やはり俺の性春ラブコメはまちがっている。 作:通りすがりの魔術師
タグ付けのようにエロありのため18歳未満の人はブラウザバックを推奨します。
それではどうぞ。
偶然も運命も、奇跡も魔法も俺は信じない。信じられるのは自分だけ。そんな人間になってはいけないと思うのだが、最後に選択するのはいつだって自分なのだ。
「それでいい」と妥協して決めたのも自分で、「なんでもいい」と他人に任せることを決めたのは自分だ。その選択が正しいか間違ってるかはその時点では俺には分からない。
だから、他人に委ねて責任の矛先を向けれるようにする。ずるい人間だ。
「レロッ、レロッ、んッ♡ ちゅ♡ んんッ♡ んぷッ──どぉ? ひっきぃ♡きもひひい?」
けれども、こればかりは誰のせいにもできない。
花火大会に行くように命令した妹が悪いのか。
花火大会会場近くの茂みで盛りあっていたカップル達が悪いのか。
誘ってきた彼女が悪いのか。
それともあからさまに拒絶をしなかった俺が悪いのか。
そんなことは誰にもわからない。人生はいつだって奇想天外。現実は小説より奇なりと言われるだけあって、何が起こるかはその時にならなければわからない。
それに今は責任の所在を考えられるほどの余裕が無い。目の前で膝をつけて俺のアソコを舌や唇、口内を使って快感に陥れてくる少女に俺は抗えない。ジュポジュポと口にペニスが出入りする度に淫猥な音が響く。
「うぁ"ぁ"ッ、んッはあ"ッ♡ んはぁ♡好きぃ、ヒッキー、しゅきぃ……♡♡♡」
どうしてこんなことになったのか。時間は数時間ほど前に遡る。
千葉市民花火大会。普段は閑散としている駅前の公園に花火を見るために多くの人がごった返す夏の大イベント。
家族に友達、カップル達が夏の思い出の1ページに刻みこもうとこぞってやってくる。その中にちょっとはしゃいでやって来たヲタク諸君や女の子の浴衣姿を目に焼き付けようとやって来た独り身のオッサンや、なにやら人が集まってるからとやってきた暇人達でただでさえ暑い外気に拍車をかける。
そんなところに花火は海で1人でやるのが最高だと思っているぼっちである俺が近づくはずはないのだが、今回は事情がある。
全てを話すと長くなってしまうので箇条書きのようにまとめるならば、部活仲間が家族で旅行に行く際に我が家に犬を預けた。そのお礼に花火大会に行って何か奢りたいと言った。俺は行く気がなかった。でも、受験勉強で遊びに行けない妹に夏祭りで出る屋台のお土産を頼まれてしまった。
というわけで逃げ道を塞がれた俺はその部活仲間と二人きりで夏祭りにやってきたのだ。これでぼっちを名乗るのには勇気がいるが、今日は特別。なので来年からはまたぼっち。てか、もう来ねぇ。人の喧騒を避けながらそう決意を固めると、今回の発起人であり部活仲間である由比ヶ浜結衣が俺の袖をちょいちょいと引く。
「どした」
「そろそろ花火の時間だし。見えるとこ行かない?」
言われて時計を見てみると開始15分ほど前。絶景スポットを狙うなら少なくても30分前から動くべきだったのだが、由比ヶ浜は別に花火が見れたらそれでいいらしく見え方や場所に特にこだわりはないらしい。
こだわりは大事だぞ。あるだけで先制攻撃できる可能性があるんだから。
「じゃ、適当に探してみるか」
「うん」
そう言って進み始めたが、リア充代表の由比ヶ浜と思考回路が同じなパリピ連中が同じ方向へと歩いている。1人ならばここで逆走して実家へとまっしぐらなのだが、そうもいかない。
