※この作品はR-18です。

型月ハーレムマンション   作:七味胡椒

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式編、3話予定です。

寝取り要素を含みます。(今回は軽いですが)


人妻焦燥(両儀式)

 改めて考えれば、自分の人生は女として満たされた物ではなかったかも知れない、と私は思う。

 

 色々と面倒な出来事はあった。心身に傷を負う事もあった。けれど心の通じた男性と結ばれ、生意気だが可愛い娘も生まれた。家督を継いだ事で経済的にも立場的にも何不自由ない暮らしをしている。そのあたりに文句を言うつもりはない。

 

 けれど、娘を産んだ頃からだろうか。心の片隅に、身体の奥底に女として満たされない何かが澱みになっている気がするようになった。自分でも直視したくない汚れのようなわだかまり。あるべき私とはかけ離れたそれ。その降り積もった塵が、今こそ解放しろと叫んでいるような。

 

「────────────────き」

 

 ……ああ、まただ。またこんな事を考えている。

 

 そのわだかまりだって、ずっと無視して来たんだ。つまりは無視出来る程度の問題だったはず。少なくとも今までは。

 それがおかしくなったのは、つい最近だ。一度目は友人の家へ向かう途中目を疑う光景を見てしまった事。二度目は、脳裏に響いて離れない口説き文句を聞いてしまった事。

 

 思い出しただけでも胸が高鳴る。強烈で、私の隠れていた本能を掘り起こすかのような記憶だ。忘れたくても忘れられない、忘れようとしても忘れられない。ふとした瞬間に思い出して心がざわつく。その衝動に突き動かされて、今では彼を陰から監視するかのように見詰め、情報を集めているくらいだった。

 

 そして思ってしまう。彼と絡み、幸せそうな貌をした女たち。

 私も彼女たちと同じになれたら、それは────────

 

「──────式? ちょっと式、聞いてる?」

 

 そこまで考えて。

 友人の声に、私ははっと妄想の世界から戻された。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「もう、紅茶を持ったままぼうっとしちゃ駄目よ。落としたら危ないわ」

「……ん。わるい、アイリ」

 

 両儀式は、カチャリと手に持ったカップを受け皿に下ろした。

 のどかな昼下がり。開け放たれた窓からは快いそよ風が流れている。アイリの部屋の窓から眺める街の風景が、式は好きだった。

 

「しっかりして頂戴、式。せっかく綺麗なキモノなのに、汚しちゃったらいけないわ」

「ちょっと考え事をしてた。気にするな」

「気にするなって言われてもねえ」

 

 二人はリビングのテーブルで向かい合い、お茶を飲んでいた。

 アイリの銀髪が風に揺らめいている。式の和服に黒髪とは対照的な、銀を溶かし込んだように輝く髪だ。

 

「この頃、心ここにあらずって感じの時が増えたわよ。どうしたの? ご家族とケンカでもした?」

「いや、別に。大したことじゃない」

 

 ここ最近の様子を言及されて少しドキリとしながらも、何でもない事のように答える。アイリも真剣に心配していた訳ではないらしく、あっさりと式の言葉を信じたようだった。

 

 式は今、アイリにお呼ばれして彼女の部屋で寛いでいた。ふとした事から知り合い、お互いに家族が仕事や留学で家にいない事が多いという境遇を知り親近感を覚えた二人が、仲の良い友人になるまでそう時間はかからなかった。特にアイリの家族は皆が海外に渡っているらしく、家も近かった事からよく式が訪問するようになり、今では毎日のようにここへ来ている。

 

「それより。今日はあいつは来ないのか? せっかくアイリが旨い紅茶を淹れてるのに」

「ああ、メディアは来られないって。仕方ないわ、毎日家を空ける訳にもいかないでしょうし」

 

 本来ならもう一人似たような女性、つまり暇を持て余した人妻がいるのだが、不在だった。3人の中では一番性格に癖があるかも知れない女だったが、不思議と式やアイリとは気が合っていた。

 

 そういえば、とアイリが手を叩いて、

 

「式、あの子のコト知ってるかしら?」

「あの子って誰だ」

「このマンションに住んでる男の子。歩クンって言うんだけど」

「────────ぶ、ごほっっ!!」

 

 不意に式が咽た。げほげほと盛大に咳き込む。

 

