いつまでもこうしていても始まらないかと、お風呂へ入れば何だか心も解れていく。やっぱり私、お風呂好きだわ。
ゆっくりたっぷりお風呂を楽しんでからルフィの元へと戻れば、食べ散らかした残骸が積み上げられていて……丸い物がベッドで大の字に転がっている。それに笑いながらタオルケットをかけて、私もと横になれば真横でルフィが縮んでいくのをギョッとして見てしまう。
「え?……人間って、こんな感じで縮むもの?」
誰からも、突っ込みも何も無い事により、不安が増す。まさか、私の常識がおかしいの?
それとも、ルフィがゴムだからなのかな。イヤイヤ、ここは偉大なる航路だから、やっぱり私の常識がそもそもおかしいのかも!?
そんな事を考えていた私に、ルフィの腕が伸びてくる。それに驚く隙もなくベッドへと沈められれば、抵抗する気にもならない。
「ルフィ……どうしたの?」
「なんか……作為的な物を感じる位……ナミに触れられなかったから、つい」
胸に顔を埋めながら、モゴモゴと言葉を口にするルフィに混乱する。顔が見えないと、感情がイマイチ読み取れない。
「昨夜先に寝ちゃったの、怒ってる?」
「いや、ナミの体力考えたら、寝てもらって良かった。ただ抱いて寝るのも、普段なら嬉しいからな」
「……普段なら?」
昨夜は嬉しくなかったって事かな?
それに、作為的な物って、まさか、原作者の意向とか?
原作者はナミちゃんについては妥協を許さず、可愛くって色っぽくて、セクシーでキュートじゃなきゃダメだと、他の作画がどれ程崩れても文句言わないのに、ナミちゃんだけは描き直しさせたと聞いた事がある。そして……自分の理想の女だと公言していたわ。
つまり、ヒロインに誰ともくっついて欲しくなくて、邪魔してる可能性もあるわよね。……でも、それならそもそも、ミホークに初めてを奪われたのがおかしいって事になるから、それはない……か。
「うーん、難しい……」
「ナミ、突然思考モード入んなよ。俺、寂しい」
「あ、ごめんね!えっと……ルフィ」
ハッとして慌てて声を掛けたけど、首を傾げるルフィを見て思考が吹き飛んだ。ただ、ルフィが愛しいと……それだけが脳を支配する。
「ん?」
「美味しく、食べてね?」
ルフィには我慢させ過ぎちゃったし、昼間は多分、私に合わせる形でルフィはデートしてくれた。ルフィはもっとやりたい事とかあったと思うのに、私を優先してくれたと分かる。
だから、この二年で色々あったけど。それどころか最近まで色々あったけど……ルフィは私を望んでくれるから。
それならルフィが満足するようにして欲しい。私は、ルフィが喜んでくれる事が何より嬉しいから。
そう思って言ったのに、何故かルフィが目元を手で隠して、天井の方へと顔を向けた。頭でも痛いのかな?
