ルフィの負担になりたくないのに、こんなに痛そうな顔をするなら怪我をしてるんだと思うのに、私はどうしていいのか分からないでいる。ルフィはどうして、怪我してるのならそれを気にせず、身体に負担を掛けようとするのか分からない。
この体勢ではルフィは常に私の体重を両足や腕で支えておかねばならず、傷付いた部分を痛めてしまう事になりかねない。なのに、そんな事はお構い無しに、ルフィは荒っぽく腰を使い始める。
もしこれが私へのお仕置きの為だけなら、そんなの辞めて欲しい。だから、必死で制止しようと声を出す。
「あっ……やめ、ルフィ、ダメっ!!」
「ここが悦いって?」
「違っ……!!ルフィが、楽な、ように……!おしお、きなら、身体……ふたん、だめっ」
乱れる呼吸。流れる汗。
情けない程に思い通りにならない私の身体。ルフィにとって良い状態なら、他には何も望まないのに……。
どうしてかルフィは嘆くから。苦しそうに喘ぐから……私の胸は締め付けられてるみたいに苦しくなるの。
「こんな時でも、俺の事気遣うんだな、ナミは」
「ルフィ……っ」
「なのに、どうして本当に伝わって欲しい事は……俺の想いは、伝わらねェんだよっ!!」
「私、が……!ルフィの上、のるっから……!!」
必死に言葉を紡ぐ。懇願する私に、ルフィは薄く笑う。
「いいなそれ。今度また、やってくれよ。騎乗位」
ちっとも本気で取り合ってくれないルフィを何とか止めようと、身を捩ってみる。けど、そのせいで体内の雄を感じてしまって、思わず甘い喘ぎを放ってしまう。
「はっ!あああぁぁぁああ!!」
「見ろ、ナミ。俺と繋がってる所を。俺と
命じられるままに視線を巡らせれば、高く抱え上げられた秘所に雄々しい楔がどちらの物とも分からぬ粘液を滴らせながら、出入りしてる様子がまざまざと目に飛び込んで来る。羞恥から視線を逸らせば、ルフィの叱責が飛ぶ。
「ダメだ!見てろ!!」
厳しく叱責されて、でもどうしていいか分からない。そして、おずおずとルフィに手を伸ばす。
触れても、怒らないかなと思い悩みながらも、手はルフィに触れる為に動く。汗を含んだ黒髪に指を絡ませれば、見下ろして来るルフィの顔が、ふっとなごんだ。
「それでいい……」
あやすような口付けを贈られ、そうして抱き合う形になれば、もう接続部は見えない。二人の身体が重なり、粘着質な水音が響いても、見ている事を強要される事だけは許されるのだ。
「ナミは俺のものだ。ガキの頃からずっとそう決めてた。姉としてのナミも、航海士のナミも、宝玉のナミも、恋人のナミも、俺は手放す気なんてない!」
「ルフィ……」
「身体が誰に暴かれてたって、俺は……構わないんだ。ナミが傷付かないなら、誰と関係持っても責めたりしない」
「え?」
思わず声が出てしまう。だって、ルフィは真剣な顔をしてるから。
私を
「だってよ、ナミは俺じゃない相手を自分からは求めない。もしも求めちまうなら、それだけナミが弱ってキツイときに、俺が傍にいないって事だ。傍に居ないのも、守れないのも、俺の責任なのに……どうしてナミを責められるんだよ」
そんな考えをする男が実在するなんて、思ってもみなかった。だって、男が経験した数はステータスで、女は関係した人数が多いと淫らだと、ふしだらだと言われるのが普通だもの。
なのに、ルフィは真っ直ぐな眼差しで言い切る。嘘を付けないルフィの言葉は、疑う隙さえ与えてはくれない。
「ナミが優しくて、誰でも許して、誰でも受け入れるのはわかってる。形の違う愛情振り撒いてるのはどうにもならないと、それがナミだと思ってる」
言いながら動かされる腰が、私を幾度となく高見へと押し上げ、返事をする余裕さえ奪い去る。でも、身体も心もそれに満足して、泣きたくなるくらい幸福に思ってしまうの。
私に余裕なんて何も無い。歳上だとか、人生経験が無駄に多いとか、何にも役には立たないの。
「それでも、許せない事もあるっ!……例えナミ自身でも、俺はナミが傷付く事は認めねェ!ナミが犯されて、気にしないなら構わねェけど、気にするならその相手を許さねェ!!……勝手に傷付くなっ!」
傲慢な命令にさえも心が疼く。ルフィは私に何をしてもいいと認めてくれて、でも……傷付く事は許さないと……大切にしてくれる。
