※この作品はR-18です。

眠夢裏   作:ジッキンゲン男爵

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ウルベルト分岐物語#19だって女の子だもん

「ねぇフララ、次の週末飲もうよ!女子会!」

 どう見ても女子じゃない肉棒は山羊にまとわりついた。

 いいねいいねーと餡ころもっちもちとやまいこが賛成する。

「わぁ!女子会久しぶりですよね!あ、でも――」

「でも?」

「次の金曜日、ウルベルトさんと先輩と三人で飲み会に行くんでした。」

 日下部がマスターに"近いうちに来ます"と約束した飲み会が週末にセッティングされていた。

 イカつ過ぎる山羊は残念そうに両手の指先をツンツンと合わせ、しょんぼりした。

「あー、じゃあ、その翌週にする?」

「そうで――」すね、と言おうとした所でフラミーのかけていたヘッドギアが外された。

「良いぜ、行ってこいよ。女子会。」

 コンビニからいつの間にか帰っていたウルベルトはフラミーの頭を撫でた。

「でも、先輩に行くって言いましたし…。」

「平気平気。逆に久しぶりに男同士で遊ばせて欲しいし。サン・マロのマスターともゆっくり話したいし。」

 ウルベルトはそう言うと、風呂行ってくるなーと再び立ち去っていった。

 フラミーはウルベルトの背に頭を下げてからヘッドギアをかぶり直した。ウルベルトも目の端にそれを捉え、小さく笑った。

「茶釜さん、私やっぱり週末行きます!」

「ウルベルトさん、気がきくぅ!じゃ、ウルベルトさんちの最寄でお店探そ。フララが二時間くらい寝ちゃっても楽に帰れるように!やまちゃんと餡ちゃんもそれで良いかな?」

「ボクはもちろんオッケー!」「私もいいよぉ!」

 フラミーは笑顔アイコンを出すと山羊の体でぺこりと頭を下げた。

「ありがとうございます!じゃあ、金曜日女子会ですね!」

 四人はきゃいきゃいと金曜日の話をした。

 

 その様子を無課金童貞の二名は眺めた。

「姉ちゃんもああやってると女子っぽいよなぁ。」

「ペロさん、"ぽい"とか言ってるとまた部屋に茶釜さんきて締め上げられますよ。」

「ひぇ…。ところで、モモンガさん!」

「ん?どうしました?」

「女子会、突撃しましょうよ!俺姉ちゃんに場所聞きますから。」

「……何企んでるんですか?」

「俺はフラミーさんの声が処女膜から出てるかを生で確かめたいんです!」

「控えめに言って一回くらいデスペナ喰らった方が良いんじゃないですか…。」

「…しねっていってりゅの?」

「…控えめに言わなかったらそうなるかもしれませんね…。」

 モモンガが頭を抱えていると、ウルベルトのアバターはじゃあね〜と手を振り、ぴたりと動きを止めた。

 

 フラミーはコネクターを抜くとウルベルトに差し出した。

「はい!ウルベルトさん。」

「あ、もう落ちてもらって良かったのに。」

「そうです?でも、モモンガさんとペロロンチーノさんが、ウルベルトさん待ってたみたいな感じしましたよ!」

 視線を感じた気がしたのだ。

「まじ?ほんじゃ少し話してから落ちるか。」

 ウルベルトはコネクターとヘッドギアを受け取ると、言い訳のために買ってきた集成食料を開けてソファに座り、フラミーを引き寄せた。

「っあぅ。」

「お前はここに座ってな。」

 フラミーはソファの上、ウルベルトの開いた足の間に収まり、後ろから抱きしめられると顔を赤くして小さくうなずいた。

「…ここにいる。」

「お?珍しく良い子だな。」

 ウルベルトは酒をコップに注ぎ、フラミーを撫でた。

「さて、五分くらいで済ませてくるからちょっと待っててな。」

「ごゆっくりぃ。」

「ありがとさん。あ、お前も飲んで良いからな。」

「はぁひ!」

 ウルベルトはヘッドギアをかぶり、コネクターを繋げると、フラミーの体の上で手を組んだ。

「うぃーす、モモンガさん、ペロロンチーノ、なんか呼んだ?」

 ウルベルトがそういうとフラミーは酒を取り、集成食料をぽいっと口に放り込んだ。雰囲気的にはいわば隣で電話をしている者がいるような感じだ。

 太腿の上でウルベルトの手が組まれているのを撫で、フラミーはにこにこと一人で楽しげに過ごした。

 ウルベルトも自分の手を撫でられる感覚に頬が緩む。

 