ただ全員が同じ方向に向かっているのなら、その波に合わせて歩けばいいのだが世間の波風に逆らう異端児の如く屋台やトイレに向かう人が多くてごたごたと人が入り乱れている。これの間を縫うようにしていくのか。由比ヶ浜に目を合わせる。
「あっちの方有料エリアだし、無料のとこはシート敷いたりで後ろの方になるかも」
見れたらいいのであれば後ろの方でもいいんじゃねぇの?そう思った俺だったが、由比ヶ浜はそうではないらしく前言撤回してゆったりしたスペースで見たいと言い出した。仕方ないとため息をついて俺は辺りを見回してみる。すると、由比ヶ浜が不思議そうに首を捻る。
「何してるの?」
「こういうとこは穴場スポットってのがあるもんなんだよ」
知らんけど。1つくらいあるだろ。例えば会場から離れた公園とか、山とか。どっちもこの辺りにはないが。どこかにいい所はないかと眼球を四方八方に向けるが、そんな都合のいいことはなく刻々と花火の打ち上げが近づいていく。
「あ、ヒッキー、あそこ!」
「ん?」
由比ヶ浜が指を指した方向を見てみると、何人かがある茂みへと入っていってるのが見える。あそこだと視界が悪くて花火はおろか月も見えなさそうだがと逡巡してると唐突に手を握られる。
「急がないと!」
「お、おい、由比ヶ浜!」
静止も聞かずに全速前進で俺の手を引きながら人の並を掻き分けてその茂みへと入っていく。引かれながら周囲を見渡してみるとこの辺りに人はおらず、もう少し奥の方に秘密スポットがあると判断した由比ヶ浜はどんどんと進んでいく。
─────パチュン!パチュン!パチュン!
その途中で普通では聞こえない謎の音が俺達の耳に届いた。
「何の音?」
前を歩いていた由比ヶ浜の足が止まり、俺の方へと身を寄せる。俺も不審な音に耳を澄ませながら、その音の出処へと足音を立てないように近づいていく。
「んあいぃ、おっきいにょぉッ!いいっ♡」
「へへっ、どうだ!公園でひっそりと青姦するのは!最高だろ!?」
「んんッ!いいッ!さいこぉ♡」
1本の木に手を置いた女の後ろで腰を動かす男との接触でずぷとかくちゅとかそんな艶かしい音を立てながら、2人は俺と由比ヶ浜に見られていることに気づかずに喘いで卑猥な音を奏でている。
青姦なんてAVとかなんちゃってファンタジーの話かと思っていたが、実際にするやついるんだな……。その異様で新鮮な光景に意識を向けすぎて気づかなかったが、さらに耳を澄ませるとここ以外にも様々な方向から肉と肉を打ち付け合う音や何かを吸うような淫猥な音が聞こえてくる。
「ね、ねぇ、ひっきぃ…」
「お、おうッ?」
彼らの行為に目を奪わていると後ろに居る由比ヶ浜の袖を握る手が強くなる。月の光も入ってこない暗闇でシルエットは見えているが、由比ヶ浜の表情はうかがい知れない。けれども、熱の篭った吐息に布越しに伝わる手汗で濡れた手から由比ヶ浜があまり良くない状態なのは察しがつく。
「あっ、あっちにいいとこあるかもしれないから行こうぜ」
確かこの先を抜ければ駅とは逆方向になってしまうが茂みからは出られるはずだ。早くこの場から立ち去りたいという気持ちから足早になっていく。
「ま、待ってよ、ヒッキー!」
「バカっ!大声出すな」
