※この作品はR-18です。

型月ハーレムマンション   作:七味胡椒

9 / 42
桜編ラストです


雨降地固(間桐桜)

 夜になった。

 

 長い陽もすっかり落ちて、空には星が出ていた。路面にはまだ昼間の熱気が残っている。

 

「桜さん、帰って来ないな……」

 

 桜と別れた後一度は追い掛けた歩だが、結局彼女を見つける事は出来なかった。仕方ないのでマンションの前で待っていたのだが、いつの間にかもうこんな時間になってしまった。

 歩は道路に面したエントランス前の階段に腰を下ろしていた。管理人室に住み込みの桜はいずれここに帰って来るはずだ。入口にいればすれ違うような事もない。今夜は母親が不在なので待っていようと思えばいつまでも待っていられる。桜が帰って来るまでずっと待つつもりだった。

 

 かさり、と脇に置いた包装に触れる。桜の為のプレゼント。彼女が喜んでくれるかどうかは分からない。それでも、

 

(本当はあの時渡すべきだったんだよね。次はちゃんと勇気を出さないと)

 

 また躊躇しては二の舞だ。今度は彼女を落胆させてはいけない、とぐっと拳を握って決意する。

 

 と、夜道の向こうから誰かが歩いて来た。体型と髪の長さからして女性らしい。

 もしや桜か、と思ったが近付くにつれ別人だと分かった。夜道でも一目で分かる和風美人だが、優し気な印象の桜と違ってピリッとした鋭さを窺わせる。年齢も20代半ばか後半ほど。何より普段着としては中々目にしない、単衣の着物を着ていた。桜の服装とは似ても似つかない。

 物珍しく見ていたが、入口に座っているのが邪魔になると気付いて慌ててどいた。

 

「す、すいません。どうぞ」

「…………どうも」

 

 歩の横を擦れ違って女性は入口へと向かって行く。

 と、ふと彼女の視線を感じた気がした。振り返るが気のせいだったようで、こちらなど見ていなかった。

 どうやらここの住人という訳ではないらしい。女性はインターフォンでマンション内の住人を呼び出した。

 

「アイリ。悪い、遅れた。オレだ」

 

 住人が自動ドアのロックを解錠したのだろう。女性はマンションへと入って行った。

 

「…………自分の事をオレって、変わった人だなあ」

 

 あんなキレイな女性なのに、と思うがその辺りは個人の勝手だろう。

 今は関係ない相手の事を考えている場合ではない。歩は頭から余計な思考を振り払った。考えるべきは桜の事だ。

 しかし、帰りの遅い桜を思う度に歩の脳裏に嫌な想像が浮かぶ。昼間に見掛けた、桜の事を狙っているらしい男性。流石にないと思うが、

 

(もしかして、あの後また絡まれたりとか……? ライダーさんと探しに行こうか……)

 

 人外であるライダーならこんな時頼りになるだろう。場合によってはアルクェイドに協力を仰ぐのも有りかも知れない。

 待ちくたびれた歩が、そんな風に考え始めた頃。

 

「あ…………!」

 

 ようやく桜が帰って来た。特に変わった様子もない。

 桜も歩に気付いたようだ。少年の元へ歩いてきた。

 

「歩くん。そんな所でどうしたんです? どなたかお待ちですか?」

「はい。桜さんを待ってたんです」

「え? 私を?」

 

 歩と桜が闇夜の中で向き合う。街灯に照らされ、陰影の深い桜の表情。

 

「その、お昼にちょっと喧嘩になっちゃったじゃないですか。それで待ってたんです。中々帰って来ないから心配しましたよ」

「……そうだったんですね。すいません。お昼は、少し熱くなっちゃいました。私の言い過ぎで……」

「違うんです、桜さん」

 

 歩は自分から謝ろうとする桜の言葉を遮った。

 

「僕がはっきり言わなかったからいけないんです。……何で合コンに行って欲しくないのか、って聞かれましたよね」

 

