※この作品はR-18です。

もし千葉くんがエロゲの主人公だったら   作:miyakokat

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ポニーテールの時間

は、速水…、そ、その髪型!

 

ビッチ先生との放課後情事の翌日、登校した俺を待っていたのは、ふわふわしたいつもの髪を、キュッとまとめてふたつ括りにした速水だった。

 

「お…おはよう、千葉」

「お、おお…」

 

うぐぐ…なんてかわいいんだ!俺は心のなかでガッツポーズを決める。

 

「…き、昨日は突然練習をサボっちゃってごめんね。急に莉桜と買い物に行くことになって…」

「ああ…、そんなこと気にしなくていい」

 

俺自身はめちゃくちゃ気にしていたのだが、そんなことよりどうやら俺は速水に嫌われてないみたいだ。ふー…よかったよかった。

 

「その髪」

「あ、これ?最近暑くなってきたから…」

「よく似合ってる」

「そ、そう…?(うれしい…)」

 

「きゃああ…千葉くんて、ほんと紳士だね!」

「あんなこと言われたらキュンキュンだよ…」

 

…なにか聞こえたけど気にしないことにする。殺せんせーがニコニコしながら教室に入ってきた。さーて、今日も一日がんばろ。

 

 

*********************

 

〈矢田桃花視点〉

 

晴天の昼休み。

 

男子が野球部との対決を前に練習に励むなか、女子はほとんどが教室に残って、ビッチ先生の特別授業(要するに男子禁制の女子トーク)を受けている。

 

「…というわけで、ミラノの彼とはそれでおしまい」

「へえー!先生かっこいい!」

 

ワイワイと先生の話す恋愛話で盛り上がっているなか、パッと中村さんが手を挙げて質問をした。

 

「ねえ先生、今までで一番興奮した相手ってどんな人?話してよ!」

「…き、聴きたい?」

「うん聴きたい」

 

「そ、そうね…。そ、その…」

 

なぜかビッチ先生は言い淀んで顔を赤らめた。

 

「せんせー、どうしたの?」

「な、なんでもない…」

「そこまで言ったらちゃんと話してよ先生!」

 

詰めるなあ中村さん。ビッチ先生は何故か、はー…とため息をついて話し始めた。

 

「あ、あれは…に、日本に来てからのことだけど」

「え?最近のことじゃん、すご!」

「…ええ、まあね。それまではおとなしい子だなって印象だったのよ。それが実はイケメンだとわかって…」

「ほー?」

「普段はよく銃を扱うんだけど、それがわたしでも舌を巻くほど上手いのよね…」

「それでそれで?」

 

みんなもノリノリで相槌を打つ。

 

「ある日わたしからキスしたら、今度は自分からわたしの身体を求めてきて…」

「ヒュー!ヒュー!」

「やるなあ!エロ教師!」

 

「ちょっとだれよ、今エロ教師って言ったの!」

「続き続き!」

「それでね、そいつの目ぢからがとにかく凄いのよ…」

「へえー!ゴ○ゴ13みたい」

 

不破さん、例えが古いよ…。

 

「長い前髪の下からこうキリッと睨まれてね…、ああん!思い出しただけでゾクゾクしちゃう!」

 

ん…?前髪?イケメン?銃の名人?ま、まさか…?みんなが微妙にザワつき始めた。

 

中村さんがキョロキョロと辺りを見て、隣のメグに「凛香は?」と訊いている。凛香はたしかさっき殺せんせーに呼ばれて、次の授業の準備を手伝いに行ってるはずだけど…。

 

「そいつのキスがまた最高でね…。こう、舌を伸ばしてわたしの口のなかに入ってきて…」

 

「おっぱい触らせてあげたら、アソコがギンギンに勃ってて…それがまた見たことないほど立派なの…」

 

ゴクリ…。みんなが唾を飲む音が聞こえた。

 

 

「舌の先で亀頭を舐めてあげたらビクッて反応してね…」

 

ビッチ先生…手つきで形を表現してる…。奥田さんが首まで真っ赤になって顔を伏せた。

 

「そいつ、彼女いないくせに、ブラを外すの慣れてるのよね…」

 

 

((((((ち、千葉くん、彼女いない…!?ブラ外すの慣れてるの…!?))))))

