BLEACH⑤
「…素晴らしいよ、ネム」
「ありがとうございます、総隊長殿」
愛染元隊長の造反からしばらくたったある日、私は頼まれていたものを届けに総隊長殿のお屋敷に招かれていた。
私たちの目の前には総隊長殿に瓜二つの男性の肉体が横たえていて、総隊長殿はその出来栄えを確かめると私に笑みを向けてくださる。
この方の笑みを見つめるとなぜだか頬が熱くなり心拍数が上がる。私はあくまで十二番隊の副隊長として公的な立場に徹して、彼に変化を悟られぬよう跪き頭を下げる。
「外見的な出来栄えも精巧だが、それに加えて霊圧限定も厳重に設計されて、現世の魂魄に与える影響もこれなら抑えられる。本当に素晴らしいよ、ネム」
「……いえ、私は最終調整を施したまでで、それ以外は技術開発局の局員が……」
「それでも、だ。ネムが私のため、手をかけてくれたのが私は嬉しいんだ。ありがとう、ネム」
「っ……!も……、もったいないお言葉、です……」
傅く私に、総隊長殿は床に膝をつき、私の頬に手を添えて労ってくれる。触れられたところから下腹部が熱くなり、胸が高鳴る。抑えようとしても変化は止まってくれず、今まで感じたことのない自分の体の変化に戸惑いが隠せない。
総隊長殿がご覧になられたのは、総隊長殿直々に頼まれて開発した専用の義骸だ。
愛染は崩玉の力を完全なものとするため、空座町とそこにいる魂魄を供物とすべく侵攻してくる。
総隊長殿は来たるべき戦いに向け、決戦の地となりうる空座町の視察と、先の戦いで和解した朽木隊長に匹敵する実力者を有する旅禍、いや協力者との接触の二つを目的に、近いうちに現世へと降りられる。
そのために総隊長殿は私に、総隊長殿の底知れない霊圧による影響を防げる専用の義骸の作成を依頼した。
……本当は総隊長殿のために私自ら作成をしたかったが、私が主として動けば、総隊長殿へ興味を持っているマユリ様が義骸に手を加えるのが予想できたため、阿近殿へと依頼した。
マユリ様に隠し事をするなど、かつての私なら考えられなかった。それでも、総隊長殿のために私は生みの親に逆らってしまった。
幸い、マユリ様は先の戦いで手に入れた崩玉や死神と虚との境界についての研究に夢中で、阿近殿からいただいた完成品に私が最終調整を加えても気にされていなかった。そうして完成した義骸をこうして総隊長殿へと納めることができた。
「最終調整だけと言うけど私が現世で不便しないよう、ネムが心を込めて手掛けてくれたのが分かる」
「総…隊長…殿…」
「ネム……」
総隊長殿の澄んだ双眸が私を見つめ、捉えて離してくれない。その視線が、優しい声音が、匂いが、触れた手が、私を包み込んで虜にする。
私を見つめる総隊長のお顔がそっと近づき、吐息がかかるほどに互いの口が近づく。
「っ!だ、ダメです……っ!私の体には……!」
委ねてしまいそうになるのを何とか踏みとどまり、振り絞った声で拒絶して顔を背ける。私の体にはマユリ様が仕込んだ薬品や菌が把握しきれぬほどに仕込んである。
唇が重なり体液が触れ合えば、どのような目に合わせてしまうかわからない。たとえマユリ様に逆らうことになろうとも私は壁を作って拒絶をする。
「涅隊長が仕込んだ薬や菌ならこちらで無効化しておいた」
「えっ……あっ、ん…!」
「ん……」
総隊長殿の口からにわかには信じられない言葉が発される。あの人の、マユリ様が仕込んだものをすべて無効にしたと。あの人の恐ろしさは私が一番知っている。だからこそ、信じることはできなかった。
呆然とする私の隙を突き、総隊長はそっと私の唇を奪い、舌を口内へと擦り付ける。
「んっ……」
「んっ…く……、っ!!んん~~っ!!あんっ…!い、いけませんっ……!」
接触した所から性的な快感が広がり、頭が痺れる。今までに経験したことのない幸福感に包みこまれ、堕ちてしまいそうになる。
拒もうとする私の口内に総隊長殿の舌から温かい液体が口移しされ、その瞬間体内で霊圧が膨らみ出し、体が熱くなる。私は何とか総隊長殿を突き飛ばして引き離す。
総隊長殿はそれでも優しい笑みで私を見つめ、囁きかける。
「ネムは、私が信じられない?」
「………総隊長殿のことは信じていますし、……お、お慕いしています…!ですが……!」
「ネム」
「っ!!」
総隊長の声音が変わり、優しくそれでいて大きい霊圧に包み込まれていく。
「ネムは、私と涅隊長、どちらを信じている?」
「………総隊長……です……」
「……涅隊長の探求心にも困ったものだ。私のことを知りたがるのはいいが、こんなにも優しくて可愛らしい娘を悩ませてしまうのだから」
「ぁ……」
総隊長殿に包み込まれて頭が白む。温かく大きい手が私の髪を撫で、抱き寄せられる。
「涅隊長がネムに注いだ薬や菌は無効化した。あの義骸にこっそりと仕込んだものもだ」
「えっ…」
「涅隊長は興味がない振りをして、義骸にも仕込みをしていたんだよ。……もっとも私にはお見通しだけどね」
「ぁ……っ」
総隊長殿のお言葉に気づかされる。マユリ様がこの好機を逃すはずがない。私に知らせず義骸にも何かを仕込んだのだと。
(それを総隊長殿に渡すなんて私は……!!)
