ライダーと桜からWフェラを受けるという強烈な体験をした翌日。
「使えるのは……1万円と少し、か。まあ仕方ないよね」
歩は早速、桜へのプレゼントを買う為にデパートへ向かおうとしていた。
手元にあり、自由に使えるのは精々1万円半ばといったところ。これでも中学生の歩が持てる財力の限界である。お金を財布に詰め込んで部屋を出た。
「でも、何を買おうかな。桜さんってどんな物なら喜んでくれるんだろ」
昨日の淫行の場である植物園の脇を通って、エントランスへ。そのままマンションを出ようとすると、
「おっと。歩ではないですか。どこかへお出掛けを?」
「ライダーさん。はい、少し」
おっぱいの感触も鮮明な、紫髪の美女と出くわした。手にはビニール袋を提げている。歩は反射的にその豊かな胸に目が行ってしまう。
どうやらそれも彼女にはバレバレだったらしい。
「……まったく、あれだけ私の胸で抜いたというのに、まだ飽き足りないのですね歩は。貴方の女として嬉しい限りではありますが、節操がないのは宜しくないですよ」
「いっ、いえ! そんなつもりじゃないですよっ」
やれやれ、と腰に手を当てたライダーに言われ、慌てて否定する。
話題を変えるべく歩は言った。
「そ、それより。ライダーさんもどこかからのお帰りですか?」
「ええ。ほら、これですよ」
ひょい、とその手に持ったビニール袋を上げる。中には小さなパック入りの植物の種が入っているようだった。
「園芸用の物です。ほら、昨日のあれで桜を怒らせてしまって。罰……という程ではないですが、まあお使いという奴ですね」
「ああ、そうなんですね」
そういえばおしおきが待っているかも、と憂いていたライダーを思い出す歩。
そんな彼に、探るようにライダーが言った。
「……それで、歩はどこへ? 見た所、貴方も買い物ですか」
「えっと。はい、そんなところです」
じっとライダーが歩を見詰める。一体なんだろう、と歩が戸惑っていると、
「────なるほど。桜へのプレゼントを買いに行くのですね。ええ、話を知った翌日すぐに、というのは男性として優れた行動力だ。褒めて差し上げましょう」
「はっ!? え、何で分かったんですかっ」
うむうむ、とライダーが頷く。
「そのくらい見れば私にも分かります。しかし、これは良い傾向ですね。貴方がそこまで桜のコトを想っているとは予想外でした。それで、何を贈る気なのです? 予算は?」
「うう……。えっと、1万円くらいで。まだ特に決めてないんですが、服とか……」
肌を重ねた関係とはいえ、女性にプレゼントを贈るのを知られるというのは少年にとっては恥ずかしい事だった。目を逸らしながら答える。
「そうでしたか。僭越ながら助言しますと、衣服の類はやめておいた方が賢明でしょう。サイズの問題がありますし、失礼ですが歩は女性に見合う服のデザインなど良く知らないのでは?」
「い、意外にズバッと言いますね」
「貴方の為です。いいえ、桜の為でしょうか。……そうですね、でしたら」
ライダーが頬を緩めて言った。
「宝石などどうでしょう。その予算でも十分買えるモノはありますし、桜は意外と装飾品が好きですから。もちろん、派手過ぎるのは不適ですが」
「宝石……ですか」
例えば、ネックレスなどだろうか。ふと自分が贈った飾りを嬉しそうに着ける桜を想像して、少年の胸がときめいた。
「…………うん、凄くいいかも。ありがとうございます、ライダーさん。その線で考えてみます」
「それは良かった。きっと桜も喜んでくれますよ」
目的が定まって、勢いよく歩は駆け出していく。
そんな少年を、ライダーが愛おしそうに見送っていた。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦
歩のマンションから歩いて約20分。
街で一番大きなショッピングモールで、歩は桜へのプレゼントを物色していた。
「これは……高過ぎるか。うーん、こっちは派手で桜さんに合わなさそう……」
ライダーのアドバイス通り、今は装飾品店を見回っている。
