槍の勇者元康はいいやつである。
女性優先のきらいがあるが、それだって仲間や友人と思われれば十分に配慮される。
大学生のちゃらいやつとまとめてしまえばそれまでかもしれないが、勇者に選ばれるだけの人柄はあるように感じる。
そもそも、いきなり勇者に選ばれて面白そう、やってやるぜと行動できる時点でそも素質があるといっても間違いじゃないだろう。
「せっかくだから、レベルギリギリのところを選んだぜ!」
「いいけど、怖いものなしだね」
出てきたリザードマンを刀の一振りでずんばらりんと上半身と下半身がお別れする。しかし、だいぶ強そうな相手だ。
正直雑魚なのに前回の波のボスを倒せそうである。
普通、命の危険があれば石橋を渡るものと言うか、安全なレベルで経験値を稼ぐものだと思うが。
経験値を貯めたいとのことで、ラフタリアには安全な範囲でガエリオンご飯ランニングをお願いすることになった。
「といっても、序盤の無理するほうがずっといいだろ? 今は頼れる高レベルがいるけど、最終的に勇も苦戦するレベルまで上る可能性あるわけだし」
「ゲームでもそうなの?」
正直、事前知識がある感覚がわからないが、こうやってレベルに合わせたダンジョンを紹介できること、かなり根を詰めていたはずの尚文とのレベル差を考えても結構効率的にレベルを上げているのがわかる。
「いや。でもMMORPG『エメラルドオンライン』はネットゲーだからな。バージョンアップで新しいボス……強い敵が導入される可能性ってあるし……。
そもそも、勇の存在自体謎なんだよな。他の勇者たちはわかるぜ? 同等レベルだ。盾がちょっと不憫だけどさ。でも勇はレベルが違う。それこそ、召喚されたときから最高レベルのイベントに参加できそうなレベルだろ? そのくせ、勇者としてもレベルが別口で上ってるんだろ。本来のレベル通りならいいんだよ。助けてもらって楽になるだけなら。でも、勇レベルに合わせられたら……ちょっとやばくね? って思ってさ」
「でも、波は三人で楽勝だったよね?」
「ま、な。だからほんとに心配してるわけじゃないけどさ。女の子と旅してるからには怪我させたくないしさ」
「なるほどなー」
彼なりに現状を危惧しているらしい。
ゲームとの差異を感じ始めているのだろうか。
ゲームをやっていない、異世界に呼ばれた経験がある身であるせいか、正直彼らのゲームの世界にきちゃった、わーい、みたいな態度は理解できるが実感しづらい。
自分としては、ゲームの世界に来たのではなく事前にゲームで予習をさせた上で資質の高そうな人間を召喚しているのだと思っている。呼ばれた世界、ゲームが別々なのに、知識が有効だからだ。この世界の情報を何者かがゲームという形にして彼らに提供した、と考えたほうが筋が通る。
(でも、たしかに自分こそが異物なのかもしれない)
尚文はゲームこそしていないが本は読んでいる。事前知識がない、五聖ではなく、四聖であることを考えると。
偶然じゃなかった場合、四人では力が足りない場合も考えられる。
「じゃ、しっかりレベル上げていこっか」
「おう」
結局の所、今はそれしかない。杞憂の可能性は十分にあるのだ。
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「視界を広く持って! 敵を倒した瞬間止まらないで!」
「ああ!」
指南というほどではないが、日々魔物と戦い続けた経験からアドバイスをしながら魔物を狩り続ける。
元々体を動かしていたのか、筋はかなりいい。
視野や判断力は尚文のほうが上だが、戦闘についてはかなり筋がいい。
貼ったバリアのおかげもあり、怪我を恐れずガンガンと討伐を続けている。この分なら正直こっちに来てからずっとの経験値より個々での数日で遥かに上回ることになるだろう。
「元康ってさ、たくさんの女の子と付き合ってきたんでしょ?」
「まあな!」
二人きりでずっと戦闘を行っていると、いろいろな雑談もするようになる。正直過去の彼の話を聞くと、ゲームの主人公を何役やってるのだろうと思うほどだ。祖母の遺言でとある女学園に女装して女として通っていたってどういうことだ。凄まじい。
親の仕事で転勤をするたびに5~6人位と仲良くなっては次に飛んでいる。その上で、この世界に来ることになった事件以外では、生活が破綻していないということで正直感心する。
正直自分は異世界から日本に戻ってすぐ女という女を抱いてあっという間にフォローしきれないほどに破綻を迎えていたわけで。
「どうやってそんなにうまくやったの?」
「? 別にうまくやったわけじゃないぜ。困ってる女の子は放っておけない。ただ楽しくみんなで居たいって思ってるだけさ」
キラリと歯が輝く。
なるほど? ややマジカヨと思いながらも、そのとおりかもしれないと思った。自分はただ、女とセックスしたい、しないでいられないだけだった。だから目につく女全員に手を出していた。我慢なんてなかった。
抱かれたいと思ってもらって最高の快楽を上げて、だからいいでしょと次の女を抱いた。
ただ抱きたいだけで、一緒にいたいだなんてかけらも思っていなかった。
だから、新しい女をガンガン抱いたし、文句を言いに来たらよく来たと抱いて黙らせた。
気持ちよければいいからわざわざ避妊はしなかった。
女だってそれで抱かれないなんて事になってほしくなかったから避妊してなんて言わなかった。
「仲間とうまくいってる?」
「ああ。勇はどうなんだ?」
ラフタリアを思い出す。
あった当時はあんまりにも汚れていて、近づきたくもなかった。けれど、一緒にいるうちに情も覚える様になった。
最後まで一緒に戦いますと言われた。
幼い相手だったが、十分抱ける相手だ。なのに抱いていなかった。印象に引きづられているのだろうか。
それとも――抱いたら失ってしまうと思ってるのだろうか。
「うまくいってるよ」
ひとまずは。きっと。
ふうんと少し心配そうに見てくるから大丈夫だとごまかして、また魔物を狩りに行った。
ギャルゲー主人公とエロゲ主人公の語らい。
ちゃんと女の子と人間関係構築して付き合っていることに尊敬している模様。
でもそいつ最後刺されてますけどね!
ユウ「ヤンデレ? 別に刺されても怪我しないし、自分から抱かれに来る分楽なタイプじゃない?」
※会いに来ただけで抱かれに来たわけではないよう。
エロシーンでのハートマークの使用は?
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なしがいい
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ここぞというときに使ってほしい
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あってもなくてもいい
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好きなので使ってほしい
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めちゃすき❤❤❤