猛海が1階の浴場に向かった後、エンタープライズ達は居間で寛いでいた。畳部屋では、綾波とラフィーがお絵描きを始め、伊勢は相変わらず居眠りしている。テーブルに6人分のお茶を用意する天城。傷の痛みがあっても表情や行動に出さない6人だが、猛海に触れられた傷を擦りながら座る。
「……さて、これからどうしたものか」
「…そうですね」
急な休みを与えられ、戸惑う6人。今まで、沢山の指揮官を護衛してきた彼女達。怪我の度合い等関係無く、指揮官を護衛してきた。それは、彼女達の中で当たり前の事で日常、そして、存在意義。
「…やはり、猛海は今までの指揮官達とは違うな」
「……」
無言になる6人。ほぼ同時に溜め息をつく。
「休みを与えられた以上、私達は何も出来ない」
「……休みはどう過ごせば良いのでしょう」
ぽつりと溢す天城に、他の5人が再び溜め息をついた。私的な理由で休日等、取った事が皆無の6人は、休日の過ごし方を知らない。しばらく、無言でお茶を啜る6人だったが、何やら1階が騒がしい。怪訝な表情になる。女性の声が、1階から2階へと続く階段に移り、そして、居間の前まで来た。
「さっさと来い。拙者の手を煩わせるな」
「…いゃ、だから」
声の主は、猛海と女性。居間の扉が勢い良く開く。唖然とする面々。居間に入ってきたのは、二人の女性とボクサーパンツ姿の猛海。
「おぉ!?これはエンタープライズ殿、それに天城、ベルファスト、ビスマルク殿達も」
垂れ耳の美女が明るく声を掛ける。
「…高雄さん、それに愛宕さん」
驚きの表情で天城が声を掛ける。エンタープライズ達も二人の事を知っているようだった。
「二人共、久しぶりだな」
「…元気そうで何よりだ」
「あら、天城さん達はお怪我をされてるようですね」
「ああ、つい先程まで侵略者達とな」
もう一人の獣耳の美女が話す。それに答えるビスマルク。女性達の会話は弾む。
「それで?いつこちらに?」
キュラソーが問う。その問いに、二人は何故か照れていた。
「…いゃ、お恥ずかしい。実は綾波とラフィー四人で援護に向かう予定だったんだが」
「思いの外、召喚に時間が掛かってしまって、出遅れたの。それに」
「ああ、二人共方向音痴だったか」
「……面目ない」
高雄と愛宕が申し訳無さそうに話す。クスクスと笑う面々。畳部屋から、のそのそと伊勢が出てくる。
「……お!?高雄じゃん、久しぶりだな!」
「伊勢殿!」
伊勢と高雄は顔を見合わせると、がっちりと手を組んだ。その勢いのまま、腕相撲が始まり、伊勢が勝つ。
「おっしゃ!今回はあたしの勝ち!」
「…くっ!負けた…」
その状況を猛海は呆然と見ていたが、軽く咳払い。
「…盛り上がってる所、悪いんだが」
「……」
「俺、行って良いか?風呂に入りたい」
その言葉で、先程まで笑顔だった高雄が猛海に詰め寄る。そして。
「エンタープライズ殿、覗き魔を連れてきた」
真剣に言う高雄。高雄の言葉に、その場にいた面々は盛大な溜め息をつく。
「…高雄さん、それ本気で言っていますか?」
「…何が?」
天城の問いに、キョトンとする高雄。天城は椅子から立ち上がり、猛海の側に立つ。
「高雄さん、この方が私達の指揮官様です」
「……」
沈黙する高雄。その後ろでは愛宕が微笑んでいる。
「高雄、やっぱり気付いていなかったのね」
「…はっ!?おま…愛宕、知っていたのか!?」
「当たり前じゃない。キューブの時からずっと側にいたしでしょ?」
「……」
「まぁ、大方予想はつくが」
呆れ顔のエンタープライズ達。高雄は顔を真っ赤に染め、猛海の目の前で土下座した。
「…大変、申し訳ありませんでした!拙者、どうお詫びをすれば」
「いやいや、俺は気にしてないから」
「いいえ、そういう訳には」
床に額を擦り付け、表情は窺えないが、声は少し震えている。急に高雄は身体を起こし、短刀を出すと自らの腹に当てた。
「指揮官殿に対する無礼、死んでお詫びします」
「…だから、待て待て!」
猛海は素早い動きで、短刀を奪い取った。手の平を切り、血が出ている猛海。その様子を震えるように高雄は見つめた。
「高雄だっけ?さっきも言ったけど、俺は気にしてないから、お前も気にするな」
「…しかし」
「良いな?」
「……はぃ、指揮官殿の命に従います」