 ――が、ウルベルトはユグドラシルで目の前にいる暗殺者――フラットフットの胸ぐらを掴んだ。

「フラットさん、想像すんなよ。」

「え〜でもペロロンチーノに聞いたんですもん。フラミーさんはつるりんぺたんな成人女性だって。」

 ペロロンチーノはそれを聞くと、「無い方が好きなんでしょ?だったら男だっていいわけだし、ホモ?」と言った。

「…ロリコンどもが。」

 ウルベルトはそう言うと、んんっと咳払いした。

 腕の中にはフラミーの感触がある。

 フラットフットは弍式炎雷なみの俊足でウルベルトの前に出た。

「いや、俺は胸が無いのが好きなだけであってロリじゃないから。」

「何大真面目な声でバカみたいな事言ってんだよ…。」

「ウルベルトさんなら俺の趣味わかるかと思ったんだけど、少し語りません?」

 もう落ちようとしていたウルベルトはぴたりと止まった。

「…フラミーの事語る?」

 それなら何万時間でも楽しめる。モモンガも少し乗り気な反応を見せている。ただ、自分のアバターから『え、そんなの良いですよぉ…』とフラミーの困ったような声が聞こえた。ほとんどゼロ距離の声にモモンガはリアルの首の後ろをかいた。

「フラミーさんに安心するように言って下さい。俺は主には胸がない女性について語り合いたいんです。」

「…その話題は興味ねぇわ。俺は好み的には巨乳派だし。」

「えぇ…そうなんですか…?あの尊さがわかんないなんて、全く宝の持ち腐れだなぁ。俺がフラミーさんの相手ならこれでもかってちっぱいを可愛がるのに。」

 フラットフットが両手の平をこちらに向けて空中を撫でる。普通胸を触る仕草をするならもぎもぎと手を動かすだろうが、フラットな胸が好きな男は撫でるイメージのようだ。

「…想像するな。じゃ、俺は本当に落ちるからな。」

 ウルベルトが落ちようとコンソールを開くと――大変なことに気付いた。

 

 俺は好み的には巨乳派だし。

 俺は好み的には巨乳派だし。

 俺は好み的には巨乳派だし。

 

 フラットフットの声はフラミーに届いていないだろうが――密着しているウルベルトの声は――。

 ウルベルトは恐る恐るヘッドギアを外した。

 山羊も同じように動く。

 フラミーはウルベルトの足の間で自分の胸を押してみていた。

(やらかした…。)

 左右からもにもにと小さな胸を押す様子にウルベルトはフラミーの両腕を掴んでやめさせた。

「ッキャ!」

「…やめな。お前はそれで良いの。」

「…い、いえ。やめなもなにも…何もしてませんけど…?」

 フラミーは白々しくそう言った。

「お前はバランスは完璧なんだから。この細い腰も、なめらかな首筋も、薄い胸も。」

「…どうせ薄い胸ですもん…。」

 ウルベルトはぷくぷくと頬を膨らませるフラミーにハハ、と少し笑った。

「じゃ、俺今度こそ落ちてくるわ。」

「遊んでて良いって言ってるじゃないですかぁ。」

「いーからいーから。」

 ウルベルトはヘッドギアをかぶると、「じゃ皆さんおつかれ〜。」と軽やかに言いログアウトした。

 

 円卓の間ではスチャッと効果音が聞こえるようなスピードで全員が嫉妬マスクを被っていた。嫉妬マスクをかぶる異形が肩を寄せ合う奇妙な部屋では、フラミーの細い腰と滑らかな首筋なるもの、そして薄い胸について大いに話し合いが行われた。