 

「あんな立派なの、ほんとに入るか心配だったけど、それが気持ちいいとこにズンズン当たって、とにかく凄いのよ…!(うっとり)」

 

…みんな顔が真っ赤になってる。

中には内緒でスカートのなかに手を入れて、モゾモゾしてる子までいる。

 

「最後は後ろからガンガン突かれちゃって、さすがのわたしも昇天させられちゃったのよね…」

 

 

「「「「「「・・・ゴクリ」」」」」」

 

一同が妄想で頭がグルグルするなか、ガラッと前側の扉が開いた。

 

「…あ、あれ?み、みんなどうかしたの?」

 

り、凛香が教室に帰ってきた!

 

「い、いや?なんでもないよ?ねえ、メグ」

「そ、そうね、…あ、そろそろ授業はじまるんじゃない?」

「ほんとだ、はやく実習室に行かないと!」

 

「…あ、千葉くんたちが帰ってきた」

 

誰かの声でみんながサッと一斉に窓の外を見る。千葉くんは、磯貝くん前原くんと三人で肩を組んで嬉しそうに歩いてくる。

 

「はーあ…イケメントリオ…」

 

凛香がほんの少し顔をしかめたのを、わたしは見逃さなかった。

 

 

*********************

 

〈千葉龍之介視点〉

 

放課後になった。

 

残念ながら今日は、明日の球技大会に備えてみんなが早く帰ることになって、必然的に射撃練習もなくなってしまった。

 

帰り支度を整えた速水と目が合う。

 

「お先、千葉」

「ああ…」

 

ううう…残念無念。

 

「千葉くん。プリント、烏間先生に持っていっといたよ」

「おう、ありがとな」

 

今日の日直は俺と矢田さん。男子に人気でいつも明るい元気な女子だ。二人で手分けをして、俺は黒板、彼女は床掃除をすることになった。

 

殺せんせーはギリシャにタコ料理を食べに行ったし(共食い?)、烏間先生とビッチ先生は、先ほど浅野理事長に呼ばれて本校舎に向かった。

 

…というわけでこのボロ校舎にいるのは矢田さんと俺だけ。

 

「ふー…、これくらいでいいかな」

「お疲れさま、千葉くん」

「ああ、矢田さんも」

 

「ねえ千葉くん。お願いがあるんだけどいいかな?」

「ああ、なんでも言ってくれ」

「わたしね、数学で苦手なところがあって…少しだけ教えてほしいんだけど」

「なんだ、そんなことお安い御用だ」

「ありがとう!」

 

矢田さんがパッと笑顔になった。矢田さんは活発でスタイルもいいし、男子の人気が高いのも頷ける。

 

さっそく彼女は俺の左の席(奥田さんの席)に座ると、机同士をくっつけて、問題集のわからないところを訊いてきた。

 

「こことか…このあたり」

「ああ、それはね」

「うんうん」

 

う…ち、近い。俺の目の前に矢田さんの顔がきて、二の腕同士が密着している。おまけに鼻をくすぐるような、甘い匂いがしてくる。

 

「ここはどうすればいいの?」

「ああ、それはこの公式を使って…」

「なるほど…」

 

ち、ちょっと、さっきから矢田さんが俺の手を握っているんだけど…!

 

「どうかしたの?」

「ちょ、ちょっとだけ近くないですか?」

「え?」

 

矢田さんが上目遣いに大きな瞳で俺を見る。うッ…か、かわいいなあ…。おっと…いかんいかん。

 

「あ!ごめんね。すっかり夢中になっちゃって…」

 

矢田さんはスッと身体を離すと、長い脚を組んで、続きを質問してきた。

 

「次はこれ」

「ああ、これもさっきと同じで…」

 

ホッとした俺がなにげなく矢田さんに視線を走らせると、制服のスカートが捲れ上がって、白い太ももが丸見えになっている…。

 

ごくり…。え、エロいな…。

 

ハッ!い、いかん、いかん!

