※この作品はR-18です。

波間の向こうを目指して(新・本編)   作:夢枕 七変化

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無自覚※

 ルフィは私の身体中にキスを落としながら、時折痛みを与えて来る。それがキスマークを付けているのだと分からない訳もなく、その流れで脱がされるのを受け入れていたら胸の尖りに突然歯を立てられた。

 

 「ひゃっ!」

 「身体、辛いんだろ。……拒めよ」

 「むり、よ」

 「ん?」

 「私、ルフィにされるのは好きだし……ルフィに上書き、されたいもの」

 

 最後は声が震えてたけど、素直な気持ちを言葉にしたつもり。私は、ルフィになら、何をされても嬉しいのだから。

 その唇を感じたくて、覗き込んできてるルフィにそっと顔を近付ける。分かっていたのか、僅かに舌を出していたルフィの舌と、自らの舌を触れ合わせただけで互いの存在感の大きさに目眩さえ覚えてしまう。

 こんなにも、私はルフィが欲しかったんだわ。そう、キスだけで自覚させられてしまう程に、求めている。

 ほんの僅かの隙間さえも寂しく感じ、1番深く合わさる角度を探して熱く唇を重ね、舌を絡め合う。この男の蜜に、飢えていた。

 どれ程味わっても飽きない。もっと、もっとと求める唇が離れてくれない。

 既に袖だけ残して前をすっかりと開かれているシャツは、着ている意味を見いだせない程。ルフィはキスの間も、胸や首筋を撫でる事を辞めようとはしない。

 

 「ナミ……明日、いや、もう……今日だな。部屋にいていいから、ナミに酷い事しても良いか?」

 「だめ……。優しく、して……」

 「煽りまくってんのナミなのに、酷ェ……」

 

 ルフィはそう言いながらも、諦めたように自分の上着を脱ぎ始める。すると、何かがパラパラと降ってきて、食事して来ただけなんじゃないのかな?と不思議に思う。

 それに、私の着てたシャツにも覚えがないけど……。あ、これロビンのだわ。

 いつ着せてくれたんだろう。てか、汚したら悪いわよね。

 そう思ってそっと今袖が残ってたシャツを脱いで、畳みながらルフィを見詰める。するとルフィが、私に優しく笑いかけてきた。

 今更ながらルフィを全体的に見てみると、衣服のあちこちが擦り切れて汚れがこびりついている。薄汚れた姿だった事に今気付いたけど、そのままベッドに入ったのは私が原因だろうから責めるつもりはない。

 でも、食事の汚れ方とは明らかに違う。どうして、こんな姿に?

 

 「ルフィ……なんで、そんなに汚れてるの?」

 「ナミの事を泣かせたのは分かってたからな。……少し喧嘩してきた」

 「え……?」

 「俺もサンジも、見聞色の覇気使えるから、分かる。ナミが泣いてたから……出てきた所で少しな。大丈夫だ、何も壊してねェ!……と、思う」

 

 壊したなら罰があるって聞いてるけど、何も無いなら確かに壊してないのかな。後から請求……とか、ないと良いなぁ。

 勿論私の為なんだから、その時は私が責任取るけど。でも、お値段は怖い。

 

 「バカラさんは、何も言わなかった?」

 「確認とったら、良いショーになってるから構わないとかなんとか」

 「そう……なの……」

 

 ルフィの奮闘がショーとして扱われた代わりに、請求書を渡される事は無いみたいね。これは……喜ぶべきか、悲しむべきか。

 でも、分かるのはひとつ。ルフィはそっちでも発散はして来てるから、そこまで意地悪はされないだろうって事。

 

 「ルフィ……ゴムで傷跡がすぐ消えるにしても、ちゃんと痛いし傷も酷い物は消えないで跡も残ってるのよ。だから、ね?無理しないで」

 「ナミ……」

 「嬉しいけど、心配」

 

 ルフィが完全に上を脱ぎ終えたと同時に、胸元にも肩にも舌を這わせる。そんな私にルフィは動揺を隠さず、けれども手品の勢いで全ての下着を剥ぎ取ってしまう。

 ルフィに見られていると思うだけで、全身が羞恥に染まる。ピンクに染まった太腿が見えて、情けなくなってしまう程。

 

 「ナミを守れなくて……ごめん。倒せなかったけど、負けなかったぞ」

 「うん、偉い!ルフィ……ありがとう」

 