 ドキドキする胸を押さえながら、すう、と息を吸い込んで、

 

「僕、桜さんが他の人の彼女になるのが見たくなかったんです。きっと前から気になってたけど、エッチな事をして本気で僕の隣にいて欲しい、って思う様になっちゃいました。単純だけど……特別な目で見るようになったんです」

 

 桜へのプレゼントを手に取る。目を丸くしている彼女に差し出した。

 

「こ、これ、受け取ってください。桜さんの為に選んだプレゼントです。その……何て言うか……僕の気持ちです!」

 

 不器用な、自分の感情をまくし立てただけの言葉。しかし、歩にとってはこれが精一杯だ。

 歩はぎゅっと目を閉じ、頭を下げた。

 そのまましばらく硬直する。夏の湿った風が吹いていた。

 中々桜は反応しない。もしや何か不興を買ってしまったか、と歩が不安になった頃、

 

「…………歩くん。それじゃ駄目ですね。全然大事な所が伝わって来ないです」

「え……」

 

 桜が静かに言った。顔を上げた歩が、さっきとは違う意味でドキッとする。

 それは少年が初めて見る桜の無表情だった。冷たい、という訳ではない。まるで何かが爆発する寸前のような、今にも獲物へ飛び付きたいのにあえて最後の一押しを待っているかのような雰囲気。

 

「結局、歩くんは私をどう思ってるんですか? 何で他の人のモノになるのが嫌なんですか? どうしてそのプレゼントをくれるんですか?」

「……そ、それは」

 

 全部、答えは同じだ。隠す気はなくても、はっきりと口にはしていなかった。

 視線を右往左往させる歩を桜はじっと見ている。もう誤魔化すのは許されない空気だった。

 

「…………僕が」

「僕が?」

 

 催促するように繰り返されて、歩はついに覚悟を決めた。

 すう、と深呼吸をして、

 

「……僕が……桜さんの事を、好きだからです……」

 

 消え入りそうな声で言った。言いながらどんどん声が小さくなっていくような告白だった。

 

(…………こ、この期に及んでなんでこんな小声なんだよ! 腰抜け過ぎる……!)

 

 俯いてぷるぷる震える少年。

 桜は黙ったままだ。今度こそ幻滅されたか、と歩が思った時。

 

「…………ふ、ふふ。うふふふふふふふふふふふふ…………!!」

「……え? うわっ!」

 

 桜が妙な笑いを零した。お昼に続いてまたまた腕を引っ張られ、エントランス脇の繁みの中へ連れ込まれる。壁と挟まれて外からは見えにくい位置だ。

 

「桜さん、どうし……んむっ!?」

「────────ちゅっ、むちゅううううう……っ♥ ちゅっちゅっちゅっ♥」

 

 引きずり込まれた勢いのままに、唇を貪られる。

 意外と強い力で肩を掴まれ動けない。お互い息継ぎも無しに、ひたすら深く口内を合わせる。

 息が苦しくなってきた頃、ようやく歩は解放された。

 

「……ぶはっ…………! はあっ、はあっ……さ、桜さん……?」

「はーっ♥ はーっ♥ ……ごめんなさい、歩くん♥ 我慢出来なくて……っ」

 

 さっきの無表情は掻き消え、喜色に満ちている。目の前の相手を絶対逃がさない、というようなメスの顔だ。

 

「でも、やっと言ってくれましたね……♥ もう、待ってたんですよ? 歩くん、私に興味を持ってくれてるのは分かったけど、あと一歩を踏み出してくれないんだから♥ これでも色々と手を回したのに、本当に鈍感さん」

「え、え? 手を……って?」

 

 意味が分からず聞き返す歩へ、満面の笑みの桜が答える。

 

