ウルベルトはゴミを捨てた。
(…これでまた静かに暮らせる…。)
一度取り調べた所をしつこく何度も見にくるほど相手も暇じゃないだろう。
「ウルベルトさーん!いきましょー!」
ガスマスクをしているフラミーに手招かれるとウルベルトは足早にそちらへ行った。
「お待たせ。行こうか。」
「はい!」
二人は手を繋いで事務所に向かった。
「はー。なんか気持ちいい朝だなぁ。」
今日はかなり空気が悪い。
フラミーは嬉しそうにウルベルトを見上げた。
「本当ですねぇ!靄と雲の向こうにはお日様がキラキラしてると思うとワクワクします!」
ウルベルトはフラミーに笑った。
「はは、本当だな。俺もそう思うよ。でもいつかは本物の太陽を見せて――」やるからな。と言う言葉を飲み込んだ。
アーコロジーが止まれば世界に吐き捨てられる大量の汚い空気も少しは減るが、もうその日は来ない。
「"見せて"?はは、私もいつか見せてあげたいです!でも、見せてあげられるかなぁ。」
「あ、ち、違う。そんな事…。」
フラミーは真っ直ぐウルベルトを見て笑んでいた。
「…行こう。」
少しだけ足速に歩くと一生懸命にフラミーは後を追った。
ウルベルトは事務所に着くと資料室で日下部の親の資料を眺めた。
これまで日下部にはいつか箱が見つかるまで我慢しろと言って来た。
給料を上げてやることくらいでしか日下部に詫びる方法はなかった。
ウルベルトは日下部の親の資料を戻した。
ベルリバーにだって親や兄弟はいただろう。
全てを押し付けた。まず間違いなく一族郎党調べ尽くされているだろうし――下手をすれば皆殺されたかもしれない。
箱は開くか開かないかの二択しかない。
中身を確認できれば――。
本当に転覆させるだけの力があり、フラミーの無事が保証されるのなら、喉から手が出るほどに開きたい。
開いてやりたい。
しかし、組み込まれたシステムを掻い潜り中身を確認するなどと言う技能は持ち合わせていなかった。
ふと、ウルベルトは思いついた。
(…逆に深間菫そのものが箱だと言いふらして…死ねば自動開封されるって言えば…どうだ…?)
いや、ダメだろう。
それでは結局今と同様に捜索は続き、見つかれば箱は閉じ込められ、一生を籠の中で生きることになる。最悪死ぬことも許されない地獄が待つ。時に死は慈悲になる。
結局堂々巡りだった。
ウルベルトは今を受け入れるしかなかった。
(…今回見逃されたんだから、もうフラミーに気付かないかもしれないしな。)
ベルリバーと日下部への申し訳なさは消えないが、ウルベルトの心は羽のように軽くなった。
「…っし、働くか!」
ウルベルトは資料室を後にした。
「あ、お茶入りましたよぉ!」
お盆に二つお茶を乗せるフラミーをウルベルトはそっと抱きしめた。
「わわ、危ない。」
「お前は俺の天使だよ!フラミー!」
「えへへ、ウルベルトさんも私の天使です!」
二人微笑み合うと日下部はため息を吐いた。
「……昨日は二人とも元気がないと思ったら今日はそれですか。」
「何か問題あるか?」
「いいえ、宇留部家が幸せそうで俺は本望っすよ。うんうん。」
ウルベルトは晴れやかに笑うと日常に帰った。
「茶釜組と女子会、久しぶりだな。」
「夕方には帰りますね!」
「せっかく出掛けんだから、夜まで遊んで来たって良いんだぞ?」
玄関先でフラミーはうーん、と数秒悩み、うなずいた。
「もしかしたら、晩ご飯も食べてくるかもしれません!」
「うんうん、そうしな。方針決まったら連絡してくれよな。」
「はひ!決まり次第ご連絡します!」
「じゃあ、気を付けて行けよ。知らない人にはついて行かないようにな。」