じっとルフィを見ていたら、何故か少し目元を赤くしたルフィに低く凄まれるけど……正直、怖くない。と言うか、怖くないどころか……可愛く思えて笑ってしまう。
「覚悟し……笑ってんなよな!っとに、ナミはずるィ。……苛めてやる」
「ルフィ……苛めちゃ、やだ。優しく、して……?」
「ナミのそれ、わかっててやってんならまだしも、分からずにやってるのは俺に対する挑戦かよ!?」
よく分からないけど、ルフィは今日も元気です。そんな事を考えていたら、身体中に落とされる唇。
舐めたり、吸ったりしながらそっと触れて来る指先。それにより簡単に高められてしまう私の身体は、歓喜に震えながらもルフィを待ち侘びて、はしたなくも濡れていく。
私もルフィに返したくて、そっとルフィの頭を撫でたりして居たら、ルフィが顔を上げて私と視線を合わせて来た。その手は、私の濡れているその場所へと伸ばされていて、それなのに嬉しそうにルフィが笑うから、私の身体から緊張感が奪い去られてしまう。
「ナミ、可愛い」
「んっ……ルフィ……!」
「ナミ……濡れてる……」
「ルフィが、欲しいから……」
「馬鹿……今入れたら、ナミが壊れちまうぞ」
焦ったように言うルフィに抱きついて、そっとキスをする。ルフィの事はきっと問題無く受け入れられると確信があったから。
ううん。ルフィになら、きっと壊されても本望だからだわ。
「……我慢してたのは、私もよ?だから、早く……ちょうだい」
わざと誘惑するように言えば、ルフィの硬く反り立つ息子さんが耐えられないとばかりに押し当てられる。それをひくつきながら求める、私のあさましさ。
ゆっくりと差し込まれるそのもどかしさに、吐息がもれる。それに合わせて出そうになる声を抑えていたら、乳首をルフィに摘まれて悲鳴のような声が出てしまった。
「ひやぁ!?」
「声、抑えんなよ。ここは船じゃねェんだから、ちゃんと聞きたい」
「んっ……でも、恥ずかし……」
「んな事気にできるだけ余裕なんだな。よしっ!なんも考えられなくしてやる」
その言葉に嫌な予感はしたけど、ルフィは多分止まってくれない。両手が腰をがっしりと掴み、そのまま少し浮き上がらせるように持ち上げた。
そして、1気に上がる体温により、ルフィが何をしたのかその言葉を聞いてなくてもわかってしまう。何せこの短期間で二度目の事。
分からない方が可笑しい。これは、ギア・セカンドだ。
「あっ……ルフィ!待って、わた、も、声抑えな……かっ……きゃぁぁ!!」
声を抑えるなんてしないと言い切る前に、ルフィに1気に奥まで貫かれてしまえば悲鳴が迸る。そのままセカンドの速度と威力でピストン運動が始まれば、目の前が白くなり何かを考える余裕なんて残る筈も無かった。
断続的に勝手にもれる声を、恥じらう余裕なんてない。激し過ぎる運動と快楽により齎されるのは、ルフィ以外を感じる余裕が無い現実。
どちらの物ともの分からない汗が飛び散る。喘ぎは既に言葉にならない。
流れる汗にさえ肌が粟立ち、かかる吐息ひとつにさえ甘い快楽を齎されてしまう。動き続ける腰は、私の中を縦横無尽に掻き回して呼吸さえままならなくなる。
「ル……フィ……!あぁ!!」
「あァ、胸もちゃんと可愛がるから……安心しろ」
「やぁん……!!だめ……!きもち……っ……から、おかしくなっ……ちゃ……!」
「……それ、止まれなくなる理由でしかないからな?」
肌がぶつかり合うパンパンと言う音と、軋むベッドの悲鳴。断続的にもれる私の喘ぎと、ルフィが時々呻くような声を出すそれが、室内に響く。
幾度となくルフィの熱を中に注がれて、でも、止まる気配のないその動き。ずっと弄られ続けた乳首は、何もされてなくてもジンジンと痛む程にされている。
ルフィから注がれたものでお腹が膨れる迄、ルフィの腰は止まる事は無かった。私は途中何度も意識を手放して、その度にルフィから与えられる刺激で目覚めてしまう。
「んっ……あぁ!!」
「また、意識飛んでたぞ。……ほら、欲しかったんだろ。もう少し、付き合えよっ!!」
「も、む……りぃ……」