「大丈夫」
「え……?ぁ……」
私の体が総隊長殿にぎゅっと抱きしめられ、この方のぬくもりに包まれる。
(…総隊長の…匂い……とても、落ち着く…)
「ネムが私のために頑張ってくれたのはわかっている。…しかし、涅隊長にもそろそろ子離れしないとね…」
「総隊長殿……、ありがとう、ございます……」
「君は笑っている方が美しい。ネム。今の君は自由だ。ここにいるのは私だけで、父にも見られていない、……君の好きにしていい」
「……………本当によろしいのですか?」
総隊長殿は変わらぬ甘い声音で私に囁きかけてくる。委ねていいのか問う私に、総隊長は何も言わず、抱擁で返してくれる。
「総隊長殿……、ん……っ」
もう、踏みとどまることはできない。私は、私の心の思うまま、総隊長殿を抱き返し、私の方から唇を重ねる。
「んんっ……、ちゅ、ちゅく……っ、ん♥ あむっ…」
(あぁ……、総隊長と舌を絡め合ってる……、気持ちいい……)
「んっ、くちゅっ♥ れろっ、んっ…」
総隊長と唇が触れ合うだけで体が熱く火照り、浮かされるような快楽に包まれる。胸の奥から温かい感情が沸き上がり、もう歯止めが効かない。
私は自分から舌を入れ、総隊長を貪るように口内を蹂躙し、彼の唾液を啜る。彼の体液を接種するだけで体中に甘い快感が奔る。
くちゅ……
「ふぁ……っ♥」
総隊長殿の舌が侵入してきた私の舌を捕まえ、絡め取る。舌の粘膜が擦れ合い、頭が痺れる。
ちゅ、ぴちゃ……
「ぁ……、ふぁ……♥ あ、ん……」
いつの間にか、私の方が彼を求めていたはずなのに、総隊長殿に私の方が貪られ、舌を吸われて惚けさせられる。頭を抱きしめて逃げられなくされて、唾液を飲ませられて舌を擦り付け合わされて可愛がられる。私の身も心もこの方に染め上げられていくのが分かり、女としての幸せを感じる。
「ん……ぁん………」
「ん…、とても良い顔をしているよ、ネム……。綺麗だ……」
「……はい……」
彼に口腔を味わいつくされ解放される頃には、腰砕けになった私が愛おしく撫でられて
堕とされていた。
吸い込まれそうなほど深く慈愛に満ちた総隊長殿の瞳に捕らえられた私は、この方に愛されるためにマユリ様に産み出していただいたのだと実感する。
しゅる……
「ぁ……ん……」
彼の手が死覇装の帯をほどき、胸元を肌蹴させる。
彼の手が私の太ももを伝い、丈の短い裾から入り込んで下着の上から股に触れる。
親であるマユリ様や他の男性には感じない羞恥を覚えるのに、同時にこの方に見ていただきたい劣情が湧く。私は抵抗することなく身を委ね、着物を脱がされて肌をさらす。
「んっ…総隊長殿……、ん…」
「ネム、私に心を委ねるんだ」
「……はい♥ んっ……、あ、あんっ…」
総隊長殿に押し倒され、私は脱がされた着物を敷物に裸で天を仰ぐ。乳房を晒し、恥じらう私を総隊長殿は見下して優しい声音のまま私の下着を脱がせて秘所を露出させる。股も胸も露わにした私は優しい声に首を縦に振り、身を委ねる。
くちゅ…
「んっ……!あぁ…ん…」
「とても熱くて、柔らかい…」
「んんっ……、ふ、あぁ……っ♥」
総隊長殿の大きい掌が私の乳房を覆い、優しく捏ねまわす。細指が私の股間を広げ、膣壁に指の腹を擦り付けてほぐす。体の中から湧き上がる快楽に声を抑えきれずいやらしく啼いてしまう。
「あ、あぁ……、あぁん…っ♥」
「可愛い声だ。ネムのここはこんなにも熱くて、もうこんなにトロトロだ」
「くぅん…っ、総…隊長殿ぉ……、あん♪」
「気持ちいいんだね、ネム?私もだ。美しい君を我が物にできてとても興奮している……んっ」
「きゃ……んっ…♪」
総隊長殿の指が私の股を掻き回し、愛液のくぐもった音をわざと響かせて私に聞かせる。はしたなく膣分泌液を垂らす淫らな姿を突きつけられ、羞恥を覚えるのに、それ以上に気持ちよくて思考が溶ける。