「むぅ、子供じゃないですよ。」
「わかってるって。ん、行ってきますの奴して。」
ウルベルトが顎をしゃくると、フラミーはその顔を両手で包みそっとキスをした。
触れ、ちゅ…と静かな音が鳴って離れた。
「…キスはこうやるもんだって教えたろ。」
そう言うとウルベルトはフラミーの頭を支えるようにし、唇を繋ぎ直した。
「ッン――も、もう…でかけぅのに…。」
「静かに。」
よくねぶると唇で唇をこじ開け、舌を入れた。
「っんぁ…ぁ……んはぁ…。」
舌を吸い上げ、裏を刺激するとフラミーから甘い吐息が漏れた。
「――っはぁ。わかった?」
舌を引き抜くと、フラミーはぼんやりした顔でうなずいた。
「ん、じゃやり直し。」
ウルベルトの首の後ろにフラミーの手が回った。
フラミーはその唇を唇で開けさせ、舌を吸い上げ――情事のようにウルベルトの舌を刺激した。
「っん……そう…うまいよ…。」
ウルベルトの口から情欲混じりの息が漏れ始め――フラミーの口淫のようなキスは激しさを増した。
「っあ…ふら…いい…いいよ……。」
「はむっ…っん……んくっ…。」
吸われたまま口の中に舌を抽送すると、ずちゅずちゅと水音が溢れた。
「……っはぁ…もう遅刻しろよ。俺が代わりに謝ってやるから…。」
キスをやめ、フラミーの唇を撫でるとパカリとフラミーは口を開け、飴でも舐めるようにウルベルトの指をしゃぶった。
「ッ……。遅刻するか…?」
フラミーの舌を撫でるとフラミーは静かに頷いた。
「しゅる…。」
ウルベルトはフラミーを洗面所に連れ込むと洗面台に手をつかせた。
ダメになりかけているフラミーの顔が鏡に映った。
今日のフラミーの服は白いタートルネックにスカートの楽チンスタイルだった。体にぴたりと密着したタートルネックはタスキ掛けにしている肩掛けカバンが胸を二つに綺麗に割っていた。
フラミーの胸は栄養状態が良い為か、よく揉んでいる為か、女性ホルモンが出る為か、前より大きくなったのでなんとも目に付いた。
ウルベルトは鏡の中を覗きながら、フラミーの胸を揉み込み、カバンの肩掛けのベルトを胸に挟んでしごいてみた。
「…えろいな…。」
「はぅぅ…。」
耳に舌を這わせ、わざとぴちゃぴちゃと音を立てるように舐めた。
「ふぁ…。…ぁ……ん……。」
「見て、エロい顔してる。」
フラミーはギュッと目を閉じた。
「はは、見たくないの?」
ウルベルトはフラミーの腰を少し引かせるとスカートをたくし上げ、パンツを下ろした。
少し離れると、尻を突き出すフラミーのひくつくワレメがよく見えた。フラミーは唇を噛み、顔を真っ赤にした。
「お前のここ、何回もめちゃくちゃに中出しされてるとは思えないくらい綺麗だよ。ぴったりしまってる。」
フラミーは目を閉じたまま、うぅ…と唸った。
恥じらう気持ちが突き抜けそうになっているようで、目の端に涙が浮かんでいた。
ウルベルトは親指で無遠慮に左右に割った。
「そ、そんなとこ広げちゃ…。」
「中はピンク色だよ。うーん、撮って見せてやりたいな。」
物騒なことを言うとそっと割れ目にゆるゆると指を這わせた。
指が触れるたびに腹の奥がきゅんきゅんとうずき、粘膜が震えるようだった。
切羽詰まるような吐息が漏れると、芽を指の腹で優しくこすった。
フラミーの体がビクンッと跳ね、こねればこねる程フラミーは赤くなっていった。
「んっ…んっ…っぁ…!」
「はぁ…いいよ…。」
ちゅぷりと指が一本侵入を始める。濡れた指が肉襞を丁寧に撫でたが、一本ではもう物足りなさすら感じてしまう。
早くウルベルトの全部が欲しかった。