「ライダーから聞きました? 彼女、歩くんのコト一目惚れだったって。私ね、ライダーと性格や嗜好が似てるんです。だからかな、私も歩くんに一目惚れだったんですよ。

 それでね、出来るだけ歩くんと接触する機会を増やそうとしたんです。歩くんが登下校するくらいの時間にはマンションの前で待ってるようにしたりとか、植物園のお手伝いもそうですね。一人で大変そうにやってたら歩くんならきっと手伝ってくれるようになるだろうなって分かってましたから。

 でも、そうやってゆっくり仲を深めてたらいつの間にか吸血鬼さんが歩くんと良い仲になっちゃうし、続いてライダーまで手を出したじゃないですか。すぐにライダーをおしおきしたんですけど、その時にさりげなく『私が合コンに呼ばれてる』ってコトを漏らしておいたんです。そうすれば優しいライダーは歩くんに伝えて行動を煽ってくれるって予想して。結果はずばり的中で、しかもエッチなコトにまで繋げてくれて本当に助かったなあ。あれで一気に歩くんも私が手の届く女の子だって、他の男の人になんてあげたくない~って思ってくれましたよね? 

 あっでも、プレゼントについては予想外でした。ごめんなさい、歩くんが宝石店で商品を見てるのを見掛けて、陰から見てたんです。そうしたら指輪なんて買ってるじゃないですか。もしかしたら……って思わず声を掛けちゃいました。その後、幹事の方とばったり会えたのも幸運でした。あれで余計、歩くんの独占欲が刺激されちゃいましたよね? そうそう、心配して貰えたのは凄く嬉しいんですけど、ああいう人に私が襲われたらなんて不安は大丈夫ですよ。私も魔術の心得があるんです。ライダーほどじゃないけど、普通の男性くらい一人でどうとでも出来ますから」

 

「…………え、えぇ~っと……そうですか……」

 

 ついに歩から告白を引き出したのが嬉しいのだろう。にこにこと微笑みながらまくし立てた桜に歩は若干引いてしまった。

 そんな彼に気付き、桜ははっとする。

 

「あ……ご、ごめんなさい。驚かせちゃいましたよね。……幻滅させちゃいましたか……?」

 

 不安そうに言う。しかし歩は意外そうな顔で首を振った。

 

「え? 何で幻滅するんですか?」

「な、何でって。歩くんの前では一応控えめなお姉さんで通してたつもりだけど、裏でこんなコトを考えてる女なんだって……」

「でも、それってつまりそれだけ僕を……好きでいてくれたって事ですよね」

 

 歩は真剣な顔で、

 

「だったら、幻滅なんかしないですよ。むしろ嬉しいですし、そんな所も可愛いなって思います」

「────────────────────」

 

 くらっと桜が立ちくらみしたようによろけた。頭を手で押さえてふらふらする。

 

「……そ、それ反則です、歩くん……」

「さ、桜さん? 大丈夫ですか?」

「だ、大丈夫です。……それで、歩くん。この後なんですけど」

 

 桜が潤んだ目で歩を見た。

 

「私たち、相思相愛になれた訳ですよね。だから、その………………」

 

 桜が何かを言いかけた時。

 

 ──────ヴーッ、ヴーッ、ヴーッ

 

「……あ」

 

 桜の携帯が鳴った。二人の間にあった空気が霧散する。

 電話を手に取ると、桜の顔が曇った。

 

「ああ、ごめんなさい歩くん、こんなタイミングで。あの幹事さんからです。……お昼に話した時もそうだったんですけど、二人で会いたいってコトだと思います。ちゃんと断っておかないと」

 

 画面をタップする。耳に当てて通話を始めた。

 

「……もしもし、間桐です。はい、ええ、お昼はどうも……」

 

 歩と話していた時とは一転、つまらなさそうに受け答えする。

 

「……その、すみません。二人で会うのはちょっと……。それと、せっかくのお誘いで申し訳ないですけれど、パーティの方も欠席させて頂こうかと……」

 

 合コンも断ろうとする。しかし、相手が食い下がっているようだ。

 

「え? 理由ですか? ……ええと、少し予定が合わないというか、他に外せない用事が─────────、あ゙……ッ?♥♥」

 

