※この作品はR-18です。

もし千葉くんがエロゲの主人公だったら   作:miyakokat

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ある日の保健体育(女子)


『オウウ…、ハアー…、イエー…ス…オーイエー…』
『オー…チョチョリーナ、アイラブユー…』

カチッ

イリーナ「という感じで、言葉と表情でお互いの愛を確かめ合うことで少しずつエロスが高まっていくというわけ。つまり男女のセックスにまず必要なのは…○△□…」

イリーナ「続いて男性器の仕組みについて説明するわ。このスライドを見てちょうだい。ここが亀頭、ここが精液が作られる大事な睾丸、男子は興奮が高まるとここが膨張して…○△□…性感帯はこの辺りからこの辺りにかけて。ここを攻めるといいわ」

イリーナ「今度は女性器ね。さっき言ったように男性器のこの部分がここら辺りに当たるとすごく気持ちいいから覚えておきなさい。じゃ、次の動画いくわよ」

『オウウ…!スーハースーハー…アウウ!オーイエー…!ハアッ!ハアッ!』
『イエースイエース!オーイエー!オーウ…イエー!スーハースーハー』

カチッ

イリーナ「という風に、体位によって男女それぞれの感じ方も変わってくるから、遠慮しないでいろいろ試してみるといいの。そういうのって恥ずかしがらずに普段からパートナーとしっかり話をすること。とにかく肝心なのはセックスライフそのものを楽しむことよ」

イリーナ「さーて以上で今日の保健体育は終わりで、次回のテーマは……あれ?あんたたち、どうかしたの?」

岡野「ううう…なんちゅう授業だ…」
片岡「ま、まさかアダルト映画まで観させられるとは…」
中村「せんせー、奥田さんと不破っちが息してません」
イリーナ「おかしいわね、体調でも悪いの?だれか保健室に連れて行って」

神崎「(小声で)すごく勉強になったね」
倉橋「(小声で)今度試してみよ?」
茅野「(小声で)いいねいいね」
矢田「(小声で)なになに?誰に試してみるって?」
倉橋「(小声で)そりゃやっぱり、ち…」




救出の時間

〈速水凛香視点〉

 

ギュッ…!ギリギリギリッ…!

 

「くはッ!んんッ…!」

「ヒヒヒ、苦しいでしょ?なんなら千葉くんが来る前に殺してあげてもいいのよ?」

 

 

…私はいま、見知らぬ工場の一角で、浮羽から伸びた触手に首を絞め上げられていた。

 

「ま、千葉くんを奪われたわたしの苦しみに比べたら、天国みたいなもんよね~」

「……くううッ」

 

や、やば……意識が朦朧としてきた…。

 

「全くあんたのどこがよかったのか、さっぱり理解できないわ!」

「……んんッ!」

 

突然触手が外れて、私はドサリと床に腰を下ろした。

 

「ハア…ハア…ハア…」

「フン、この○○!△△!□□!○△□ッッ…!!」

 

浮羽から浴びせられる罵詈雑言を、私は肩で息をしながら聞き流した。下手に言い返すと、私への憎悪で余計に手がつけられなくなる。

 

 

「なんだか余裕あるじゃない?速水」

 

浮羽が冷ややかな目で私を見下ろした。

 

「なんなら今からコイツで、あんたをグッチョグチョに犯してあげてもいいのよ?」

 

触手の一本がヌルリと私の頬を撫でた。嫌悪感で思わず顔が歪む。

 

イカやタコを連想するイボイボの付いた触手が、制服の上から私の身体を這い回る。

 

右膝に絡みついた触手が、ヌルヌルと太ももへと這い上がり、手で防ごうともがいていると、別の触手がブレザーの胸元に滑り込んできた。

 

「い、いやッ…!はあっ…!」

 

「おやおや、いい声出すじゃない?千葉くんの目の前でもっとエッチな声で喘がせてあげようか?」

「やめて!」

 

「それとも失禁するまで首を絞めてほしいかしら?」

「……くっ」

 

「いやなら今すぐ千葉くんと別れると約束しな!」

「……!」

 

そっか…、これが浮羽の望みか。

 

 

「さあ!早く!」

 

浮羽の目がつり上がり、今にも触手で私を絞め殺そうとしている。

 

…もし仮に千葉と別れると約束したとしても、浮羽に千葉の気持ちが向かうはずがない。それは浮羽だってわかっているはずだ。

 

「さあ!」

 

私はキッと顔を上げた。

浮羽の目的は私に恥をかかせ、貶めたいだけ。こんなヤツに負ける訳にいかない!