その事実が泣きたい程嬉しくて、眦から生理反応ではない涙が零れ落ちた。それを見てもルフィは、言葉も動きも止めない。
「俺の形を、俺の堅さを、俺の熱を、その身体に刻み込んでおけ……!ナミの全てが、俺のものだ!!」
くびれの部分がかろうじて引っかかる程度の所まで抜かれ、次の瞬間、突き破られるかと思う程の勢いで深く貫かれる。それにより私は、1際艶めいた声を上げた。
「はっ……あぁぁあっ」
「ナミが他の奴に犯されて傷付くなら、そんな隙無くなるように毎日抱いてやる!ナミが必要で抱かれるなら、ナミが気にしないなら構わない。ナミが望まない行為を……もう二度とさせたくねェ!!」
言葉と共に繰り返される律動は、私を更なる官能の中へと追い上げていく。ルフィの首に回された腕は、既に離れたくないと言葉より雄弁に語り、自分を揺さぶる男をより強く引き寄せようとする。
その上、無意識で指に纏わせた黒髪をくしけずり、隙あらばその頭を撫でてしまう。それが理由かは不明だが、貪る男にも余裕の色はない。
「あっ……そこ、ぃいっ!!……ルフィっ!」
「もっとだ……っ!もっと感じろ!俺だけをっ!!」
哀願にも似た表情がルフィに浮かぶ。私を守れない己を責めて、苦しんでるのは寧ろルフィの方なのだろう。
誰よりも強い筈の男の内に、それとは反する脆さを見つけたような気がした。切なげに縋り付くルフィの、心の傷が痛い。
陶酔の水面の中に、疑問と言う滴が落ちる。私は嗚咽に紛れながら、問い掛けた。
「何が……そんなに、寂しいの?私は、ルフィのそばにいるよ。ルフィのものだって、約束するわ」
両手で頬を包み込めば、ルフィが戸惑ったように笑った。その声は確かに揺らいでいる。
「ナミは、何で、分かるんだろうな……。俺、ナミのそういう所が、怖いよ」
もしかしてルフィにも、他人には晒したくない秘密があるのかな。それを私は、それを無意識の内に暴いてしまったのだろうか。
でも、既に官能の中に蕩けてしまった頭ではろくに考える事は出来ない。ただ、ルフィを抱き寄せる手に力を込めるだけ。
「俺の弱さを、ナミはいつも受け止める……」
「私の前でくらい、強がらなくていいと思うわ。ルフィは、船長として普段頑張ってるし、無理に1気に大人にならなくていいんだから」
「ナミ……」
二年の修行の後、ルフィは明らかに成長した。より〝船長〟らしくなったと思う。
でも、少年である事を忘れないで欲しい。ルフィはまだ子供でいても許される年齢だし、私達は無理に多くを1人でルフィが抱える事を望みはしないのだから。
「子供でいる部分のルフィも、残してあげなきゃ。ルフィは自由な海賊なんだから。責任とか、そう言うのが必要なのも分かるし、学ぶ事は大切だけど、ルフィの素直な心を殺す必要なんて無いのよ」
「それ、そのまま返してやるよ。ナミは、自分にだけ厳し過ぎんだ……ばーか。ナミのばァか!」
言葉で告げるそれとは、また別な何かを共に吐き出しているのはわかる。甘えているのと、いじけているのと……多分、怒ってて、悲しんでると分かるから……。
そっと触れる程度のキスをする。自分の言葉で、ルフィ自身が傷つかない事を願って。
すると即座に離れた筈なのに、ルフィは私へと1気に大き被さり深く唇を重ねて来た。祈るように、甘えるように、乞い願うように、私の唇を吸い上げる。
その仕草が子供のようで、寂しがってる幼子のようにしか思えなくて……。もしかしたら、泣きそうな顔でもしてるのでは無いかと心配になる。
我慢しなくていいよ、ルフィ。ルフィの感情は全てちゃんと受け止めるから。
私はルフィの震える肩を抱き締めて、自ら舌を差し込む。ルフィの口腔を撫で回しながら、ありったけの想いを注ぎ込む為に。
誰もが羨むような仲間を持ち、誰をも惹き付ける明るい性格で、仲間達から敬愛される諦めずに仲間を護ろうとする精神の持ち主。それでも、心の中には、孤独に怯える子供が住んでいる。
それなら、私は私にできる全てでルフィに孤独では無いと伝えたい。私にも、ルフィにできる事はあるから。
ルフィに私から口付ける事も、手を繋ぐ事も、抱き締める事もできる。そう思ったからか、柔らかくとろけきってる粘膜が身の内にある大きな子供をあやすように、絡み付いていく。
縋りついてくる身体を受け止めようとすれば、どうしたって大きく開かれ過ぎた足の存在が邪魔になる。このままではいずれ、股関節脱臼したっておかしくなんてない。
