※この作品はR-18です。

カーんスト99なら強いよね?   作:チョロォーク

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門番は…守りたい人がいる

 

「……あ、そ、その〜」

 

「……あの子の言っていた事が本当なら……

 

……泥人形に負けたって事だけど……会ってないって言ったわよね?……どう言う事?」

 

俺は今……門番ちゃん様に怒られている……

 

「あ、いや……えっと……」

 

「…………」

 

門番ちゃんは、無言で俺をジッと見つめてくる……こ、こわい……心臓が……破裂しそう……

 

「……ど……泥人形に……会いました……」

 

「……あなたは、泥人形に会ってないって言ったわ……泥人形に会ったのに嘘ついた理由を聞いてるのよ?……今、そんな事聞いてない……」

 

「……すいません……」

 

……門番ちゃん……ガチで怒ってる……やばい……泣きそう……もう……全部言う方がいいよな……俺のプライドなんて元からないようなものだし……だって俺だぜ?

 

「……だ、誰にでも勝てるモンスターに……ボロボロに負けちゃって……知られたくなかったんです……」

 

「……そう……分かった……負けたことが、恥ずかしいから言わなかった……と」

 

門番ちゃんは、無表情のままそう言う。

 

「……はい……」

 

俺は、泣きそうな心を奮い立たせ、なんとか返事する……

 

「……おいおい……どうしたんだ? なんで怒ってんの?」

 

そこに、レンさんが登場……これで少しは……

 

「……レン君……少し黙ってて……大事な話をしてるの……」

 

門番ちゃんは、レンさんに振り向きそう言った。

 

「……はい! 分かりました!

 

……ガチで怒った時だ……ドンマイ……」

 

レンさんは、門番ちゃんに言われると……俺に親指を立ててニヤッと笑うと元の位置に戻る……少しも何もならなかった……

 

「……ケイゴ……私とした約束覚えてるわよね……負けそうになったら、逃げるって……戦いはね?

 

……負けてからじゃ遅いの……後は、殺されるか……酷いことをされるかなの……あなたはその事を理解していない……戦いを舐めてるわ」

 

「…………」

 

……戦いを……舐めてるか……そうなのかもな……俺は、魔導士になれたから勝てると思ってた……でも現実は……魔法を使えず負けた……

 

「……あの子に助けてもらったんでしょ? ……ケイゴの事だから……泥人形は、例え誰もが簡単に倒せるからと言って……モンスターなのよ?」

 

門番ちゃんは、悲しそうな目で俺を見つめてくる……うっ

 

「……ケイゴ……体に何か異常が無い?」

 

「……えっ? 異常ですか? ……う〜ん……少し身体が重い?……いや……元から重いから……え〜と……」

 

「……気づきなさいよ……あなたは今、泥人形が持ってる状態異常を付けられているのよ?」

 

「……え? ロ……泥人形って、状態異常攻撃もしてくるんですか?」

 

「……そんぐらい知ってないと……泥人形は、泥って言う状態異常を持っているの、速さを下げる異常攻撃で……

 

例えば、速度が5000の人が泥になると、4000 になり…… 5999 の人がなると 5000 になる……一番前の数字以外 0 にされると言う感じかしら……速度が速ければ速いほど嫌がられる状態異常よ?」

 

「…………」

 

……なんとな〜く分かった……じぁ……俺のステータスは、速度999だから……900になってるって事?

 

 

速度 900

 

運 999

 

 

状態異常 泥 速度低下

 

 

……本当だ……俺が気絶してるうちに付けやがったな……クソ! ロッパーめ!

 

……てか……なんで例えが 5000 なの? 500 ならわかるけど……

 

「分かった? ケイゴの速度は、元が少ないから……あまり感じないかもしれないけど……」

 

「……少し身体が重いかもしれません……ローブが水を吸っているからなんだと思うんですけど……」

 

「……なら……脱げばいいじゃない……ローブ」

 

「……あ、ああ〜そ、そうですね……」

 

……考えてなかったぜ……脱げばいいんじゃん!

