私の脳内なんて誰も分からないから当然だけど、敵の二人は私の予想通りに初めは逃げようとした。けれども、ローちゃんの姿を見て動揺を隠さずに大騒ぎを始めるから、ルフィでさえも気になったようでローちゃんに尋ねる。
1人は空飛ぶ球体って感じの男で、もう1人はこの世界だなと言いたくなるような良い女。見た目で判断するなら、ローちゃんと同じ位の年頃かしらね。
「ん?誰だ?あいつら、友達か?」
「……いや〝敵〟だ!!」
ローちゃんの明確なその答えに、誰も否とは言わない。相手がどう思っていようとも、ローちゃんの中で彼等は間違い無く〝敵〟なのだと分かるから。
その時敵は麦藁の1味が揃っている事、海軍の荒くれ者であるG-5がいる事を受けて分が悪いと判断して背を向けた。逃げる為にシーザーを抱えて空へと向かうそれに、ウソップが〝任せろ〟と意気込む。
それに対して反応しなかったローちゃんは、敵を仕留めようと即座に技を繰り出そうとする。けど、それには待ったをかけさせて貰うわよ!だって……。
「「ウソップが任せろと言った」」
私とルフィの声が重なる。ウソップに限らず、麦藁の1味では誰かが〝任せろ〟と言った時には、任せて大丈夫なのよ。
任されて困る時は、絶対に言わないから。任された事が出来なかったら、仲間に被害が出る。
ならば自分から言った時だけは、確実にやれると言う自信がある証拠。その上今回は明らかにウソップの独壇場だもの、不安になる必要性は皆無だわ。
それに……私も少しくらい戦わせて欲しいのよね。この島に来てから、ずっと逃げてただけなんだもの。
シーザーを攻撃する事に関しては、何の躊躇いもないわ。子供達を誘拐して、苦しめて……許さない!!
ウソップが準備をしている間に、私はクリマタクトを振るう。クリマタクトがあれば、私だってそれなりには戦えるのよ!
「〝
私の生み出した雷雲を見て、敵の動きが変わる。明らかに逃げようとしてるその姿に、甘い甘いとほくそ笑む。
「うふふ……。逃がしてなんて、あげないわよ」
雷は迷い無く飛ぶ敵を狙う。語尾にハートをつけてる私に、仲間達でさえ呆れた顔をしてるなんてのは私の預かり知らない所である。
呆れではなく怯えかもしれないなんて事は、考慮するに値しない。逃がさない事が私の役目なのだ。
「天候の科学……!!〝サンダーブリード〟……!!」
クリマタクトを少し回せば、雷は私の意思に従いその進路を変えて曲がる。元々水は雷を通す相性最高の物質。
雷は何処までも際限なく水を通過してしまうから、身体の80パーセント以上が水分で出来ている存在は、どうしたって追い掛けやすい。その上、動物は体内に電気を蓄えているから、雷同士で呼び合うのだ。
少ない方が、多い方を求めて呼び寄せる。即ち、逃げ場などないのよ!!
高い所にあればあるだけ、避雷針と同じ原理で狙われる。それは、近いから。
近くて、水分が豊富で、電気を内蔵してる存在が……雷から逃げられる筈ないじゃない。さぁ……観念しなさい!!
「〝テンポ〟!!」
私の可愛い雷ちゃんにより、敵は大いなるダメージを受けてくれた。三人いた内の1人、女の子は既に意識も無い。
落下する三人の内、残り二人に向けてウソップが攻撃を放つ。それにより意識を失ったのはシーザーを守り、運ぶ為の存在だった様子の男。
でも、そこまで追い詰められても、問題のシーザーは1人でも逃げようと動き出す。ただね……それを〝任せろ〟と言ったウソップが許す筈がない。
ウソップもまた、シーザーには酷くやられてるし……あの時の子供達がやった事に対する怒りだって燻ってる。これで案外、ウソップは根深く覚えてるのだ。
それに何より……ウソップはロビンに言われて海楼石を取りに行ってる。ロギア相手に、ただの石で対応なんて……する筈無いじゃない。
敵が全員タンカーの上へと落下する。それを眺めながら私は細く息を吐き出して、ルフィに声をかけた。
「この先少し時間貰ってもいい?」
「ん?いいぞ」
「ありがとう。行ってくるわ」
理由も聞かずに頷くルフィに、ローちゃんがこら待てと騒ぐけど……私は氷側しか見てないのだから測量して来たいのよ。皆はそれぞれやる事もあるだろうから、とりあえず残党の有無も確認したいからと歩き出す。
それを私が説明しなくても、ロビンは理解してくれてたようで、騒ぐローちゃんに伝えてしまう。するとローちゃんは舌打ちを1つ、隠す様子もなくして来た。
「そういう事なら俺も行く。この島には長く居たから、潜伏出来そうな所は把握している」
「そっか!ならトラ男、ナミを頼むな!!」
にかっと笑うルフィに背を向けたまま手を挙げて応えるローちゃんは、本当に私についてくる。皆はその間に人員の名簿を作ったり、フランキーへの状況説明をしておくと約束してくれた。
これから行く場所が暑い事は知ってるので、あえてそのまま……ビキニ姿で来たけど……本当に変な島だわ。何処か、全体を見渡せるような高い位置があれば良いんだけど……あるかしら?