指が動くたびに自然と腰が揺れ、甘ったるい声が洗面所にあふれた。
「フラミー、えらいね…。ちゃんと自分で気持ちくなろうとして…。」
二本目を優しく入れられながら囁かれると、ゾクゾクと震えた。
「なぁ…撮っていい…?」
「はぇ…や、やらよ…――っふぁ!」
途端に指でしかかなわない動きで弱い一点を押されると、フラミーは身をよじった。
「撮りたい。撮ってお前と見ながらしたい。」
立て続けに刺激していくと足が震え、内壁は勝手に指を締め付けた。
「っふぇ、らめらからね、絶対らめらからねっ。」
ぴたりとした服は片手でたくし上げられるとぷりっと小ぶりな胸をこぼした。
「うわ、かわ…。撮らないから見て…我慢するから…。」
「はぅ…あぅ…。」
体まで赤くしたフラミーはゆっくり目を開き、自分を見つめた。
指を咥えた場所に絶え間なく快感が送られる中、半端に脱がされ、晒された胸は揺れ、フラミーは自分がウルベルトを求めて動いていた事に今更気付いた。
「っはぇぇ……やぁ…。」
「可愛いだろ?」
耳にキスされるとフラミーはピクんっと震えた。
ブラの中に入れられた片手に胸の突起はこねあげられ、はしたないほどに勃っていた。
ウルベルトはフラミーがどんどん熱くなって行く様子に夢中で愛撫した。
「っあ!っあぅ…!」
「…はぁ…もっとしてやりてぇ…。フラミー、離れたくないよ…。」
指を抜きズボンから自らを取り出すと、フラミーの足の間の尖りを触りながら擦り付けた。
「はぁ…はぅ…離れる前に…いっぱいして…。」
「えらいな…えらいえらい。」
ため息のように返すと尻を片手で掴み上げるようにし、綺麗な割れ目を広げ、熱を入り口に当てた。
「入れるよ。」
そう言うと、鏡の中のフラミーは少し期待するような顔をした。己の高ぶる欲望をフラミーに埋め込んでいく。
「はぁっ!」
「っく…きっつ…。」
体内にウルベルトが充満して行くとフラミーは仰反った。
「っは…!っは…!す、すきっ…すきぃ…。」
「俺も愛してるよ…お前を誰より…!」
囁かれると粘膜がきつく締まってしまい、ウルベルトは余裕のない熱い息を吐いた。
感じるように、感じさせるように動き出し、フラミーの蜜で滑った指を茂みに這わせ、敏感な場所を押した。
「っきゃぅん!!」
フラミーは掴み上げるように締めつけ、ウルベルトのものに余裕を与えなかった。
「ッ――フラミー、いいよ…お前のここ…ほんとに…いい…!…見て……。」
とろけそうな快楽が波のように襲った。
再び三点を刺激されるフラミーの顔は感じ入り、泣きそうなほどに潤んでいた。
「あっ……あ…あぁ……。」
「…この顔大好き……。もっと感じて。離れる前に…俺のこと、ちゃんと…!」
キュンキュンと絞るように肉壁が動くと、ウルベルトは容赦なくずぶずぶと動き始めた。
「はゎん!きゃぅ!あん!あぁ!!」
律動を刻まれ、足が震えてしまう。
「かわいいよ、ふらみー!とろっとろだわ…!」
フラミーの内太腿に液が垂れていき、肉がぶつかる音をじゅぷじゅぷと水音がかき消した。
ウルベルトに抱かれるために作られたような体は簡単に感度を高められていってしまう。
「んっ!んっ!…っはぁ!すき!すきすき!」
「あぁー離したくねぇ!」
後ろから突かれ、胸の硬く尖った所を転がされ、蕾がこすられ、フラミーは感じすぎて辛かった。
ウルベルトは肉欲に溺れさせようと、快感を送り続けた。
「フラミー、可愛いな、お前本当可愛いよ…!見てみ?ほら。」
フラミーは獣のようなウルベルトを迎えてよがる自分を一瞬だけ見ると目を逸らした。
「っは……い…ふぇぇ…。」
「ははは、本当たまんねぇなぁ。」