草履でスピードの遅い由比ヶ浜に合わせることを失念していたために周りに気付かれたかと周囲の様子を窺う。しかし、反応したのはごく僅かでほとんどが聞こえてなかったのか自分達の営みを続けており、聞こえた連中も俺らが警官などではないことが分かると身体を動かし始める。
「ね、ねぇ、ヒッキー、あれってさ……」
「あぁ」
夏の魔物というやつなんだろう。言い換えれば吊り橋効果。男女が花火大会で盛り上がって人目のつかない場所があれば、そういうことに至るのだろう。俺には全く分からないが。羨まし……いやけしからん。外でするならコソコソせずに白昼堂々とやってみせろって話だよな。
「ひ、ヒッキーも、ああいうの、興味、あるの…?」
「……ねぇよ」
「ほんと?」
「ほんとだよ」
八幡嘘つかない。思春期真っ只中の時は少しくらいはあったよ?好きな人とそういうことしてみたいな的なのは。けど、それがファンタジーで夢物語だと分かってからはそんな夢を持つのはやめた。
自分のことは自分が1番わかってる。そもそもの話、俺と肉体関係になってもいいなんて言う女性などいないのだ。
「……あたしはあるんだけどな」
「は?」
何言ってんだこいつ。こいつ処女じゃなかったっけ?いや、けどあれは自称だ。やっぱり実は中学の頃とか高校の時に彼氏と一夜の過ちとかしちゃったんだろ。そうに違いない。
「人様の趣味にどうこう言う訳じゃないが、したいんなら他人に迷惑かけんなよ」
「あ、うん…って趣味じゃないよ!」
だから大声出すなって……と思ったが気付けば周りには人はおらず、どうやら会場からかなり離れたらしい。未だに木の葉が生い茂ってはいるが月明かりが差し込んでいる。時計を見ればもうすぐで7時半になる。これは花火を見るのは無理そうだなと頭を搔くと、由比ヶ浜は服の裾を握る。
「あたしは…ヒッキーと、シ、シたいの……」
「………は?」
待て。どういうことだ?何をだ?
花火か?それならここでも上に上がったやつくらいなら見れるかもしれない。いや、花火をするってなんだ?あれか、今からコンビニで花火を買って九十九里浜でやろうってんだな。
「ヒッキーとならあたし……出来るよ?」
…………いや、これそんな感じじゃないな。鈍感系主人公ではない俺には由比ヶ浜の言ってることの意味がわかる。状況、場所、月明かりに照らされて見える由比ヶ浜の表情で俺とナニが出来るのかは容易に想像ができる。
「いや、由比ヶ浜それはッ……!?」
単なる吊り橋効果による一瞬の気の迷いだと告げようとしたその時、つま先を伸ばして俺との距離を縮めた由比ヶ浜の薄ピンク色の唇が俺のに触れる。
伝わってくる口唇の柔らかさと温かさ───心地よいその感触に心が満たされていく錯覚に陥り、俺はすぐさま由比ヶ浜から距離を取った。
ほんのりと温かさの残ってるであろう唇に触れながら由比ヶ浜は薄く微笑んだ。その瞳は僅かに潤んでおり、頬も上気して幼い童顔とマッチして色っぽく見える。
「ヒッキーとじゃなきゃしないよ」
月光を背にして帯を外して浴衣を脱衣し、はだけた隙間から露わになった乳房と淡い水色の下着が見え隠れする。着衣の上からでもわかる胸の大きさがよりハッキリと浮き彫りに目線が惹き付けられるが、俺の中に残った理性が見まいと顔ごと逸らす。
それが仇となり由比ヶ浜の接近を許してしまった俺は2度目の唇を奪われる。
「んっ……んちゅっ……チュッ……♡」
しかも今度は舌を挿しこまれ俺の舌へと絡みついてくる。女性経験がなく、知識だけが身についていく非リア男子には新しい感触でこれが世に言うディープキスというやつかと悟ってしまった。