「うわあ!? ちょっと式だいじょうぶ? ほら、背中撫でてあげるから。もうびっくりしたじゃない、突然どうしたの?」

「ごほ、けほっ……。い、いや、気管に入ったみたいだ。……それで、その少年がどうした」

「ああ、えーっとね」

 

 アイリは顎に指を当てて、

 

「今までもたまに見かけてカワイイなーって思ってたんだけど。あの子がね、意外とモテるらしいのよ」

「……へえ」

「その子の隣室のアルクェイドさん……ほら、金髪の吸血鬼の人とか。魔術師の大家さんとか、大家さんと仲のいいライダーさんとか……綺麗所の女性とよく親しげにしてるのを見るのよね。結構気難しい女の子たちとお近付きになるなんて凄いなって。それも単に仲が良いって感じじゃなくて、距離が近いっていうか。……私の推測ではね、あの中の誰かと行くところまで行っちゃってるわね、あれは!」

「そ、そうか……」

 

 目を輝かせて興奮気味に語るアイリに気圧される、ように見える式。

 しかし内心は、

 

(……言えない。誰かどころかその全員とヤる仲になってるらしくて、この目で植物園でエッチしたりマンションの入り口でキスする所も見てしまっていて、更には最近上の空なのはあの少年のコトを考えてるからなんて絶対に言えないぞ……)

 

 そんな、アイリには想像も付かないであろう事を考えていた。

 

「けどまあ、そういうコトは個人の勝手だろう。それに見た所そうおかしな少年じゃないし、評判も悪くない。あの連中が入れ込んでいるなら尚更だ」

「あら、式もあの子のコト知ってるのね? っていうかなんか詳しそう。……もしかして」

「いや、少し小耳に挟んだだけだ。オレは詳しくは知らないし興味もない」

「ホントかしら? ……ふふ、なんて冗談よ。私たち人妻だもんね、そういうコトはしっかりしなきゃ」

 

 薬指で指輪を輝かせながらクスクスと美しく笑うアイリ。式がすまし顔で答えながらも内心冷や汗をかいている事には気付かないようだった。

 

「でも、やっぱり気にはなるわねっ。デートとかしてるのかしら。そういえば明日は花火大会があるけど、あの中の誰かと一緒に出掛けたりするのかしらね」

「さあ。あの年頃の子供なら学校の友人とでも行くんじゃないか」

 

 ────────実際はお互いに牽制し合っているせいでまだ相手は決まっていないらしいぞ、と思いつつ話す式である。

 

 その後は話が逸れて行き、アイリの海外出張中の夫やら留学している娘やらの愚痴などを聞かされている内に時間になり、式は帰路に就いた。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

 アイリの部屋はマンションの中では上層階だ。階段で下りるのは億劫なので、式はエレベータに乗った。

 地上に着いて外へ出ると、マンションの中心部にある植物園が目に入った。

 

「……そういえば、ここの住人じゃなくても誰でもどうぞ、って書いてあったっけ」

 

 何となく周りを見渡して誰も見ていない事を確認しながら、中へ進む。

 この中に入ると、外からはかなり見えにくくなる。色とりどりの花草が目を楽しませてくれる空間を進んでいくと、

 

「…………………………」

 

 一際太く根を下ろした大樹と。

 その前にある、数人掛けのベンチへ辿り着いた。

 

「…………少し。ほんの少し座ってみるだけだ」

 

 不整脈のように躍る心臓を抑えつつ、着物の腰を下ろす。

 見上げると、ドーム状の格子に蔦が濃く絡まっている。よほど目の良い者や、人間離れした察知能力を持った者でなければ中の様子を窺う事は出来ないだろう。

 

 ────────幸か不幸か。式は、その両方だった。

 

 あの時の事を思い出す。まさにここに少年が腰かけ、その股間に美少女と美女がむしゃぶりついていた。

 

 式は丁度アイリの部屋から帰る所で、その光景を目の当たりにしてしまった。正確にはまだ彼ら3人が肩を寄せ合っている時から何となく眺めていたのだ。途中で背の高い紫髪の女が周囲を見渡したのを覚えている。今思えば、あれは覗き見している連中に見せ付けてやるという女の優越感の表れだったのかも知れない。

 

 そうして、また思い出してしまう。行為の最中の、女の幸福と快楽に満ちたメスの顔を。

 途端、

 

「…………く……ふ……ッ」

 

 ズキリ、と痛いくらいに式の子宮が疼いた。思わずお腹を抱え込むように丸くなる。

 

(……まただ。あの時のコトを想い出すと……あの少年のコトを想うと……)