 不意に、桜の口から吐息が漏れた。

 驚いた桜が視線を下げる。彼女の左胸を、歩の掌が鷲掴みにしていた。

 桜の視線が歩の目に合う。少年の目は、桜への情愛と独占欲に塗れている。

 それに中てられるかのように、桜の声が熱を帯びた。

 

「……ご、ごめんなさい。用事って言うのは嘘です。本当は、その……私の良い人が……♥ わ、私の彼氏が、合コンには行くなって言うから……行けません♥」

 

 ぽふん、と歩が桜のおっぱいに顔を突っ込んだ。くにゃり、と桜の顔が蕩ける。ふっ♥ ふっ♥ と息が上がっていく。

 

「私の彼氏、独占欲強くって……♥ そういう場に私が行くのを許してくれないんです♥ 私、彼氏の言うコトを優先したいので……すいません……♥」

 

 我慢できないと言うかのように桜が電話を耳元から離す。そのまま、

 

「ぶちゅううう……っ♥ ちゅぷっ♥ ちゅぱ♥ ンむっ、ぺちゃっ♥ ぷちゅ……♥」

 

 つま先立ちした歩と深くキスをした。唾液が顎を伝って地面に垂れるのも構わず、お互いの唾液をすすり合う。電話口で相手が何か言っているようだったが、二人の耳には入っていなかった。

 しばらく口を吸った後、思い出したかのように桜がまた話し始める。

 

「んく、こくっ……♥ ああ、すいません、まだ切ってなかったんですね♥ もう用はないんですけど……え? 彼氏が誰か? えっと、それは……」

 

 言ってしまおうか逡巡する。しかし、相手は当たりを付けていたようだ。

 

「……あ、ばれました? はい、あなたも見てましたよね。あの時一緒にいた年下の男の子です♥ あの子が私の彼氏♥ ちなみに今、私のおっぱいにぎゅーってしてます♥ …………え? あんなガキより俺の方が、って? ……そうですね♥ あなたの方が年上だし、背も高いし、家柄も良いみたいですし、お金持ちで女性経験豊富って仰ってましたね」

 

 くすくすと笑う。目を細め、甘いのに冷たい声で、

 

「でも駄目です♥ あなたは彼じゃないので♥ ごめんなさい、あなたがどんな人かなんてどうでも良いっていうか、関係ないんです♥ もう、彼だって決めちゃいましたから♥ それじゃ、これから私、彼と楽しいコトしないといけないので……♥ もう掛けてこなくて結構ですよ♥」

 

 プツリ、と通話を切る。これ以上邪魔が入らないように電源を落とした。

 そのまま、何かを期待するように見る桜へ、歩が言う。

 

「桜さん。今日、うち、母親が帰って来ないんです」

「……はい」

「だから……その……僕の部屋で、いいですか」

「………………はい♥」

 

 上気した顔で頷く。

 

「それじゃ、歩くんのベッドで……初めてのエッチ、お願いします……♥」

 

 歩が桜の腕を掴み、部屋へと向かう。

 今日初めて、自分からではなく少年に引っ張られる感触に、桜は胸をときめかせた。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

 ぱたん、と歩が部屋のドアを閉めた。

 振り返る。自分が毎日寝ているベッド。そこへ、初めてこの部屋に来た女性が腰かけていた。

 

「……歩くん♥ ほら、早くこっち……♥」

 

 ついさっき自分の彼女の一人になった桜に手招きされ、歩は近寄って行く。

 灯りは落とされている。カーテンの開けられた窓から差し込む月明りが桜を照らしていた。

 我慢出来ず、歩は倒れ込むように桜へ抱き着いた。さっきよりも深く激しく、桜の胸へ顔をうずめる。

 

「すうっ……はあーっ……!」

「あ、きゃっ♥ 歩くんったら、おっぱいでぱふぱふって♥ たしかにもう歩くんのおっぱいですけど、甘えたがりなんだから……♥」

 