笑みを浮かべて感じる私を見下す総隊長と目が合い、吸い込まれるようにその瞳に魅入り、愛おしさが増す。
身も心も完全に委ね切った私の乳房に、総隊長殿は顔を埋め、捏ねながら先端の突起へと吸い付く。総隊長殿の魅力に中てられて敏感になった私の乳首が甘噛みされ、胸を吸われる。
「ふ、あ……っ、あんっ…!ん……♪」
舌が乳輪をなぞり、歯が乳首の先を傷つけないよう優しく引っ搔く。揉まれて吸われた私の胸がやらしく波打ち、口からは甘い声が上がる。
胸をしゃぶり甘える総隊長殿が愛おしくて、私は優しく頭を抱きしめて髪を撫でる。
「やん…♪ ……ふふ」
抱かれて気をよくしてくださった総隊長殿の吸い付きが強まり、股に入った指は根元まで咥えこまれて私の中を解きほぐす。
「あっ♥ あんっ♪」
お部屋の中で、私の雌の声と、胸が吸われ愛液が泡立つ音が響き、たっぷりと時間をかけて愛撫される。視線を落とせば、総隊長殿の股間が盛り上がり、私を女として見て欲してくださっていることが分かり、嬉しさで感極まりそうになる。
「やんっ…!」
ほぐされ、ぐしょぐしょになった私の股から指が抜かれ、白く濁った糸を引く。
総隊長殿は胸から口を離し、ヒクついて男を求める私の性器に視線を向けると、嬉しそうな笑みを浮かべ、雄々しく反り返ったペニスを露出し、私に突き付ける。
「ネム…、君に私を刻み込みたい。君を、私だけのものに書き換えたいんだ」
「………はい、いらしてください…、ん…」
太く、硬い男性器を前に強く求められ、私は自分から股を開き、性器を指で広げて迎え入れる。口下手で、気の利いたことを言えない自分を悔しく思いながらも、「涅マユリの娘」ではなく「総隊長の女」へと変えていただくべく、恋慕の気持ちを込めた笑みで求める。
ぐちゅ……っ
「う、んんっ……!あんっ…」
「入れるよ、ネム…。私の女になった証を刻んであげよう」
「は、はいっ……!んっ、あ、あぁ……!!あんっ……!」
彼の硬く雄々しいモノがほぐれたはずの私の膣を押し広げ、中へと入ってくる。指だけでも汁が止まらないほどに気持ちがよかったのに、彼の男の象徴は圧迫感を持って私の中を満たしていく。
「あ、あぁぁぁぁっ♥」
ペニスが脈動してさらに雄々しく育ちながら、奥へ奥へと入っていき、私をよがらせる。彼のモノが私の中で動くたびに快楽と幸福感が押し寄せ、私を躾けてくださる。
ぐ…ちゅんっ♥
「ひうっ……♥」
「入ったよ、ネム…、可愛い蕩け顔だ」
「ぁ……ぅ……あぁぁ~~~♥」
総隊長殿のオチンポが奥まで届き、膣奥とペニスの先とが触れ合うだけで抗えない快感に襲われて達してしまう。
理性を削られ、本能にまみれた浅ましいよがり声を上げる私に総隊長殿は覆いかぶさり、腰を押さえつける。
「…動くよ」
…ぱちゅんっ
「あっ…!あぁっ!!やぁぁぁ……っ!!」
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
「あぁっあぁぁぁっ…!ああぁっ♥」
総隊長殿の手が私の腰を逃がすまいとしっかり掴み、腰を大きくゆすって私の膣奥に叩きつける。
突かれるたびに私の頭に火花が飛び、刻み込まれてしまう。
「あぁんっ、あんっ♥ そうたいちょぉ♪ あぁんっ♪」
私は彼にすがるようにしがみつき、脚を彼の腰に回して犯され続ける。
「あぁっ、膨らんでぇ…!あんっ!」
総隊長殿の測り知れない霊圧が快楽とともに私の膣内で荒れ狂い、私をめちゃくちゃにする。激しい往復で私の奥は突かれ、霊圧の熱で体の中から変えられてしまう。
耐えようのない激しい攻めに何度も何度も、数え切れないほど気をやって雌へとなり下がる。
「出すよ、受け止めて」
「はっ、はいっ……!あ、あぁつ……!あうっ」
激しい注挿の最中、総隊長殿は私の耳元で短く囁き、それだけで私はすべてを察し、受け入れる覚悟を決める。
「あっ、あぁんっ……、来るっ…!あ、あぁぁぁっ…!!」
………ドクンっ…!!