乱れる呼吸の中で必死に伝えるけど、ルフィはそれを認めてくれない。グチュグチュと卑猥な水音が絶え間なく耳に届き、その度に悲鳴のような声を発してしまう。
「大丈夫だ。きゅうきゅうと締め付けて、辞めないでって身体は言ってる」
「やっ……あぁぁぁ!!」
幾度達したのか、幾度放たれたのか、もう分からない。揺さぶられる度にポチャポチャと音が聞こえる程になった時、漸くルフィの腰は動きを止めた。
汗で張り付いた前髪をかきあげるルフィを、ボヤける視界の中におさめていたら、優しく微笑まれてしまう。私の前髪をそっと退かして、額にキスを落としてからルフィが問い掛けてくる。
「このまま明日まで繋がってていいか?」
「……めっ!」
「……メッて、俺はガキか。……なら、風呂場でもう1R付き合って貰うぞ」
「や……ルフィ、いじわる……」
優しくしてってお願いしたのに……。そう思って見上げれば、ルフィはそれが伝わったのか微かに視線を逸らす。
「ナミが、悪ィんだぞ」
「わた、し?」
「俺、ナミが誰に抱かれても責める気はねェし、守れなかった俺の責任だつて思ってる。……でもよ、前にも言ったけど、妬くんだよ、俺だって」
ルフィの言葉にハッとして、でも、言葉が出ない。ルフィには、何も知られたくなかったのに。
「間違いないのは、シャンクスだろ。それから、エース!生きてたなら絶対襲ってる!!」
「ルフィ……ごめ……「ナミは悪くねェんだよ。でも、俺は気に入らないんだ。だから……俺の気が済むまで、付き合ってくれよ」」
「む、り……!こわれちゃ……!!」
「そういや、レイリーもナミを食ったろ」
ルフィの言葉にビクリと身体が震える。そんな私にルフィは正直だなと笑い、レイリーのは自己申告だぞと言われれば、泣きたくなったのもわかって欲しい。
そうして話してる間も、ルフィは腰を動かし続けるから、絶え間なく刺激され続けて快楽が過ぎるとそれは最早苦痛になるのだと身をもって教えられている。その刺激でルフィを締め上げれば、ルフィが苦しそうに眉を寄せた。
「ナミっ!そんな、締めんな!!」
「あっ……!しらな!かって、に……!!」
「クッ……!」
何度目か分からないけど、また注ぎ込まれたそれに何処か冷静な脳が後で追加で薬飲んだ方が安全かも……。なんて言うけど、それどころじゃない。
「朝まで抜かずに何発できるか、やってみたかったんだ。……付き合ってくれたら、レイリーの事も、シャンクスやエース、他にもいるそいつらの事、全部川に流してやる!!」
それ、川じゃなくて水ね?
そんな事を思いつつ、でも確かに語源を遡れば川の水に晒して流してたから間違いでは無いのかもと気付く。いや、待って私、そうじゃない。
「お願い……すこし、休ませ、て。……も、ちから、はいんな……「……ゾロにも、抱かれたよな」」
「る、ふぃ……」
「言ったろ。妬いてんだ。他の全てを忘れるくらい、塗り替えてやるから……何度でも意識戻してやるから、付き合えよ。ナミに見せたい新技もあるんだ」
新技が何かは知らないけど、そんな事をされたら死んでしまうと首を横に振る。すると、ルフィは繋がったまま私を起こして、そのまま支えてはくれたけど歩き出してしまう。
歩く振動と自らの体重でグチュグチュと卑猥な音をたてながら、どちらの物とも分からない体液が隙間から漏れ出していく。力の入らない身体は、ルフィが支えてくれてるそれの他は、繋がってる所でのみ支えられているから、自分が何を言ってるのかさえ分からなくなってしまう。
その痛みや苦痛にも近い刺激に喘ぎながら、ルフィルフィと鳴くしか出来ない状態に陥る。そんな私にルフィは満足そうに笑ったのは、何となく意識の端で理解出来た。
伝い落ちるそれがホテルの部屋を汚すとか、そんな事を気にする余裕は……私にはない。喘いでいるのは、苦しさか、快楽か、それさえも分からない今、羞恥を感じるだけの余裕は皆無。
その後お風呂場で掻き出すと言う名目で弄ばれて、湯あたりを起こした私にルフィが焦ったのは因果応報と言うやつだろう。翌朝、意識を取り戻した私をルフィが申し訳なさそうな顔で覗き込んでいて、そんなルフィの頭を撫でようと持ち上げ損ねた腕が震える。
