※この作品はR-18です。

カーんスト99なら強いよね?   作:チョロォーク

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現実を知る

 

「…………」

 

俺は今、解体室の端……さっきまでいた場所にいる。

 

「…………俺の反対の奥に袋が20袋ぐらい置いてある……何が入ってるんだろう……」

 

ケイゴの反対の奥に、パンパンの袋が20袋くらい置いてあり、大きさは俺の袋がパンパンの時と同じかそれ以上くらいだ。

 

「……解体室は寒いな……」

 

ニューケイゴは、寒さに弱いようだ……

 

「……へへ」

 

 

 

……私の……受付に来た方が……オススメです……よ?

 

 

「……ヤバくね?……もう……へへ」

 

ケイゴは、解体室の端の壁に寄りかかり座禅の状態でフードを被りニヤニヤしている……

 

「……ギャルッポイ人もいたけど……受付嬢ちゃんの受付がいい……」

 

ケイゴは、ニヤニヤする……ブスキモさパワーアップ!

 

「……ケイゴさん?」

 

「……かわい……っはい!」

 

「……かわい? どうしたんですか?」

 

声のする方を見ると、受付嬢ちゃんはこちらを見て立っていた…….相変わらず少し遠い……

 

「……あっ、いや! 何でもないです……」

 

「……そうですか? 終わりましたので……換タプしましょう」

 

「……はい……お願いします」

 

俺は、その場を立つ。

 

「……結構な額になると思いますよ? 魔力ソウネが61本もあるので……毒ソウネは……1つ2銅タプです」

 

「……毒ソウネは2銅タプか……なかなかじゃないか? 47本 × 2だから……94銅タプか……串焼きめっちゃ食える……」

 

「……そ、そうですね……

 

……やっぱり太ってる人は、食べ物で例えちゃうのかな?……ふふ」

 

ん? 受付嬢ちゃん、笑ってね? 何でだろう……かわいい

 

「……えっと……薬ソウネは1つ5銅タプです」

 

「……22本だから……えっと……」

 

「……110銅タプですね」

 

「……あ、110か……」

 

計算も早いな……かっけー

 

「……魔力ソウネは、1つ8銅タプですので……488銅タプです」

 

受付嬢ちゃんは、サラッと言う。

 

受付嬢ちゃん……ドヤァってなったなぁ……前も見たけど……か、かわいいよ〜

 

「合計で……488と110と94で……692銅タプです」

 

「……おぉ……すげぇ……そ、そんなにもらえるなんて……」

 

「……そうですね……薬ソウネなどは、選別が大変なので……集める人が少ないんですよ……」

 

「……なるほど……」

 

……まぁ……薬ソウネと毒ソウネは素人に選別するのは無理だろうな……一生、俺無理な気がするけど……だって俺だぜ?

 

「……そ、そのぉ〜……ケイゴさん?」

 

受付嬢ちゃんは、凄く申し訳なさそうに言う。

 

「……どうかしたんですか?」

 

「……冒険者じゃない方は……その……」

 

「……あっ! ……半額か……」

 

忘れてたぜ……692銅タプ……半分って何だ?

 

「……そ、それともう1つあるんです……」

 

「……え? ……もう一つ?」

 

おいおい……な、何があるんだ……

 

「……私が手伝ってしまったり……代わりにやる事になると……そ、その……」

 

受付嬢ちゃんは、怯えたように言う。

 

「……人件費……ですか?」

 

「……は、はい……ご、ごめんなさい!」

 

「…………」

 

受付嬢ちゃんは、ビクビク震えていた……何故そんな怖がる必要があるのか……

 

「……どのくらいなのでしょうか?」

 

「……え、えっと……150銅タプです……」

 

「……なかなかですね……」

 

「…………」

 

受付嬢ちゃんは、ビクビクしながらこちらをチラチラと見る……本を抱えているので、強く抱きしめていた。

 

「……692 ÷ 2 −150……何銅タプですかね?」

 

「……え、えっと……196銅タプです……」

 

俺は、選別された雑草を袋に詰めて、薬ソウネなどを抱える。

 

「……換タプしましょう……お手伝いしていただきありがとうございます」

 

「……え?」

 

受付嬢ちゃんは、驚いた顔でこちらを見る。

 

「……自分の取り分は196銅タプですよね?」

 

「……は、はい……」

 

「……ではそれでお願いします」

 

「……い、いいんですか?」

 

受付嬢ちゃんは、じっと俺を見て言う……コミュ障っす……

 

俺は、目を逸らしながら……

 

「……えっと……ほとんど……自分何も出来なかったので……あなたの取り分が少ないって事ですか?」

 

「……あ! いや! そう言うことでは……なくて……」

 

「……ならこのままでいいですかね……」

 

「……あ……えっと……はい……」

 

受付嬢ちゃんは、何か言いたそうにしながらも、諦めたように言う。

 

「…………」

 

……ほとんどが消えたな……690くらいから196だぜ? でも、タプ無しよりマシだろ……

 

……冒険者に早くなれって事なんだよな?

 

「…………」

 

「…………」

 

受付嬢ちゃんが……本を抱えながら固まってしまった……なんか変なこと言ったか?

