――――バチャバチャと水を掻き分けながら、冷たい水の中を只管突き進む。感覚が戻った両手の慣らしを兼ねての水中戦闘とかこつけての、夜間誰もいなくなったプールをクロールで装備の沈み込ませるような重さに耐えながら進む。一回水を掻き分ける度に、水の抵抗を全身に感じながら、簡易でセットされた人型の的へと胸元にぶら下げたHK416をザバリと水中から引き揚げアイアンサイトを覗き込む。サイト上に重なった的の胴体中心部へと数度発砲し、反動を全身の筋力に物を言わせて抑え込む。プシュプシュと気の抜けた音とサプレッサー故に抑え込まれた音を渡りに響かせながら、弾丸が飛翔していく。発砲と同時に舞い上がった銃内部の水が蒸気となって薬莢と共に吹き出す様と、銃口から飛ぶ弾丸に押し出された水が霧状になって飛散する様子に何処か幻想的な心持を受けながら着弾を見守る。
放たれた弾丸は寸分違わず目標の胴体部に赤いペイントを残して、弾けて潰れる。
「・・・悪くない。悪くないが、・・・肉の体の感覚ってこんなもんだったか・・・?」
スリングでぶら下がったHK416を重力に任せて適当にぶら下げながら、違和感を感じる両手をじっと眺め・・・振り下ろしてバチャリと水面を叩く。散った水飛沫を全身に浴びながら、水面を叩いた事による衝撃と僅かな痛みを手に感じるがそれだけだった。何か、感覚が戻って嬉しさとか・・・そういう物を感じると思ったが、何も感じない。
嬉しさも、喜びも余り感じなかったんだ。何でだ・・・?単純に戦闘能力が落ちるから?彼女達を死なせる危険性が高いからか?
確かにペルシカリアとBBが共同開発した技術で俺の細胞から培養した生体義肢を創れるようになったと通達された時は、嬉しかった。嬉しかった筈なんだ。なのに、なんで?
今は肉の体に恐怖を感じる。こんなに脆かったのか?感覚があるって、こんなに色んな情報を得るものだったのか?
痛み、熱、感触、etc・・・。怖い。
触れられる事に成れてないからか。彼女達に触れられる度に、求めたくなるのに、恐怖心の方が勝る。触れたら壊れないだろうか。俺の手は砕けないだろうか。彼女の肌が弾けないだろうか。傷つかないのだろうか。そんなマイナスの事しか考えれないし、思いつかない。
愛してるんだろうな。だからこそ、困惑する。恐怖する。
何故俺の様な矮小な人間をここまで好いてくれるのか。愛してくれるのか。それが分からない。俺は、愛情を向けられるような綺麗な人間ではないのに。
「・・・くそ」
何とも言えないもどかしさと苛立ちからスリングを肩から外して、HK416をプールサイドの縁へと置き、上に着込んでいた防弾アーマーと迷彩服を脱ぎ捨てて、適当に其処ら辺へ放り投げて水面に背中から倒れ込む。
ぼちゃんと水が飛散し、浮力に身を任せて水の中を漂い、プールの天井にホログラフィックを使って写し出された輝かしいばかりの、満天の星空を眺めながらなにをするでもなく漂う。ゆらゆらと、自分の体が水の中を揺蕩う度に、昔子供の頃に母の腕の中に抱かれていたような安心感を心地良く受け止めながら、眦が下がった瞳で星空の煌めく星々を見つめて・・・はたと、小さな足音に気づいてプールの床へと脚を延ばして、体制を変えて立ち上がる。
滴る水の感触を肌で感じながら、視線を足音の方へと向けて足音を立ててプールサイドへ近寄る人物へと声を掛ける。
「何しに来た?416。無駄な事はしない主義のお前がこんなところに来るのは珍しいな」
「自分の指揮官の様子を見に来るのは無駄な事ではないと思うのだけど?」
「まぁ、不慮の事故で死ぬ場合もあるからな。気がかりだったか?」
「そんなところね」
ひたひたと裸足のまま、大胆なカットの黒のビキニに身を包んだ416が澄まし顔のまま、彼女の我が儘な体を惜しげもなく晒しながら、俺へと近寄り足を止める。