誰かと口づけするなんて初めてのことで、それがこんな熱烈なものになるとは思いもしなかった俺は由比ヶ浜にされるがままとなる。
「んっ…♡ん…っ♡んっ♡」
まるで恋人同士が言葉無く想いを伝え合うかのように幾度も舌を絡ませる。その間に体液が互いの口内を行き来し、乱れた息もこの行為に熱を灯す。
「ふッ♡ちゅ♡は♡ンぅ♡ふぅ♡んぅ♡ぷはぁ……♡」
どれだけキスをしていたのか分からない。けれども、漸く離れた互いの唇に唾液のロープがかかっているのを見れば濃厚であったのは間違いないのだろう。
初めての快感にジーンズの股間部分が窮屈になり、収まりが効かない。ここまでにしておけば何とか自分で鎮れば問題ない。だがこれから先に進むと…。
「なぁ、由比ヶ浜」
そろそろ帰らないかと提案しようとしたが、それは花火の打ち上がる音に掻き消される。由比ヶ浜は花火の上がった空を見ることなく、ただ俺だけを見つめていた。
「あたしね、今まで彼氏いた事ないから、こういうことするの初めてで……だからその……」
俺がこの場をどう脱するかを考えている間にも、由比ヶ浜は熱の篭った声で続けた。
「上手くないし、気持ちよくない、かもだけどさ……でもさ」
とくっと音がした。それは自分の、あるいは目の前で何かを伝えようとする彼女の。息を呑む音か、もしくは鼓動の高鳴り。
「好きな人となら、大丈夫かなって…ヒッキーとなら……上手いとか下手とか関係なく出来るかなって……それで……」
親父が言ってた。美人な女が近づいてきたら美人局だと思えと。その言葉を守るわけではなかったが、俺は自分に近づいてくる女子には最低限注意を払った。もちろん、思春期真っ盛りの中学の時は少し優しくされたらコロッと「あれ?こいつ俺のこと好きなんじゃあ……?」という勘違いを起こした。その結果が止まらない黒歴史の連鎖。だから俺は女性に夢や希望を持つのはやめた。
それでも現実はまだ優しくて、こんな俺にも好きだと言ってくれる人がいる。
「…俺にはわからない」
言葉は自然に出ていた。諦めたような突き放すような、そんな言い方だった。
「誰かを好きになるのとか、恋をするってのがよく分からない」
過去にそう気持ちに近いものがあった。でも、それは恋ではなかった。ただ傷ついてる時に、1人の時に優しくされてその人ならば自分を分かってくれる。愛してくれる。構ってくれる。必要としてくれる。そう思い込んでしまった。そんな理想を押し付けてしまったのだ。だから、勝手に裏切られた気になって勝手に傷つく。傷つきたくないから自分の殻に篭もって、他人を拒絶した。
「でも、今は少しだけわかる」
拒絶してもそいつは近づいてきた。ただの偶然だったのに。飼い主が由比ヶ浜だと知っていたからではない。助けたのは彼女ではなく、犬だ。だから、飼い主としてのお礼を言われても人としてのお礼は要らない。
だけど、それを取っぱらっても近付いてきて、そこに見いだせたのが俺個人を好きという気持ちならば。
「俺は……そ、その、な、なんだ、ゆ、由比ヶ浜結衣が嫌いではない……って、ことだな」
めちゃくちゃ噛んでしまった。恥ずかしい。セリフも何だかクサくて嫌だな。これは帰って悶えるコース確定だ。
ここで改めて俺は今まで黙って聞いてくれていた由比ヶ浜の顔を見た。
「ゆい……がはま?」
そこには涙が溢れていて、嬉しそうに微笑む女の子の姿があった。