 

「フラミー?拗ねちまった?」

「拗ねてないです。私、女としての魅力ゼロってわかってますもん。ウルベルトさんみたいにモテないし、チューしかした事ないし…。」

「それはお前の良いところだろ?」

「良くない!私もチューよりもっと色々してくれば良かった!」

 フラミーがそう言うと、ウルベルトは後ろからフラミーの首筋を舐めた。

「っひゃん!」

「それはダメ。お前がどっかの男にこんな風にされる姿想像するだけでムカムカして来るわ…。」

 ウルベルトはそう言うと、髪を避け、このままモツレタァイと思っていると――フラミーの首後ろのコネクターが目に入った。普段は皆蓋を閉めているものだが、フラミーのそれはたまたま半開きになっていた。

「――ん?お前のコネクター、内部の形少し違うな…?」

 フラミーは赤い顔で振り返ると首を傾げた。

「はぇ?そ、そうですか…?初めて言われました。」

「あぁ。コネクターの奥が……こんな形初めてみた。お前、孤児院にコネクター付けてもらう時変な医者につけられてねぇだろうな…。」

 ウルベルトは心配になり、半開きのそれを完全に開いた。こんな奥は普通見ない。いや、奥どころか、すぐにコードを挿してしまうので、内部事態殆ど見ない。

「私コネクターあったから、孤児院には付けてもらってませんよぉ。」

「何…?お前、コネクター持ってたの?なのに名前しか分からなかったのか…?」

 コネクター埋め込みと同時に戸籍情報と身体情報を書き込まれるはずだった。

「そうなんです。でも、空っぽだったんですって。厳密には、名前だけ入ってたそうですけど。」

 フラミーは困ったように笑うと首の後ろに触れ、カチ、とコネクターを閉じた。

「村瀬文香って名前は、私がたった一つだけ持ってる財産でした。」

 フラミーは左手の薬指にはまる指輪にいじいじと触れた。

「…フラミー、ごめん。」

「いいえ、私、今はウルベルトさんがいますし、何も気にしてませんよ。」

 ウルベルトは後ろからフラミーをギュッと抱きしめた。

「なぁ、フラミー。」

「はひ!」

「俺、お前のいい家族になるよ。今日結婚して良いって言ってもらえて、本当に良かった。」

 フラミーはウルベルトの足の間で横向きに座り直すとその首に抱き付いた。

「私も…あなたに結婚したいって言ってもらえて、本当に良かったです。」

 ウルベルトはフラミーを数度撫で、左手を取ると指輪に口付けた。

 チュッと軽やかな音が鳴る。

 見ていたフラミーは、至近距離でウルベルトに覗き込まれると、幸せに溺れて呼吸ができなくなりそうだと少し息苦しくなった。

「…そんな顔すんなよ。我慢するのキツくなるだろ。」

「我慢です?」

 フラミーは数度瞬き、のぼせたように火照った顔ととろんと下がった目でウルベルトを見上げた。

 ウルベルトの瞳はこれまで見たことがない程に深くフラミーを捉えていて、少しだけ怖いと思った。

「ウルベルトさん…?」

「……いや、すまん、少し急ぎすぎた。」

 ウルベルトは目を逸らすとフラミーを撫で、残っている酒を飲んだ。

「ん、これでおしまい。お前も飲む?」

「あ、いただきます!」

 フラミーはくぃーとそれを飲みへへ、と笑った。

 ウルベルトはフラミーを落とさないように肩を支えると、机に置いてあるフラミーのスマホを取った。

「誰かから連絡来てます?」

「いや、今日のお前と写真撮っとこうと思ってな。」

 スマホを開くと、ウルベルトが窓に肘を付いて運転している横顔が待ち受けになっていた。

「…これ、俺気取ってない?」

 フラミーはぶんぶんと頭を振った。

「あの、とっても格好いいです!」

「…それならいいけどさ。」

 カメラを開くと、二人が写り、フラミーはウルベルトの胸に顔を収めて逸らした。

「どした?」

「……お化粧してないから…。」

「気にしなくていいのに。お前は綺麗だよ。」

 ウルベルトはフラミーの頬を撫でた。

「そんなことないですよぉ。ウルベルトさんに生まれて初めて言われましたもん。」

「お前は普段は可愛いからな。可愛いなら掃いて捨てるほど言われてきたろ?」

「皆私のこと子供だと思ってるんですもん。」

「…まぁ、ちっちゃいもんな。それは一理ある。女より先に妹に見える奴もいるか。」

 フラミーは不思議と保護対象にしたいと思わずにはいられない存在だった。

「むぅ…どうせ胸もないし…モテないですよ…。」

 まだ気にしてたかと苦笑してしまう。

「薄いけど、あー…胸は大きさより形だ。それにお前はモテなくないぞ。」

「どうして分かるの?」

「…お前の事、俺ほどじゃないけど好きなやつ知ってるから。」

 そうじゃなくても分かる。フラミーの方から切り捨ててきただけで、言い寄る男はいただろう。が、この鉄壁を前に諦めたり、あまりの脈無しっぷりに折れて来たのだろう。

「好きなやつ?だぁれ?」

 ウルベルトはギュッとフラミーを抱きしめ、言いたくないなぁと思いながら告げた。

「すごく身近で、お前も大好きなやつ。」

「…すごく身近で…私が大好き…それってもしかして…。」

 あの時、自分とモモンガ、同時に告白していたらフラミーはモモンガを選んだだろうか。

 ウルベルトは漠然とそうなったんじゃないかと思う。

 あそこでフラミーに半ば無理に迫らなければ、未来はまるで違うものになっていた気がする。

 婚約指輪を渡してからこれを告げるのは卑怯だと分かっているが、卑怯でもフラミーが欲しかった。

 

