※この作品はR-18です。

戦国恋姫の世界で鬼に転生してしまった件について   作:人中の蝮

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そろそろ物語の終焉が見え始めてきた。


信鬼・・・己の正体を知る

俺は死んだのだな、何も見えなぐらいの深い闇に包まれていた。そうして俺は次第に走馬灯のような光景が頭にどんどん入り込んだ。

 

 

あの時は本当に楽しかったことや辛いことなど繰り返していくうちに自分の人生が終わりを迎えるはずだったが記憶の映像はまだ終わることはなくそれからは見たこともないが懐かしいものを感じさせる映像であった。そして映像の中の俺はある者に対して

 

 

 

「そのような小僧が我に挑むと言うのか、笑いが出てくるわ」

 

 

「ぼ、僕だって先生やお姉ちゃんたちみたいに頑張って戦ってやるだもん」

 

 

一人の幼い少年が一人巨大な自分に対して必死に戦いを挑もうとしている映像である。こちらの姿は正直に言って人とは呼べるものではなくただの化け物と言ったほうが良いほどのやつでありこの幼い少年はたった一人でこの化け物に対して戦いを挑もうとしていた。まだ見た目から六歳七歳ぐらいの子供がであった。

 

 

「小僧、その勇気に免じて名前を言ってみろ。攻め手のことだ覚えておこう、そして我、ゾディアークの前に立ち向かった勇者として覚えておこう」

 

 

そう映像の中の俺はあの混沌の元凶とも思われている悪神、ゾディアークの名前を言ったのである。そしてここでその幼い少年が出た言葉にも衝撃を覚えた。

 

 

「ぼ、僕は松永紅龍、お前を倒してやるー」

 

 

そうその幼い少年がそう言ったのである。俺が知っているその人物は仕事場でとても仲がいい先輩で歳ももうすぐ五十歳になろうとしている人でありこんな幼い少年のわけがないと思っているとまた新しく映像が出て来てはまた少し成長した先ほどの少年と戦いを演じてはまた戦いの連続であった。

 

 

 

そうして長い月日が流れてとうとう映像の中の俺は負けた、ただ最期、前世だと思われる自分の最期の前に映像はかなり強くきれいに残っていてその映像が

 

 

 

「ごめん、ごめん、あれほど助けると約束したのに助けることできずにごめん。お前に楽しいことや生きる楽しさを教えることができずにごめん・・・ごめんね。でも、次に生まれ変わったら私が・・・お前を生きる楽しさを教えてあげるから・・・平和な世界に生まれて来てくれ・・・ゾディアーク」

 

 

少年・・・いや青年となったその男は泣きながら俺に向いて優しく話していた。そうして記憶の映像が終わり俺はほぼ確信を得た・・・俺は・・俺の前世はゾディアークであったことに。だからこんな終わり方をしてもしょうがないのか、俺は生まれるべき存在ではなかった。

 

 

 

誰も味方なんてしてくれるはずもなかった。世界にいらないのは俺だ、あのお人よしの紅龍だけは見捨てないでくれただけでほかの者たちには存在するだけで邪魔な存在だったのかもうどうでもいいと思ったその瞬間、

 

 

「そんなことで逃げ出すのか、信鬼」

 

 

声が聞こえたほうに振り返ってみるとそこには見慣れた紅龍の姿があった。

 

 

「もう俺の正体は分かった、俺は死んだほうが良い存在だ。お前もようやくこの邪魔者が消えて良かったな」

 

 

もうどうでもよくなった俺はそんな言葉をやけくそのように言った。そうして返ってきたのは紅龍の平手であった。

 

 

「ふざけるな、俺は死んだほうが良い存在ですって誰がそう決めた。誰がそう言った。そんなやつなどせいぜい私ぐらいだ。いいか、お前は誰にも愛されてこなかっただから悪しか知らなかっただけなんだ。誰にも愛されないそれが私にとって一番の不幸だと思っている。そんな不幸な奴が心の中で泣いているのをわかっていたら誰もお前のことは責めたりしない。そしてお前は今、愛されているではないか、今でも必死に泣き叫んでいる彼女がいるじゃないか、なのにお前は諦めるのか」

 