「ううん、なんでもないの……嬉しかっただけ……」
涙を親指で拭った由比ヶ浜は今更恥ずかしそうに下を向く。
「ヒッキーに泣かされたのこれで3回目だな……」
「え?」
「ううん、なんでもない」
なんと言ったのか聞こえず思わず聞き返すと由比ヶ浜は首を振って俺に1歩近づいてくる。はだけている浴衣から目を逸らしていると、白い指がそっと股間へと伸びる。ゴクッと喉が鳴る。
「ヒッキー、降ろすね……」
肩をひくりと震わせながら彼女はズボンのジッパーに指をかけて開き、膨れ上がった中身を取り出す。先程の告白タイムで少し納まった俺の愛刀だったが、由比ヶ浜の裸体を意識してしまったせいでまた半勃ちくらいに戻っており、この状態でも浮き上がった血管が見える。
「こ、こんなに大っきいんだ…」
由比ヶ浜はつぶらな瞳を潤ませ驚愕とも困惑ともつかない表情で俺のペニスを見つめる。驚いてるとこ悪いがこれフリーザ様で言うと第二形態くらいなんだぜ。
興味津々に五本の指でぴとぴとと触れられて、俺のペニスは次の形態へと移行する。
「な、なんかお、おっきくなってない!?」
「そういうもんだから」
小さいよりはいいでしょ。デカすぎるのもあれだが。しかし、俺のは日本人の平均サイズくらい……のはずだ。他人とちんこ見せあったことないから知らないし、勃起したちんこ見せ合うような友達とかいらない。
「どうする?やめとくか?」
「え、えっ!?な、舐めるの!?」
「言ってないから。正しくはやめるか?な」
この子わざとやってるんじゃないでしょうね。舐めるとかフェラチオじゃんかそれ。
見下すような目を向けながら由比ヶ浜の次の行動を窺う。すると、彼女の長いまつ毛が、脱色した薄橙の髪がふわりと揺れた。濡れた瞳と赤い頬、少し汗ばむ面持ち。ペニスの先端に薄いピンク色の唇が近づいてくる。
「こ、これを…な、舐める……」
再びゴクッと喉を鳴らした由比ヶ浜は俺に視線を向けてくる。小鼻をひくつかせて体臭を嗅ぐと、そっと口から舌を伸ばす。
「い、痛かったら、言ってね?」
そう言うと由比ヶ浜は舌先で亀頭をひと舐めする。たったそれだけの事なのに、初めて味わう得も言われぬ感触に「くっ」と小さく呻いてしまう。
「ちゅ…ちゅく、ちゅぷ……♡ンふ、ぢゅ……」
「く……」
地面に膝をついて、伸びた舌は亀頭を刺激し、温かくぬめった柔らかな感触が官能を与える。異性を知らぬ未熟な男性器に未知の近くでビクビクと震えるのがわかる。
処女のくせにそんなテクニックどこで覚えてきたんだよ。おかげで後ろの木がなかったら腰が抜けて倒れてたぞ。由比ヶ浜の言葉が真実ならばこいつに男性経験はない。
「……な、なんか口の中でも大きくなってる気がするんだけど……?」
「由比ヶ浜のが気持ちいい……ってことなんだろ……」
快楽に跳ね震える肉棒の反応は、健気に刺激してくれる由比ヶ浜を少なからず驚かせてるらしい。けれども、俺から気持ちいいという言葉を聞けて喜んだのか、由比ヶ浜はまた口の中にペニスを咥えると舌を動かす。
「んッ♡ ちゅぼ、ぢゅっ、ぢゅぷ、ふ♡ ちゅぶ、ぢゅっ♡ 」
「うはぁっ、ゆ、由比ヶ浜、うお……ッ!?」
熱い口内に入ったペニスが舌と唇に這わされた途端に溶けてしまいそうな快感が走ってくる。由比ヶ浜の様子を見ていて分かったが、初めてというのに嘘はないらしく、不慣れな手つきや、ペニスを見た時の驚きようでそれは理解出来た。逆に初めてでよかったと思う。初心者の状態でこれだけ気持ちいいのだ。もし由比ヶ浜が経験豊富だったなら俺は今頃骨抜きにされていただろう。