でも、怒りながらも心配して、そしてすぐ治してくれる頼れる仲間が居る。可愛い船医を思い出して、私はクスッとキスの合間に笑ってしまった。
「随分、余裕じゃねェか……」
それがルフィの嗜虐心を煽ったのか、漸く離れて行ったルフィの顔に、いつもの自信と猛々しさが戻る。でも、ルフィを良く知る私のにはわかってしまった。
憤慨してるんじゃなくて、照れくさいのだと。けれども制止しなければ、私の身体は持たないだろう。
「えっ……!?あ……ルフィごめっ……ふっぁ……あぁぁ!!」
誤魔化しの為に激しい抽挿を再開するルフィに、私は翻弄される。もう容赦しないとばかりに、容赦無く打ち込まれる楔。
「その心も身体も、誰のものか思い知れっ!!」
そんな言葉と共に、私はルフィにより淫らな悦楽の中へと誘われていく。熟しきった内壁は、最早そこを行き来する熱い塊を味わうだけの器に成り果てる。
欲するままに刺激を貪り、食み続ける。そんなナミに翻弄されているのは、寧ろ俺の方だ……とルフィは思っていた。
抱き締めれば簡単に折れちまいそうな細腰も、繊細なその心も、けれども見かけ程弱くは無いのだと、ルフィは昔から知っていた。ナミは、想像する事さえ苦痛となるような幾多の辛酸を舐めて来たのだから。
守る事に慣れて、守られる事に臆病な、甘やかな果実。それでも、この細い身体はこれ迄1人で生き抜いて来た者の強かさと逞しさを持っている。
だからこそ、他の誰にも満足させられなかったルフィの激情を受け止められるのだろう。もし時が経ちナミが他の誰かを選ぼうとしても、簡単にそれを許すつもりは無いのだ。
そうなったら知らしめてやるつもりでルフィは居るのだから、ナミに逃れる術など無いかも知れない。逃げようとなんてしないだろうとわかっていながら、それでも万が一を考えて刻み込む。
ナミが誰のものなのかと言う事を、この身体が、既に自分の所有物である事を、他の誰に害されても事ある毎に思い出すように刻み付ける。どれ程淫蕩に溶けて、咥えて、食んで、味わって来たかを思い出させてやる為に、深く、太く、熱く……自らの形をその能力も用いて刻み込む。
他の誰も、何も、代わりに等なれないように。受け付けてもその差を感じて苦しむ程に、くっきりと。
ルフィが飽きる事など有り得ないが、互いが飽きる迄、この甘く爛れた快楽を貪りたい。そう思い、常人なら壊れて後に死ぬであろう程の衝撃を与え続ける。
「ひっ……ぃ……!ルフィ、こわれ……ああっ……そこ、きもちぃ……っ」
「壊されたいなら、素直にそう言いやがれ!!」
「やぁあぁぁぁ……!!」
ルフィから与えられるものならば、快楽でも痛みでも何でも受け止めると言わんばかりにナミは全てを許してしまう。甘やかされて、大切にされて生きる事を好む少年は……その甘さを振り払うなんて出来なくて……壊さないように気を付けるなんて事さえ忘れて、
乱れていく呼吸により、ルフィの絶頂が近いのはわかる。1段とピッチを速め、力強く打ち付けてくるルフィの動きに合わせて、私もまた淫らな蠕動を繰り返す。
「出すぞ、中にっ!!」
「んっ……だして、いっぱい……大丈夫、だから……っ」
この幸福と快楽は、どこまで続くのかと怯えてしまう心は確かにある。どんな高みに迄連れて行かれるのかと、畏れに限りなく近い官能の中で揺らされながら、それでも懇願してしまう。
ルフィに悦くなって欲しいと。私の事は気にしなくて大丈夫だからと、微笑みさえ浮かべて。
「だから、そんな可愛い事を言うな……!!」
その瞬間、ルフィの限界を超えて張り詰めたモノがナミの中でどくりと大きく脈動した。その直後ルフィの雄が1際深い所を突き上げ、内部に熱い奔流が広がる。
「いくらでもやる。欲しいだけ注ぎ込んでやる……!!ナミの中にもしも宿ったら、そいつごとちゃんと護るから……!!」
掠れきった嬌声をあげていた為に、ルフィの言葉が殆ど聞き取れない。でも、どうやらまだルフィには辞めるつもりは無いのだと言う事だけは、しっかりと伝わった。
「だから、その時は1人で抱えないでくれよ?」
優しく撫でて来るルフィの手の感触を感じながら、私の意識は混沌の中へと飛び去っていった。……腹上死に、ならないと良い……なんて、半ば本気で考えながら。