 カーディガンを引き剥がす様に開かれ、谷間に鼻を突っ込んで深呼吸されても桜は嬉しそうだ。太ももに擦り付けられているズボンの股間へ、自らも足を揺すって刺激を与える。

 

「もうおちんぽ、ぱんっぱん……♥ さっき私の電話を聞いてる時から、勃起しちゃってましたね……♥」

 

 どさり、と歩に抱き着かれたまま、桜が仰向けに倒れ込む。

 かぷっ♥ と歩の耳たぶを噛むと、少女のような可愛らしい悲鳴が上がった。

 

「ふふっ♥ ……そりゃ、勃起しちゃいますよね♥ 自分の女に、『お前には興味ない』って他の男に宣言させながらのおっぱい弄り♥ 彼女になったばかりの年上のお姉さんに……『この子の方が好き』って恋敵を振らせながらのディープキス……♥ まあ、私も目一杯、歩くんの独占欲が満たされるように言いましたけど♥ どうでしたか? オスの優越感、満たされましたか……♥」

「うっ、うん……! あの時の桜さん、エッチで凄かった……」

「良かった♥ ……もうズボン邪魔ですね♥ 脱いじゃいましょうか……ほら、腰上げてー♥」

 

 まるで幼児のように指示されるが、全く反抗する気にもならない。

 桜が歩のズボンを下ろすと、もう限界まで勃起したチンポが露わになった。先走りが溢れ、パンツと糸を引いてしまっている。

 

「…………♥ すごっ……ライダーとお口でしてあげた時よりも……♥ 外じゃなくて自分の部屋だから? それとも……フェラじゃなくて、本番エッチする準備かな……♥」

 

 ツンツン、と人差し指で亀頭をつつく。それだけで肉棒は悦ぶように震えた。

 桜がベッドの上に座り込んだ。乱れたカーディガンと服を脱ぐ。顕れたのは昼間に買った中で、歩が一番好きだった白いレース付きのブラだった。

 

「桜さん……それ、着てきたんだ」

「はい♥ たぶんこういうコトになるって思ってたし、期待してましたから♥ ……それじゃ、歩くんが脱がせてください♥ エッチするには邪魔ですよね……♥」

 

 桜が腕を上げ、頭の上で組む。

 歩は正面から桜の後ろに手を回した。ホックを外そうとするが、経験のない少年は戸惑ってしまう。自然、桜に抱き着くような格好になった。

 

「あはっ♥ もう、おっぱいに顔ぐりぐりってして♥ 彼女のブラを外す時にもそれですか……っ♥」

「す、すいませんっ! 上手く取れなくてっ」

 

 からかわれながら必死でホックを外す。

 しばらく苦戦し、ようやくカチッとホックを外す。ベッドにブラがぱさりと落ちた。

 

「……うわ………………!」

 

 歩は思わず息を呑んだ。

 月明りに照らされる中、暗闇に桜の裸体が浮かび上がる。大きくまろやかな乳房の存在感が凄まじい。柔らかく重力に引かれて僅かに垂れつつも、しっかり役目を守るクーパー靭帯によって形を崩す事なく実っている。

 

「かぷ……っ!」

「んああっ♥ あう、歩くん、噛み付いちゃ駄目ぇ……♥」

 

 思わず、桜色の乳首へ吸い付いてしまう。駄目と言いながらも桜はむしろ押し付けるように歩の頭を抱え込んだ。

 

「あ、は♥ 左の乳首、ちゅうう~って……♥ 歩くん、左ばっかり吸っちゃ嫌♥ そっちだけ腫れちゃうから……ほら、次は右をぱくっ♥ って♥」

 

 言われるがままにもう一つのおっぱいに吸い付く。

 そのまま夢中で吸っていると、勃起したチンポを握られた。滑らかな掌でしゅっしゅっと擦られる。

 

「ふふ♥ おっぱいを吸いながらの手コキです♥ 歩くん、おっきな赤ちゃんになったみたいでちゅね♥ ほら、なでなで~……♥」

「くぅ……っ!」

 

