戦国恋姫の世界で鬼に転生してしまった件について 作:人中の蝮
それから俺はほかのみんなの様子も気になったこともあり織田家を後にして京の都にいる足利家の三人の様子を見に行くことにした。俺についてきたのは詩乃ちゃんだけであったがまあ、戦いになれば俺が戦えばいいだけだしと思いほかにはお供はつけなかった。
旅と言ってもそんなに苦労する距離ではなく詩乃ちゃんと二人でゆっくりと旅をしながら京の都に入ったのであった。そこは以前とは違く人がにぎわっている場所になっていた。これも平和になった証なのであるかなと思いながら二条城に向かうのである。
そうして訪問してみるとそこには幽さんが出迎えをしてくれたのであった。
「これは信鬼殿、わざわざここまで参られたのですか。某はとてもうれしいと言いたいところなのですが隣の者が余りにも不穏な空気を出しており素直に喜べないですな」
「それは失礼しました、私の信鬼に極力関わらないでほしかったもので少しばかり敵対心を出していました」
「さようですか、なら某が思うにはあなたは信鬼を束縛しすぎなのではありませんか。今はいいですかそのうちに信鬼が愛想を尽かしますぞ」
「先ほどそんなに大きな声で言ったつもりはないのですが聞き取れたのですか。本当に地獄耳に二枚舌と幽と言うより妖怪ですね」
「おやおや、それでは某から言わせてみれば・・そうですな、未来の言葉を使いまして妖怪ヤンデレ女と言うのはいかがでしょうか」
幽さん、なかなかうまい・・・ってそうじゃないなんであってすぐに口喧嘩になるの原作ではそこまで仲が悪いことはなかったはずなのにどうしてここまで仲が悪いのであろうかと思うばかりである。
俺は二人の仲介役としてなんとかその場の喧嘩を収めることになった。本当に女性と言う生き物は怖い、男よりも何倍以上に怖い。こうなると早く剣丞の場所に戻りたくなる。年齢も近いことで話も合うしエロい話をしても嫌がらないしもう親友と感じだな。
そういえば雅也とも昔はそんな感じでだったな、まさか正体が八岐大蛇だったとは夢にも思わなった。正直に今まで騙していたのか俺との友情に思いをそんな考えばかりで考えれば考えるために親友であった雅也が憎しみが増えていた。
そんなときであった、足利家の使いの者から公方様があなたと一対一で話をしたいと言われたので俺は一旦、詩乃と幽に別れをしてから公方が持っているという所に向かった。
そこは特に変わったものは置かれておらず広い間で一葉が正座をして待っていた。その様子を見て少なからず楽しい話ではなさそうだなと確信をした。そうして俺はとりあえず一葉に対して
「これは公方様、俺のことはもう知っているかもしれませんが鬼の信鬼と申します。この度のことは大変な苦労し・・」
「良い、そのようなことを聞きたくて其方をここに呼んだのではない。余はどうしてもお主に聞きたいことがあり呼んだのじゃ」
明らかにこちらに対する態度が敵対するような思いが伝わってきたのである。間違えなく俺のことは嫌いなのであろう、ならばなぜ俺を呼んだのであるかと考えていたら向こうから要件を言ってきたのであった。
「其方は昔から八岐大蛇と仲が良かったと聞く。この度はどうして親友を裏切るような行動をしたのかが知りたいのじゃ」
なるほど八岐大蛇と仲が良かったことが気に入らないのであろう、ならば八岐大蛇の悪口とかいろいろと言っておけばどうにかできるなと思い俺は言葉を出したのである。
「そうですね、確かに親友であったことはありますがそれは八岐大蛇だと知る前のことです。知ってからは憎しみばかりですよ、それに昔から嫌なところはたくさんありましたし、今では本当に不幸になって良かったと思っているぐらいですよ」
そう言うと一葉は笑顔でそうか、そうかと言ってこちらに向かってきたのである。まあ、怒っていなさそうだし大丈夫だろうと思った瞬間、余りにも速い抜刀をして一葉が持っている刀が俺の首元が斬られる手前で止まって一葉が
「それ以上、心なしのことを目斬りをするぞ。次はないから覚えておくがよい、この鬼が」
俺から見た一葉は冷徹な目で余りにも大きな殺気を出してこちらを脅してきたのであった。表情も先ほどの笑顔が嘘かのように変わり怒りの表情に変わっていた。もし、下手なことを言えば間違いなく一葉に斬られる。頭がそう理解をしたのである。
「さて、話は戻るが其方は八岐大蛇を騙したことはあるのか。隠していたことはあるのであるか」