 フラミーは思い当たる者の名をぽつりと口にした。

「ナポレオン…私のこと大好き…。」

 ウルベルトはぺちんっと自分の額に手を当てた。

「………お前な…俺があの赤い鯛焼きの気持ちがわかると思ってんのか…。」

「ウルベルトさんはナポレオンと割と仲がいいです。一緒に寝るでしょ?」

「…そうだな。」

 事務所で昼寝するときに借りて枕にしている。そうすると、たまにナポレオンの夢も見るくらい――仲が良い。

「ナポレオン、いつか動かないかなぁ〜。」

「動かんで良いわ。」

 真面目な空気が消え去るとウルベルトはもう一度スマホを構えた。

 フラミーがまた顔を胸に埋めようとすると、ウルベルトは頭を撫でた。

「フラミー、思い出になるよ。未来、俺らがじいちゃんばあちゃんになったとき、二人でこの写真見ようぜ。」

 フラミーはそれを聞くと顔を上げた。

 毛繕いをし、そこそこちゃんとした。

「平気?」

「はは、可愛いよ。フラミー、自信持ちな。お前の言うところのモテるウルベルトさんが選んだのはお前なんだから。」

 ウルベルトはカメラの中のフラミーが照れたように笑ったのを見ると一枚写真を撮った。

「どう?可愛いだろ。」

 上がりをチェックすると、フラミーは恥ずかしそうにした。

「ちょっとだらしない顔してます。」

「じゃあもう一回。」

 二人はあーでもないこーでもないと何度も写真を撮った。それはフラミーとウルベルトのロック解除した画面の待ち受けになり、目撃した日下部が悶絶するまであと数時間。

 写真を撮ることに飽きると、ウルベルトはフラミーを抱きしめて転がった。

「はぁ、俺幸せだわ。」

「へへ、私も。」

 腕の中のフラミーは狭いソファの上で体の向きを変えてウルベルトの胸にぴたりとくっついた。

「ウルベルトさん、ドキドキしてる。」

「あー…お前といるとずっとこんなで参る。」

「はは、私もぉ。ウルベルトさん、可愛いです。」

「お前なぁ。人のこと言えるか。」

 二人の体はこれまでにないほど密着していた。

 磁石でもあるのではないかと思うほどに。

 痛いほど鳴り続ける心臓の共鳴に二人はしばらく耳を済ませた。

 ウルベルトはフラミーの顔を上げさせるとキスした。

 何度も優しくついばみ、フラミーの中に舌を這わせ、時にフラミーの舌を招き入れ、二人は夢中でキスした。

 二人の口からは少しだけ酒の味がした。

 覚えたてのキスはやはり不慣れだが、ウルベルトに丁寧に誘導されていく。

「はっ………ん、んん……んぁっ。」

 密着するフラミーから上がる甘い声と、全部任せると言ってもらったことと――ジョニーに履かせる靴下があると言う事実からウルベルトの理性はズタズタだった。

「はぁ…フラミ…。好きだ。」

「んっ…ぁたひも…すき…。」

 ウルベルトは硬くなった下半身がフラミーについていたことに気づき、再び腰が引けた。

