはなかったのであった。そっと目を開けてみると
「歌夜・・、お前だけは絶対にここで死なせてたまるか・・・お前たちに殺させられてたまるかーー」
そこには動けないはずの雅也が歌夜を刀で守って処刑人を斬り倒していた。女神はあり得ないと思い雅也を見てみるとそこには信じられない光景であった。それを見た歌夜も
「どうしてですか、どうして私を助けるために自ら左腕を斬り落としたのですか」
「言わせないでくれ、私は歌夜を守ると決めたのだ。そしてそれを邪魔をする左腕を斬り捨てたまで・・歌夜が助かるなら左腕ぐらいくれてやるわ」
そうして片腕しか無くなった雅也を見て周りの者たちは二人を殺そうとして取り囲んだ。歌夜はまず雅也の左腕の布で止血をしてから近くにあった己の武器を手に取り、雅也は片腕のみであったが槍を持ってお互いの背中を合わせて構えていた。
そして女神が攻撃指令を出すと周りの者たちは向かってきたのである。だが、ここで意外なことが起きるのであった。女神の近くにいたトウナが女神の首元に己の刀を寄せて今この瞬間でも斬れる位置に留めた。まるで人質のように
「な、何をするのです・・・トウナ。まさか、あなたも雅也側につくのですか」
「いいえ、そうではありませぬ、女神さまに対する忠誠は変わりませんがそういえばこの雅也・・・いいえ、八岐大蛇に対する数々の功績に対して何も報いていないなと思いまして・・・ここは彼と彼女の思いやりに免じて見逃してあげましょう。最初にして最後の報いです。問題はないはずですよね、女神様」
「何を言うと思っていたら八岐大蛇を見逃すですといい加減なことは言わないでください」
「正直に申しまして女神様、私がいつこのような場で冗談を言ったことがありますか・・・雅也・・いや、八岐大蛇よ、今回ばかりはお前の今までの功績とお互いの思いやりの心に免じて見逃してやる。だが、次に会ったときは殺しに行く忘れるなよ」
雅也と歌夜はトウナに対して一回頭を下げてその場から立ち去ろうとしていた。しかし、包囲を解こうとしなかった部隊があった織田家である、織田家は今回の騒動で一番被害を受けたために解こうとしていなかった。それを見たトウナは
「そこの織田家、いい加減に包囲を解け。さもなくはかつての恨みでお前たちを殺すぞ、私は本気だからな、銃弾に撃たれる前に素直に従ったほうが良いぞ。なんせ昔の同僚からは器が小さいや心が狭いと言われていた・・・斎藤飛騨なんだから」
織田家の者たちと信鬼に詩乃は驚きの表情になった。雅也と歌夜は知り合いなのかと感じていたがここで久遠が
「ほう、お前があの斎藤飛騨だと言うのか。織田家がそこまで憎いかそれで今回の騒動を八岐大蛇を」
「私は気が短いのだ・・・黙って道を開けろと言っているだ・・・このうつけが」
そう言ってトウナが持っている銃で久遠の髪の毛の一部を撃ちぬいた。周りにはトウナの行動であれほど騒いでいたこの場が銃声以外の音はなくなり
「次は頭を狙うからな、早くそこからいなくなったほうが賢明だと言っておくよ」
冷たい声を殺気でトウナは久遠に倒して脅迫をしたのであった。このままでは危ないと感じた剣丞は急いで久遠のところに向かい退避をさせたのである。そして剣丞はトウナに対して睨むようにしながら久遠を安全な場所に誘導した。
そうして自然と道ができたのである、それを見た歌夜と雅也は開けた道に向かって歩き始めたのであった。そして雅也だけ振り返り大声で
「トウナ殿・・・あなたが上司で本当に良かったです、そして今までありがとうございました。あなたがくれたこの命、絶対に無駄にはしません」
そう言って頭を下げてその場から立ち去ったのである。そうしてトウナは二人がとりあえず安全な場所まで着いたことを気配で分かると静かに女神に突き出していた刀をしまったのであった。
「トウナ、あなたを反逆罪で捕まえます。文句はもちろんありませんよね」
トウナは笑顔に笑みをしながら女神に恋姫たちに対して
「もちろん、文句は・・・ありますが何か。そして一言、織田家に武田家、足利家、松平家、長尾家そして信鬼とそれに従っている者たちに言っておく・・・お前たちでは八岐大蛇には勝てない。まあ、私を取り除いた女神の軍も含めての話ですがね」
「それは俺が居ても同じことが言えるのかよ」
「そうだな、転生して努力もせずに力を持ったお前が居ても何も変わりはしない。それに比べたら八岐大蛇のくせに努力したあいつのほうが優秀だ。証拠なら今から教えてやるよ、トウナ・アルバート・・・いや、前世の名前で行こう、斎藤家、家臣の斎藤飛騨がお前ら直々に教えてやるよ」
そう言って恋姫連合軍対トウナの戦いが始まったのである。これが後に大きく後れを取ることになる出来事になるのはまだ少し後のことである。
トウナ「あのー作者、私の活躍場面は・・・」
作者「申し訳ありませんが今回はなしで・・・」
トウナ「嘘ーーー、かなり努力して織田家と詩乃に見返したかったのに」
作者「まあ、まあ、感想で書いてほしいともらったら書くかもしれませんが」
トウナ「そうか、日常回に私の出番は・・・」
作者「ないです」
トウナ「\(^o^)/」