 私の言葉に対して、ルフィが返したのは胸に顔を埋める事。なので、両側から胸を顔に押し付けてやればモゴモゴと苦しそうにされてしまった。

 それが可笑しくして笑った瞬間、谷間に舌が触れてヒャッ!と言いながら手を離してしまう。するとそこから胸に顔が移動して、まだ柔らかさを残す飾りへと近付いて来る。

 途中胸全体を揉んだりするのも忘れないあたり、ちゃんと楽しんでるらしい。でも、うん、確かにこの胸は柔らかいと思うわ。

 そんな事を考えている余裕は、先端の飾りを甘噛みされた事で消えた。それと同時にもう一方も指先で摘まれるから、喉が甘い喘ぎで震えてしまう。

 それに気を良くしたのか、ルフィの悪戯な指は小さな突起が立ち上がるまで爪を立てたり、押し潰したり、捻り上げたりしながら攻めてくる。そうしてルフィの手と唇と舌が肌を滑り回るだけで、嬌声を返してしまう位には溺れていた。

 まだ恥じらいを残した意識を抑え込んで、身体は貪欲にルフィを求めていく。でもそれはルフィとて同じ事。

 ルフィがズボンを少し下げた途端、太く逞しい昂りが、我慢できないと言わんばかりにはみ出している。それを見ただけで、胸が強くときめいてしまう。

 こんな風に夢中で愛し合う事が出来るのは、ルフィだけ。ただ純粋に求め合う事、無我夢中で触れ合う事、心地良さを味わう事は、ルフィだから出来るの。

 じっとルフィを見詰めてるけど、耳まで熱い。嬉しい……とか、言ったら駄目かな。

 

 「ナミは、可愛すぎるんだよ」

 「そっ……!!」

 

 その文句は尾田っちに言ってくれ!と言いそうになって言葉を飲み込む。その間にルフィの頭が股の間に近付いて、覆い被さった。

 快楽から逃れる為、必死で気持ちを鎮めようとするが、優しくしてくれる約束になっていた筈のルフィは私の制止の言葉にちっとも反応してくれない。それどころか、敏感なその場所を舌で擽り刺激し続けて来る。

 

 「や……あぁぁぁ!?」

 

 ビクビクと下肢を愉悦に震わせながら、私はルフィの髪に指を絡め、必死に引き剥がそうとする。流石にそれに閉口したのか、ルフィは不思議そうに顔を上げた。

 

 「こんな、ので……イきたくない、よ」

 

 フルフルと涙目で睨んでやると、ルフィは悪びれた様子もなく顔を上げた。そして、ペロリと舌で唇を舐めてみせる。

 ルフィなのに、色っぽい。そう思ったら、ルフィは小首を傾げるから僅かに返事に困ってしまう。

 

 「どうして、いけないんだ?ナミの全てが俺のモンなのに」

 「そ、れは……そうだけど……」

 「認めんのかよ」

 「ルフィも、私の中で一緒にイかないと……やだ」

 「ありがとう」

 

 拗ねたみたいな言い方しかできない私に、ルフィは驚いた顔をした。けれどもすぐに、それは満面の笑みに変わる。

 そんな状態でお礼なんて言われたら、私に勝ち目なんてない。だから私は素直に負けを認めて、ルフィを誘う。

 

 「来て……」

 

 ルフィはいつも、私を守ろうとしてくれてる。だからこそ、今回みたいな事がある度にいったい、どれだけの我慢を強いてきた事か。

 言葉で、そして行動で求める為に、私は自ら足を開きルフィを招く。来て、私の中に、二人が本当にひとつになる為のその場所に。

 

 「ナミ……」

 

 ルフィから熱の篭った囁くような声が、私の名を呼ぶ。感じやすいその場所に、熱い唇が押し当てられた。

 いっぱいに指で広げられ、ねっとりとした感触が奥へ奥へと押し入って来る。散々された事のある行為なのに、やはり、そんな場所を舐められる事に慣れる事はできない。

 

 「や……あ……!いいから、もう……」

 

 催促しても、ルフィは楽しんでやってるから始末に悪い。差し込まれた二本の指は、それぞれが勝手に蠢き敏感なポイントを擦り上げる。

 力強い舌の執拗で丹念な愛撫は、快感を覚え込んでしまった粘膜を柔らかく解けていく。それがつらくて、恥ずかしくて、ねだってみるのにルフィは中々その瞬間を与えてくれない。

 その内に我慢しきれなくなって、自分でも恥ずかしくなるような甘ったるい声で、懇願した。涙に濡れる瞳で、愉悦に震える唇で、早くひとつになりたいと……!

