煩悩の化身マーラは石川弘義と一体になっていた。弘義の淫らな欲望がマーラを呼びよせたともいえる。弘義はマーラという怪物の魔力に心酔していた。弘義が願えば物体を移動させることができる。軽量な物に限られるのだが。たとえば、美少女が脱衣場で脱いだパンティなどはお手の物だ。マーラ自身も瞬間移動できる。玲奈の入浴中に脱衣場で下着を物色して持ち去ることなどわけもない。下着についてはマーラが創造した「収集臭い箱」に美少女のからだから湧き出た匂いだけを移して、返却すればよいのだから、楽なわけなのだ。
弘義と同化したマーラはこの一か月間、戸村玲奈の匂いを集めつづけた。汗の匂い、オシッコの匂い。そして、生理のときなどに恥部から排出されるオリモノの匂い。玲奈の香りはすべていとおしく思える。
どこか淋しげな瞳。しなやかな黒髪。誰にも触れられていない82㌢Dカップ。そしてこの頃、ほのあったかいラブジュースをこぼしはじめたオマンコ。玲奈。おまえのすべてを愛してやるよ。
8月上旬の月曜日。由紀江は明日から社員旅行に出かけるのだった。一泊二日で熱海方面だ。
「玲ちゃん、留守をお願いね」
玲奈は夏休みであったが、午前中は軟式テニスの練習がある。7月に部活を再開したのだ。部活が終わってから、石川家で家事をこなすことを誓った。
翌日。快晴であった。
昨日までの生理は終わり、爽快な気分になってテニスコートを駆け回った。
午後一時前に帰宅。自室でセーラー服を脱ぐ。そして、アイボリー色のサニタリー(生理用)ショーツの内側に手を入れて、羽根つきナプキンを外した。女性ならではの開放感を得る瞬間であった。そして、ミッキーマウスのTシャツにデニムジーンズという服装に着替えて、洗濯などの家事をはじめた。
午後4時に由紀江の娘、晴恵が帰宅。二人で買い物に出かけて、ハンバーグ用の挽き肉などを買った。
午後7時すぎに弘義が帰宅。ちょうどハンバーグとサラダと味噌汁が出来上がった時間だった。
弘義が食堂の椅子に座ったので、夕食を並べはじめた。
「あんた、ファスナー開いてるよ」
晴恵に指摘されてはっとした。ブラックジーンズの前部のファスナーが下まで開いていた。サニタリーショーツがのぞいていた。
恥ずかしい。
ファスナーをちゃんと閉めたはずなのに。
弘義はほくそ笑みを浮かべていた。
三人の食卓。前回三人で食事したときは弘義のお喋りが目立ったのに、今回は静かであった。黙々とビールを飲んで、美味そうにハンバーグを食べていた。
食事が終わり、あと片付けも完了。
晴恵→玲奈の順にお風呂に入った。
お風呂から上がり、白色に近いアイボリー色のパンティを穿いた。サイドのゴムの下部にレースがたっぷりあしらわれている下着だ。
午後10時すぎ。自室である離れの間に戻った。
細かいチューリップ柄が散りばめられたピンク色パジャマの上下に着替えた。本を読もうと思ったが疲れていた。生理が終わったので、オナニーをしたい欲求が芽生えてきていたが、いつも金曜か土曜の夜にしている。自慰行為は中毒性があるといわれている。頻繁にするのは怖い。
玲奈はまだオマンコに指を入れたことがなかった。ワレメの入り口やビラビラをそっと撫でて、最後は指先でクリトリスに優しい刺激を与える。そんな自慰行為だった。
今夜は眠ろう。
布団の上で目を閉じていたら、いつのまにか、眠りに落ちた。
真夜中。天使なのか赤ん坊なのかわからないが、ゆりかごに寝そべって、シュルシュルと揺られている夢を見ていた。
眠りの中で揺さぶられて目が覚めた。
真上に弘義の顔があった。
「どうして?」
叔父は顔を近づけてきた。玲奈は恐怖を感じて飛び起きようとした。だが、弘義は非常な素早さで、掛け布団を跳ねのけて、乙女のベッドに入ってきた。弘義はうつ伏せの姿勢で玲奈の胸の上に胸を重ねてきた。
「可愛い子だ。ああ、可愛い」
背中に腕をまわされた。抱きしめられる。
「いやっ」か細い声になった。
叔父の唇が頬にかすった。直感で唇を奪われると感じた。顔を捻って逃げた。
「堪らなく可愛い」
唇を求めてこなかった。胸の重みが軽くなった。
「いいことを教えてあげる」
チューリップのパジャマの前ボタンを上から外してきた。
「やめて!」
叔父の腕を叩いた。だが、ボタンを外す手は止まらない。
玲奈の左脚には体重が掛かっていない。
必死の思い。左のかかとで蹴った。何度も蹴った。
弘義は怯んだ。
飛び起きて、壁の方に逃げた。
「クソー!」
怒鳴り声を上げて、弘義は飛びかかってきた。その姿は人間ではなかった。真っ黒な顔の中に白い模様がある。人が腕と脚を広げたような模様。Xという字にも見えた。
玲奈はお姫様抱っこされた。
「マーラに乳房を見せてごらん」
怪物は言った。音声変換装置を通したような声であった。
次回も宜しくお願いします。