 

 式の優れた視力は当然少年の怒張も捉えていた。夫には悪いが、比べものにならないくらいに逞しく若いオスの精気に満ちたそれ。ただ遠くから目にしただけなのに、触れてさえいないのに、その威圧感は式が10年前に一度使っただけでほったらかしにしていた子宮を目覚めさせてしまっていた。

 そして今も。

 

「まずい……思い出すなっ……」

 

 記憶を封じ込めようとする。しかしそれが逆に糸口になってしまったのか、その目撃の翌日の事にまで思考が及んでしまう。

 

 あの時は珍しく日中ではなく夜にアイリの元を訪れた。彼女が手料理を振る舞ってくれる予定だったからだ。マンションの前まで来て、心臓が止まるかと思った。あの少年がそこにいた。彼の挨拶にもはっきり返せたか分からない。初めはもしや自分を待ち受けていたのかと勘違いしたが、目的の相手は別にいた。一旦マンションに入ったがもう一度抜け出してみると、このマンションの大家でもある美少女と深くキスを交わしていたのだ。

 

 その、女として目一杯に充足している様子。電話越しに、この少年の女になれて幸せだと宣言する言葉。その一言一句をはっきりと覚えている。

 

 ─────私の彼氏、独占欲強くて。

 ─────歩くんのベッドで初めてのエッチ。

 

「っっ……くぅぅううう…………!」

 

 一際激しい波が、式の下腹部を襲った。

 

 もう我慢出来ない。きっとこんな場所誰も見ていない、外からはまず見えないと自分に言い訳をしながら、着物の裾から手を入れる。

 クチュリ、と陰部に指先が触れた。

 

「ふ、あ……くそ、気持ち良い……っ」

 

 自慰なんて人生でも数えるほどしかして来なかったのに、あの少年の事を知ってからは毎日数回のペースだった。思えば夫との性行為はあくまで子を成す為の行いであったし、それも娘が出来てからは数年単位ですっかりご無沙汰だ。それに不満はなく、自分は性欲が薄いのだと思っていたが、いざ性欲を自覚してからは10歳以上年下の少年をオカズに猿のようにオナってしまっていた。

 

(ここで……このベンチでヤってたんだ……。左右に女を侍らせて、交互に口に含ませて……してる方もされてる方も嫌だって感情は欠片もない、幸せそうな口取りだった……)

 

 単衣の着物が愛液に濡れるのも構わず、マンコを弄る。

 

 流石にここで本番はしていなかったが、間違いなく彼らはセックスする仲だろう。フェラチオよりもきっと底抜けに気持ち良い生の本番エッチを。……少年の部屋だろうか。女のベッドだろうか。それともホテルにでも行くのだろうか。ともかく、確実に一線を越えた間柄である事は見て取れた。

 

 特に式の興味を引いたのが、女たちと少年のお互いに対する態度だった。少年は謙虚を形にしたような性格で決して女たちを無碍にする事はなかったし、年上である彼女たちを敬っている様子だった。

 しかし女たちはそんな少年の態度を嬉しく思いつつも、あくまで少年を上に立てているように見えた。からかったり弄ったりする事はあっても根本的な所で少年に対して傅くように振舞っている。

 

 要するに、式から見た彼らはハーレムの主と妻たちのように映っていた。

 

 そして、想像してしまう。自分も彼に奉仕する女の一人となって。彼女たちのように、少年との尊敬と愛情を交わし合い。幸福に満ちたセックスを行う事を。

 

「あっ、あっ、あ! まんこ、いい……っ」

 

 式のオナニーが更に激しくなる。もう服が邪魔になって、太もものあたりから大胆にはだけ、ベンチに踵を乗せて膝を立てる。

 その格好のまま、股間を両手でほじくった。ぶちゅぶちゅと泡立った愛液がベンチに垂れて行く。

 

 息を荒げつつふと顔を倒すと、ベンチに数滴、染みがあるのに気付いた。

 もしかしたら、と思って顔を寄せ、匂いを嗅ぐ。

 

「あ゙ッ、あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙……っっ♡」

 

 式の嗅覚に直撃する。

 それは、間違いなくあの少年の精液の跡だった。蔦のドームが屋根のようになって日差しを阻み、染みとして残ったのだろうか。ほんの僅かな残り香だったが、今まで想像だけで盛っていた式にはとてつもない刺激だった。

 