 参ったなと思うが止まれそうになかった。

 ざらざらと舌の表面を合わせ、フラミーの喉は何度もウルベルトの唾液を飲み下した。

「うぁ…あぅ………んっんっ…!」

「はぁ……っ…。」

 ウルベルトは上がってくる熱に任せてフラミーの服を掴んだ。

「っはぁ…ふらみー、限界だわ…。」

 ぷつぷつとボタンを外していくとフラミーは顔を真っ赤にして何度も顔を振った。

「ま、まってぇ……。」

「痛くしねぇから…フラミー。」

 ウルベルトが露出させていくフラミーの胸に口付け、フラミーは震えた。

 夜ブラはレースとゴムだけでできていて、シンプルなデザインだ。

「フラミー、愛してるよ。」

 ウルベルトは優しく囁くと、まだ不慣れで感じないかもしれない小さな胸の突起に指を這わせた。

「う、うるべ…ると…さ……や、やら……まってぇ。」

 フラミーに頭を押されながらウルベルトは胸元に口付けを落とし、続けた。

 優しく愛撫すると、フラミーの突起は固くなり、きゅんきゅんとつまむたびにフラミーは首を振った。

「っあ…あ……や、おね…がぃっ…恥ずかしぃの……。」

 二人の呼吸は荒くなる一方だった。

 ウルベルトは最後の理性でフラミーから離れ、見下ろすと前髪を鬱陶しそうに後ろに送った。

「はぁ…やめるなら今しかねぇな…。」

「ちゅーだけしたい…。」

「そりゃ無茶な相談だよ…。なぁ、俺三ヶ月偉かったろ?」

 軽く汗ばむフラミーの腹を撫でるウルベルトの手つきは今にもパンツの中に滑り込んでしまいそうだった。

「フラミー、お前の処女くれないか…。」

 相変わらずウルベルトは直球だった。フラミーは初めて人の口から聞いた言葉に目を白黒させた。

「しょ…あ、あの、ウルベルトさん…。」

「……ごめん、俺やめろって言われると割と燃えちゃうんだよな…悪い癖。でも、お前が本当にやめて欲しいって言うなら…俺は我慢する…。」

 フラミーの防御力皆無のパジャマのズボンに手を掛け、ずるずると下に下ろして行く様子はまるでやめる気はなさそうだった。

「ウルベルトさん、あの、わたし、わたしね。」

「うん。」

 ズボンが足から抜かれ、はだけたパジャマ姿になったフラミーを見るウルベルトの目は獣のようだった。

「ま、まだ…こころの、じゅんびが…ごめんなさい…。」

 それを聞くとウルベルトは一度目を閉じた。

「………わかった。いいよ、お前はまだそんな事考えたことないの分かってるにごめんな。」

 フラミーは申し訳なさそうな顔をすると、ウルベルトの頭を撫でた。

「――…フラミー、俺次はどれくらい待てばいい…?」

「あ、あの…じゃあ…取り敢えず一週間…。」

「一週間?言ったな。それじゃ一週間待つよ。だけど、一週間後、お前が待ってって言っても、多分俺もう止まらないと思う。だから、いきなりはきついだろうから――少しだけ…。」