具体的に桜がどんな色や形の物が好きかは分からないので、歩のセンスで考えるしかない。それは悩む事でもあったし、喜んでくれる彼女の顔を思えば楽しい事でもあった。
念頭にあったネックレスから、イヤリング。花形の髪飾り、チェーンのブレスレット。店頭には様々なジュエリーがあって目移りしてしまう。
その中で、一つのアクセサリに目を奪われた。
「……綺麗だな……」
それは、小さな指輪だった。抑え目の刻印が施された金属製のリングに桜色の宝石が埋め込まれている。他の物と比べても決してそう高価という訳ではなかったが、そのささやかな美しさが桜に似合っているように歩は感じた。
思い立ったら即決だ。こういった事は迷っていないで己の直観を信頼すべきである。幸いぎりぎり予算内だったので、その場で購入する事にした。
「…………よし。これに決めよう。あの、すいません」
彼女にプレゼントする場面を想像しつつ、歩は店員を呼んだ。
「良いのが見つかったな。あとは桜さんに渡すだけだ」
指輪を買った後、歩はモールをぶらついていた。
店員に頼んでリボン付きの包装をして貰った指輪は、大事にバッグの中にしまってある。失くしたりしたら大事だ。今帰って渡したい所だったが、
「桜さん、今日はお出掛けしてるって言ってたんだよな。もうちょっと時間を潰そうか」
歩としてもせっかくの休日だ。少し遊ぶのもいいだろう。
ここは市内一の集合商業施設で、普通の食料品や衣類からゲームセンターや映画館まで併設されている。行先はいくらでもあった。ひとまずよく行く喫茶店にでも行って休憩しようか、と歩が思っていると、
「────────あ、歩くん。奇遇ですね」
「え? …………うわっ!」
呼び掛けられて振り返る。運が良いのか悪いのか。そこには、いま少年の頭を一杯にしている女性がいた。
昨日の事を思い出し、赤面してしまう。彼女の唇やおっぱいの感触は二度と忘れられないだろう。
それは桜も同じだったようだ。お互い、赤い顔で俯き合う。
「も、もう。うわって、そんなに驚かないでください」
「す、すいません。……桜さんはお買い物ですか?」
「はい。歩くんも?」
「えっと、そんなところです」
何となくバッグを背中に回して歩が答える。今日の桜は普段着だった。ピンク色のカーディガンが彼女らしい。
「そうなんだ。……ねえ、歩くんは一人ですか?」
「えっ? そ、そうですけど」
桜が何か思案する。そうして、ひょいと歩の手を取った。
「じゃあ、ちょっと私に付き合って貰えませんか? 服を選んでるんですけど中々決められなくって。ほらっ、こっちです」
「わわっ」
桜に腕を引かれて行く。
すべすべした掌の感触に胸を高鳴らせていると、婦人服売り場に着いた。目星は付けていたらしく、桜はぱっぱっといくつかの服を手に取っていく。
歩に向き直り、服を身体の前に翳した。
「歩くん、これ似合うと思います? こっちと比べたらどうかな?」
「え、えーと。両方似合いますよ」
当たり障りのないような事を言ってしまうが、それは少年の本心だった。桜が自分用に選んだだけあって大外しする訳はないし、桜本人がとびきりの美少女のため邪魔をしない服なら何でも良いようなものだった。
「うーん。それじゃ、これとこれは?」
「右……いや、左かな……」
「…………むう」
煮え切らない歩に痺れを切らしたようだ。桜はむっとすると、
「……もう、仕方ないですねっ。ほら、こっちに来てください」
「わっ、桜さん!?」
また少年の腕を掴み、引っ張っていった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「ちょっと、桜さん。まずいですって……!」
「大丈夫、ここフロアの端で人があまり来ないから」
衣類品店フロアの隅。他の喧騒から離れた場所にある一人用の試着室の中に二人はいた。
バレないように、歩の靴は試着室の中に入れてある。外から見れば一人だけが入っているように見えるはずだ。
「ごめんね。でも歩くんもいけないんですよ? はっきり言ってくれないんだから……僕は桜さんにこの服を着て欲しいです、って」