「なんだ?休暇モードか?本当に珍しいな。お前が水着を着てプールに来るなんてな」
「しばらくは作戦行動も無い休暇でしょ?なら、楽しまないとね。少しでも。・・・入っても大丈夫?」
「無論だ。止める理由がない」
綺麗なつま先から水へとゆっくり、ゆっくりと進入してきた彼女を眺めながら視線を脚から上へと思わず不躾に動かしてしまう。脹脛から、むっちりとしつつ張りのある美しい白磁の肌の太腿に、男の劣情を掻き立てる様な黒の布地で隠されても尚分かる鼠径部のラインと恥丘のライン。そしてくびれた細い腰に、その細さに見合わない程の大きく実った張り出た乳房がビキニを破らんばかりに、布地を押し上げその存在を主張する。極めつけはその乳房の上からの鎖骨のラインが艶めかしく見え、慌てて彼女の顔へと視線を上げる。
「指揮官、えっちですね」
「・・・返す言葉もない」
柔らかな微笑を携えてる416が照明で瑞々しいまでに照らされている形の良い唇から紡がれた言葉に思わず項垂れながら照れ臭くなり、後頭部を右手で掻く。
ちゃぽりとプールの水の中へと降り立った彼女が、その豊満な胸を揺らしながら私へと近づき身長差から見上げる形で、上目遣いのまま問いかけてくる。
「ふふふ、指揮官、溜まってるんですか?」
「・・・からかうのは止してくれ」
挑発するように細い両腕で自身の豊満な乳房を覆い隠す様に抑えて416の胸が更に強調され、ぐにぐにと形を変えていく乳房に緊張から変に生唾を飲み込んでしまう。
「良いんですよ?」
無意識に後退っていた私を追いかける様に、ザバリと勢い良く潜ると泳いでこちらへと寄ってきた416が水面下からプカリと顔だけを出して艶めかしく、唇をいやらしく舐めながら私へと言葉を投げかける。その意味を理解して、私は思わず右手で顔を覆い、懇願する。
「やめてくれ。俺はそういう目的の為にお前達をここに連れてきたわけじゃない。もっと自分を大切にしろ」
「大切にしてますよ?だからこそ、好きなヒト・・・指揮官に抱いて貰いたいと思うのは悪い事ですか?」
「そうではないが、だからと言って俺じゃなくても良い筈だ。俺は、君達に好意を向けて貰える様な高尚な人間じゃない。ただの復讐心に囚われた男だ。やめろ・・・やめてくれ・・・・」
すっと波を立てて俺を逃がさない様にか、腰へと抱き着いてきた彼女の姿に硬直して引き剥がそうと肩に手を掛け・・・更に強く抱き着かれてむにゅりと俺の腹で潰れた彼女の胸の弾力と柔らかさに腰が引け、一瞬躊躇してしまう。それを見てさらに彼女は言葉を投げつけてくる。
「あなたが私達を引き取って、人間と同じように扱ってくれて・・・笑顔が消えてた私達が、今は、普通に笑えてる。45だって心の底から笑ってるの。そんな風にしてくれた人をどうして好きになってはいけないの?」
「・・・俺より相応しい男がいるはずだ」
自分自身を否定する様に冷たくあしらえど、彼女は俺の腹へと顔を埋めて呟く様に囁きかける。
「愛してます。指揮官」
「俺だって、愛して・・・」
囁きかける彼女の甘い声に、思わず反射的に言った言葉に口元を抑えて言葉を引っ込める。するとしてやったりとばかりに意地悪く笑った彼女が唇を突き出す様にして、瞳で催促してくる。
俺は、諦めて屈む様にして水面から顔だけを出した彼女へと触れる様にキスをして水を吸って重たくなった彼女の髪を片手で掻き揚げる。跳ねる様に押し返す彼女の唇の瑞々しさを味わった。
「ん・・・それだけで終わり?」
「・・・俺は、正直に言うと怖いんだ。この感情が、劣情が嫌だ。嫌いだ。持ちたくなどなかった。それを増してやお前に向けるなんて」
「そんなに深く考えないで。お互いに愛してるのよ。だからこそ繋がりたいと思うのは普通の事よ。あなたはそれに至るまで色んな辛くて惨い物を見過ぎただけ。だから、ね?」