 

 

「・・・だが俺がそんな化け物だと知ったら彼女だってきっと・・」

 

 

「初めから決めるな、相手がどんなものでも心さえ通じ合えば愛していける。お前もたとえ美空が鬼だとか狐の妖怪とか雪女でしたと言っても愛していけるだろ」

 

 

俺は無言でそううなずいた。俺はたとえ彼女が何者でも愛している、このようなこれでも良いと言う彼女に愛している。

 

 

「ならあきらめるな、そして一人になるな。一人で生きている奴なんてほとんどが弱者ばかりだ本当に強いやつは他人と支えあって生きている奴のことを言う。お前も一人では弱いし美空たちも一人では弱いけど力を合わせれば強い力になる。それはお前も一緒だ、誰かの支えになれそして支えてもらえ。それが生きると言うことだ」

 

 

俺はただひたすらに紅龍の言葉を聞くだけであったがここで紅龍が

 

 

「いい加減に勇気出して現世に戻ってこい。私が渡したお札の効果がもうすぐ無くなる、信鬼・・・お前は人の痛みを学んだ、さらに力もあるそして他人と生きる支える支えてもらうことができれば私なんかよりもはるかに強くなれる。こう見えても人生を肉体年齢以上に生きている爺が言うのだ。安心してくれ」

 

 

俺はそう言われてまた生きたいと言う気力が出てきた。そうしたら後ろから眩しいほどの光が出てきたのである。俺はあちらに行けばおそらくと思い光に向かって歩き出したのであった。そして行き着いた先は

 

 

「信・・鬼、信鬼、この馬鹿こんなに心配させて今度はただでは済まさないだから」

 

 

そう言葉ではそう言っていたが泣いている姿を見て俺はうれしさを感じながらも美空とほかの者に対して生死の境目に起きた出来事を話した。

 

 

「俺は・・・俺の前世はゾディアークという化け物なんだ。もし、嫌なら俺から離れても構わない。でもこれだけは言わせてほしい。ここまで支えてくれてありがとう」

 

 

俺は頭を下げてそう言った。それで動いたのは美空であった、俺はどんなことをされてもいい覚悟で待っていたら美空は俺を抱きしめて

 

 

「馬鹿じゃない、これからも私を支えないさよ。いつものように楽しそうにしながら支えなさいよ、私も支えが無くなるのは怖いとても怖い、信鬼が目の前で死んだ後になって私はあなたにどれだけ支えてもらったか分かったの・・・だからいつまでもそばにいなさい」

 

 

 

「でも俺はゾディアークという者で・・・」

 

 

「そんなことは関係ないわ、信鬼が間違った道を進もうとしても私が正しい方向に導いてあげるからあなたは私とあなたの道を導く光になってほしい。暗い道では私も間違えるからいつまでも二人で歩みましょう、だから離れるなんて絶対に許さないだから」

 

 

俺はそう言われて自然と涙があふれてきて泣き出したのであった、俺はこんなにも愛されていることにうれしさに涙が止まらなかった。そして人のやさしさはここまで温かいものだと今、身をもってわかったのである。

 

 

紅龍も言っていたが人は本当に不思議な生き物である。悪魔よりも悪になれる存在と同時に天使よりも善になれる存在になる者でおそらく天使よりも天使らしいのがこの美空なのだろう。俺はこの幸せをずっと感じていたという思いが強くお互いに抱きしめあっていた。

 

 

 

秋子はもちろんのこといつも軽口をしている柘榴ですらその場の空気を考えて静かに見守るだけであった。誰もが信鬼の衝撃の告白に受け入れると思っている中でただ一人、信鬼を許さない者がいたのであった。

 

 

だが、今襲うのはまずいと思いしばらくした後に始末しようと考えその者はその場から立ち去って信鬼の始末の準備を始めるである。のちの災いを取り除こうと考えその者は動き出した。

 

 

そしてある者は美空の行動に不満を持ち殺意を覚えるものそうして物語は確実に進んできた。だがそれでも今の信鬼なら・・・いや信鬼たちなら乗り越えることができるだろう。

 

 

 

 

なぜなら支えあっている者に弱者は存在しないのだから。

 

 

 

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