クーデターの話を聞いてすぐ、サクラとともに龍刻の砂時計の力で転移をしようとしたが、メルロマルクへの転移のみメニューから選べないようにグレーになっている。
何かしらの封印のようなものが行われているようだ。
逆に言えばこれでクーデターで城……最低でも神殿が抑えられていることが確定したということである。
みんなは無事だろうか。
メルさんやラフタリア、メルティマルティなどのメルロマルクにいる仲間たちが心配になる。
「ぱぱー……おちついてー」
人の姿のサクラに頭を撫でられる。
大人の女性にされても別に気にしないのだが、娘のサクラにされるのは妙に気恥ずかしい。
大きく深呼吸をする。
一直線に城に突っ込むのは危険だ。
俺に勝てる存在は早々いないだろうが、人質が取られていれば話は別だ。
人質を目の前で痛めつけられ、抵抗を禁じられたり、自害を命じられたときにどこまで抵抗できるだろうか。
今みんなはどうしているのか。
一体何があってこうなっているのか。
何もわからず頭の中でぐるぐると嫌な想像ばかりが浮かぶ。
「サクラがようす見てくるー……?」
そんな危ないことさせられない。
サクラ強くなったから大丈夫だよー役に立つよーと言われたがそうさせるわけにはいかない。
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尚文がクーデターを起こしたとして目的はなんだろうか。
盾の勇者の地位はメルロマルクでいいとはいえなかった。
ただ、それも尚文自身の活躍や、逆に盾贔屓なメルロマルク女王が国に戻ってきたことで大体解決したと思っていた。
尚文自体領地をもらい、メルロマルクに根を張っていこうとしている印象だった。
……国王がなにかしたのだろうか?
領地を取り上げると言い出したらクーデターの1つや2つ……。
だがそうすると今度は女王はどこ行ったとなる。
近隣諸国で危ないのはフォーブレイ。だからこそあの国を抑えに行ったのだ。
何にせよ行ってみないと何もわからない。
この国は刀の勇者の姿を知るものは多い。
消費は多くなるものの、髪色だけを変えるような変装ではなく、現地の少年に見えるよう服装から装備と念入りに見た目を変える。
金でメルロマルクに入る商人に同行させてもらい、子連れの商人を装いながら国に入る。
国に入った瞬間、どこか荒れだしている空気を感じる。
舌打ちしたくなる気持ちを抑え、助けてから何度も支援していた女商人のラビにつながる商会に連絡を取ると、すぐに連絡が返ってきた。
「女王と尚文が結託してクーデターねえー……」
フォーブレイについて根を広げだしたあたりからひっそりと動き始めていたらしく、数日前の決起からの動きは迅速であっという間に城と神殿が抑えられてしまったらしい。
幸運といっていいかは分からないが、第一第二王女は城の兵士に連れられ脱出。
今はレジスタンスを名乗りメルロマルク国内は尚文や女王に従う正規兵と反発する兵士たちの小競り合いの日々らしい。
ラフタリアたちはメルさんを連れて合流しているらしく、協力する姿が見られているとのこと。
「尚文の領地の亜人は動かず……?」
真っ先に戦力になるべき領地の民はほぼ動きはなく、レジスタンスの兵士により領地ごと囲まれているらしいが無抵抗らしい。
「何がしたいんだ……?」
他の四聖といえば、弓の勇者がややクーデター派なのを除き、元康と錬は戦争には加担できないとノータッチらしい。
女王が参加したらそもそも、クーデターと呼ばない可能性も?
いえ、尚文が主体になっているようなのでクーデターなのです。
原作ではよく尚文はメルロマルクの勇者のままでしたよねー。
メルティと亜人領の復興したい気持ちが大きかったのかなー
他のなろう作品だったら国を獲っていてもおかしくないですな!