「あいつらと同じになりたくない。俺は違う。違う筈なんだ。俺は、性欲なんか必要なかった。戻ってこなければ良かったんだ。そうすれば俺はお前達を導く指揮官として前に立ち続けれた筈だったんだ」
心中に押し込めていた想いを吐露し、縋り付くように彼女の肩を抱いて震えながら言葉を紡いでいく。ただのサイボーグであれば俺はここまで苦しまなくて済んだ。悩まなくて済んだと言外に含んで・・。
「前に立ち続けて誰よりも、皆を守る為に戦い続けてたのはみんな知ってますよ。だから、もう自分を責めるのはやめて」
再び唇を交わらせて彼女を受け入れて、自分より遥かに小さな体躯の彼女を強く抱きしめる。離したくなどなかった。惨めな俺を受け入れて癒してくれる彼女を、離したくなどなかった。だからこそ、この劣情を抱く自分が哀れで、死ぬほど受け入れたくなかった。
そんな彼女の言葉で自分が、今、心の底から彼女のような存在を求めていたのだと改めて自覚する。
偽るのは止めよう。俺は心の底から彼女を愛している。そう自覚してから求めるように彼女の口内へと舌を侵入させて絡めていく。
「んっちゅ、じゅるるるる」
彼女にしては珍しく下品なまでに音を立てて唾液を貪る様に激しく抱き合いながら、お互いの舌を絡めて息が続く限りずっとそうしていた。右に動かせば彼女もそれに合わせて一つになる様に動かし、お互いに愛してやまないのだと相手に分からせるように貪欲に舌を交わらせ、互いに示し合わせた様に唇を離した時に出来た銀の橋を舐め取る様にお互いに啜る。
「ふふ、下品よ。指揮官・・」
「お前だって」
言葉を交わしながら残った衣服を自ら脱ぎ捨て、彼女はゆっくりとビキニを脱ぎ去り、露になった肢体を惜しげもなくホログラフィックとはいえ満天の星空の元、照らし出される幻想的で蠱惑的な光景を生み出し、一種の芸術作品のように感じた。
そして己の中での劣情も肥大化し、鎌首を擡げ隆起していく様がひしひしと感じられた。
水に濡れた肌に、潤んだ美しいエメラルドの瞳。そして、女としての魅力をこれでもかと推し出された肉体美。色素が元々薄い肌によく合う淡いピンクの乳首が、水の冷たさかそれとも彼女もこの状況に興奮しているのかピンと固くなっている。そして極めつけは、綺麗にV字ラインに剃毛された恥丘を覆う陰毛が厭らしさを際立たせる。
「きて・・」
彼女の言葉に従う様に指を秘部へ宛がい、擦る様に動かして彼女を愛撫しながらピンと立った乳首を虐めるべく空いた左手でキュッと左の乳首を引っ張って刺激する。
「んあっ・・!」
急な刺激に仰け反る様に声を荒げ、内腿をこすり合わせる様にもじもじとさせながら宛がった指へと自ら陰部を擦り付け、なすがままにされた彼女は徐々に嬌声を上げて行く。
右の乳房へとむしゃぶりつきながら彼女が倒れ込まない様に、又逃げ出せない様に抱き締めながらわざと音を立てて乳を吸う。
「ああっ!ソレダメッ!」
じゅるじゅると卑猥な音を立てて舌で乳首を転がし、吸い上げ、大口を開けて乳房に齧り付く様に歯を当てて欲望のままに彼女の体を貪る。もっちりとした乳房の漢書邦夫仕返す弾力もさながら、色々と敏感に感じる彼女の痴態に、行為をさらにエスカレートさせていく。秘部を撫でていた指先を彼女の熱い膣内へとぬるりと侵入させぐちゃぐちゃとかき回しながら、ビクビクと痙攣しながら声を抑えようと必死に口元を両手で抑える頬を真っ赤に染めながら涙を零す彼女の姿に、嗜虐心が膨れ上がるのを感じながら淫らな嬌声を出させるべく動きを速め、時に緩めながら緩急をつけて責めて行く。
「ん・・!んん!・・・んひっ・・!」
ぱちゃぱちゃと彼女の陰部を掻きまわすたびにプールの水も跳ねて奏でる音も合わさり余計に卑猥に映る手淫を彼女を左手で抱き留めながら、言葉で詰っていくべく乳首から口を離し、言葉を投げつける。
