※この作品はR-18です。

カーんスト99なら強いよね?   作:チョロォーク

67 / 80
クエストに行く前に

「……このクエスト受けたいんですけど……」

 

「……これですか?……でも……ケイゴさんは、冒険者じゃ……あっ、許可印付いてますね……」

 

俺は、花の嫁さんと別れた後、受付嬢ちゃんの受付にいる。

 

「……大丈夫ですか?」

 

「……はい、ギルマスの許可印が押してあるので大丈夫です……でも……このクエスト……」

 

受付嬢ちゃんは、クエストの紙をジッと見ている。

 

「…………」

 

……掃除するだけでしょ? 何かあるのか?

 

「……頑張って下さい……」

 

「……あ、はい」

 

「……場所は、ギルドを出て右をまっすぐ行けば着きますので……」

 

「……分かりました……では……」

 

「……はい……気をつけて」

 

俺は、受付から離れギルドを出る。

 

 

 

 

 

 

 

「……私が……ノートに書いたから……」

 

受付嬢ちゃんは、机の下にある緑色のノートを見てそう呟いた。

 

 

 

 

 

「……ギルドを出て……右か……ローブを着ますか……」

 

……ローブが……泥だらけ……洗いてぇ〜

 

「……ロッパー……許さん……この恨み……

 

……掃除で晴らしてくれるわ!」

 

ケイゴは、ニヤァと笑う。

 

……俺は、掃除は嫌いではない……自分の部屋とかは汚いけどね……学校の掃除とかは好きだった……変だよなぁ……中学の頃は、黒板を綺麗にするのが好きで先生方から褒められて喜んでいたっけ……

 

「……自分の事になると適当だよなぁ……他も適当なんだけどさぁ……」

 

ケイゴは、フードを深く被る。

 

「……貴族の屋敷って事は……」

 

……礼儀正しくしないとな……じゃないと……殺されたりとかしないかな……あるじゃん……小説とかで……無礼な態度とって殺されちゃう人とか……

 

ケイゴは、バックから串焼きを出す。

 

「……掃除の前に……ゆくか……」

 

俺は、自分の出せるカッコいい低い声で言う。

 

「……リベンジだ!」

 

ケイゴは、ある場所へ向かう。

 

「……ここまで迷わず来ることが出来るようになるとはな……す、ストーカーじゃあないぞ?」

 

……やってる事は、ストーカーだけどさ……

 

「…………」

 

……今日は……あの男の子はいないな……

 

「……食べてくれるかな……串焼き……」

 

ケイゴは、スリちゃんの住む家に来ていた。

 

「この前は、警戒されて逃げられちゃったし……」

 

……顔見えないようにしてるしな……でも……顔出すと……余計だめだし……

 

「…………」

 

……串焼き二本残しておいた……おっ!

 

スリちゃんが、家から出てきた。

 

「……なんだろう……いつも無表情か泣いていたのに……嬉しそうな顔してね?」

 

スリちゃんは、良い笑顔で歩いていた。

 

「……なんか良いことでもあったんだろうか……なら……串焼きも貰えれば、もっと喜んでくれるだろう♪……行くぜ」

 

俺は、スリちゃんに早歩きで近づく……串焼きをお届けに参りましたよ〜♪

 

「……こんにちは」

 

「……えっ? ……あっ……」

 

スリちゃんは、こちらに振り返ると、少し固まった後、少し後退した。

 

「……そろそろお昼だけど……これ食べる?」

 

俺は、串焼きをスリちゃんの前に見せる……スリちゃん……俺をめっちゃ怪しんだ目で見てるわ……

 

「…………昨日も来た人ですよね……」

 

スリちゃんは、串焼きと俺を交互に見る。

 

「……そうだよ……美味しいよ?」

 

……スリちゃんにこの美味しさを知ってもらいたいんだが……

 

「……何が目的ですか……急いでるんです」

 

……やっぱり怪しいか……まぁ……そうだよなぁ……赤の他人からいきなりおにぎり食べる?とか言われても食べないよな……

 

……俺は食うけど……おにぎり大好きだし……

 

「……お腹すいてないかなって……美味しいから食べてもらいたいと思って……」

 

「…………」

 

ク〜

 

「………………あーお腹すいたなぁ〜」

 

「……うぅ……」

 

スリちゃんは、恥ずかしそうにお腹を抑える。

 

「……おっ! こんな所に串焼きが二本ある……どう? ……一緒に食べない?」

 

俺は、スリちゃんに少し近づく……へへへ♪

 

「……我慢してたのに……

 

……その串焼きは……ずるいよ……」

 

スリちゃんは、悔しそうにこちらを見る。

 

「……我慢しなくて良いよ……最初から君にあげるために持って来たんだから……」

 

「……私の……為ですか?」

 

スリちゃんは、串焼きを見ながら聞く。

 

「……君の服装を見てね……あまり食べさせてもらってないでしょ?」

 

「…………」

 

スリちゃんは、下を向いてしまう……毎回、同じ服だし……茶色の髪は、ボサボサで切っていないのかすごく長いのだ……

 

「……はい……食べて良いから……じゃあね」

 

俺は、スリちゃんの手元に串焼きを持っていき掴んだのを見てから離れる……一緒にいても嫌なだけだろうしな……

 

「……あっ、その……ありがとうございます」

 

スリちゃんは、俺が聞こえるように大きめな声で言う。

 

「…………」

 

俺は、振り返らずに花の嫁さんがやっていたように、右腕だけをあげ手を振る……カッコよくね? ……花の嫁さんが……

 

俺は、ニヤニヤが止まらない顔でクエストを受ける為に道を進む。

 

 

 

 

 

「……受け取っちゃった……でも……昨日食べた時を思い出しちゃって……もぐもぐ……

 

……冷めてても……美味しい……」

 

スリちゃんは、恐る恐る串焼きを食べてそう呟いた………

 

……串焼きを持つ反対の手にはボロいバックを持っていてその中には……マフラーと手作りの教科書が入っていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。