 

 「ルフィが……欲しい……!」

 

 恥ずかしい言葉を、でも今、一番の望みを。求めているのはルフィだけでは無いのだと、互いに欲しているからこそ、身体を繋ぐのだと。

 

 「時々不思議に思うんだけどよ」

 「ん……?」

 「俺がいつもナミを抱いてるのに、ナミの中に入ってる時は、俺が抱かれてるみたいな錯覚に陥るんだ」

 「当たり前よ。……私が、抱いてるんだから」

 

 ルフィの顔に、これ以上の幸せは無いとでも言わんばかりの笑顔が浮かぶ。でもそれは、私も同じだろう。

 でも、この言葉に嘘はない。男は女を犯すけど、女は男を捕食して抱いているのだから。

 

 「よく言うよな……」

 「言うわよ。私の全身で、ルフィを抱き締めて……愛してるんだもの」

 「なら……今夜も、抱いてくれ」

 

 私の穴から指が引き抜かれ、代わりに巨大な塊が押し当てられた。その圧迫感だけで、ゾクゾクと私の全身がわなないてくる。

 ルフィはきっと、虐めたい訳では無いのだろう。焦らして楽しんでいたのは、多少あっただろうけど。

 ただ、ルフィは私の口から欲しかった言葉があったんだと思う。その言葉がどれなのかは分からないけど、ルフィの気持ちが情熱の楔となって赤く充血した中へ侵入する為に押し開き、突き刺さって来る。

 その時になって、ルフィの状態がサードだと気付く。そうでなければルフィを迎え入れるのに、痛みなんてある筈も無い。

 ルフィはあくまでゆっくり、深みを目指して進んで来る。ジワジワと肉を割くような痛みと、それを凌駕する快感が電流のように全身を震わせた。

 こんなにも熱く、こんなにも甘い。こんなにも心地良いのは、ルフィが相手だから……。

 

 「ああーっ!?やっ……ルフィ、そこっ!やぁぁ……!」

 「ん?ココか。分かった」

 

 何も分かってくれないルフィの肉棒の先端が、最奥にあるだろうスポットを突き上げる。ブルブルと愉悦の痙攣を繰り返す下肢を、抑える事もできない。

 必死で訴える抗議の声は、明らかに艶を含んでいる。それが自分でも分かるのが、恥ずかしいし悔しい。

 

 「やっだぁ……て、言って……のにっ!」

 「嘘つきだな。ナミからこんなに絡み付いて、トロトロに溶けて俺を呑み込んでんのに」

 「そこ、せめちゃ……やぁ……」

 「嘘つきには、こんな事してみる……かっ」

 「あっ……あぁぁぁ……っ」

 

 涙に濡れた瞼の向こう、高々と抱えあげられた足の間から、何かに酔いしれたように腰を前後させるルフィの姿が見える。唇からひっきりなしに漏れる、荒い息。

 懐かしさを感じさせる黒髪が、激しい動きに合わせて乱れ踊る。猛々しいモノは更に硬度を増して、入口を、奥を、絶え間なく犯し続けている。

 

 「んぁっ……!ルフィ……ルフィッ……!」

 「ああっ!っとに、何でそんな可愛い顔してんだよ!?ホントに、壊しちまう……!」

 

 言葉と同時に一際奥を突かれて、私の上体が弓形に反り返る。いっぱいに埋め込まれた逞しい楔が、濡れそぼった膣を出入りする度、淫蕩な音がベッドの軋みと奇妙にハモって部屋の中に響き渡っていく。

 恥ずかしい音をルフィはワザと出してる。恐らくは優しくする約束等、すっかり頭から吹き飛ばしているのだろう。

 

 「ナミ……悪い」

 「ふっ……ぁ……?」

 「……今日の自由行動、寝ててくれ」

 

 それは私を動けなくすると言う宣言なのか、そんな事を思って怯える間も無く、繋いだままの私の身体を強引に膝の上に抱え上げた。突然の体勢の変化で、中に埋め込まれたモノが新たな刺激を生み出して、私を攻める。

 

 「ひっ……ぁ……ふ、かいっ……!」

 「興奮してるし、悪魔の実も多少暴走してるからな……。大丈夫だ、もっと深くまでいける」

 

 そんなの全くもって大丈夫じゃない!そう言う事はできないままに、ルフィにされるがままとなる。

 身体を支えられていた両足が、無情にも抱え上げられていく。私の全体重が繋がった一点にかかり、いっそう奥までルフィのモノを呑み込んでしまう。

 

 「ひっ……んぁぁぁっ!!」

 「ああ……凄いな。全部入ってる。こんなにもナミの奥まで……」

 

 グングンと遠慮も無く揺すぶられて、私は髪を振り乱して嬌声を上げ続ける。慌ててルフィの首にしがみつくけど、下からグンと突き上げられ、掻き回される。

 溢れる蜜を絡ませ、ルフィのモノが狭い内壁をいっぱいに埋め尽くす。私を虐めるのもルフィなら、支えるのもまたルフィなのだ。

 恐怖も、絶望も、羞恥も、常識も超えて、溢れる官能に突き落としてくれる、唯一の男。コツンと額がぶつかり合って、涙に濡れた私の眼前で黒い瞳が揺れる。

 

