※この作品はR-18です。

性勇者様のやり直し   作:もこもこ@

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120 あ、髪の毛切った? そういうのも似合ってるねー

 

勇者になる前(つまり日本で)クラスメイトの女の子に「どう?」と自信満々の期待する笑顔を浮かべながらいきなり質問を投げかけられたことがある。

当時は意味が全く理解できなくて「なんのこと?」と返したことがある。

 

バットコミュニケーションである。

 

勇者になって身体能力がもりもり上昇したせいか、髪型を変えるなんて”大きな変化”であれば見逃すことがなくなった。

思えば、昔はたいして人を見てもいなかったし、興味もなかったので、違いを大きなものとも思えなかったのだろう。

毛先を整えただけなんてそりゃ髪型変えてもないじゃないか、なんて言うことがなくなったのである。

 

その前提で見ると、どうやらナナ王女はこちらに関心大のようだ。

 

一日に数回顔を合わせるのは確実に彼女が会おうとしているからだし、会って話しのをする中で香りや髪の艶やなどに言及すると次回会うときにはより一層手入れがされていたりするのだから、言わずもがなである。

言葉だけじゃなくてこちらの反応をもとによりよく思われたい気持ちを感じられる。

 

会うときの彼女には期待と不安が現れており、気づいているよ、かわいいよといってあげるとそれだけで笑みを浮かべるようになった。タクト以外知りませんという感じの硬いところのあった彼女はもうおらず、どこにでもいる年頃の女の子になりつつあるように感じる。

 

夫はいるけど、彼氏はいるけど、好きな人はいるけどと言いながらもタクトのこともはほしいとタクトのハーレムに加わりに行く女子の相手をする中、ナナとサクラの相手はそれこそ気分転換になるし心休まる時間である。

 

城の小間使ポジで潜入していたが、つい溜まったストレスで馬車に襲いかかってくる魔物を殴り飛ばすなんてことをやってしまい、馬車にいたどこどこ伯爵のなになに令嬢経由で騎士団の団長に話が伝わり、騎士団見習いも兼ねることになってしまったのである。

将来有望という札は女性を落とすのに一役買ったが、だけれど訓練だの何だのと余計に時間がかかる。

 

おかげで時間の捻出できなさから、深夜遅くまで寝所巡りをするはめになっており、寝不足が続いている。

 

「ぴいい?」

「だいじょうぶだいじょうぶ……」

 

肉体的には回復力もあって全く疲れていないが、精神的には別である。

サクラを外に連れ出すついでに気分転換をする日々。

今日はちょっと遠出とばかりに飛んで10分くらいの場所にある広い草原に来ている。

 

風が柔らかく髪を撫でる。

 

木の棒を投げると嬉しそうに走っていくサクラを視線で置いながらゆるい心持ちになる。

こうしていると国同士の争いなんてなくなってしまったようなーー

 

その瞬間、こちらを狙い降下してくる何かに気づき、サクラのもとへ走り、彼女を抱きかかえる。

 

「クククッ、やはり汝は只者ではないな!」

 

そこにいたのは一匹の竜だ。

タクトの周りにいる仲間の中でも最もレベルの高い……レールディアそこにいた。

光り輝き竜の姿から人の姿に変る。

嗜虐的な笑みを浮かべた一人の女が立っていた。

 

「フィロリアルくささと同族の匂いの両方を香らせる男。タクトは何もできない子供と判断したが我が目はごまかせん。お前からは多くの雌の匂いもする。これが強き雄の証拠でなくなんだというのだ」

 

思っても見なかった方向で正体バレしそうである。

確かに何人もの女性と寝所をともにしたし、サクラとも触れ合ったがマナーであることであるし、一人相手をするごとに匂いは消しているはずである。浮気パパがファブリーズを浴び終えたときより他者の匂いはしなかったはずだ。

 

一緒に遊んだサクラの匂いならまだしも、ガエリオンのことまでバレるのは腑に落ちない。

 

「クククッバレてないと思ったか? 我が鼻をごまかせると思うなよ」

 

とすれば嗅覚に起因するものではなく、魔力の残り香と呼べるようなものかもしれない。

しばらく会っていないガエリオンについて判別できるとしたらそれくらいであろう。

 

「……なんのようでしょうか」

「ふっ、しれたこと。この世全ては竜の頂点たる我のもの。我が視界に入ったのであればそれは我のものよ。同族のもの、鳥のものにするには惜しい。お前を私のものにするっ」

 

またである。

良い血統と番うのが使命とばかりの精神は人間でなくても同じらしい。

ほかであれば好都合だったが、サクラを狙われるのは困る。

 

レールディアは猫が獲物をなぶろうと迫るようにこちらに近づいてくる。

ガエリオンや勇者の面々を除けば最高レベルの戦闘力を感じる。

鍛えてもいないサクラには恐ろしい相手だろう。ブルブルと震えながらも、ユウを守るように翼を広げて足の前に立った。

 

「ほう? なかなかの気概ではないか。ガキでもうまかろう」

 

サクラを見ながらぺろりと舌なめずりする竜の女を見て決める。

どうしたものかと悩む気持ちは消えた。

 

こいつは他の人間を落とすための実験台にしよう。

ニマニマと嗜虐的な笑みを浮かべながらゆっくりと近づいてくるドラゴン女をわからせてやることを決めた。

 




レールディアさんは私と言い出した数行後に我とか言い出しますが、我な感じでお願いします。
宝石店に入って我がもらってやるってかっぱらっていくみたいですが、金のかかる女のようですw

次回わからせ。メスガキじゃないですが。
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