辺りを見渡して、少し小高い場所を見付けた私が足を進めようとしたら突然声か聞こえてきた。どうしたのかと視線を向ければ、切り替わる景色。
明らかに建物の中になったそれは、毒ガスに侵されてる様子も無い。でも、ここは?
「上が見張り台になっている山小屋だ。ここなら、希望は叶うだろ」
「ありがとう!!」
以心伝心ねと思いながら、思わず喜色の声をあげる私にローちゃんは笑い、三人がけ位に見えるサイズのソファに腰を降ろす。だから私はローちゃんを放置して、辺りを見て梯子を見付けるとそのままそれで登って行く。
天井にある出入口が妙に硬かったけど、上へと続くそこを開けなければ到着出来ないので力づくでこじ開ける。すると、重かった原因は毒ガスの石灰が固まっていたのだと知り、少し戻ってクリマタクトを準備する。
流石に毒と分かってる物の上に、直接乗るのは如何なものかと思うから。クリマタクトを用いて発現させた風を使って物見台の部分から毒を吹き飛ばして、漸く上に登れば確かに見える多くの物。
炎が邪魔で良く見えない部分もあるけど、そう悪い事ばかりでもない。明る過ぎるくらい明るいし、木々が無いからこそ、細かい所まで良く見える所もあるわね。
あ……あの辺、元は川だったのね。逆側は凍り付いているけど、水その物がこの島から消え失せたわけじゃないらしい。
この温度差のおかげで天気が不安定で吹雪になったり、スコールのような雨が降ったりするんだわ。そう言えば、ルフィの食べた竜ってまだ残ってるのかしら?
流石に全て食べきったとは思えないわよね。だとしたら、あの炎の中に置き去りかな。
それが残ってるなら、多分後で宴になるから、その食材として入手し……。そう思った時、突然目の前に現れた胸板に息を飲む。
「測量は終わったんだろ」
「えぇ、だいたいは終わったわ。だからこれから食材を「なら、もう良いな」」
何が!?と問うより早く重ねられた唇は、甘い。これは、ラムかな……なんて呑気に考えた直後に、キスされてるのだと気付いて抵抗を試みる。
でも、腕力で男に敵う筈もない。その上相手は、荒事に慣れた海賊である。
「やっ……だ……ぁ!!」
「分かってる。続きは中で……だな」
その言葉に何もわかってない!と言おうとしたけど、深く重ねられた唇によりその言葉は紡げなかった。寧ろ、叫ぼうとした為に深くなった口付けに、呼吸さえままならない。
飢えた男の唇が、私の意志を無視して奪い尽くそうとする。深く舌を絡ませ、反抗的な言葉を言わせまいとするかのように蜜を吸い上げる。
唇を甘噛みされて、何度も角度を変えて吸われ、舌で口腔をなぶられる内に荒い呼吸ばかりが目立つようになる。逃げる隙さえ見付からない。
目眩がする程の息苦しさが、これは悪夢でもなんでもないのだと教えて来る。でも、どうして突然……?
「やめて、ローちゃ……」
「俺は、ナミに出逢った直後から、ずっとナミに惚れて、愛して来た」
声が、出ない。幼い頃のローちゃんが脳裏で睨み付けてくる。
可愛くて仕方なかったけど、でも、嫌われてるのもわかってた。なのに、なんでそんな嘘を……?
「あの頃……全てに絶望して、全て壊してやりたいと思ってた俺を優しく……包み込んでくれたナミに、最初は母様の代わりみたいに思ってんだと思ってた。反抗しても受け入れてくれるから、何処まで許されるのか試してた」
その言葉は正直、衝撃が大きい。だって、そんな馬鹿な事。
脳裏で、でもとだってが無意味に繰り返される。だって……でも……そう思った時はたと気付いてしまった。
思い返してみれば、確かにと思えるところはある。子供扱いされたくないから、ローちゃんと呼ばれたくないと言ってるのだと思ってたけど……まさか?
