※この作品はR-18です。

性勇者様のやり直し   作:もこもこ@

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054 マインの捧げもの

 

メルティは第二王女であるが、女系王家であるメルロマルクで現在のところ継承権第一位である。

将来は女王となるため、勤勉に教育に励んでいる。

 

なぜ次女である自分が女王になるか。それは姉の気質によるものである。美人であるし、バイタリティこそ溢れているものの、相手を陥れることを好む破滅的な性質があるのである。

 

それも、自分が犯人であることすらわからないような策略的なものではなく、落とし穴にハマった人間を目の前に現れて笑い飛ばすことを好むような人間のため、女王にはちょっと、という判断から私が後継者になることになった。

 

日々遊び呆けて見える彼女の姿に、尊敬のできない姉だと思いつつも、毎日を面白おかしく生きる生き方は時々羨ましく感じることもある。

 

特にたぶらかすためなのだろうが、他人によりかかれるあたり素直にすごいなと思ってしまう。

負けん気が強いせいもあるが、どうしても誰かに頼るのが苦手だ。

悩み事があっても誰にも言えず、ついつい大好きなフィロリアルさんに会っては聞いてもらうのだ。

相手が人間じゃないから気を許せるなんて本当に大丈夫なんだろうか、皆が私は有望だというが、ホントだろうか。

姉のほうがうまく行ったりするのではないだろうか。

 

……でも皆が期待してくれるから、そんなこと認められなくて、だからこそより意地を張ってしまう。

 

ため息をつく。

 

それとも、英知の賢王と呼ばれていたお父様のような頼れるパートナーでもできれば体を預けられるようになるのだろうか。人の信じ方を覚えられるようになるのだろうか。

 

今はその父が四聖勇者を召喚し、独占しているせいで他国から突き上げを受けている。

波は一国の問題ではなく、世界的なものである。どの国も勇者はほしい。それなのに独り占めをしているメルロマルクへの非難は強い。

おかげさまでお母様と一緒に色んな国を渡り歩きながら交渉の日々だった。

 

だが、盾の勇者の冷遇や盾の勇者と仲のいい刀の勇者の飛び抜けた力から、私はメルロマルクに戻るようにお母様に命じられて……戻った瞬間に姉に捕まったのである。

 

「はあ、それでなんの御用ですか、姉上」

「あら、可愛くない顔ね、メルティ。どうせ勇者様たちの様子を見てこいって言われて戻ってきたんでしょ?」

「……そうです」

 

姉上は行動があれなだけで、バカではないのだ。

だからより一層なのだけど。

 

「ならちょうどいいわね。槍の勇者の元康様は訓練中だけど、刀の勇者の勇様は部屋にいらっしゃるから紹介するわよ」

「それは、ありがたいですけど」

 

刀の勇者。

四聖勇者の誰とも仲良く接することができており、なおかつ他の勇者様と何段も上の実力者。

彼一人ですべての勇者様に勝るのではと言われており、取り込みの優先順位は最優先である。

また、個人の武を第一とする他の勇者と違い、兵士の運用や強化にも視野を広げられる人物。

年も一番近いこともあり、どんな相手なのか一番気になっている。

 

姉にどんな人物なのかと聞けばあそこがすごい、どこどこが素敵だとのろけのようなことばかりであまり参考にならない。

 

(というより、本気で惚れてる……?)

 

フォーブレイのタクト王子といい仲になったこともある姉上だ。一般的に憧れの王子様像を地で行くタクト王子相手ですら恋には落ちていない様子だったと報告があったのに。

 

「あれ? こっちは勇者様の部屋のある方ではないのでは?」

「それはそうよ? だって私の部屋に向かってるんだもの」

 

……姉上。はあ。

大きなため息が出た。

 

**

 

「生意気な妹を懲らしめてやってほしいの」

 

うふと笑うマインは嬉しそうな笑顔だった。

懲らしめてほしいという割には彼女の気持ちは100%こっちに向いているようだった。生意気だという妹への悪感情すら見えない。

 

「もうすぐメルティが帰ってくるから、生意気な態度をとってごめんなさい♥ って言わせてあげてほしいの。それにあの子仲のいい男の子が一人もいないみたいだし、姉としても心配で。ね、いいでしょ?」

 

要は誘い出すから抱いてくれって話のようだ。継承権第二位の姉が第一位の妹への、と思うと色々考えてしまうが、マインの態度は値の張るプレゼントを用意したワクワク顔だ。

こういうことは以前にもまれにあったことである。

 

もっと抱かれたくて、特別になりたくて友達を、妹を、母を紹介して一緒に抱いてくれと言ってくるのだ。

大切なものだから捧げたいと言ってくる彼女たちの瞳はまさにハートマークである。

捧げる彼女たちの態度はほとんど同じなのに、捧げられた相手の反応は千差万別でそこがなかなか楽しい。

 

「もちろんだよ」

 

メルティちゃんは、一体どんな表情を見せてくれるだろうか。

 




マイン「全部全部捧げたいわ。国もあげたい。そうだわ、私が女王に――なれなくてもメルティも上げれば100%あげれるわね!」

全部全部自分のもの! というマインだけに自分のものをあげる行為は愛情の証なのだ、みたいな。

次回エロ!

エロシーンでのハートマークの使用は?

  • なしがいい
  • ここぞというときに使ってほしい
  • あってもなくてもいい
  • 好きなので使ってほしい
  • めちゃすき❤❤❤
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