ウルベルトは舌舐めずりをすると腰を振り立てた。
ぶつかるたびにカバンを斜めにはさんで露出した胸が震え、フラミーの足が震えていく。
「や、あ…ぁ…!イっ…あっあっ!くぅ…ん!あぁっ!」
羞恥と快楽がぐちゃぐちゃに混ぜられ、フラミーは尻を突き出しウルベルトを十分受け入れながら達した。
「――――っ、っはぅ…っくぅん…。」
「俺もイく…!少し付き合ってな、失神すんなよ。」
フラミーが言葉を理解する前に奥から入り口までたっぷりと刺激され、目の前がチカチカした。
「んぁぁああ…っイ!…やぁ!」
体が燃えてしまいそうだった。イッているところに腰を振られるのは苦しいはずなのに、途轍もなく気持ちが良かった。
「出すぞ、孕めよ!」
次の瞬間子宮の奥に届きそうな熱が迸り、フラミーは達しながら、さらに達した。
舌を出し、どろどろに溶けた顔をしていた。
「――…っ、っ、っ……。」
二人の荒い息が続き、ウルベルトはフラミーを撫でた。
「ハァ…ぐっしょりだな…。気持ちかった…?」
フラミーは訳もわからず頷いた。
「おなか…いっぱい…。」
フラミーの子宮を探すように腹を撫でてやるとフラミーはへらっと笑った。
「よしよし、拭いてやるから待ってな。」
引き抜かれると、ごぼっと音を立てた。いつもより量が多そうだった。
ウルベルトの優しい手に割れ目がつぅ…と撫でられ、フラミーはピクんっと跳ねた。
「…敏感なやつ。」
タオルを当てられ、タオル越しに突起がごしごしと刺激されるとフラミーは鳴いた。
「っひゃん!まって、まってぇ!とまってぇ!」
「あ、ごめんごめん、つい。」
責めたてが止まると、フラミーは洗面所に膝をつき、震えた。
「もっかいする?」
「しなぃ…おでかけすりゅ…。撮るとかいうしぃ…。」
「はは、撮る訳ないだろ。仕事のメモ一つスマホにしないこの俺が。」
「そ、そっかぁ…よかったぁ。」
二人は思春期のようだった。
ウルベルトは拭き終わるとフラミーの身支度を整えさせた。
「茶釜さんに電話してやるよ、スマホ貸してみ。」
「へ、へいき…。」
「そんじゃ駅まで送るから。――いや、約束の駅まで行くわ。」
「ほへ?そんな、そこまでして貰わなくても平気れすよ。」
「いや、大掃除する為にスチームバスの自動洗浄用の洗剤買いたいし、久しぶりに顔も見たいし。」
ウルベルトがそういうと、フラミーは納得し結局二人で出掛けた。
フラミーはすぐにウルベルトの誘いに乗る自分を叱った。
しかし、半年もそばにいられなかったせいかフラミーがウルベルトを求めたいと思う気持ちはまるで落ち着かなかった。
去年の今頃には毎晩寂しくて泣いていた。そばにいて貰える幸福に心が、体がどうしようもないくらいに震えた。
約束の駅に付くと、いつもの三人はまだいなかった。
「…お前、置いていかれた?これじゃ謝ることもできねぇな…。」
「いえ!三十分早く来ようと思ってましたから時間通りです!」
ウルベルトはじゃあもっとすれば良かったと若干むくれた。
「なんでそんな早く来るんだよ。」
「女の子には色々あるんです!」
「そう言うもんかねぇ…。」
フラミーの頭をうりうりと撫でていると、改札から茶釜、やまいこ、餡ころもっちもちが出て来た。
「やっほー、フララー!」「フラミーさーん!」「フラちゃん久しぶり〜!」
フラミーは子供のような顔をして女子たちに手を振った。
「わぁ、皆同じ電車だったんですか?」
「ボクと餡ちゃんは同じだったけど、かぜっちとはそこで会ったんだ。」
やまいこが答えると餡ころはウルベルトに頭を下げた。
「宇留部さん、こんにちはぁ〜!」
