私は、マルティ=メルロマルク。メルロマルクの第一王女。
恵まれた環境に生まれた天に選ばれしもの。
誰よりも美しく、才能にあふれる神の加護を与えられし王女。
ほんの小さな欠点扱いされる特徴として、陥れられた人間の表情を見るのが好きって言う点があるわね。
単に陥れるより、信じさせた上で騙されたと嘆くところが好きなの。
善人づらした人間の本性が表れて薄汚く相手を罵るところなんて心が踊るわ。
こう言うとみんな唖然としてしまうだろうけれど、貴族の人間なんて、おぞましい趣味の一つや2つ持つのがたしなみみたいなところあるわね。
亜人奴隷を痛めつけ、なぶるくらいならよくある趣味。
子供が大好きだからとたくさん並べて孕ませて、そんな貴族の目的は美食。
うえってなるわよね。私もなったわ。
汚れた亜人を体の中に入れるなんて信じられない、気持ち悪い趣味よね。
何でもできてしまうから、普通じゃないことがしたくなるのかもしれないわ。
ま、そんな奴らに比べたら私なんて至極まっとうだと思うわよね。ね?
けど、お母様は私のそういうところが嫌いみたい。
真面目でつまらないメルティに目をかけ、あの子を第一候補にした上、私を他国に送ったりと散々な扱いをされたりしたわ。
でも、他国を見てよくわかったの。誰かの言うとおりに生きる自分のない女性というのがどういうものか。
家のために嫁ぐためだけに生きる、夫に歯向かわず、何も望まず、男児を生むための腹を提供して、子供を育てて家のために他の貴族と交流する。そんな歯車になった女達。
ほんとなんのために生きているのかしら。
彼女たちには命の煌きがまったくないわ。
だから、ほんのちょっと誘ってあげれば彼女たちに愛を囁いていた男たちは私の方を向くの。
鞭の勇者のタクトもそうだったわ。
彼は面白かった。彼自身はどうでもよかったけれど、彼の周りには愚かな女が沢山。
だから、彼を使って何人も楽しんじゃった。
色々あってこの国に戻ってくることになったけれど……。
やっぱり祖国。メルティが女王になってしまったらメルロマルクはつまらない国になってしまうんじゃないかと心配だわ。私が助けてあげないとね。
他国で経験を積んで、自信をつけた私はお父様を焚き付けて勇者を召喚させることにしたの。
でてきたのは五人。期待以上のメンバーだった。
特に面白そうなのは人の良さそうな盾の勇者と、女に弱そうな槍の勇者。
盾は特に楽しそう。
この国は三勇教。誰であっても盾の味方なんていないんだから。
そう、最初は一番のお子様の刀の勇者なんて目にも入らなかった。
子供を相手する時間なんてないもの。
女の色香もわからないやつなんて相手にしてもね。そんなふうに思ったわ。
けれど。
刀の勇者と一緒にいるうちに、彼に惹かれていく自分に気づいた。
触れる度、彼の笑顔を見るたびに胸が高まるの。
純粋に男性に惹かれたのは初めてかもしれない……。
これが、恋なのね!
今まで私は誰かを好きになったことがなかったんだわ!
じんじんと高まる彼への気持ち。
──彼のために何ができるかしら?
誰かを貶めるマインの初めての他人のためになにかしてあげたい思いの発露だった。
**
そういえばマインのことは尚文が狙ってたんじゃなかったっけ?
まあ、女性に一緒に飲もうと誘われたのに袖にしたんだからいいか。
アルコールに肌を赤らめ、桃色の肌になったマインはその赤い髪色と合わせてとても艶っぽい。
「ユウ様はぁ~どんな人が好きなんですかぁ~?」
「マインかなあー」
アルコールと好感度の上昇に、あはは、うふふとだんだん馬鹿になってきている。
腰に手を回しながらワインを飲みながらお互いの距離がぐっと近くなる。
マイン自身、接触で好感度が上がる状態であるため、自然と接触が増えていくし、近づいてくるのならば遠慮はしないたちだ。ぐっと抱き寄せる。
「私、もっとユウ様と落ち着いたところでお話したいなー」
「うん、俺もぉそうしたいなあ」
二人でマインの部屋に行くのだった。
マイン視点のある小説ってないよなーとか思って書いてみました。
勇者を邪魔する使命を無意識に抱いてるためこうなっちゃってる感じで。
あとアンケート設置してみました。
尚文からラフタリアを寝取るのは尚文絶望しちゃいますからね!
リファナ救済も惹かれるがやり直しのキールもなかなか……卵との関係からウィンディアもあり? みたいな状況でございます。
なお、一番人気は非攻略キャラ属性が付きます。