 

「私は絶対に千葉と別れない!あんたなんかに屈しないから!」

 

 

バシーンッッ…!!

 

私は触手の一本に頬を張り飛ばされて、派手に床に転がった。

 

 

「はッはやみッ!?はやみいいいいいいッッ!!!」

 

ち、千葉…!?

 

あちこち痛む身体をなんとか起こして声のするほうを見ると、シロとその部下に囲まれた千葉が工場の入り口に立っていた。

 

「浮羽あああ!おまえ速水になんてことを…!!」

 

千葉の殺気がオーラのように真っ赤に燃え上がったのが見えたような、そんな気がした。

 

 

〈千葉龍之介視点〉

 

「フフフ…少年、待ちなさい」

「離せ!離せっていってんだろ!!!」

 

「浮羽君に勝てると思うかね?」

「うるさい!黙れ!」

 

「それより少年、面白いゲームをしてみないか?」

「げ、ゲームだと…?」

 

「君はたしかE組一の射撃の名手だったね。その君ならほんの朝飯前のことだ。やってみる価値はあると思うが?」

「…?」

 

シロは部下から小さなグラスを受け取ると、触手に拘束されたままの速水の頭の上に、ポンと置いた。

 

「…なんのまねだ、シロ」

「そこから彼女まで約15メートル。君なら訳もない距離だろう?」

 

「ま、まさか…」

「そのまさかだよ。あのグラスを撃ち抜きなさい」

 

こ、この距離から、あ、あれを…!?

 

シロは袖口からハンドガン(シグザウエルP230)を取り出して俺に手渡した。小型の割にズシリと重さのある、本物の銃…。

 

「弾は一発しか入ってない。一度切りの勝負だ」

 

シロの部下が俺の頭に銃口を向けた。俺が下手な真似でもしたら、即座に撃つつもりだ。

 

 

「さ、少年いつでもどうぞ?」

 

「くっ……」

 

「早く撃ちたまえ」

 

 

頬を張られて、口許から血の滲む速水。

 

その頭上のグラスに何度狙いを定めようとしても、緊張で銃の先がブルブルと震えてしまう…。

 

「…やれやれ、そんなことでは大事な彼女を守れないぞ?」

 

深呼吸をしてもう一度銃を構える。

 

速水は目をつむり、覚悟を決めたようだ。俺に撃たれるなら本望、とでも言うかのごとく。

 

だが、俺はスッと銃を下ろした。

 

 

「どうした、彼女を救うのはあきらめたのか?」

「ちがう」

 

俺は自分のこめかみに銃口を押し当てた。

 

「ほう」

「お願いだ。俺の命と引き換えに速水を解放してくれ」

 

「本気かね?」

「ああ」

 

俺は目をつむり、シロの返事を待った。

 

 

「フハハハハハハハハハハ!」

 

シロは腕を組んだまま大笑いをして、意外な言葉を口にした。

 

「賢明な判断だ、少年」

「……?」

 

シロは俺から半ば強引に銃を取り返すと、すぐに速水に銃口を向けた。

 

「な…!?や、やめろおおおッッ…!!」

 

 

 

 

カチンッ…!

 

…な、なに…?

く、空砲…?

 

 

「騙してすまなかったね」

 

シロは速水に近づくと、グラスを取って俺を振り返った。

 

 

「初めて使う銃のクセは、いかにプロでも実際に撃ってみないとわからないもの。それを一か八かに賭けるのは、勇気ではなく蛮勇というものだ」

 

「正しい判断をした君に免じて、彼女を解放するとしよう」

 

 

「……はっ!?はあああああッッ!?!?!?ふざけんなあシロおおおおッッ!!!」

 

浮羽が激昂した。

 

「生徒の一人や二人、殺しても問題ないって言ったのは、あんただろおおおおッッ!?!?!?」

 

「はて、私は作戦の邪魔をしてもいいとまで言った覚えはないけどね」

 

「だまれえええええええッッ!!!」

 

浮羽の触手がシロと速水に襲いかかろうとしたその瞬間、俺は反射的に速水を庇うため駆け出した。

 

 

その時だった。

 

バシーンッッ…!!!