 ウルベルトの手がフラミーの体を這い、パンツの中に進む。フラミーは短い悲鳴を上げ、体を強張らせた。

「大丈夫、ちゃんと一週間待つよ。今は慣らすだけだから。」

 フラミーは羞恥に泣きそうだった。

 手の動きは不埒で、少なめの毛が生えているところを優しく撫でると、茂みに指を埋めた。

 探り当てるように芽を撫でられ、フラミーは強すぎる刺激に震えた。

「…かわいい。」

 ウルベルトは震えるフラミーに口付けると、狭いソファから落ちないように背もたれの方に押しやり、抱きしめた。

「…や、や……。」

「体なんか触られないもんな、気持ち悪いよな…。ごめんな…。」

 ウルベルトは閉じられている足を極力優しく割り、挟むように自分の膝を入れた。

 力を込めずに蕾にゆるゆると触れ、秘裂を広げると、溜められていた蜜が漏れ出た。

 ウルベルトは少し安堵した。慣れないことをさせられていても、フラミーの体はウルベルトが好きだと思っているようだ。嫌な男に触られればどこをどんな風にだろうが濡れないだろう。

 フラミーはウルベルトの胸に顔を押し当て震えていた。

「――っぁん!」

 ぬめりを運ばれ指の腹で敏感な先端を撫でられると大きく体が跳ねた。

「…敏感だな。」

「っも、もういぃ!もういっ…ぁっ…んん!」

 腰から強烈な快感が昇るとフラミーはウルベルトの服を握りしめ、意識を逸らそうと必死になった。

 ウルベルトもフラミーが自分にすがり、唇を噛む様子が愛しくてたまらなかった。先走りが先端から溢れたが耐える。

「…はぁ…かわいい。たまんないな、フラミー…。」

 ウルベルトの声は低く、欲情していることを隠そうともしないようだった。

 長い中指は割れ目を数度行き来すると、ぷにょりと穴を押し、ぬぬ…とゆっくり侵入した。

 初めての感覚にフラミーの肌は粟立った。

「っふぇ…むり、うるべるとさん!!」

 ウルベルトはまだ硬く狭いフラミーの内部を触りながら思った。

(…自分で指ひとつ入れたこともないのか…。)

 もしくは入れてみたが気持ち悪いばかりでやめたか。

「フラミー、少し力抜きな。」

 唇を重ね、脱力を手伝う。

 キスをして力が抜けていくのを感じると、指をもう少し入れ込んだ。

 フラミーは体の中は違和感ばかりで快感などなかったはずなのに――ある一点に到達すると、体にキュッと力が入った。

「っあ……ん……ぅ…あぁっ…あんっあっ…!」

 フラミーは自分から出た声に驚き、戸惑ったようにウルベルトを見上げた。

 目尻に浮かぶ涙が揺れる。

「大丈夫だよ。」

 爆発しそうに赤くなっているフラミーは股間に触れるウルベルトの手を握った。

「っはぁ…うゆべるとたん…いつおわるの…?」

「もう少し慣れたらな。」

「っんぅ!っあ……も、もすこし…?っん、っんっんぁっ!あっ!」

 的確に刺激を繰り返し、フラミーの快楽を煽り蓄積させた。

 溢れる蜜が指の動きを一層滑らかにする。

「…はーいれてぇな…。」

 二本目の指で入り口をギュッと押すとフラミーはこれまでと違う反応を見せた。

「――っ痛…!」

「あ、ごめんな。今日は一本までにしておこうな、明日またほぐそう。」

「ふぇ…?ぁっ……ん……あした…?」

「そうだよ、次の週末お前が少しでも痛くないように一週間毎晩続ける。」

 ウルベルトは二本目の挿入は諦めたが一本目を抜こうとはしなかった。

「…週末までお互い試練だな…。」

 フラミーに押し当てる物は張り詰めていたが、フラミーはそれどころではなかった。

 

 ようやく全てが終わった次の日、フラミーはウルベルトから逃げた。




おぉ…!!!裏らしくなってきた…!!!
タイトルでもうわかったよね、これはR指定だって

R15?R18?

次回#20 だって男の子だもん
明日は前半が少しR指定だなぁ!
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