「ちゅぶっ、ぢゅゆ、ぢゅぽっ、ンむっ♡っ…ふ ぢゅッ、ぢゅぽッ♡ ん…ふっ」
歯を立てないようにして休まずに口で扱いてくる由比ヶ浜。俯き手で支えるその仕草からは気持ちよくしなきゃ、がんばらなきゃという精一杯の思いやりが見て取れる。
やっぱり由比ヶ浜結衣は優しい女の子だと、再認識させられる。こんな子が自分を好きだと言ってフェラチオをしてくれている。
「レロッ、レロッ、んッ♡ ちゅ♡ んんッ♡ んぷッ──どぉ? ひっきぃ♡きもひひい?」
口に含んだままの問いに、徐々に荒いでいく呼吸を吐き出しながら頷く。唇と頬を蠢かせながら上目遣いで見てくる顔に込み上げてくる快感が止まらない。
「女の子もね、こういうエッチなこと、興味……あるんだよ?」
咥えるのをやめた由比ヶ浜は竿をヌルヌルと舐めあげながら言う。
「優美子はそうでもないけど、姫菜とか…んっ、ゆきのんはわかんないけど……」
そうでも無いということは少しはそういう話をするのだろうか。三浦は多分彼氏はいたことあるけど性経験はないと思う。海老名さんは多分BL寄りの興味だよなぁ。
雪ノ下は処女という言葉を知ってるあたり、保健体育で習う知識くらいならあるのだろう。処女を学校で教わるかどうかは知らないが。
「ぢゅるっ んッ♡ ぢゅぽッ ぐぷっ ふッ♡ ぢゅぷッ は♡」
最初はたどたどしく感じられた仕草も慣れてきたのかどんどんスムーズになっており、舐めるどころかエラ裏を扱くようにまでなっている。こいつフェラチオの中で進化している…!?
「ちゅるっ、ジュルッ…… んはぁ♡好きぃ、ヒッキー、しゅきぃ……♡♡♡」
「ゆっ、由比ヶ浜、す、ストップだ……ッ このままだとッ」
───ぢゅぽっぢゅぽっぐぽっぐぽっ、ぐぷぷぷっぐぷぷぷっ、ぢゅぽぢゅるぢゅるぢゅるっ!
俺の声は俺を気持ちよくしてくれようとフェラに夢中になっている由比ヶ浜の奏でる淫らな旋律に掻き消される。快楽指数が軒並み上昇して血管どころか尿道まで震えている気がする。
由比ヶ浜が奥へ奥へとストロークする度に、どすどすと締め上げるような圧迫感が摩擦を強めて官能度を高める。
どんどん近づいてくる限界に、されるがままで情けないくらいに息を切らして背筋をわななかせる。尿道が膨らんで睾丸から熱感が流れ込んでくる。迫り来る生理現象に自制は利かない。気持ちいい、早く射精したいという強い欲望に突き動かされる。
けれども、俺だけが気持ちよくなっていいのかと自分自身に問いかける。健気に口を開いて動かしている彼女は本当に気持ちいいのかと不安になる。
「ちゅぷ ぢゅる ちゅぷ ちゅっ ぢゅっ ぢゅぷぷっ… ぢゅっ♡」
膝をついてる彼女に俺が出来ることなどなく、ただ終着点を迎えるのを待つばかりで甘美な圧迫感がぎゅっとペニス全体を締め上げるのを感じる。深いところでとろけるように、とても狭くて押し寄せてくる快感に身震いする。その瞬間、自慰のフィニッシュの時のような快感の並がついにやってきた。
「ゆっ、由比ヶ浜……で、でる……っっ!」
「んぅっ!?」
由比ヶ浜の口から素早く引き抜くと俺はそれを彼女に向けないように出そうとする。しかし、由比ヶ浜はその前にまた口に咥えてしまう。
「ん"ん"ん"ん"ん"ん"っふううッッッ!!!」
───びゅるるっびゅるるっ!!!
