※この作品はR-18です。

カーんスト99なら強いよね?   作:チョロォーク

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草は草るほどあるさ

「………怖かった……」

 

ケイゴは、解体室で呟く。

 

「……怒られちゃった……そうだよなぁ……受付嬢さん達は、忙しいのに……はぁ……」

 

ケイゴは、誰もいない解体室の端で、袋と本を置く。

 

「怒られると、息苦しくなる……女性の時は尚更……」

 

俺は陰キャラと言われるものだろう……居てもいなくてもいいタイプ。だから、怒られる事があまりなかった……何もしないし、悪いこともあまりしないからだ……だからだろう……怒られるとすぐ泣きそうになってしまう……怒られてばっかなのに仕事場では……

 

「……はぁ……今朝と今で、2人の女性に悪いことしてしまった……俺は最低野郎だ……」

 

ケイゴは、ローブを優しく置き、袋を取る。

 

「…………ネガティブになるな……解体室だって長居してたらまた怒られると思うし……」

 

ケイゴは、草の詰まった袋を裏返し中身を全部出す。

 

「……この量をやるのは、嫌だよなぁ……それをやらせようとしてたのか俺は……ひどいやろーだぜ……」

 

怒られたからなのか、ずっと自分を蔑む。

 

「…………じゃあ、やりますか……薬草はどれかな〜、本、本〜」

 

ケイゴは、本を取り出してからペラペラめくる。

 

「………………」

 

……………うん! 読めん♪

 

「……そうじゃん! 俺って、字が読めないんじゃん! 今まで忘れてたよ! 馬鹿じゃん!」

 

俺は、逆に笑ってしまう……こんなん、無理だ……

 

「へへ……字が読めませんよ? これどうすんのよ……」

 

ケイゴは、本をペラペラめくりながら、山積みになった草の中に同じ種類があるか探す。

 

「……これは…….お! あった……似た感じだ……絵で判断できるかな……」

 

草の見た目が似てるようなページの中で、薬草ポイ感じの絵がないか探す……

 

「……これは、人が草を食べて……人が倒れてる奴が書かれてる……毒か?」

 

そう判断した俺は、似たやつを分ける……これに15分か20分くらいかかった……辛!

 

「…………字が読めたらいいのに……異世界転移って大体さ? 字が読めるじゃん……なんで読めんの?」

 

そう言いながら、同じようにしながら選別していくケイゴだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは、受付嬢達の休憩室

 

 

 

「お疲れ様〜……今日も大変だったわ〜」

 

鬼隣さんが言う。

 

「……おつかれ〜先輩も上がりですか?」

 

ギャルっぽいさんが言う。

 

「まぁね……もう人も来ないし……来ても追い返すけどね♪」

 

「……さすが先輩っすね。私じゃできませんすよ」

 

「私以外にする人いたらギルマスくらいでしょ?」

 

「……そうっすね……でもギルマスは凄く良い人ですよね? この緑のノートのおかげで嫌な冒険者を成敗してくれるんすから」

 

「……まぁね〜、ここのギルドだけにギルマス本人が無償でしてることだし……」

 

すると……休憩室の入り口から、受付嬢ちゃんが入って来た。

 

「……あ、お疲れ様〜今日は早いのね?」

 

「……お疲れっす」

 

「お疲れ様です。子供達の夕飯作らなきゃ……」

 

「……そう、いつも大変よね〜アンタは」

 

「……お母さんみたいっすね」

 

「……そうかしら……でも、あの子達の母親のようになれたら良いかも」

 

受付嬢ちゃんは、優しく笑う。

 

「「か、かわいい」」

 

「え? か、かわいい? 私が?」

 

「そうっすよ! めっちゃ可愛かったっす!」

 

「うんうん! やっぱアンタのその笑顔は最高だと思うわ」

 

「そんなことないよ! 2人の方が可愛いもん!」

 

「「……もん頂きました〜♪」」

 

「あっ! 2人でおちょくるのやめてよ〜」

 

受付嬢ちゃんは、プイッと顔を横にしてしまう。

 

「ごめんごめんって、アンタ可愛いんだもん……」

 

「本当っす、子供達の話する時の笑顔は最高っすもん」

 

「…………」

 

受付嬢ちゃんは、そのまま帰る準備をする。

 

「……あ〜あ〜無視モードだ……これはしばらくダメね」

 

「……そうっすね……あ! 先輩先輩!」

 

「ん? どうしたの?」

 

「今日、変わってもらってすいませんっす!」

 

「あ〜……本当よ! デブやだから私に毎回押し付けてさ? 私だって嫌なのよ?」

 

「デブって気色悪くないっすか? 私の体、舐め回すように見て来ますし! 臭いし!

 

……おまけに今日来たの泥が顎に着いてたんすよ? 無理っす!」

 

ギャルっぽいさんは、本当に嫌がるように肩を抱く。

 

「……前も付いてなかったかしらあれ……泥人形の殴られた後よねあれ……ねぇ? どう思う?」

 

鬼隣さんは、さっきからチラチラと見てくる受付嬢ちゃんに言う。

 

「えっ! わ、私もわからないもん……」

 

「「しゃべった♪」」

 

「もん先輩! あれ、もん先輩の受付に来てたっすよね? 私の所に来られるの嫌なんでお願いします!」

 

「……もん先輩はやめてって言ってるじゃない……はぁ……でも……ケイゴさんは、自分から、そっちに行ったんなら、私は何もできないわよ……」

 

「そこをなんとか! 私、仕事できないっす!」

 

ギャルっぽいさんが、手を合わせ拝むように頼む。

 

「…………わ、わかった……やってみる」

 

受付嬢ちゃんは、渋々……緊張した面持ちで言った。

 

「……ふ〜ん、アンタ男嫌いなんでしょ? 大丈夫なの?」

 

「……大丈夫だと……思う……ケイゴさん……怖いって感じじゃないんです……よくわかんないけど……」

 

「………なら良いけどさ……私もああ言うタイプ嫌だから、アンタに任せた! 私は帰ろ〜またね♪」

 

「……ありがとうございますっす! 今度何か奢るんで! あっ! 私も一緒に帰りたいっす。ではお疲れ様でした!」

 

「…………」

 

受付嬢ちゃんは、2人が帰った後、解体室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……わかんね〜読めないとこんなに辛いなんて……」

 

ケイゴは、本を睨んで見ていた。

 

「まだ山が山だよ! 全然終わる気がしねー! なんだよ、この草食べた絵の後の体が光ってらみたいな描写は! 回復したってことか?」

 

ケイゴは、全然進まないイライラと、早く終わらせないと迷惑がかかるという思いが合わさり投げやりになり始めていた。

 

「ファンタジー系の小説ならさ? サクサク見つけて大儲けしてたじゃん! 見てわかってたの? 主人公達は……チートじゃんそれ! 俺も頭良かったらなぁ……はぁ……」

 

「……それは、魔力ソウネですね……ケイゴさん……」

 

「へ〜これって、魔力ソウネデスネって言うんですか……名前長いですね……」

 

「……いや、魔力ソウネって言います……」

 

「あ〜魔力ソウネですか……ほうほう…………

 

……って? え?」

 

ケイゴは、恐る恐る振り返る……居たんですかぁ……

 

そこには受付嬢ちゃんが、立って居た。

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