 

「ねえ、千葉くん…」

「は、はい…」

「もうひとつ、お願いがあるんだけど…いい?」

「な、なんですか」

「それはね…」

 

矢田さんは組んでいた脚を戻して椅子にもたれかかった。同級生のなかでも一際目立つ、豊かなバストにどうしても目が釘付けになる。

 

「…わたし、実はこのあいだから彼氏ができたんだよね」

「そ、そうなんだ…」

 

なんだそれ。興奮して損した。

 

「その彼氏に喜んでもらうために、先に千葉くんに実験台になってもらいたいことがあって…」

「へ?」

 

思わず、すっとんきょうな声が出た。

 

「千葉くん、今もし付き合っている人がいないんだったら…、わたしのわがままを叶えてもらえないかな…。あ、もちろんあくまでわたしの彼氏のためだから、ね…?」

「は、はあ…」

「だーかーら、これは二人の秘密ということで…お願い!」

 

う…かわいい…。

 

「ひ、秘密って、なにを…、あ…!」

 

や、矢田さん、パンツ見えてます。

ていうか、見せてますよね?それも思いきりぼくに。

 

今日はピンクか…。小さなリボンがかわいいな。てか、そんなはっきり俺に見せていいんですか…って、おい!

 

「ちょ、ちょっと、矢田さん?」

「ねえ千葉くん…、じゃあまずキスから練習ね?」

 

 

え…?

んぐ…んむ…。

 

気がつくと俺はポニーテールの同級生とキスをしていた。

 

俺は目の前で俺の唇をついばむ矢田さんの姿が、まるで時が止まったかのように現実感がなかった。

 

それでも彼女の柔らかな唇がツンツンと触れるたびに、なんだかくすぐったくて、背中の辺りがモゾモゾしてくる。

 

「んん…。千葉くん、気持ちいい?」

「…や、矢田さん…だ、だめだよ、こんなこと」

 

「何度も言うけど、これはただの練習だからね…?」

「し、しかし…」

「わたしに恥をかかせないで…龍之介くん…」

 

矢田さんが俺の背中にしっかりと腕を回して、もう一度キスをしてきた。も、もちろん胸が当たっている、というか、むにゅっと当たりまくってる!

 

ぬおわああああッッ!!!俺の理性が、や、ヤバいいいッッッ…!!!

 

 

*********************

 

〈三村航輝視点〉

 

 

「よう、三村」

 

旧校舎からの帰り道、速水と不破の三人で山道を降りると、バス停にかつての同級生、本校舎C組の槍本コウスケが立っていた。

 

「あ…久しぶりだね」

 

俺はなるべく顔色を変えずに返事をした。

 

「どうだ?あこがれのE組生活は?」

 

ち…嫌みなヤツだよな…。こういう手合いには無難なことを言うに限る。

 

「やっぱ、いろいろ大変だよ」

「だろうな。それよりちょっと…」

 

槍本は俺に肩を組むと、小声で囁いた。

 

「なあおまえ、速水と仲いいのか?」

「え…?」

「どうなんだ?」

「今日はたまたま一緒に帰っただけだよ」

「まあそうだろうな。…あいつ意外と胸あるし、ちょっとツンケンしてるけど、結構かわいいよな…」

 

何が言いたいんだ…?

 

…あ!俺は突然こいつのアダ名を思い出した。

 

 

「おっと、じゃあな三村。俺、速水と同じ方向だから」

 

バスが来た。

不破にバイバイして速水が乗り込むそのあとを、槍本(コードネーム:ヤリ捨てコースケ)がニヤニヤしながらついていく。

 

ヤバいな速水…。

 

「ねえ、さっきの男子、テニス部の?」

「ああ、槍本だよ…」

「どうかしたの?」

「いや…なんでもない」

 

不安げにバスを見送る俺に、例のアダ名を知らないのか、不破は少し不思議そうな顔をした。

 

 

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