今までで1度も味わったことなどない鮮烈な射精感が尿道を駆け抜けて、それは全て由比ヶ浜の口内へと注がれた。ドクッドクッドクッドクッと脈打ちながら発射された精液を由比ヶ浜は吐き出すことなく、鼻で必死に呼吸をしながら流れ込む精液をごくごくと飲み下す。射精し終えて由比ヶ浜の口からペニスを引き抜くと苦悶とも恍惚とも取れるような表情をしながら咳き込む。背中をさすってやると徐々に咳は収まっていき、トロンと目尻が垂れ落ちる。
「ケホッ……その辺に出しちゃうとここでシたのわかっちゃうからさ……でも、精液ってとっても苦いんだね……」
「お、おう…」
精飲をした理由を聞く前に全部答えてくれたよ。味までは聞いてねぇけど。それは聞かなくてもわかる。絶対に苦い。
「え、えっと……その……」
「え?あ、あぁ、うん……」
先程あれだけ射精した俺の性剣はまだその大きさを保っており、それが由比ヶ浜に衝撃を与えたらしい。
「1回出したら、収まるものじゃ……ないの?」
「人によりけり…だな」
中学の保健の先生曰くであるが。でも、お互いに汗まみれでこれ以上やると熱中症になる危険性がある。おそらく、家に帰る頃には萎えるだろうし問題はあるまい。
「……そろそろ帰ろうぜ。送ってくから」
「う、うん……ありがと」
俺はズボンを履いて。由比ヶ浜は浴衣を着直すと茂みから出て公園の周りを迂回して駅へと向かった。来た道をもどるのが1番早かったが、そうすると他のカップル達にまた出くわすかもしれなかったからだ。
公園を出て駅に着くまでの間に会話はなく、ただぎこちない時間が流れていく。それは電車に乗っても同じことで、由比ヶ浜の降りる駅まであと1駅となる。
「……あのさ」
そんな折に由比ヶ浜がぽつりと口を開いた。気恥ずかしくて視線と息遣いだけで返事をする。
「あたし達って、付き合ってる……でいいのかな?」
「…わからん」
「そっか……。あ、あのさ……。あ」
ガタッと電車が揺れて止まった。扉が開いて、夏の蒸し暑い蒸気が車内に入り込んでくる。俺は由比ヶ浜と並んで電車から降りると彼女に言いかけてた言葉の続きを促した。
「そ、そっか、送ってくれるん、だよね…」
「まぁな。で、さっき何を言おうとしてたんだ?」
「……帰りながら話すよ」
また息遣いで「ん」と返事すると改札を抜けて由比ヶ浜の家まで向かう。彼女の家はそこまで遠くないらしいが、履きなれない履物では歩く速度も落ちるのだろう。由比ヶ浜の歩調に合わせながら、夜の街並みを歩く。
「さっきの続きなんだけどさ、付き合うってなんなんだろうね」
「万年ぼっちの俺に聞くな」
そういうのはまともに男女交際した知り合いに聞いたらいい。葉山とか三浦の容姿なら1人くらいはいた事あるだろうし。もしくは両親。彼らは交際を経て結婚してるわけだから最も話を聞きたくない相手にして最善の相手と言える。
「付き合ったらさ、距離感って変わると思うんだ。普段の友達って関係とさ、恋人って360°くらい違うからさ」
「それ一周して戻ってきてるぞ……まぁ言いたいことはわかるが」
関係性が変われば人は変わる。それは事実だ。恋人になると普段話せてたのにぎこちなくなるとか、そういうのは人間観察を生業としてた学生時代の中でたくさん見てきた。恋人に限らず友人関係で喧嘩してあからさまに陰湿になったやつとか、目を合わせなくなったってのもある。あれも関係性が変わったから行動や態度が変わったのだ。
「多分、次に会うのって夏休み明けじゃん?その時にさ、あたし達いつも通りでいられるかな」
「知るかそんなの」
「えっ、酷い」
「だいたいお前クラスで俺に話しかけないだろ」
だから、関係性が変わったからって何かが起こるわけじゃない。せいぜい意味深な視線の交錯が起きるだけだ。その程度ならたまにある事だから、三浦や海老名さんも気にはとめまい。