 昼間から焦らしっぱなしの為だろう。早くも射精が訪れそうになって、歩が耐える。桜もそれを感じたらしく、手コキを中断した。

 

「さ、桜さん。今度は、僕が何かしてあげられませんか」

「え……?」

 

 身を起こし、桜に言う。

 

「昨日も、ライダーさんとお口でして貰いましたし……今日も迷惑かけてばかりでしたよね。次は、僕が桜さんを気持ち良くしてあげたいんです」

「ええっ、もう、そんな気を使わなくていいのに……♥」

 

 そうは言いながらも桜は嬉しそうだ。やがてポツリと言った。

 

「そ、それじゃ……私のあそこも、手でしてくれるかな……♥ あの、ちゃんと処理してあるから……指でちょっと、くちくちってしてくれるだけで十分だから……♥」

「分かりましたっ」

 

 処理って何だろう? と思いながら、歩が身を寄せる。桜に案内され、ショーツの間に指を滑り込ませた。

 

「ふぅッ♥ さ、最初は優しく……そう……♥ 撫でるみたいに……っ♥」

 

 指先が蜜で濡れる感触がする。緩やかに掻き回すと、すぐに愛液が溢れ出た。

 

「こんな感じですか?」

「も、もうちょっと激しくしてもいいよ♥ 指を曲げるみたいにして……、くうううッ♥ あっ、ソコ良い……♥」

 

 ぷちゅぷちゅと秘所を穿られる桜は心底気持ち良さそうだ。痺れるように身体を震わせている。

 

「じゃあじゃあ、少し深く指を入れてみようか……♥ 中でくりくりって……、ふああああああ♥ いいっ、凄くいいよ歩くん……♥」

 

 弱点を引っ掻かれたらしい桜が悶える。

 

 その後しばらく、歩は桜にレクチャーされ指マンを覚えた。性への興味のせいか、少年も幾人かの女性を抱いてきたせいか。歩の飲み込みは頗る良く、教える立場の桜も絶頂に近付いていた。

 

「ふーっ♥ ふぅうーっっ♥ あ、歩くんっ、ちょっと待って♥ もう私、イッちゃいそう……♥」

「大丈夫です。昨日は僕だけでしたから、先に桜さんが気持ち良くなってください」

「えっ、ちょ、待ってっ♥ あっ駄目♥ そこ引っ掻いちゃ駄目ぇ♥」

 

 歩の腕を抑えようとするものの、快楽のせいで力が入らない。桜はあっさりと絶頂に達した。

 

「あ゙ッ……あ゙──ーっ……♥ やだぁ……指マンであっさりイかされちゃったあ……♥」

 

 一足先に訪れたアクメを噛み締める桜。少年の指で与えられた絶頂に酔いしれる。

 はあはあ、と荒くなった息を整える。ちらっと桜が目をやると、歩のチンポはもう鈴口から我慢汁を溢れさせていた。

 

「ごめんね歩くん、先に気持ち良くなっちゃって……♥ もうお互い、準備し過ぎってくらいだね♥ 私のおまんこもふやけちゃいそう……♥ 早く歩くんのおちんぽが欲しいってひくひくしてる……♥」

 

 桜がショーツを脱ぎ去った。しとどに溢れた本気汁が内ももをべったりと濡らしている。

 仰向けになり、少年の枕にぼすんと頭を乗せる。膝を軽く抱えて、最も少年がチンポを挿入し易い格好になった。

 

「……歩くん♥ ほら、ココ♥ 早く歩くんに食べて欲しいって泣いてる、お姉さんのおまんこですよ♥ ほらっ、おちんぽ添えて、ぴと~って……♥」

「はっ……はい……!」

 

 性器が触れ合い、お互いの蜜が混ざり合ってぷちゅっと音を立てた。

 二人の視線が絡み合う。汗で濡れた顔で微笑んで、桜が頷いた。

 歩が腰を押し進め、挿入していく。

 