 

 

「きゃあああッ!ちっ、千葉あああッ…!?」

 

薄れゆく意識のなかで、速水の悲鳴だけが耳に残った。

 

 

………。

……。

…。

 

 

あ、あれ…?

 

こ、ここは…?

 

 

浮羽の触手で全身を強打し、床に転がったところまでは覚えている。

 

 

…それがなんでいつもの教室なんだ?

 

 

 

「あ!千葉くん起きた」

 

その声で顔を上げると、クラスメートの矢田さん、倉橋さん、神崎さん、茅野さんが俺に近寄ってくる。

 

 

「…あ、き、君たち、速水は?」

 

4人はなぜかその質問に答えず、床に腰を下ろしたままの俺を取り囲むと、ガシッとそれぞれ俺の手足にしがみついた。

 

「あ、あの、皆さん、な、なにを…?」

 

 

「ねえ、千葉くん…」

 

や、矢田さん、おっぱいが、お、俺の腕に思い切り当たってますけど…。

 

 

「いいことしよ…?」

 

く、倉橋さん、耳元で囁くの、や、ヤバいって。

 

 

「わたしたち、いつも千葉くんのこと考えているの…」

 

か、神崎さん、俺の下半身のきわどいとこ撫でるの、や、やめましょうね…?

 

 

「なのに千葉くん、いつもツレナイんだから…。たまにはいいでしょ…?」

 

くわー!

か、茅野さん、俺の足に太もも絡ませないで!

 

 

や、ヤバい…。

こ、こんなとこ速水に見られたら絶対殺される!

 

 

あッ!ち、ちょっと!矢田さんディープキスはマズいって!く、倉橋さん!俺の耳の穴を舌で舐めないで!

 

神崎さん、それしごいちゃダメだってー!

ぐぐぐ、茅野さん、俺のズボンを脱がすなあああっ…!!

 

 

「フフフ…すっかりお困りのようね」

 

こ、この声は…!?

 

 

ビ、ビッチ先生…。

 

4人に仰向けに押さえ込まれた俺の前に、いつの間にか金髪のセクシーな女教師が立っていた。

 

いつもより胸元が強調されてるのは気のせい!?

 

 

「せ、先生、助けて…」

「仕方ないわねえ」

 

ビッチ先生は近づいて、神崎さん茅野さんの肩に手を置いた。

 

はー…助かった。

 

「なーんてね!あんたたち、千葉をしっかり押さえておくのよ!」

 

 

えええッ!?ち、ちょっとおおおッ!?!?

 

ビッチ先生は床に仰向けの俺に近寄ると、手を腰に当てて両足を肩幅に開き、ミニスカートの中が俺に丸見えになる位置に立った。

 

 

ご、ゴクリ…。

 

せ、せんせー、今日のパンツはまた一段とエロいですね。あー…やべ、さっそく俺の下半身が反応してきた…。

 

 

え、ちょっと、なにするつもり…!?

 

ガバッ…!

 

「む、むぐッ…!?」

 

 

ビッチ先生はあろうことか、ミニスカートをたくしあげて俺の顔の上に股がった。

 

思い切り金髪女教師のセクシーなお尻が、俺の顔にグイグイ押し付けられて、い、息ができない…!!

 

「むー!むー!」

 

目の前に広がるビッチ先生のお尻。

す、すんげえ光景…。

 

 

あ…!ち、ちょっと!?!?

 

「どう?この体勢でアソコを弄られたら、さすがのアンタでも昇天でしょ?ふふふ…この千載一遇のチャンスを待ってたわ!!」

 

げ、…や、ヤバい!!!

 

「さあ!この前の借りを返してもらうわよ!」

 

や、やめろビッチ先生!!

 

あ、でも、すげー気持ちいいかも…。

うわ…やべー…。

 

 

…っておい!その前に呼吸困難で死んでしまうわ!!

 

ぐあッ…ち、ちょっと!い、息ができない!

とにかく先生を早くどかさないと!!

 

「や、やめろおおおおおおおおおおッッ!!!」

 

 

◇◇◇

 

 

「こら!なにやってる!」

「いだだだだだだだっっ!!」

 

…あ、あれ!?