「え、話しかけちゃダメなの?」
「は?」
なんでさ。そんな意味を含めて由比ヶ浜に視線を送る。
「だってさ、恋人同士だったらクラスで会話とかさ、一緒に帰ったりするもんじゃないの?」
「…無理にすることは無いだろ」
会話って言ったっていつも話題があるわけじゃないし、由比ヶ浜と俺の帰る方向は同じでも移動手段が違う。
そもそも恋人らしさとはなんだ。誰が決めたのだ。そんな不確定なものに俺は追従する気は無い。
「けど、それだったらいつも通りじゃん。それって付き合ってるって言えるのかな…」
寂しそうに、不安そうに呟いた由比ヶ浜は立ち止まると瞳を潤ませる。街灯が俺達をそれぞれスポットライトのように照らす。
「俺達が付き合ってると思ってるなら付き合ってるんだよ。俺らの中ではな」
「……え?」
「毎日話す、一緒に帰る、電話する、LINEする。そうしないとつなぎ止められない関係なんて俺はいらない」
そんなものは紛い物だ。本物は知らない俺でもそれは分かる。毎日話すのなら恋人じゃなくても出来る。一緒に帰るのも電話するのもLINEするのもそうだ。恋人じゃなくても出来る。
だから、そんな当たり前のことを特別なようにして関係性を誇張するようなのは俺は好きではない。
「じ、じゃあどうすれば…」
「…恋人にしか出来ないことはもうやっただろ」
またも涙目になりそうになった由比ヶ浜に、俺は嫌々頭を搔きながら愚痴を呟くように言った。すると、由比ヶ浜は「ほへぇ?」と素っ頓狂な声を上げると思い出したのか取り乱しながら口元を抑えた。
「…そっか、そうだよね……うん、そうだ」
「……だろ」
してきたのは全部由比ヶ浜からだけど。ホントに俺は何もしてない。だから、今の俺ができるのはこうして帰り道に付き添うことと、その笑顔を曇らせないようにするだけだ。
ヴヴッと。グクもった震動音が漏れ聞こえ、それは由比ヶ浜の携帯で彼女は一、二歩離れて電話に出た。
わーっとまくし立てるように何事か話すと由比ヶ浜は電話を切って、携帯を巾着袋にしまう。
「うちもすぐそこだからここでいいよ。送ってくれてありがと……じゃあね!」
「おう、帰ったら絶対口ゆすいで歯磨けよ」
「えっ、あ、うん!わかった!」
ばいばいと大きく手を振った由比ヶ浜に、俺は手を挙げて応える。たたたっと足早に家路を急ぐ由比ヶ浜の後ろ姿を見送り、俺も歩き出した。
今の俺と彼女の関係性は未だにはっきりしない。少なくてもクラスメイト兼部活仲間からは脱してるが恋人になったわけではない。彼女に好きだと言われたのは事実だし、俺も彼女が嫌いではないと言っただけで付き合おうとは言ってない。けれども、付き合いたてのカップルでも初日にはしないだろうディープキスにフェラチオをした俺達は見方によっては恋人ではなく、セフレの方が近いのかもしれない。
でも、俺達がたとえ恋人になっても、クラスメイト兼部活仲間という関係でも、セフレという肉体関係でも。
きっとこれからも俺は比企谷八幡のままで。彼女は由比ヶ浜結衣のままで。これからを過ごすのだろう。落ち着いて喧騒のなくなった夜道を歩きながら空を見上げだ。
俺と由比ヶ浜の関係がこのまま定まらなかっとても、時の流れと周りが勝手に決めることになる。だから、すぐに答えを出す必要は無い。答え合わせをするのには、まだ時間があるのだから。
由比ヶ浜結衣との純愛があまりにも少ないと思ったので書いてみました。最後までいってないのは2人らしくていいなという目で見てください。多分、由比ヶ浜が大胆になれば八幡は抗えないと思うんですよね。万乳引力の法則には逆らえない…!
とりあえず2人には甘々でぎこちない青春を送って欲しいと思う作者の妄想でした。
どうでしたか·····?
-
良かった
-
普通
-
微妙