 

……また……やっちまったのか……

 

「……ケイゴさん……では、受付の方に行きましょう……他の受付の方に渡してきてください……換タプしてくれると思うので……私はもう……帰らないと……」

 

「……あ、すいませんでした……長い時間引き止めてしまって……本当に助かりました……ありがとうございます」

 

「……い、いえ……私こそ……で、では……お先に失礼します……」

 

「……はい……お疲れ様でした!」

 

受付嬢ちゃんは、本を抱えてそのまま解体室を出て行った……なんか元気なくなったよな途中から……俺は何をしたんだー

 

「…………」

 

ケイゴはその後、受付嬢ちゃんの受付に行き、別の人が変わっていたので、その人に草を渡して、196銅タプをもらってからギルドを出る。

 

「……ここに来てしまった……」

 

ケイゴはいつもの場所に来ていた。

 

「……タプあるし宿に泊まろうと思ってたけど……勿体無いし……ここでいっか」

 

ケイゴは、その場で荷物を置き、いつもの位置に座る。

 

「……よし……分けるか……」

 

ケイゴは、タプの入った袋を取り出した。

 

「……196銅タプか……3で割ると?……65.3か……」

 

ケイゴは、地面に数式を書き、解いた。

 

「……これは……あの子の分……どうやって渡すかだが……後で考えるか……

 

そして……これが……門番ちゃんの分……本人に直接言ったもんな……門番ちゃんは分かってないと思うけどさ……へへ」

 

「……はぁ……門番ちゃんとレンさん……」

 

ケイゴは、夕日で見た二人の影が重なるところを思い出した……

 

「……くっ……押しつぶされそうだぜ……でも……恩は……返す!」

 

「……虐待されていた子は……俺家なしだし……ホームレスだし……まだ……あいつの元にいた方が……いいのかなぁ……このタプは渡さなきゃ……」

 

ケイゴはズボンにその子用のタプを入れる。

 

俺の分と門番ちゃんの分は……袋に入れた。

 

「……めんどくさいけど……雑草は捨ててくるか……邪魔だし」

 

「……よっこいしょっと」

 

俺は、ローブを左脇に持ち、右肩に雑草の入った袋を担ぎ立つ。

 

「…………この袋便利だよな……大きいしポケットいっぱいついてて……」

 

ケイゴは、歩き出し近くに捨てられそうな場所を探しに行く。

 

「……人が少なくなって来たな……夜だしな……」

 

人通りは……ほとんどというより俺しかいない……こ、こわい……

 

「…………」

 

道の通りは明かりが付いている……白いフワフワが柱の先にフワフワと飛んでいる……かわいいな

 

「……フワフワ♪ 白〜白〜フワフワ♪」

 

変な歌を歌う。

 

「……俺も使えるって言ってたな……受付嬢ちゃん……使って見るか……[ ヒカ……」

 

ドンッ!

 

「うわぁーー」

 

「……ごめんなさい!」

 

俺が魔法を唱えようとした時、後ろから人とぶつかった……ガチびくった! 死ぬかと思ったよ!

 

「……こちらこそごめんなさい」

 

ぶつかった人は少女の声で、もう走って去ろうとしていた……え? あの子は……虐待されていた少女!

 

「…………あっ! ちょっと待って!」

 

「……ごめんなさーい!」

 

「……ちょ……はや! 少女なのに……はや!」

 

「…………」

 

俺は彼女を追いかけようと走ったが……速すぎてもう見えなくなった……俺遅すぎ……

 

「……タプ渡したかったのに……ん?」

 

俺は、彼女の為に分けといたタプの入っているポケットを探るが……

 

「……入ってない……タプ……さっきまで確実に入れといたはず……」

 

「……流石に俺でも……こんなすぐ無くすか?」

 

ケイゴは、その場で止まり思考する。

 

……俺は……ポケットに入れていた……歩いてる時足に当たるし分かる……あの子とぶつかる前は確実に持っていた……

 

「……あのスカートの乱れた走り……どこかで……いい脚していた……あっ!」

 

俺は前にも……ぶつかったことがある……500銅タプを失う前に……女の子とぶつかった……

 

「…………彼女を虐待していた男がそれっぽいこと言ってなかったか?」

 

 

確か……500銅タプのようにスって来いって彼女に言っていたような……

 

「……と、するとだ……彼女は昨日スっていなかったのは……俺が居なかったからとか?」

 

「…………ここら辺で前もぶつかったよな……」

 

「……俺狙い? ……いやぁ〜流石にそれは……無いよな?」

 

「……でも……俺は……良いことを思いついてしまったよ♪」

 

ケイゴは、凄くニヤける……ブスキモさパワーアップアップ!

 

ケイゴは、袋の中に入れたタプを見る……入っていた……

 

「……彼女はポケットからスルのか……ふ、ふふ……面白いじゃねーか♪」

 

「……タプを渡さなくてもいいんだよ……そう……彼女に……

 

……スらせる!」

 

ケイゴは、ニタッと笑う。

 

「……スリちゃん……俺はタプを稼ぐから……存分に!

 

……スルがいい♪」

 

ケイゴは、適当な場所に雑草を捨て上機嫌にいつもの場所で眠る。

 

「……少しでもタプをあげられるように、宿は諦めよう……」

 

ケイゴは、ブルブル震えながらもニタニタと笑いその日は眠った。

 

 

 

 

 

「……65銅タプ……少ない……けど……これで帰れる……」

 

ケイゴが去っていった家の角で少女が呟いた。

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