俺は嘘を言えば間違えなく殺されるので正直に申し上げた。俺は雅也に対して多くの隠し事や嘘もついたこともあった。でも最後は笑顔で許してくれたと一葉に伝えたら
「ならば八岐大蛇がお主に対して騙したことや嘘などはどれぐらいしたのじゃ」
俺は思い返してみて考えてみればあいつはいろいろと変なやつだが嘘や騙したことは・・・あの正体の一件以外はなかったと言っていいほどであったそう一葉に伝えると
「ならば本当に親友と言うなら一度ぐらいの隠し事ぐらい許してやるのは間違いなのであろうか、お前は親友を騙して嘘をついても許してくれた者をお主は一度も許さないなどそれは親友ではない、あいつをただの道具として見ていたのではないか」
「それはないがあいつは八岐大蛇だ、化け物は死んだほうが良いに決まっている」
「ならば死んだほうが良い生物が多すぎて困るのお、余は知っているかもしれないが未来に行ったこともありいろいろと見てきて考えてきた・・・だから言わせてもらうが・・・一番の化け物は恩を忘れる奴か欲に走った知性を持った生物・・・すなわち人間じゃ。まあ、お主の場合はさらにこの上に種族が鬼に変わっているからそこら辺の人間よりも質が悪いと思うがな」
黙って聞いていればなんだ要は俺が一番の化け物と言いたいのかこの公方様は黙って聞いていればいい気になりやがってこれが公方様じゃなかったら一発ぐらい殴るところだぞと心の中ではそう怒りながらも表面では出さないように作り笑顔で
「確かにそうかもしれませんね、未来では一部の者たちは己らが一番危険な生物だと言っている者たちもいますし公方様の言う通りかもしれませんね」
「ほう、怒りを出さないとは本当にお主は気に入らない化け物じゃな。これならまだ感情を素直に出してくる八岐大蛇のほうが可愛げあるのじゃ、いい加減に正直に出したらどうじゃ、お主の本心を」
こ、こいつ・・こいつ、マジで殺してやろうか。俺をなめまくってそこまで馬鹿にするかでもここで騒ぎを起こしたら俺の立場が悪くなる。俺だけなら良いが詩乃ちゃんや越後のみんなに被害を受けるのは避けたい。だからここは歯を食いしばってでも我慢をする。本当は今すぐでも殺したいところだが
「なるほど先のことを考える知恵に本当に身近な人を思う気持ちがあるのじゃな、まるで山月記に出てくる虎になった人物みたいじゃな」
山月記に出てくる奴だと確か昔学校で習ったような気がするが、これだけはわかる馬鹿にしていることは。それにしてもだから何を言いたいのがこの公方野郎は
「何を言いたいのかがわからないような感じをしているから教えてやるのじゃ・・・お主は鬼みたいな心を持ち合わせているから鬼になったのではないのか」
この野郎、俺が鬼みたいな心持っているから鬼に生まれ変わったと言いたいのかよ。そもそも転生させたのは八岐大蛇が原因で俺のせいではないのにこの野郎は俺のせいにしてきやがる。とうとう頭にきて襲い掛かろうとしたがここは腐っていても剣豪将軍、俺以上の速さで攻撃を防いだうえに反撃をしてきたのである。
俺が先に攻撃してきたから向こうには正当な理由ができたことになり今度は遠慮などはなく本気で殺しに来たがここで騒ぎを聞いた詩乃と幽は部屋に入ってきたのであった。
どうやら詩乃ちゃんと幽さんはすぐ外で話を聞いていたらしく俺の先に手を出したことはむしろ当然なことですと言われてほっとした。そして冷たい目で一葉が三人を見ながら
「そうか、詩乃という者はともかく幽までもその鬼につくとはのお。まあ、付き合うなと言うつもりはないがこれだけは言っておこう・・・その者は体も鬼かもしれないが心も余から見れば十分な鬼じゃ、それと付き合えばお主たちも不幸な目にあうぞと忠告はしておこう」
一葉は持っていた刀をしまって背中を向けて別の部屋に向かい始めた。俺に詩乃ちゃんは完全に敵対心を出して睨むように見て幽さんは動揺しながら見ていた。そうしてこちらに振り返って一葉が最後に
「まあ、正直に言うと八岐大蛇に助けてもらいながら恩を仇にして返そうとする織田家、武田家、長尾家、松平家、浅井家にそしてこの足利家も人面鬼心と言ったところじゃな・・・本当に日ノ本には鬼が多すぎるのじゃ」
そう言って部屋から立ち去ったのであった。俺は心の底からお前なんて早く松永久秀さんにでも暗殺されろと心の中でそう思うのである。もちろん、詩乃ちゃんもそう思ったのか暗殺でもしてみますかと言ってきたが流石に自分ではやりたくはないから断ったが本当に誰かやってくれないかな。
一葉と信鬼の中は最悪でマジで幽さんは苦労するなと感じて書いていた。