どんなときが一番好きか?
絶望に染まりきった女の初めてをぐちゃぐちゃにしてやるのはそりゃあ気持ちがいいが、何度となくやりまくって、嫌悪感はあるくせに体が感じ始めたときの体と心に挟まれて自分自身を嫌悪している女の表情を見る瞬間が何より楽しい時間だ。
この時間は娼婦を買っても得られない。
かつて冒険者をしていて、商人の護衛についていたとき、盗賊に襲われてなんとか命は守ったものの、荷物を奪われたときに払う金はないと言われたとき、腹が立って商人をぶっ殺してその妻を襲ってやり潰してその良さに目覚めた。
もともと乱暴者として村に居場所がなくて冒険者になった口だったが、自分が盗賊として立派に仲間を率いるようになったときはらしいところまで落ちたと笑ってしまった。
今は街道を張れば襲いやすい獲物が多くて笑いが止まらない。盗賊団として人数が増えると女はいくらいても足りなくなる。とはいえ、女を飼えば飼うほど動きが遅くなる。
逃亡、反乱、情に芽生えて連れて逃げようとする男が出ることもある。
けど、奴隷契約。これを覚えたことで変わった。
罰則の痛みが女を奴隷として縛ることができる。
逃亡禁止、反乱禁止、家事や手入れ、面倒を任せることができる。
何より一番なのは自分で身だしなみを整えさせられるということか。
さらって来た女の心を折るために二、三発殴ってから犯していたが、顔が崩れるのも、精液で汚れっぱなしで据えた匂いがしてくるのもよろしくない。
でも、奴隷は全部自分でやってくれるのだ。
おかげで余裕が出て、常に自分専用の女を持てるし、もっといい女を捕まえたときは配下に払い下げすればいい。
今回捕らえた女は特別に具合がいい。俺に抱かれるために生まれてきたようないい女だ。
「いやっ、きもち゛わるいっ」
抵抗できないと諦めていくるくせに、心は堕ちていない。
胸を揉んでもクリトリスをいじっても不快そうな顔をしてこらえていたのに、今はダラダラと愛液を出すようになった。
強く胸を掴んだ後に優しくゆっくりと抽挿してやるとそれだけで表情が変わる。
「命令だ、感じたままに話せっ!」
声がもれないようにギュッと唇を閉じるさまが愛らしい。だからこそ、ぬぷぬぷといじめてやれば簡単に口を開く
「あっ、あっ、きもち、あァ、きもち、いい、──きもち、よくなんてないっ!」
命令違反の痛みに苦しみながら、静かにつうっとたれてくる涙をしたで拭い取る。
ああ、なんてうま──
その瞬間、意識を失った。
**
「これはひどい」
表からラフタリアが突入するのと合わせて裏から忍入り、罠感知や生命感知ですべてを暴き出し、不意打ちボーナス3倍! と言う感じで背後からマヒ・睡眠の状態異常を付与した一撃を与えて昏倒させては拘束していった。
後はレベルの高いボスだけだと部屋を覗けば全裸で女にのしかかり、種付けプレスしながらヘコヘコ腰を動かしていた。
……なんていうか、自分だとわからないけど、人のセックスって傍目で見るとなんか間抜けに見えるよね。
「《ショック》」
指から放たれた紫電がばちんと音を立て、盗賊のHPと意識を奪う。単体相手の魔法の雷撃は襲われている女を傷つけずに倒した。
のしかかったまま意識を失った盗賊の頭を蹴り倒すとベッドからゴチンと落ちた。
「大丈夫? 《小回復》《疲労回復》……えーと、《清潔》」
三種の輝きが女を包むと目は死んでいるものの、ツルンと肌のきれいに整った。ところどころ黄ばんだ布のベッドの上にいるには場違いな様子に見える。
「あっ、たす、けがきたの?」
「そうそう。刀の勇者様がね」
ベッド脇に投げ捨てられた布を受け取りながらも胸を隠すだけで着ようとしない。
「ゆうしゃ、さま……」
だんだんと状況を理解しだしたのか、ゆっくりと目に光がやどりだす。
**
やった! 素晴らしい、ああ、勇者様、私をお救いくださりありがとうございます。教会に行って必ず寄付します。
奴隷契約され、絶対逃げる余地がなくなったせいでもはや絶望。できるだけ飽きられないようにして命を永らえるべきなのか、早く諦めるべきなのかと揺れていた。
心はいつ折れてしまうかわからなかったし不安だった。
だから、助けられたことは嬉しい。嬉しいが──。
ちらりと見目のよい少年を見る。人の良さそうな笑顔を浮かべており、助かった実感が得られるが──。
(このままじゃ損確定だわ!)
財産どころか、ろくな衣服もない。
このまま救われたとして、実家に帰る以外に手段がない。
そうすればもう二度と商人など目指せまい。
しかも処女をなくして価値の落ちた女としてどこかの村の農夫の妻か、実家の家臣の後妻か。
目の前には自分を助けてくれた見目麗しい勇者様。
(せめて支援を勝ち取るわっ!!)
「あ、の、ゆうしゃさま……」
悲しそうに顔を伏せ、呼びかけるとトコトコと近寄ってくる。まだ少年らしさの残った可愛らしい相手に詐欺を働くようでなんだか悪い気がしたが──
(絶対損はさせないからっ! いつか返すから! それに年上のお姉さん相手なら勇者様だって損じゃないでしょ)
「なぁに?」
近寄ってきた勇者様を抱きしめる。胸を意識してもらえるように、潰れんばかりに強く押し付ける。
「わたし、とうぞくにけがされて……でも、慰めると思って私を抱いてくれませんか? 悪夢を上書きしてしまいたいんです」
「……わかった」
(かった! しょうり!)
ニコリと笑って、勇者様も笑い返してくれたことに満足した。
見習い女商人「まっ、不本意だけど経験積んだわけだし? 子供な勇者様くらいメロメロにして支援させちゃうわっ!」
なお。