 

俺は、その場でローブを脱いだ……中までビショビショだよ……

 

「……はぁ〜……ケイゴって……まったく……」

 

門番ちゃんは、呆れるように言う……本当すいません……

 

「……でも……あの時の、約束は守ってくれた……」

 

門番ちゃんは、こちらを見てそう言った。

 

「……あの時……あっ! はい! 帰って来ました……約束しましたからね……」

 

「……忘れてたじゃない……私、信じていいのよね? ……ケイゴの事……」

 

門番ちゃんは、俺を真剣な眼差しで見る。

 

「……信じてほしいですが……信じなくていいです……」

 

「……えっ? それは、どう言う事?」

 

「自分は、自信がありませんから……今回だって……あの魔導士の女性が来なければ、今頃……土の中ですよ……でも……

 

……自分は、まだ死ぬわけにはいかないんです……」

 

「……恩を返したい人がいるから?」

 

「はい! ……それに……このライトセルを自分が守れるようになるって決めましたから!」

 

……スリちゃん……そして……あなたも含めて……

 

「……ケイゴの言いたい事は、分かったわ……でもまずは、自分の身を守れるようになってからよ?

 

……ケイゴを信じるわ……」

 

「……分かりました……ご期待に添えるよう頑張ります」

 

「……えぇ……お願いするわ……」

 

「……じゃあ……そろそろ帰ります……」

 

「……分かったわ……これからは正直に言ってちょうだい? 私は、馬鹿にして笑ったりしないわ……」

 

「……はい! さようなら」

 

「……さようなら」

 

ケイゴは、ライトセルに帰っていった。

 

 

 

「……はぁ……バレバレな嘘を気づかないふりするの疲れるのよ……あの子には感謝しないと……」

 

門番ちゃんは、パラ魔ちゃんを思い出す。

 

「……なぁ……落ち着いたのか……」

 

レンさんが、門番ちゃんから距離を取りながら言う。

 

「……えぇ……大丈夫よ……」

 

門番ちゃんは、いつものように戻り、レンさんに微笑む。

 

「……そうか♪ で? あのデブがなんかしたの?」

 

レンさんは、いつもの門番ちゃんに戻り、喜ぶように言う。

 

「……ううん……私が勝手に怒っちゃっただけなの……ケイゴは、ちゃんと約束を守ってるしね……」

 

「……約束ってなんだよ……」

 

レンさんは、少し不機嫌そうに言う。

 

「……ライトセルにちゃんと帰ってくるって……約束したの……」

 

門番ちゃんは、嬉しそうに言う。

 

「……そうか……」

 

レンさんは、複雑な顔をする。

 

「……ケイゴは、あの人とは違う……信じさせてくれるって約束してくれたわ」

 

門番ちゃんは、力強く言う。

 

「……なぁ……あのデブに、何か弱みでも握られてるのか?」

 

レンさんは、門番ちゃんに真剣な顔で言う。

 

「……えっ?」

 

「……じゃなきゃおかしいだろ……ローブや方位マッフ……それに、色々教えてやってるみたいだけど……普通そこまでしないぞ?」

 

「……そ、それは……」

 

「……アイツの見た目を見てるはずだ! デブで不細工だ! アイツとそっくりじゃないか! なぜあんな笑って話せるんだ! 俺は知ってる……1年もの間……誰も信じられず……苦しんでた……俺は何もしてやれなかった……今はこうしていられるのも……全部自分で乗り越えたからだろ!」

 

レンさんは、怒鳴るように言う。

 

「……レン君……」

 

「……俺は、いつも分からなかった……あのデブは、無害かもしれない……アイツは弱いのは、分かる……でも……思い出すんじゃないのか? アイツの顔を……今も苦しめてるアイツの顔を!」

 

「……レン君! もういいわ!」

 

門番ちゃんは、涙を流しながら言う。

 

「…………」

 

「……ありがとう……私のことを考えてくれて……私のために怒ってくれて……

 

……最初は、ケイゴの顔を見ると確かに、あの人の顔がチラついたし、怖かったわ……でも……ケイゴは違う……確かに嘘はつくけど……でもそれは、私を傷つけるものじゃないわ……生きるのに一生懸命なだけなの……」

 

門番ちゃんは、涙を流しながらそう言う。

 

「……心根は分からないだろ……アイツもそうだったぞ……」

 

「……それは……誰だってそうだわ……分からないから……約束をするんじゃない……ケイゴを私は信じるわ!」

 

「……あのデブがもし……アイツのように何かしたりしたら……次は……殺す……」

 

レンさんは、ライトセルの方を睨み言う。

 

「……レン君……」

 

夕日が沈む……暗い夜になった。

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