ようやく大人しくなり、猛海は溜め息を一つ。天城が猛海の手に触れた。
「…猛海様、お風呂ご一緒します」
「…いゃいや、これくらい支障はないし、それに天城も怪我しているだろ?」
天城が身体を寄せる。みんなに見えない位置に動き、ボクサーパンツの上から、猛海の肉棒を撫で上げた。生唾を飲み込む猛海。天城は上目遣いに微笑んだ。
「でしたら、流し合いっこしましょ」
「私達もご一緒します」
ベルファストとキュラソーが反応。素早く立ち上がり、猛海に近付く。
「……分かった」
「なら、私もご一緒しても宜しいですか?」
「…えっ?」
愛宕の言葉に、猛海が目を丸くする。
「愛宕で良いんだよな?」
「はい」
「さっき入ってたろ?」
「私も入り直そうと思っていましたので」
笑顔を崩さない愛宕。感情が読めない。猛海は何か言おうとするが、言葉が出ない。
「さあ、行きましょ」
猛海の腕を引き、天城達は居間を出ていった。
それから三時間が経過。艶々の肌で色気駄々漏れの天城達四人。それに対して、少しくたびれている猛海が居間に戻ってくる。エンタープライズ達は何とも言えない表情。
「とても良い湯でしたわ」
愛宕が微笑む。天城達も満足そうに微笑んだ。一方の猛海は、小さく溜め息をつくと。
「俺、ちょっと出掛けてくる」
「どちらまで?」
「小野先生の所、武具の整備」
「……分かりました。お気を付けて」
「暗くなる前に戻ってくるから」
猛海の言葉に、その場にいた面々は、複雑な表情。猛海がいなくなると、もう何度目か分からない溜め息をついた。
「それにしても、猛海様素敵でしたわ」
「そうですね。愛宕さんにも優しくされた猛海様、素敵です」
何の前触れもなく、天城と愛宕が話し出す。
「……愛宕さん、本当に初めてですか?」
「初めてですよ」
ベルファストの問いに、愛宕は頷く。
「初めてにしては激しかったようですけど」
「うふふ、私より天城さんと猛海様の交わりの方がとても凄かったですよ」
キュラソーの言葉に、愛宕が微笑み天城を見る。愛宕の視線で天城が顔を真っ赤に染めた。
「天城さん、あんな風に啼くんですね。とても可愛らしかったです」
「もう、愛宕さん。あまりからかわないで下さい」
少し不貞腐れた天城。四人の会話に、エンタープライズ達は口をパクパクしている。
「どうされました?」
愛宕がエンタープライズ達に問う。問われた方のエンタープライズ達は、頬を染めて、小さく咳払い。
「…え…と、その」
「……天城達は、その猛海と」
しどろもどろになるエンタープライズとビスマルク。頭から蒸気が見えそうだ。
「エンタープライズさん達は、まだ『猛海様に抱かれていない』という事ですか?」
愛宕の発言に、無言の二人。カーリューも無言で視線を反らす。
「エンタープライズさん、猛海様の事好きですよね?ビスマルクさん、カーリューさんも」
「…勿論だ」
「…ぅむ」
「……はぃ」
恥ずかしさから、歯切れの悪い返答。
「でしたら、何を躊躇しているのですか?」
「…いゃ、心の準備が」
「……右に同じく」
「私も同じく」
「その…初めては痛いと聞くし」
エンタープライズの言葉に、愛宕は小さく溜め息をつく。
「私も痛かったですよ」
「…えっ?そんな感じには見えませんでしたよ」
「猛海様、とても優しくしてくれましたから、思ったより痛くなかったんです」
ベルファストの言葉に、愛宕は答えた。
「痛みより猛海様に抱いてもらえる嬉しさの方が強くて、あまり痛みを感じなかったから」
「それなら分かります。私もそうでした」
愛宕の発言に、キュラソーが賛同した。四人は同じ気持ちだったのが嬉しく、微笑み合う。
「どうしましょう」
「……?」
愛宕の言葉に、女性6人の視線が集まる。
「猛海様の事を考えたら、身体が疼いて」
顔を真っ赤に染め、身体を震わせる愛宕。その様子を見て、天城達3人も同じようになり、それをエンタープライズ達3人は、顔だけでなく、全身真っ赤に染めながら見つめるしかなかった。
気付く人は気付いていると思う。自分が天城推しだという事に。ちなみに、大体出てくる彼女達は、自分の嫁が大半です。
追記、お風呂場での濡れ場、書こうか悩み中。書いた方が宜しいですかね?誰か意見をお願いします。