「俺は、ナミに男として見られたかった。今回は随分と見せ付けてくれたし、正直辛かった」
「ローちゃん……ごめんね、私はその想いに応えられない。私の全てはルフィのものなの」
「……それにしちゃァ、随分とナミに入れ込んでる大物が多いな。全員と関係があるんだろ。……俺とも、もう1度は関係してるんだ。今更だろ」
嘲笑うように言われた言葉に、私は何も返せなくて、逃げるようにフイと視線を逸らせるけど、ローちゃんの腕は私を離そうとはしない。それどころか私を抱えたまま下に降りたかと思うと、耳朶に熱い息を落として来る。
「俺を本当に受け入れられないなら、殺して逃げろ」
「え?」
囁かれた言葉は、何かの呪文なのかな。ローちゃんは何を言いたいの?
「俺に抱かれたくないなら、本気で逃げろ。渾身の力で抵抗しろ」
その言葉の意味を理解する事が出来ないで固まる私の為に、ローちゃんは多分待ってくれた。時間にして2~3秒だとは思うけど。
けれども脳が正しい答えを導き出すより早く、私の身体を抱き上げて、ローちゃんは先程までローちゃんがいたソファの上に私を押し倒し、唇を塞いだ。咄嗟に身体は逃げを打つ。
でも……ローちゃんの腕は強い。足の間に強引に、身体を割り込ませて来る。
胸元を探るようにして、ビキニしかないそれを簡単に解いて、肌の上に乗ってるだけの状態にしてから布越しに触れて来る。抵抗しろと言いながらも、抵抗させる気なんて全く無いのだと伝えて来る動き。
本当に嫌なのに、傷付けるなんて出来なくて……。少し照れたように笑う幼いローちゃんが、私の中で強く印象に残ってる。
身体が大きくなっても、私の中でローちゃんはローちゃんで、だから逃げる他の抵抗の手段がない。だと言うのに、力の差があり過ぎて逃げる事が出来ないでいる。
「俺が……可愛いんだろ。だから、攻撃できない。だが攻撃しないなら、これは合意だ」
「ローちゃん!!」
「本当に俺を可愛い少年としか思ってないなら、何で……ここは立ってんだ?」
追い詰められる。容赦無く剥ぎ取られた布の下には、硬くなってる尖端がもっと刺激をと求めてるのが見て取れてしまう。
可愛いと言うなら、抵抗できないだろうと言う。なのに、可愛いと思うなら感じているのは可笑しいと、責め立てて来る。
心と身体が、どうにも出来ない現状に悲鳴をあげるのに、私は瞬きさえ難しいくらい追い込まれてしまう。ローちゃんの手が、唇が、答えを求めて私の肌を這い回る。
感じやすい、硬くなってる乳首を吸われて、白い身体が微かに戦慄く。その隙をつくように、ローちゃんはもう片方も指先でつまみ上げ、捏ね回す。
「その程度の抵抗しかしないなら、好きにするぞ」
そう言って、再び小さな突起にむしゃぶりつく。舌先で舐り、転がし、カリカリと歯を立てる。
身を捩って逃げようとする度に、プルプルと震えるそれが寧ろ男を煽るとも知らずに、ナミは精一杯の抵抗として逃げをうつ。けれども快感の色に染まるまで、ローちゃんはその行為を辞めようとはしないのは言うまでも無いだろう。
本気でなくてどうして、自分の人生と生命をかけた同盟さえ破壊されるかもしれない行為を行うと言うのか。自らの破滅が見えていても求めてしまう程に、溺れているのがトラファルガー・ローと言う男の現実なのだ。
その事を、甘さの権化でしか無いナミはわかっていない。そして、分からないからこそ、求められ続けるのだろう。
「やっぁ……!!」
「腰振って、求めてる様にしか見えねェけどな」
「振ってない!!」
「……なら、大人しくしてろよ」
そう言ってローちゃんは、胸を重点的に責めてくる。それが、もどかしくて……同時に敏感過ぎる身体はそれだけで既にはしたなく濡れて期待してるとわかってしまう。
泣きたくない。でも、どうしたらいいのか分からない。
「やだ……!ルフィッ!!」
その瞬間、乳首を強く噛まれてしまい、悲鳴が零れる。痛みに小さく震えた私のそれを噛んだまま、舌先で転がすようにしながらローちゃんは言葉を告げた。