「っ……!!ひぁ、あ、あぁんっ!!」
ドクンっ、ドクっ…!
「ひっ、あぁああぁぁっ!!あぁっ、あぁんっ!!あ、あついっ!?ふぁぁぁぁっ♥」
熱い塊が霊圧とともに膣奥に流れ込んできて、私の体の中を暴れまわって灼き尽くす。処理しきれない快感が脳に押し寄せて獣のように啼くことしかできない。溶岩のように注ぎ込まれる精液と霊圧に変えられてしまっているのが分かる。
「あぁ……!あつい……!あんっ!!まだぁ……!」
「まだ、出るよ。すべて受け止めて」
「そん……、あぁぁぁ……♥」
見惚れるような優しい笑みを浮かべた総隊長殿から告げられた言葉に私は絶句し、雌の声を上げ続ける。
魂魄まで書き換えてしまう迸りに、やがて私は腕の中で気を失った。
――――――
―――
「ん……♥ あんっ……ふぁっ」
「気持ちよかったよ、ネム……」
甘い快楽と温もり、股から感じる違和感とともに私は目を覚まし瞼を持ち上げると、総隊長殿の腕に抱かれ、胸をまさぐられていた。
「総隊長…どの……ふぁっ♥」
総隊長殿は目覚めた私の耳元で優しく囁きかけ、私の乳首を捻る。刺激とともに快感が体を奔り、甘い声が溢れる。
行為を終えて気怠い体は彼の匂い、温もりに包まれて、囁きとともに彼に愛撫されて女としての悦びを教えられる。彼好みに染め上げてもらうのが嬉しくてたまらず、委ねてしまう。
「あん、んっ、……総隊長殿……お慕いしております……」
「私も愛しているよ、ネム」
胸に抱いていた想いを改めて伝え、総隊長殿のお触りに悦びの声を上げる。耳元での囁きが私の頭の中に入り込み、私を変えていく。
「ここは時間の流れも外とは違う。さあ、じっくりと愛しみ合おう」
「ん……は、はい……♪ あん…」
総隊長殿の手が強く私の乳房を握りつぶし、強い刺激とともに快感が押し寄せる。
その後、再び体が火照るまでじっくりと愛され、再び総隊長殿に組み敷かれた私は、何度も抱かれて精を注がれ、その度に彼の霊圧を受けとめて気をやった。
――――――
―――
「ふんっ!何か面白いものが見れるかと思えば、引き渡しは滞りなく終わったようだネ!」
「……申し訳ありません、マユリ様…」
研究室へと戻った私に背を向け、マユリ様はモニターを凝視して私を 責する。画面には、
「粘膜接触でもあれば、監視用の菌でも仕込めたものヲ……。まあ、いい。まずは、あの男よりも愛染と崩玉だヨ。義骸に仕込んだ菌で彼はいつでも観察できるからネ」
「………はい」
私は何も知らぬ顔で、破面へと興味の対象を切り替えたマユリ様に傅く。
マユリ様にはお伝えしない。私に仕込んだ菌はすでにマユリ様の手を離れ、総隊長殿と私の制御下にあることを。映像も偽りということも。
「用が済んだらとっとと下がり給え!!目障りだヨ!」
「……失礼いたしました、マユリ様」
上官であり父親でもあるマユリ様のことはお慕いしている。しかし、私はそれ以上に総隊長殿を愛してしまった。
(私は悪い娘です。父に内密に殿方と交際しています)
私はこれが親への『反抗期』というものかと理解し、あの方への想いを一層募らせて、まだ温もりが残る下腹部を撫でる。
「ふふ……、総隊長殿……、お慕いしております…」
彼を思うだけで疼く自分の体に心地よさを覚え、丈の短い死覇装から垂れ落ちぬよう気をつけ、私は女としての幸せを噛みしめた。
相談ですが、BLEACHの短編も5話目となりまだまだ続くことから、短編集ではなく別作品として投稿しなおすことを検討しています。
ご意見ありましたら、メッセージか活動報告をいただければ…。