「さ、桜さ…………っ!」
狭く、薄暗い個室の中。頬を軽く染めた桜に、歩はぎゅっと抱き締められた。
桜の背丈はライダーほどではない。ライダーなら抱き締められた時、歩の顔はおっぱいの中心に埋まってしまう所だったが、桜の場合は少年の顎が乗っかるくらいだった。
いつもはふんわりとした髪に隠れている首筋に鼻を突っ込む。甘い少女の香りが鼻腔を満たし、歩はクラクラとしてしまう。
「……んふ♥ 今日、たまたま香水を付けて来てて良かったな。これね、歩くんに嗅いで貰いたくて選んだ物なんですよ♥ 男の子へのアピールに最適、って書いてあったから選んだんです」
言いながら、歩の腰に回した手をぎゅっと引き寄せて来る。もう半勃ち状態の少年のチンポが服を押して自分の下腹にくっ付いているというのに、桜は嫌な顔一つしない。むしろ悦びを覚えているような顔で、
「どうですか……って、聞かなくても分かっちゃうな♥ もう歩くんのおちんぽ、私のお腹をぐりぐりしてるんですもの。良かったあ、歩くんが気に入ってくれて♥」
「さ、桜さん……今日はなんだか凄く大胆ですね……っ」
お姉さんの柔らかい感触に包まれながら歩が言う。それに桜は微笑んだ。
「ええ。あの後ライダーにも言われたんです、このままじゃ駄目だって。……昨日も最初はびっくりしたけど、ライダーの言う通りね。歩くんは鈍感だから、ちゃんと私の方からアプローチしないと」
そう言って、桜は身体を離し床に置いてあった籠の中身を取り出す。ここに来るまでに彼女が試着用に取って来た物だ。その中のいくつかを手に取った。
「桜さん、それ……っ」
「うん♥ せっかくだから、下着も歩くんに選んで貰おうって」
ぱっと両手で端を摘まんで提げたのは、ブラジャーだった。純白のレース入りのものから、黒い透けたもの。活動的なスポーツブラ、大人びた紫色のフリル付きのものまで。その全てが、おっぱいの大きな彼女用のサイズだ。
「じゃ、まずはブラからだね。……ほら歩くん、ちょっと後ろ向いてて。こんな所で裸を見せるのは勿体ないから、今日は下着姿だけ……ね?」
「す、すいませんっ」
歩が慌てて壁を向く。すぐに衣擦れの音がし始めた。
(うう……見たい、桜さんの裸……!)
想像しただけで、パンツの中で先走りが漏れそうだ。出来るなら今すぐ振り返ってしまいたい。
しかし歩は堪えた。歩は年相応に……いや、ともすれば同年代の男子よりもエッチだったかも知れないが、同時に無理やり女性の裸を盗み見るなど出来ない性格でもあった。それも最近は緩みかけていたが、既に深い仲のアルクェイドやライダー相手ならいざ知らず桜に無理やりそういった事を出来る性格ではなかった。
(歩くん、頑張って耐えてるなあ。……それだけ私の身体に興味があるってコトだよね。嬉しい……♥)
そんないじらしい少年に桜はキュンキュンとしてしまう。胸の高鳴りを抑えながら、歩に言った。
「もういいですよ歩くん。ほら、こっち見て?」
「は、はい。……うわあっ……!」
歩は息を呑んだ。
裸体に下着だけを付けた桜。ショーツは自分の物らしい、小さなリボンの付いた可愛らしい下着。
そして上半身には、さっき歩に見せてくれた中の純白のブラを着けていた。彼女の肌の滑らかさと人工的な白さのブラとが相乗効果を生みだしている。薄暗い試着室の中だというのに、眩しささえ感じさせた。
「……どうかな? 私がこれを着てるの見て……歩くんは欲情する?」
「よ、欲っ!? あの、ええと」
真っ赤になって言い淀む少年に、桜ははにかみながら答えを待った。
やがて覚悟を決めた歩が口を開く。
「……正直…………します。すごいします」
「……あはっ♥ 良かった、じゃあこれは買いますね。それじゃ歩くん、また後ろ向いてください」
「ええっ!? ま、まだやるんですか」
「もう決まってるでしょう? 全部のブラを見て貰わないと。さあ、次いきますよっ」
慌てる歩に、楽しそうな桜が返す。