「足を自分から広げて、確認してくれと頼んだなら……確認してやる」
「え?」
何を言われてるのか、理解できない。でも、その気配は明らかに薄暗くて……良い事を考えてる訳じゃないのは明らか。
「それで濡れてなければ、本当に嫌なんだと理解して……辞めてやる」
「ひど、い……」
ローちゃんはわかってるのだ。私が既に濡れて、雄を求めている事を。
なのに、辱めようとする。救いがあると見せかけて、弄ぼうとしてくる。
「……なら、濡れてると、俺に抱かれたいと認めるか?」
「刺激されてるのよ!!濡れるくらいするわ。それでも私は、ルフィにしかされたくない!!」
「この状態で……良くも言ったもんだ」
「私の全ては、未来の海賊王であるルフィだけのものよ!!」
キッと睨み付ければ、ローちゃんは当然のようにズボンを剥ぎ取る。抵抗らしい抵抗も出来ないままに、その手腕に驚かされてしまう。
暗く笑みを浮かべるローちゃんの考えが分からない。でも、ここで屈したら私は私じゃなくなる。
「……自分から足を広げて、確認してくれと言えば……優しくしてやる」
「お断りよ……!!」
「まあ、言いたくなければ言わなくていい。どっちにしろ辞める気はねェからな」
ここで冷静になって、レイリーからの指導を活かすべきなのは分かる。頭ではわかってるけど、そんなの上手くできない。
どうしてこの子はこんなに、ひん曲がったのよ!!昔はもう少し素直だったわ!!
「勝手な事……!」
「知らなかったとは言わせない。俺は昔から、身勝手で欲深いんだ」
ぬけぬけとそう言うと、ローちゃんは遠慮も無く両足を抱え上げ、その間に顔を埋めた。瞬間的に、私の身体がビクリと跳ね上がる。
女性器という弱過ぎるその場所を、舐められて、吸われて、嬲られる。感じやすいその場所に絶え間なく刺激を与えられて、腰に言い様のない疼きが走った。
目の前が白くなりかけた時、その動きは止まり、また呼吸が落ち着くと再開される。足がガクガクと震えて、その度に止められるのだ。
絶頂と呼ばれる放出を許されないまま、幾度も幾度も繰り返されるそれは、まるでお仕置とでも言うかのようで……。ローちゃんは私の反応を残酷に微笑みながら楽しみ、焦らし続ける。
それでも自ら求める事をしない私に、ローちゃんは強情だなと笑うけど……当然である。この程度で折れてたまるもんですか!!
そうして時間の感覚が失われる程に散々に喘がせた後、ローちゃんは更に舌をその先のヒクついている穴へと向ける。舌が入口に差し迫った時、そのぬめりに悲鳴のような声が出てしまう。
「や……やめっ……!!」
両手をローちゃんの髪に絡めて、喘ぐしか許されない。触れられる事さえ恥ずかしいのに、見られるだけで死にたくなるのに、そんな所を舐められるなんて。
快感に流されそうになりながら、羞恥に狂わされそうになりながら、必死に耐える。そんな私の髪が大きく乱れ舞う。
だけどローちゃんの舌と指は更に熱く、執拗に、入口を和らげ続ける。粘着質とさえ言えるような独占欲に近い何か。
ローちゃんは、こんな子だった?
ここに来て初めて、私は漸くローちゃんと本気で向き合おうとしてるのかもしれないと、そう気付く。そして、そうだ……と思う。
確かにローちゃんは昔から、頑固な子だった。1旦こうと決めたら、誰がなんと言おうが、とことん考えを貫く男の子だったわ。
鬱陶しい程に変に細かくて、口煩くて、納得出来るまで執拗い子だったわね。……でも、誰かを傷付ける事を良しとしない、優しい子でもある。
そんなローちゃんは、けれども私やロシーに言われれば多少は考慮してくれてたのに。言葉を発したら全てが喘ぎになる今、抵抗は何一つできない。
言葉を封じられてしまっただけで、身体は情けない程に快楽に正直だ。熱く熟した乳首を軽く指先で弾かれるだけで、抑え切れないほどの嗚咽が漏れる。
そんな自分が、私は何よりも嫌い。だから時に……私は、消えて無くなってしまいたくなるのよ。
6時に間に合わなったので、3の倍数で9時に更新させて頂きました。