突然、目の前が明るくなった。

 

「カラスマ!わたしは千葉を起こそうとしただけじゃない!」

「そんな起こし方があるか!痴女かお前は!」

 

ビッチ先生が烏間先生に耳朶を引っ張られて、外に連れられていく。

 

こ、ここは…?元の工場…?

 

「大丈夫?千葉」

 

「…は、速水!け、怪我はないか!?」

「私は大丈夫。それより身体痛くない?」

 

「あ、ああ、大丈夫だ」

「よかった…」

 

速水の目尻が涙で濡れている。

 

そうだ、俺は浮羽の触手にぶん殴られて気絶していたんだ。速水に心配かけちまって…悪いことをしたな。

 

そういえば浮羽はどうなった?

 

キョロキョロと辺りをうかがうと、うつ伏せに倒れた浮羽が見えた。

 

ウネウネと蠢いていた触手も、干からびたように力を失ってバサバサと床に落ちている。

 

よく見ると、浮羽の首に極太の注射器が刺さっていた。

 

「シロの仕業か…?」

「うん…千葉が倒れたすぐあとに」

 

「次は絶対に手加減しない、どんな手でも使うから覚悟しとけって、殺せんせーに言えと…」

「…そうか」

 

俺はまだ口許にうっすらと血の滲む速水の頬を撫でた。

 

「それより速水、お、俺のせいでこんな目に遭わせてしまって…本当にすまなかった…」

「ううん…千葉だって私を庇ってケガしたじゃない…」

 

俺は速水をしっかりと抱きしめた。

 

 

◇◇◇

 

 

〈中村莉桜視点〉

 

「あっ…!」

「…おーい、律」

「なんだよ、いいとこだったのに…」

 

千葉くんが凛香を抱きしめた瞬間、みんなのスマホ画面が律の『しばらくお待ち下さい』のイラストに切り替わった。

 

私たちは凛香が閉じ込められていた工場から100メートルくらい離れた森の茂みのなかで待機していた。

 

律がハッキングした監視カメラの映像と、千葉くんのスマホから送られてくる音声、それとイトナくんのドローンがずいぶん役に立った。

 

 

「くー!千葉のヤツ、ここぞとばかりに速水とイチャイチャしやがって!」

「こんなときでも褒めてやれないのか、岡島よ…」

 

「あーん、わたしも千葉くんに心配されたいいい!!」

「お、落ち着いて!?桃花ちゃん!」

 

「ヌルフフフ、皆さん実にゲスいですねえ」

「おやおや、ゲスいのはせんせーの専売特許でしょ?」

 

わたしがポンと殺せんせーの背中を叩くと、突然その顔が真っ赤に変色した。

 

「そうですねえ、ま、わたしはどうせ、エロ教師、スケベ教師、おまけに変態教師ですから」

 

「あ…」

「やべ…」

 

「ねえ皆さん…?」

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…。

 

 

「せ、せんせー…」

 

「全員今日から一週間、宿題をいつもの5倍にしまあああすうううううううっっ!!!!!」

 

 

「「「「「さ、サイテー…」」」」」

 

 

◇◇◇

 

 

「速水さん、これ痛くない?」

「はい、大丈夫です」

 

速水は園川さんに首の調子を看てもらっている。幸い、大したことはなさそうだ。

 

はー…よかった。

 

「浮羽さんのことは本当にごめんなさいね。私たちがちゃんとしてたらこんなことにならなかったのに…」

「い、いえ…」

 

「あとは私たちが引き受けるから、安心してね」

「…は、はい…」

 

 

園川さんの言う通り、それから二度と俺たちは浮羽に会うことはなかった。

 

後日、鵜飼さんに聞いた話では、E組での出来事はすべて記憶から消されて、新しい学校で楽しくやっているらしい。

 

 

 




明けましておめでとうございます。
旧年中はたくさんの方に読んでいただいて本当にありがとうございました。

今回でパートナーである速水さんの宿敵も片付いたことですし、もっともっと皆さんの期待に応えられるエロゲ主人公ぶりを千葉くんに発揮してもらいたいと考えております。

年度末にかけて更新が不定期になると思いますが、これからも応援のほど、何卒よろしくお願いいたします。
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