「うわ!ウルベルトさんって呼ばれないのビビるわ…。」
「あはは〜!呼んでみちゃったぁ〜!」
「ウルベルトさん、今日は一緒にくんの?」
茶釜はチラリとフラミーを確認した。
「ううん、ウルベルトさんはここまでです!」
「俺はスチームバスにぶち込む洗剤買いに来たの。フラミー、スマホ貸して。」
フラミーは首を傾げ、ウルベルトにスマホを渡した。
ウルベルトは自分のスマホの決済画面を開くと、フラミーのスマホで読み取った。
軽やかな決済音が響く。
「これで四人で晩飯なんかうまいもん食いな。じゃ、俺は強力そうな洗剤買って帰るわ。」
「わぁ、ありがとうございます!」
「楽しんでこいよ。」
ウルベルトはフラミーの顎を持つと頬に軽くキスをし、ぴらぴらと手を振って立ち去って行った。
「は、はわわ…。」
「うわ〜相変わらずだね。」「モモンガさんを一撃で死に至らしめる!」「致死量のキザだねぇ〜!」
四人は肩を並べてわちゃわちゃと駅を出た。
街にはジングルベルがかかり、どこもかしこもクリスマス商戦に沸いているようだ。
「それで、プレゼントの予算はいくらくらいなの?」
「うーん、どのくらいが良いのかよくわかんなくって…。本当は一人で早めに来てお店とか、色々調べて置きたかったんですけど、付いてきちゃった。」
「ははは、ウルベルトさん、無意識にプレゼント買う邪魔してる。」
「去年は何あげたの?」
「えっと、去年はポケットチーフあげました!」
「へー!そう言やいつも入れてるもんね。じゃ、今年こそ"プレゼントは私"作戦しようよ!」
「っふぇ、で、でも。」
「ぶくちゃん、私"も"でしょぉ!」
「それだぁー!!」
茶釜は餡ころにビシリと指をさした。
「じゃあ、まずは下着屋だね。」
やまいこが冷静に言うとフラミーは顔を赤くした。
「あ、あ、あの!す、するとは限りませんよ!」
「しないわけないでしょ、あの男が!」
三人はフラミーを引っ張り下着屋に消えた。
四人でこれが良いかあれが良いかと言っていると、茶釜のスマホが揺れた。
誰だろうかと確認すると、ウルベルトからメッセージが入っていた。
過保護っぷりに苦笑してしまう。
メッセージを開くと、ははーんと声を漏らした。
『茶釜さんに指令。最近フラミーの胸大きくなったから、クリスマスに新しい下着をいくつかやりたい。調べるのだ。』
茶釜はひひっと笑うと得意げに返信を打った。
(今ちょうどランジェリー見てるから、採寸させようか!楽しみにしといてよ――っと。)
送信すると感謝がすぐに返ってきた。
「ふふふ…フララ!おっぱい測って貰お!」
茶釜はそういうと店員を呼んだ。
夕暮れが訪れる頃にはフラミーは小さな紙袋を三つ抱きしめ、幸せそうに笑った。
「良かったね〜!」
「はひ!本当にありがとうございました!まさか、育ってるなんてびっくりしました!もう大きく何てならないのかもと思ったのに。」
フラミーは普通に新しい下着も買った。
「フラミーさん、たまにはちゃんとお店で測って貰わないとダメだよ。」
「はぁい。知らなかったなぁ!」
「…そんじゃ、飲み会だぁー!」
「「「「オー!」」」」
フラミーはウルベルトに晩を食べて帰る事を連絡した。
近くの店に入り四人は祝杯を上げた。
二一三七年のクリスマスは平日ど真ん中だ。
二十四日、ウルベルトはフラミーの今日の下着を想像してニヒリと笑った。
あのメンツで下着屋に行って普通の下着だけ買って、えっちな下着を買わされていない訳がない。
あれ以来新しい下着を着ていて大変よろしい。
今夜は特にお楽しみだなぁと仕事に身が入らなかった。
