※この作品はR-18です。

東方妖狐録   作:Jin.452866

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これから東方妖狐録を書いていきますJinと申します!
初めての小説なので下手な部分も多いですがよろしくお願いします!



家族の死

金色の体毛をなびかせて優雅に歩く一匹の狐

 

狩りを終え赤く染まった口元に咥えられていたのは

息子達の好物であるウサギだった

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「いい?

絶対にこの洞窟から出ないでね。ご飯は私がとってくるからそれまで大人しく待ってなさいよ?」

 

「はーい!」

俺たち息子は元気よく返事をした

 

「わかった。いい子に待ってたらあなた達の大好きなウサギをとってくるからね!」

 

「やった!」

「いい子にしてるね!」

 

 

母さんはそう言い残し外へ出て行った

 

 

 

「今日はウサギ肉だね!」

 

「柔らかくて食べやすくて美味しくて…

ウサギさん、産まれてきてくれてありがとう!」

 

「でも…ウサギさん食べられて可愛そうだね…」

 

「でも美味しいからいいんだよ!」

 

「そうだね!」

 

そんな母さんのとってくるウサギに胸を膨らませて色々なことを考えていた。

 

「脚は一本ずつだよ?」

 

「わかってるって!

…心臓はどっちが食べる?」

 

「僕は嫌だよ!あれ臭いもん!」

 

「俺も嫌だよ!」…

 

 

 

 

しばらくして痺れを切らしたのか、弟が

 

 

「暇だなぁ…そうだ!せっかく晴れてんだし外で日向ぼっこでもしない?」

 

「母さんに外出るなって言われたろ?外でたらウサギ食べれなくなるし…」

 

「そんなの一回だけじゃバレないってw行かないなら俺だけで外でちゃうけどいいの?あとで僕もやっときたかったって言っても知らないよー」

 

「…じゃあ行く」

 

 

確かにここ最近は雨が続き、洞窟内の湿度はとても高く快適とは言えなかった。

 

 

しかも産まれてから一度も外の世界へ出た事は無かったから外への好奇心もあり外に出て見たいとは薄々思っていた。

 

 

 

「これが外か…」

 

 

見渡す限りの緑

 

 

「母さんの言ってた森ってこんなに綺麗なんだね…」

 

 

 

洞窟は山頂に近いところにあり、見渡すと視界全てが森だった

 

 

「ねぇねぇ…一緒に下に降りてみようよ!」

 

「えぇ…そこまで行ったら流石にまずいって…」

 

「いいよいいよ

バレたらにいちゃんが連れてきたって言えばいいから

外に出たいって行ったのも俺だしならいいだろ?」

 

「しょうがないなぁ…」

 

 

弟は渋々だが2人で山を駆け下りた

 

すべてが新鮮で新しかった

 

 

「あれってウサギだよね?」

 

「そうだけど…まさか捕まえるなんて言わないよね?」

 

「よくわかってんじゃん!行くよ!」

 

「待ってよ!置いてかないでよ!」

 

 

俺は弟の止めなんか聞かずに走った

 

 

「待てよおい!待てって…」

 

 

下は崖だった

ウサギは地形を知っていたから曲がれたがそんなこと知らない俺は全力ダッシュで崖から飛び降りた

 

 

「にいちゃん!…にいちゃ…」

 

 

俺の意識はここで途絶えた

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

…ゃん

 

…ちゃん

 

 

 

「にいちゃん!」

 

「…!イテテ…」

 

「よかった!生きてた!

死んだかと思ったよ…」

 

「泣くなって!

俺がそんな簡単に死ぬわけないだろ!」

 

「だってにいちゃん…この高さから…」

 

「この高さ? …!」

 

 

 

上を見た俺は絶句した

15mはありそうな木よりも高い位置にある崖

 

 

「…ここから落ちた?」

 

「大丈夫?歩ける?」

 

「だいじょ…イテテッ…」

 

「にいちゃん…その脚!」

 

「うわぁっ!」

 

 

脚は変な方向を向いたまま動かなかった

刺さる鋭い痛みと鈍痛が同時に攻めてくる

 

 

「痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!」

 

「にいちゃん!なんかくる!」

 

 

穴の奥で揺れ動く影

 

そこには全身が黒く、尾が二股に分かれた狼がいた

 

その狼は俺を見るなりいきなり襲ってきた

 

 

「うっ…うぅ」

 

「にいちゃん逃げて!」

 

 

狼と俺の間に弟が入り込む

 

 

噴き出た血飛沫

 

血の匂い

 

頭蓋骨の割れる音

 

飛び出た眼球

 

隙間からはみ出た脳

 

 

俺は

ただただ見ることしかできなかった

 

 

「ぁ…あぁ…」

 

 

貪り食われている弟を前にして何もできなかった

 

 

 

 

 

次は俺なんだ

 

 

 

 

 

弟を今すぐでも助けたい

間に合わないかもしれないけど助けたい

 

ただこの脚だと逃げることもできない

 

 

 

俺はここで死ぬんだ

 

 

 

「大丈夫⁉︎」

 

口元を鮮血で汚した

金色の毛をなびかせた一匹の狐ー

 

「母さん!」

 

 

母さんは飛び出した

 

弟を喰う狼の元へ

 

狼は母さんの攻撃をかわす

 

攻撃してスキだらけの母さんの首元を狼が噛み付いた

 

 

ただ母さんもやられっぱなしじゃなかった

 

自分から体を振り回して噛み付かれている部分を引き千切り相手に噛み付いた

 

そして顔に噛み付いた

 

狼の目は潰れ、目の周りに切り傷ができていた

 

だがそこまでだった

 

 

狼は怯むことなく頭に噛みつき弟と同様

頭を噛み砕いた

 

 

母さんの頭は潰れていたけど俺の方向へ走って

 

 

 

 

 

俺を咥えて逃げた

 

 

 

 

 

遠くへ

 

遠くへ走った

 

 

山を越えて

 

谷を飛び越えて

 

 

母さんは眼や鼻から血を吹きながら走った

 

前が見えてるのかはわからない

ただただ走った

 

でも母さんの体力も残っていなかった

 

俺を楔れた小さい仏像の前においた

 

 

「いい?強く生きて…あなただけでも…」

 

「かあさん?母さん、母さん!」

 

 

どんだけ叫んでも返事はなかった

 




一話書き終えました!

意外にも疲れました…

これからも頑張ります!
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