「くっ、くうう……!」

「ん゙ッ……お゙お゙お゙……っっ♥ あ゙っ♥ 歩くんのおちんぽ、おっきい……っっ♥♥」

 

 にゅるっ♥ ぶちゅ♥ と愛液を押し退けながら、チンポが侵入していく。

 やがて、桜の最も奥深くまで少年の肉棒が届いた。

 

「あ゙……は……っ♥ こ、これ……思ってたよりもやば……っ♥ 大好きな歩くんだからかなあ……イキっぱなしになってる……っ♥」

「桜さんの中も、凄いですっ……!」

 

 歩としても、桜の膣中は絶品だった。まるで底なし沼のように歩のチンポを誘い、射精をねだってくる。

 しばし、二人は動きを止めて互いの性器を味わった。ようやく結ばれた大好きな相手の、最も大切な場所の感触を。

 

「……桜さん、そろそろ動きますね」

「うん♥ 私の中、歩くんで掻き回して……♥ あっ♥ あんっ♥」

 

 桜に伸し掛かった歩が、懸命に腰を打ち付ける。ぱん、ぱんっと腰がぶつかる音が部屋に響いた。

 

「す、吸われる……っ」

 

 意志を持っているかのように膣がうねり、チンポを吸い上げる。

 それを誤魔化すように、歩は腰を振った。

 

「あ゙っ♥ あ゙っ♥ あ゙っ♥ あ゙っ♥ あ゙っ♥ あ゙っ♥ あ゙っ♥」

 

 ひたすら奥を突くだけの不器用なピストン。それでも敏感になった桜には十分だったようだ。背をのけぞらせ、子宮を叩かれる快楽に酔う。

 腕を立てている事が出来ず、歩が桜の身体へもたれ込んだ。おっぱいを掴み、桜の唇をぺちゃぺちゃと舐め合いながら、必死で腰だけはカクカクと前後する。

 

「ぶちゅぶちゅぶちゅっ♥ ふぅーっ♥ ちゅぱ、ぢゅるるるるる……♥ んあーっ♥」

 

 何度目か分からないディープキスをしつつ、腰をぐりぐりと押し付ける。にちゃにちゃと秘所で体液が泡立つ音がした。

 歩も桜も、破れてしまいそうなほど強くシーツを握りしめる。ぽたぽたと布に汗が染み込んでいく。

 

「んふう……っ♥ 歩くん、おちんぽびくんびくんしてますよ♥ そろそろ出そうかな……?」

「はっ、はいっ。すいません、早くて……っ」

「ううん♥ もうお昼からずっと焦らして、溜まってたですもんね……♥ 私はさっきイカせて貰ったんだし、次は歩くんの番♥」

 

 歩の抽送が小刻みになる。射精を邪魔しないよう、桜がだらしなく股を開く。

 

「ほらっ、我慢しないで♥ 勿論、中で……子宮におちんぽぎゅーってくっ付けながらで大丈夫ですから♥ 溜まりに溜まった歩くんのいらいら、私の中に全部吐き出してください♥」

「さ、桜さんっ、出るっ、出る……!」

 

 涎を垂らしながらパコパコと打ち付けられる歩のチンポが限界を迎える。前立腺がキュッと収縮した。

 そして、

 

「……あ……っ♥ ふふ……びゅるっ、びゅっ、びゅるるる~~~♥ どぴゅどぴゅ~~~っ♥ っ、まだ出るんだあ……♥ ぴゅっぴゅっ、ぴゅるる~~~っ♥」

「あ……は……っ!」

 

 桜の膣内に、青臭い精液がぶちまけられた。昼間、桜自身が挑発して熟成させたそれが、彼女の中心へと注がれていく。

 

「う、ああ……吸い取られるみたい……」

「そうですよ♥ 歩くんの大事な精液です、一滴たりとも無駄には出来ませんから……っ♥」

 

