石川家の前にクルマが停まったような音が聞こえた。離れの玄関を開けて覗いてみた。由紀江がタクシーから降りて歩いてくる姿が見えた。玲奈は安堵する。叔父に抱きつかれたことはショックだった。怖くてお風呂に入れなかった。入浴中は最も無防備だ。何らかの理由をこじつけてお風呂を覗いてくるかもしれない。叔母の帰宅を待っていたのだ。
玲奈はバスタオルと下着の替えを持って離れの間から本家に向かう。
勝手口の鍵を開けて本家に入った。
由紀江は食堂の椅子に腰掛けてサイダーを飲んでいた。
「遅くなりましたが、お風呂に入れてもらいます」
「あら、玲ちゃんどうしたの?きょうは遅いわね」
「なんだか疲れていて、うとうとしてしまいました」
「そうなの。まあ、ゆっくりとお風呂入れば」
玲奈は感謝を言葉に表して、お風呂場に向かった。
入浴タイムはリラックスできる時間だ。リラックスといえば、離れの六畳間を与えられているので、自室での時間も気が抜ける時間だった。
全身を丹念に洗ってから湯船に浸かる。気持ちいい。自分の乳房を眺めて、1㌢大きくなっていたんだとしみじみ思う。由紀江がメジャーで測ってくれたからわかったことだ。
湯船からあがってシャワーを浴びようとしたとき、ドアの装飾ガラスに影が映った。人間の影とは思えないほど、大きな影だった。震えが走る。咄嗟にタオルで恥毛を隠した。
影はふいに消えた。音もなく。
玲奈は、叔父のいたずらだと思った。
ひどい人だ。叔母が食堂にいるのに、なぜ?。乙女が入浴している場所に平気で踏み込んできた。許せない。
腹立たしさが湧き上がってくるなかで、玲奈はシャワーを浴びてお風呂場を出た。
からだを拭いて新しい下着を穿いた。ふと、異変に気づいた。お風呂に入るまで穿いていたベビーピンクのパンティが無くなっていた。脱いで脱衣籠に放り込んだのはまちがいないのに。
叔父の仕業ではないか?やはりイヤらしい人だったんだ。許せない。
玲奈は思考をフル回転させた。叔父が自分の部屋を出て、脱衣場に来るには、食堂の前を通らなければならない。食堂のドアはスライド式だ。さきほどドアは開いていて、食堂には叔母がいた。
叔母に聞いてみよう。タンクトップを着て、ジーンズに脚を通した玲奈は食堂にいった。
由紀江はいた。サイダーを飲みながらテレビを観ている。
「あのぅ。お風呂に入っているとき、脱衣場に誰かいる気配がしました」
「玲ちゃん。何を言ってるの。誰かが脱衣場にいったら、わかるわよ」
「そうですか……」
「湯船でうとうとして、夢を見たの?」
由紀江は呆れていた。ベビーピンクのパンティが持ちさられたことは言えなかった。言っても信じてもらえないと思ったからだ。
食堂の前からトボトボ歩きはじめた。
玲奈は恐怖を感じていた。叔父でないとすれば、誰なのだ?
からだ全体にふるえが走った。ふるえながらも無意識に洗濯室の前まできた。汚れ物を入れる籠にブラジャーとタンクトップを放り込もうとしたとき、驚愕した。無くなったはずのパンティがブラジャーの上にふわりと乗っていた。
こんなことって??
汚れ物の下着を籠に放り込んで、玲奈は離れの間に向かって駆け出した。
離れの間。玄関に来た。
鍵で施錠を解いているとき、天空から「マーラ」という声が降りてきた。男性のハスキーな声にも聞こえたが、人間の声ではないようにも感じた。
あわてて離れの間にからだを入れて、ドアを施錠した。
それからの日々。恐怖を感じるような異変は起こらなかった。
だが、7月中旬の夜、怖い夢を見た。
シースルーのネグリジェを着て仰向けに寝ている玲奈の脚はガバッと開かれていた。二匹の怪物に足首を持たれて開かされていたのだ。
やがて一匹にネグリジェ強引に捲られた。白いパンティが剥き出しになる。怪物は玲奈のパンティの生地越しに指を這わせる。
玲奈は快感に「ああ。ああ~~」と声を出して悶えた。
夢から覚めると真夜中だった。パジャマのズボンの下、ほんのり温かい感触。
起き上がってズボンを膝まで下ろして、パンティの股布に触れてみる。
そこは、ぐっしょりと濡れていた。
オマンコの中から零れた愛液だ。恥ずかしさに頬に頬が熱っぽい。こんなことは一度もなかったのに……。
オナニー経験のない自分がこんなに濡れるなんて……。
玲奈は手のひらを股布にあてがった。
クリトリスからオマンコ。女陰の敏感なところを愛撫する。
気持ちよさにとろけそうになっていった。
オナニーはわるいことじゃない。自分に言いきかせる玲奈であった。
次回も宜しくお願いします。