「ぐぅ…………ッ! まずい、イく……♡ あいつの匂いだけでイカされる……♡♡」

 

 切羽詰まった指先の動きが速くなる。なりふり構わず性器を刺激していく。

 

「っ、オレも……オレも同じようにして欲しい……♡ 仲良くなりたいっ♡ イチャイチャしてみたい♡ エッチしたい♡ ハーレムに入れて欲しい♡ ……あゆむ♡ 歩っ♡ 歩ぅ……♡♡」

 

 オナニーを更に気持ち良くしようと、式がうわ言のように零す。

 やがて、脚がピンと伸び、踵が地面を引っ掻くと。

 

「~~~~~~~~~~~~~~ッッ♡♡♡」

 

 式が絶頂した。ベンチの上で仰け反ってアクメに酔う。

 しばらく快感を味わうと、どすんと身体を下ろした。

 

「はーっ……はあっ、はあ……。くそ、我ながらまずいコトを言ってたな……」

 

 余韻に浸りながら独りごちる。薬指の指輪の冷たさが後ろめたい気がした。

 

 熱が収まってくると、こんな外でオナニーをしてしまったという実感が押し寄せて来る。見られてはいないと思うが、流石にずっとここにいるのはまずいだろう。そう思った式が服を整え立ち上がろうとすると、

 

「────────両儀式さん、ですよね」

「……っっ!!???」

 

 突然、聞いた事のある声で呼びかけられた。

 勢いよく振り返る。そこには、思った通りの相手がいた。

 

「……お、おまえ……」

「覗き見してすいません。でも、全部見てました」

 

 今の今までオカズにしていた少年。

 歩が、式の目を見据えていた。

 

「……ぜ、全部って……どこから……」

「だから、全部です。赤い顔でそこのベンチに座って、いきなりオナニーし始めた所から、全部。……ずいぶん気持ち良さそうでしたね、人妻なのに僕をオカズにしてオナニーなんかして」

「っ…………!!」

 

 実戦からは遠のいているとはいえ、式とした事が全く気付かなかった。つまりそれだけ性欲に支配されていていたという事に眩暈がする。

 

「式さん。まだ満足してないですよね」

「ま、満足って……おまえ……?」

 

 ここに来て、ようやく式は歩の様子がおかしい事に気付いた。

 

 目の前にいるのは、間違いなくあの少年本人だ。別人という事はないし、洗脳や催眠の類もされていない。

 しかし、ドロリと濁った瞳は式が知る少年とはどこか違う事を示していた。微妙に強圧的な言動もこの少年には似つかわしくないように思える。例え性欲で箍が外れてしまっていたとしてもこうはならないだろう。

 

「僕も……僕でオナニーしてる式さんが可愛くて、こんなになっちゃいました」

「まっ、待……ひ……!?」

 

 ベンチの前に回って迫って来る少年。式はその様子に腰が抜けてしまって逃げられない。

 式の眼前まで迫った少年は、彼女の腕を掴み、自分の股間に押し当てた。

 

「なっなっ、なぁ……!? お、大きい……っ」

「式さん、言ってましたよね」

「え……?」

 

 面食らう式に、歩が言う。

 

「僕とエッチしたい、ハーレムに入れて欲しいって。……いいですよ。式さんみたいな綺麗なヒトなら、僕の方からお願いしたいくらいです」

「ちっ、違う……! あれは言葉の綾というかっ、とにかく違うんだ! やめろ、腕を引っ張るな……!」

 

 必死に首を振って否定するも、無理やり腕を掴まれてしまう。抵抗しようにも腰が抜けてしまって逃げられない。

 ……実際はそれだけでなく、心のどこかで式も少年の強引な誘いを断り切れない所があったのだが。

 

「さあ、行きましょう。ほら立って。僕が案内します」

「だ、だから待てって……! 頼む、放してくれぇ……!」

 

 自分より歳も体格も下の少年に引き摺られていく人妻。

 本人は気付いていないが、その顔は強引なオスに惹かれるメスの顔になっていた。

 




次から本番エッチの予定。

式を人妻バージョンにしたのは人妻ハーレム編をやりたいからです。というか意外と型月って人妻キャラ少ないですね

どのキャラクターの話が読みたいですか?

  • 月姫より「姫アルクェイド」
  • 月姫より「有間都古」
  • Fateより「美綴綾子」
  • Fateより「セラ&リズ」
  • 空の境界より「浅上藤乃」
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