 へこへこと歩の腰が揺すられ、チンポの残り汁まで桜のマンコに吸われていく。

 二人はそのまま、お互いの絶頂の余韻が収まるまでゆったりと性器を擦り付け合っていた。

 

「……はあ。もう最後まで出たかな? お疲れ様です、歩くん。……歩くん?」

「……すう……すう……」

「あら……寝ちゃってる?」

 

 今日一日の疲れが来たのだろう。桜へのプレゼント探しから、一緒の個室での下着選び、マンション前での数時間待ちぼうけまであったのだから無理もない。抱き枕にしがみつくような格好で、桜に抱き着いて眠ってしまっていた。

 

「仕方ないですね。ゆっくりおやすみなさい、歩くん。……とっても気持ち良かったですよ。次はライダーと一緒とか、いいなあ……♥」

 

 己の従者と共に抱かれるのを想像して、また子宮を疼かせる。

 月明りの差し込む部屋で、眠りこける少年の髪を撫でていた。

 

 

 

 

 ♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 

 

 

「ん…………朝だ」

 

 歩は明るい陽射しで目を覚ました。

 外は夏らしい青空と雲。気温は高く、少し汗ばんでいた。

 

「……あれ? いい匂い」

 

 くん、と鼻を鳴らす。そういえば、昨日の夜はどうしたのだったか。少年が記憶を辿ろうとしていると、

 

「あっ、おはようございます歩くん。そろそろ起きないと遅刻しちゃいますよ」

「……あ……そ、そうだった」

 

 昨日、激しく身体を交えた桜がドアを開けて顔を出した。料理中らしく、手にはおたまを持っている。

 

「もしかして桜さん、朝ごはんを……?」

「はい。今日はおとなしめの物がいいかと思って和食にしました。得意なのは洋食なので、また今度作ってあげますね」

「あ、ありがとうございます」

 

 朝からお姉さんの作ったごはんを食べられるとは光栄だ。早速洗顔へ向かおうと起き上がりかける。

 と、桜が、

 

「そういえば、歩くん。聞きたいコトがあるんですけど」

「はい。なんですか?」

「私とライダー、どっちの方が具合が良かったですか?」

「……はっ!?」

 

 朝っぱらからとんでもない事を聞かれた。

 とっさに答えられず彼女を窺うも、にこにこした表情で答えを待っている。

 

「あー……ええと……その、二人とも同じくらい良かったです……」

「……………………」

 

 自分でも分からず、最低っぽい事を言ってしまう。

 それに桜はキョトンとした後、

 

「─────そうですか。うん、百点満点の答えですよ、歩くん」

 

 そう言って、歩を置いて台所へ行ってしまった。

 

「……えっと……順番を付けてたら、どうなってたんだろう……」

 

 一人取り残されたベッドで、少し背筋が寒くなる歩だった。

 

 

 

 

 

「……もしもし。私です」

 

「……はい、パーティーの件はごめんなさい。……え? あの幹事さんはシメておいた? ……あ、あはは、ほどほどでお願いします」

 

「……次のお相手ですか。……えっと、そのコトなんですけど」

 

「……お気遣いありがとうございます、兄さん。でも、もう交際相手は紹介して頂かなくても大丈夫になりました」

 

 桜が電話を持ち変える。

 

「……ええ。もう、良いお相手を見つけましたので」

 

 左手を天井に翳す。

 薬指で、小さな指輪が輝いていた。

 




桜編でした。桜の可愛さ、黒さ、したたかさ、エロさを出そうと色々やりましたが、どうでしょうか。
パートナーのライダーさんがクソザコなので、桜は歩くんより一枚上手のお姉さんキャラになりました。


次は式かセイバーオルタか、先に書き上がった方になるかと思います。よろしくお願いします。

どのキャラクターの話が読みたいですか?

  • 月姫より「姫アルクェイド」
  • 月姫より「有間都古」
  • Fateより「美綴綾子」
  • Fateより「セラ&リズ」
  • 空の境界より「浅上藤乃」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。