一生懸命働くフラミーを眺め、この下にやらしい下着を着けているかと思うと胸が躍った。その想像をつまみにして一杯やれそうだった。
フラミーがお茶を汲みに行くと――「先生、顔に出てますよ。」
日下部の声にウルベルトはイシシと楽しげに笑った。
「早く種付けしてやりてぇわぁ。明日フラミーは休みかもしんないからよろしく。」
「文香さんは休まないと思いますよ。キスマークは程々でお願いしますね。」
ウルベルトはふんふんと鼻歌を歌い上機嫌に報告書を作成した。
「お待たせしましたぁ。」
フラミーがお茶を持って戻ってくると二人はへらりと笑った。
「ありがとなぁ。」
「いつもありがとうございます。」
フラミーは日下部が茶に口を付けるのをニコニコと眺めた。
「先輩、美味しいです?」
「ん?美味しいよ。流石にそろそろ二年目なだけあります。」
「ふふっ。」
嬉しそうだった。
ウルベルトは俺にも聞いてよと心の中で思った。
「先輩、今日はクリスマスイブです。」
「本当っすね…。俺は今年も一人で過ごしますよ…。格差が身に染みるな…。」
「はは、先輩、今年も一年先輩にはお世話になりました!」
「あ、いえいえ、こちらこそ。」
フラミーは鞄からごそごそと小さな箱を取り出した。
「良い子にしてた先輩にはこちらを進呈します!」
「え!何すか!俺何も用意してないのに!」
日下部はうわぁ〜とそれを受け取った。
「あ、開けて良いんすか?」
「はひ!開けてください!」
リボンを解くと、革のペンケースだった。
「こ、こ、こ、こんな良いもん貰って良いんすか…?」
「来年もたくさん働く偉い先輩にぴったりです!」
「うっわー…俺大事にします。来年もたくさん働きます。ありがとうございます!」
日下部は久しぶりにもらったクリスマスプレゼントに早速鉛筆やら何やらを移した。
メッシュのビニールで出来た色気のないペンケースはゴミ箱に放られた。
「やべぇー!やる気出る!」
「ははは、先輩、なんだかかわいい。」
「本当ありがとう!俺何かお返し買ってくるから楽しみにしててください!」
二人がキャイキャイ喜んでいるとウルベルトはじっとりとそれを眺め――ふっと嬉しそうに息を吐いた。
捨て猫のようだった二人はすっかり仲良しだ。
「でもな、俺嫉妬深いんだわ。」
ウルベルトは家に着いた瞬間フラミーを脱がし始めた。
「はわわ、いつもお世話になってるんですもん。」
唇を舐め、塞ぎ、愛撫するように舌を挿入し、食い付くようにキスした。フラミーが時に小さくピクンっと跳ね、もはや行為のようにすら見えた。
「っはぁ、飯は後だな。」
二人が通った後にはフラミーの服が点々と落ちた。
今年のフラミーのパンツには丸いふわふわの尻尾が着いていて、ウルベルトは茶釜に拍手喝采を送った。
フラミーは訳もわからぬうちに指を三本も入れられ喘いでいた。
指が抜かれると、もっと太く硬いものが戻り、卑猥な音を立てながら抜差しされた。
ウルベルトは腰を動かしながらフラミーの感じるところを丁寧に愛した。
動物のように交わり、前から後ろから責められ、夢中でしゃぶり、舐められた。
翌日の朝、フラミーはウルベルトに革の小さな手帳カバーを進呈し、ウルベルトはフラミーにえっちな下着を送った。
それから、カレンダー。
大晦日は静かに過ごした。
去年はウルベルトが出かけてしまったので、二人は二人が付き合い始めた元旦を、フラミーが生まれた――ということになっている元旦を、大切に過ごした。
フラミーの書き込んだカレンダーを二人で眺め、幸せに身を沈めた。
2138年。ユグドラシルサービス終了。
ついに…来る…!!!!!