「……る……ぃ……の、は……か……(ルフィのバーカ)」
掠れて声を出せない私に、ルフィは眉を寄せるけど、もうこうなってしまってはどうにもならない。文字で必要な物を指示して用意されると、手元に運ばれたそれで何とか対処する。
水が喉を通るのも痛い。やっとの思いで飲み込んだ薬は、即効性なのですぐに話すくらいできるようになる筈。
「やり過ぎた。ごめん」
明らかに、しょぼん……としてるルフィに小さく笑い、仕方ないなぁと頭を撫でればルフィの顔が喜色満面に変わる。そして、ベッドで過ごせるようにいくつかの物を頼んだ私の言葉に従った後で、ルフィが言った。
「ナミは動けないだろ。だから、今日はジンベエと遊んで来るからゆっくり寝てろよ!」
「……まさか、さいしょから、わたしをだきつぶして、いくつもりだった?」
「なっ……ナンノコトカナァー?」
成程、私が先って言ったのは、私を動けなくして他から隔離して、ルフィ的に安全な状態で遊びに行きたかったのね。それも、私に邪魔される事なく、楽しむ為に……。
それがわかってしまえば、胡乱な眼差しを向けたのも当然だと思う。ルフィは私を、何でか知らないけど珍しく計画的に閉じ込めようとしている。
「あ……!チョッパーとロビン、呼んでくる!!な!それでいいだろ!?」
「チョッパーもロビンも買出しとかで忙しいんだけど?」
「1日くらいどうにか……「出航が遅れてもいいなら、構わないわよ」」
ツーンと顔を背けてやればルフィが慌てて肉食うか!?とか言ってきたけど、食べません!!なんで肉なのよ!
「ナミ~……」
「私の事なんて忘れて、好きに遊んできたら?最初からそのつもりだったんでしょ?いーもん、別に。それなら逆にしてくれたら、私も買い物とか行けたのにって思ってただけだもん!」
「ナミ~……」
「置いてかれるの、寂しいとか、そんな事思ってないんだから!……出航直前なら、1人にされなくて、済んだのに……」
フーンだ!と、いじけてんだか怒ってんだかさえ分からなくなってしまう。でも、その効果はあったみたいでルフィが嘘を付けないその特性で全て暴露してくれた。
「そうしたらナミは無理して動いて、出航した後で寝込むだろ!?だから先にナミとして、1日寝てられるようにって……あ!」
「成程ね。ルフィは最初から寝込ませる予定だったのね。……全く……」
「ナミ~……」
「わかったわよ!もうっ!!……これ、ホテルの人に運ばせて、私の手荷物を私の近くに運んで!そうしたら出掛けていいわ」
「ありがとう!!これだよな!」
そう言って渡された物を手にして頷く。とりあえずクリマタクトもあるし、薬もある。
問題は無さそうね。楽しそうに出掛けていくルフィに紙を託したし、もう大丈夫。
そう思ってその背を見送り、フランキーに作って貰ったペンダントトップの中に皆から貰ったビブルカードをしまって行く。濡れないし燃えないけど、破けるし文字も書ける不思議な紙。
ローラから貰った正体不明のビブルカードと、ドフィ、ミホーク、ベックにレイリーから貰った物。……こんな事になるのなら、マルコやエースからも貰っておくんだったと思いつつ、そっと蓋を閉める。
ペンダントトップの宝石はクロコダイルからで、それをネックレスにして普段は胸の間に入れておこうと思ってる。そうすれば、二重で対策されてるから落とすリスク少ないもの。
それにしても、ローラから貰ったビブルカードは、やっぱりどう考えてもビッグ・マムの物よね。そう思って、今ではなかなか出回ってさえいない四皇の手配書を思い浮かべる。
何年も金額が変わってないから、世の中に手配書が残ってないのだ。見ると怖がったり、倒してやると目論んだ奴らに切り裂かれてしまうのも大きな理由だけどね。
そんな事を思いながら、とりあえずホテルの人に運んで貰った紙とペンで時間を潰し始めたのだった。今日はとりあえず備品管理も金銭管理も出来ないので、この魚人島の地図を描く事に決めてペンを動かし始めれば、それはもうただの楽しい時間の始まりを意味している。