 「俺を、抱いて……離さないでくれ……」

 

 喘ぐようなそれに、胸がときめく。私の身体に溺れるルフィが愛しい。

 子供のように夢中で求めて来るルフィの情熱が嬉しくて、そっとその頭を撫でてしまう。この姿を見れば、まだまだ少年であり、獰猛な雄なのだと否応無く教えられる。

 でも、それでも愛しくて……。他の誰に何をされたかではなくて、もうルフィを離したくないと願う。

 

 「ルフィ……ルフィ……」

 「ナミ……愛してる……」

 

 そのまま二人、共に悦楽のきざはしを駆け上っていった。互いの他、何も感じられない程に溺れ合いながら。

 ……窓の外には、陽が見える。いったい何時間、私はベッドの中でルフィに揺さぶられていたのか。

 意識を保てなくならないギリギリのラインでずっと腰を使われていて、腰は僅かではない痛みを訴えている。グショグショに乱れたシーツの上、もう降参……と指一本動かしたくなくてマグロになってみた。

 ルフィも流石にやりすぎたと反省してるのか、すっかり泣き濡れた私の頬に謝罪のキスを落とす。でも、声に悪気の欠片も無いのだから厄介である。

 

 「悪かったよ、ナミ」

 

 しょうがない。いじけようと、拗ねてみようと、ナミがルフィを嫌う事は有り得ないと知っているのだから。

 愛する人が自分から求めてくれて、抱いてくれる。甘えて、甘やかしてくれる現実に、顔が勝手に笑うから、声だって笑って当然なのだ。

 

 「……何がおかしいのよ」

 

 私は大きく頬をふくらませて、ルフィをめいっぱい恨みの視線で睨み上げる。こんな子供じみた仕草をしたのは、いつ以来だろう。

 そんな事を考えてじっと睨み続けたら、ルフィが謝ってくれた。……のかな?

 

 「悪かったとは、思うけど……ナミ」

 「ん?」

 「そんな可愛い顔、俺以外に見せんなよ」

 

 グッタリとした手を取り、指先を口に含む。それに眉を寄せてもルフィは、飴でも舐めてるかのようにそれを辞めようとはしない。

 

 「こら、食べないの」

 「全部食っちまえば、ナミを食べようとする狼も、手が出せないだろ」

 「……そんな物好き、そう多くないわ」

 「それ……本気で言ってるか?何人がナミを狙ってると思ってんだよ」

 「……でも、簡単に抑え込めそうなナイスバディな美少女がいるから、手を出してるだけとしか思えないわ」

 

 青雉なんかは間違いなくそれだし、思い出したくもない相手をいちいち列挙したくない。サンジ君とゾロは、想ってくれてるみたいだけど、ルフィへの対抗心とかも含まれてる気がするのよね。

 ローちゃん、ロシー、ドフィは子供の頃の刷り込みもあるだろうし、レイリーは指導の一環。だとすると、残るはシャンクスとベックだけど、ベックは海賊であるが故に妹の甘やかし方を間違えてるだけと言う可能性も捨てきれないわ。

 

 「……頼むから、少しは自覚して、その上目遣いの目つきは俺の前だけにしてくれ」

 「あ……それ、ロビンにも言われたわ。色目使って誘惑するなら、襲っちゃうわよって。まったく、冗談がすぎるわよねー」

 

 その瞬間、ルフィの笑顔が固まった。そして、声を震わせる。

 

 「ロビンを、誘惑したのか?」

 「しないわよ。ロビンが大袈裟なの!」

 「だけどよ、ロビンが、言ったんだよな?」

 「うん。その上目遣いの顔を振り撒くのは辞めなさいって。保証できないわよって。……何の保証かしらねー?」

 「頼むから!」

 

 ルフィの手が、ガシッと私のそれを包み込む。ルフィの体温が高くて、なんか気持ちいい。

 

 「ロビンの言う通りにしてくれ!その顔は、絶対俺とロビンにしかしないでくれよ!」

 「……うん?」

 

 でも、自分ではどんな顔なのかわからない。どうしたらいいのかしら?

 

 「ナミが、天然ってこう言う意味か。ウソップに護衛頼んでみるかな」

 「ほぇ?」

 

 首を傾げた私に、ルフィが盛大な溜息を落とす。珍しい光景につい凝視してたけど、ルフィは何故か私に対してバカバカと言い始めたので喧嘩になってしまったのはご愛嬌だろう。

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