「自分から指を深い所へ入れるのに、腰を沈めて俺にかき回させるなんてとんでもないスケベな奴だな416は」
「んんんっ!!!」
自らの痴態を理解したのか膣内の指を締め付ける強さが強くなり、ぎゅうぎゅうと痛い位に指を締め付けてきているが、目を見開きながら声を我慢するべく、くぐ潜らせた呻き声の様な嬌声に不満を覚えてさらに詰る。
「感じてるところを見せてくれよ。なぁ416」
「だ・・・めっ・・・!」
「良いんだぞ?俺だって好きなヒトが思い切り痴態を見せてくれるのが・・・多分、好きなんだと思う。見たいと思ってしまっている」
俺がそんなことを漏らしたせいか、締め付けていた指をぎゅうううと一際締め付け、叫ぶ様にして彼女が果てた。
「んあああああぁぁぁぁぁぁっ!!」
俺の体に縋り付く様にしながら手淫に寄り絶頂を迎えた彼女はギュンギュンと痙攣する膣内の動きに合わせ全身を震わせ、全身に合わせて乳房をぶるぶると震わせてくたりと俺に凭れ掛かる。
「はぁっ・・はぁ・・・もっと・・・もっと・・・愛してるって証拠を頂戴。指揮官・・・」
「言われなくても・・」
力が抜けた彼女の柔らかく小さな体を、尻を鷲掴みにしながら持ち上げ、怒張した肉棒を陰部に擦り付け問う。
「良いか?」
「来て・・・わたしの指揮官・・」
押し分ける様にして挿入った肉棒の先、亀頭が熱く蠢いた彼女の膣内の搾り取るような動きに、思わず腰を抜かしそうになる。挿入しただけで、不覚にも射精へと導かれてしまいそうだった。
両手の幸せな感触に肌を重ね合わせた時の吸い付くような肌、大きな乳房が形を変えて俺の胸元に押し付けられ形を変える感触。肉棒を迎え入れた時の膣の蠢く感触。何もかもがたまらなく愛おしい。
挿入した瞬間にギュッと目を瞑り、歯を食い縛りながら押し寄せる快感の波に必死に抵抗する彼女の姿に感じ入るものがありつつ、腰を動かす。
ぱちゃぱちゃ、ぱんぱんと互いの肉が打ち合い、水が跳ねる音がガランとしたプールに響き渡り、その静寂さが余計にこの光景の淫靡さを際立たせる。
「あっ、あっ、んっ・・・!」
腰を尻へと打ち付ける度に短い嬌声を上げる彼女と動きに合わせて上下に揺れ動き暴れる豊満な乳房に堪らなく劣情を掻き立てられ、挿入したまま彼女の括れた腰を引っ掴んで俺の首へと手を回す様に言い、両手がしっかり俺の首の後ろで組まれたのを確認してから、
腰の動きを速める。
「あああああ!やぁぁぁぁぁっ!!!!」
速めたグラインドの激し過ぎる動きにがくがくと全身を震わせながら、悲鳴の様な艶声を出し彼女が乱れる。その姿と普段出さない大声に、膣内の肉棒の怒張が最高潮を迎え、放つ旨を伝える。
「416・・!射精そうだ・・!」
「きて・・!あはっ!わたしが、あなたのものだって!わたしにかんじさせて!あああぁぁぁ!!!」
その言葉を言い終えた瞬間再び訪れた彼女の絶頂に合わせて蠢く膣内の搾り取るような強烈な締め付けに、彼女の子宮口へと期せずしてくっつける形で止まった鈴口から迸るこの世のものとは思えない気持ちよさに思い切り精液をぶちまける。
互いに痙攣する様に絶頂の余韻を味わいながら、コポリと繋がったままの二人の接合部から漏れたセックスミルクが水面に漂う様に思わず漏らす。
「416のまんこから垂れる様子が見たかったな・・・」
「ばかっ!変態!」
「ああ、きっとそうなんだろうな。だが・・・続きは出来るだろ?」
「分かってるくせに」
「ああ、続きは風呂で、かな」
チュッと繋がったまま触れるだけのキスをしながら水が滴るお互いの体を撫でつつ、俺は続きと行くべくプールサイドへと彼女の尻をわし掴んだまま、のしのしと歩んで行った。
HK416一本目。なんか思うように上手く行かなかった。次は更なる卑猥さを出したいなって・・