全てのブラ、及び服を試着するまで、しばらくかかるのだった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦
(……うう、あそこがムズムズする。これじゃ生殺しだよ……)
桜との試着が終わり、歩はトイレにいた。
桜はトイレの外で待っている。結局、ブラの全てと何着かの服を購入する事になった。歩がどのブラも似合っていると答えたからだ。なにも全部を買わなくてもと言ったのだが、
『さっきの服と違って、歩くんが本気で全部私に似合うって言ってくれてるって分かりますから。あ、一番好みなのは純白の奴だってお見通しですよ?』
との事だった。好みについても桜の言う通りで、やっぱり年上の女性なのだと実感する。
「……はあ。いけない、桜さんを待たせちゃう。早く行こう」
一人呟く。チンポは今は萎えているが、その気になればすぐおっ立てて射精まで行く事が出来るだろう。狭い試着室で間近で美少女の下着姿を見せ付けられる、というのはそのくらい脳に刺激の来る光景だった。
本能に従うならここの個室で一発抜いてしまいたい所だが、今は桜を待たせている。自分の性欲処理のせいで慕っているお姉さんを何分も待ちぼうけさせるなど歩に出来る事ではなかった。
しっかり手を拭き、トイレを出る。
と────────少し離れた所で待っている桜の前に、見慣れない男性がいた。髪を脱色させた大柄な男だ。少し柄が悪そうで、どうやら桜に絡んでいるらしい。心配になった歩が駆けて行くと、チラリとこちらを見てから興味を失ったように離れて行った。
「桜さん、お待たせしました。……あの、今の人は」
「あ……。うーん、ちょっと困っちゃいますね」
桜が苦笑する。
その両手がかすかに震えている事に歩は気付いた。
「……その、私がパーティーに誘われてるって話はライダーから聞きましたよね。あの方がそこの幹事で。断ろうと思ったんですけど、親族の紹介だし、私気に入られてるみたいなんです。それで今、運悪くばったり出くわしちゃって、必ず来てくれって言われちゃいました」
「……………………」
どこか辛そうに言う桜の様子。それを見た歩の脳裏に、ライダーの言っていた『性的に桜を狙っている者たちが集う』という言葉がよぎる。
「────────桜さん!」
「ど、どうしたの? 歩くん」
突然語気を荒くした歩に桜が戸惑う。
歩は謎の焦燥感に駆られて言った。
「さ、桜さん。出来れば、その……合コンには行かないで欲しいんです。僕が行って欲しくなくて」
「え…………?」
必死の思いで言う歩。桜はその言葉を反芻したあと、
「…………なんで? どうして行って欲しくないんですか?」
「な、なんでって……それは……」
「…………………………」
「……その……」
なんらかの答えを期待するように聞いた桜。
しかし、歩は答えられなかった。恥ずかしさもあるし、
(…………ここでもうプレゼントを渡そうか? いや、まだ早いよね……それにこんな所で…………)
そんな、生まれて初めての女性へのプレゼントを渡す事への躊躇もあった。
しかし、その煮え切らない態度が桜を怒らせてしまったらしい。つーん、と唇を尖らせてそっぽを向かれてしまった。
「…………ふんっ。はっきり言ってくれないんですね、歩くんは。……もう良いです。今日はここでお開きにしましょう」
「あ…………」
「私、まだ用事がありますから。夜までは帰らないと思います。それじゃ、歩くん」
ぷんぷん、という擬音がしそうな様子だ。そのまま、桜は立ち尽くす歩を置いて行ってしまった。
「………………い、行っちゃった」
遠ざかる桜の背中を見詰めて呆然とする歩。
「……怒らせちゃった。どうしよう……。これ、完全に僕が悪いよな……」
自分の意気地なさに溜息を吐く。
カバンの中で、プレゼントの包装紙がくしゃりと鳴った。
生殺し溜め回(歩くんの性欲的な意味で)
次回はいちゃらぶ生ハメ仲直りックス回です
※チャラ男さんは二度と出て来ません。
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