目的の読めなさすぎるレイリーの言動に苛立ち、その真意を伺うよりも先に可能な限り抵抗して行為に持ち込ませない事を決意する。気安く触るなと言外に伝える為に、胸にある足に力を入れて蹴り飛ばす形で距離を取ろうと試みた。
それはある意味で成功する。レイリーは微動だにしなかったけど、私の身体が吹っ飛んだのだから。
レイリーも流石に驚いた様子を見せてるから、予想外らしい。だとするなら、レイリーは手を弛めたとかでは無いのだろう。
そっか……私の体重が、レイリーの筋肉に対して軽すぎたんだわ。そうわかったけど、これはチャンス。
そう思って軽く床に手をついて身体の向きを整えると距離を取って着地して、そのまま手元にあった毛布を掴んで構える。身を隠すとかで巻き付けてたら、間違いなく動きを阻害されるし、こちらから仕掛けたら反撃でやり込められるわ。
なら、距離を保って近付いてきた所を対応するべき。そう思っていたのだけど、レイリーは甘くないのだと痛感させられる。
突然向けられた覇王色の覇気に、視界が揺れる。シャンクスは勿論、ドフィやルフィの覇気には何度も遭遇して来たのに……っ!
けど、突然始まったこれには流石に苛立ってるのよ。そう思って睨めば、視界の歪みが消えて圧迫感からも開放された。
覇気を減らされたとは思えないのに不思議と思いながら、床を蹴ったレイリーの動きを見て毛布を投げ付けて視界を塞ぎつつ飛び上がる。天井がある室内は、天井だって立派な床だと天井に足をついて、突起に両手で掴まり体勢を整えてからその肩を狙って降りた。
躱されてしまったけど、背後を取れたのでそのまま距離を取る為に床を蹴ろうとしたのに振り向き腕を掴むレイリーの動きが早すぎた。そのまま引き寄せられるけど、脇腹を狙って足を回せばそれに合わせて軸にしていた足を払われてしまう。
でも、そのままただ転ぶものかと浮いた足で顔面を狙えばその足を掴まれて、腕と足を持たれた状態でベッドに戻されてしまう。シーツが背中に触れた瞬間、薬の効果でびくりと身体が揺れればレイリーが私に覆い被さるようにしながら私を押さえ込んで……頭を撫でて来た。
「え?」
「なるほど、ナミは中途半端に覇気を使えるようになったか」
「ほえ?」
予想外過ぎる行動と言葉に変な声が出た。でも、レイリーは慣れた様子でそれを無視する。
それから一人で納得したように頷いた。既に理解不能が過ぎて頭が真っ白になって、ただレイリーを呆然と見詰めていた。
「もう、戻ったな。意識して色気を振りまく時と、戦うと決めた時、覇気が溢れているよ。……問題は相手を指定したり、自分の意思でそれを操れないどころか自覚が無いところだね」
「……覇気、昔から使えるし、その自覚もありますけど」
見聞色の覇気から鍛えられて、その後で武装色の覇気を学んで、でも防御でしかずっと使えなくて困ってたのよ。でも、マルコに修行付けてもらって、その時に防御を意識して纏った状態で攻撃できるようになったんだもの。
なのに、なんで今更?
使い方が下手とかそういう話?
「ナミは、覇王色の覇気を扱えているよ」
「……うそ……」
「ナミの覇気は少し変わり種だが、間違いないよ。上手く扱えるようになれば、良い武器になる。……私に、呼吸を合わせなさい」
突然の攻撃にも意味があったのだと、これを確認する為だったのだと分かれば逆らう意味は無い。ゆっくりと息を吐き出して、レイリーの言葉に従う形で呼吸を合わせて行く。
すると、見えて来るものがあった。レイリーの言葉に嘘はなく、覇王色の覇気を私は二年前のルフィのように時に無意識で放ってたらしいと理解する。
レイリーはお手本のように覇気を出して、それに合わせて私も出すように言われるけど、どうしたらいいのか分からない。その時、目の前で仲間が攻撃されそうになっているのに、レイリーに抑え込まれているとしたらどうすると聞かれて……つい、レイリーを見つめてしまう。
「お願いする」
「何を」
「やめてって」
「馬鹿か。間違えたから、挿れてしまおうか」
「やっ!まって……!」
言葉と同時に腰を撫でるから、ヤダヤダと首を横に振る。そんな私に本気で呆れた顔をするレイリーは少し冷たいと思う。
でも、突然、それも漠然とした問い掛けされても答えに困るのは仕方ないと思うのよ。なのに、レイリーは冷たく笑ったから必死で頭を働かせる。
「次、間違えたら挿れるよ。……さァナミ、どうしたらいい?」
「怒る?」
「そうだね。では、怒ってみようか」
どうやって!?と、思ったけど、レイリーはこんな時容赦してくれない。モタモタしていると、普段より敏感な身体にレイリーが刺激を与えて来て、膣が恐ろしい程に潤っていくのを感じた。
「ナミがこうして私に可愛がられてる間にも、ゾロ君は隣室で足蹴にされているのかも知れないな」
その言葉で踏みつけられてるゾロを思い出せば、こんな事してる場合じゃないとレイリーを退かす為に攻撃する手段を考える。でも、攻撃は無意味。
実力差があり過ぎるのよ。そう思った時、教育された過去のそれを思い出して、意識して色気のある眼差しを向けつつ微笑んでみせた。
「レイリー……」
そっと右手を伸ばしてレイリーの頬に触れる。そのまま右手を首の後ろに回して、レイリーと私の顔を至近距離へと持って行くと、触れる直前で動きを止めて唇ではなくその耳元へと移動した。
「今は、その気にならないの。また、今度ね」
「そのまま……」
「え?」
「今、覇気は私にのみ向けられている。その感覚を保っていなさい」
そう言われたと思うと、レイリーから覇気を向けられてお色気モードが乱れるのがわかった。でも、無粋ねと睨みながら手を離せば、レイリーがそれでいいと言うので何となく理解できて来る。
感情のコントロールで、覇気が使えるのだと分かれば確かに使い勝手はいい。見聞色も武装色も、精神的に落ち着いている時にしか使えないけど、覇王色だけは気持ちを昂らせて使うのだと分かれば、使い分けが可能になる。
ただ、気持ちを昂らせつつ、理性的になり、論理的な戦い方をせよと言うのは難しい。だけど……やれるならやるべきだわ。
この先間違いなく戦いは激化して行く。その中で守られるしかできない航海士なんて、足手纏い以外の何物でもないと分かるから。
私は、海賊王の航海士。弱者のままでいる事は許されない。
そうしてレイリーに言われるままに覇王色を出したり止めたり、落ち着かせたりしていくのを繰り返せば、次第に疲労感と共に身体の熱が上がっていくのを感じてしまう。……上質な媚薬を、使われた時と似てる……。
「ナミの覇王色は、元々魅惑や魅了の系統が強い為か、ナミ自身に媚薬効果が現れる。戦いの後は、可愛がって貰うといい」
「やっ……そんなの……」
「覇王色無しで色気だけ振り撒くと、有象無象に集られて望まぬ事になりかねない。特に、その状態で弱りでもしたら……ただの供物だよ」
その言葉と同時にレイリーの指が私の秘部へと触れて、クチュクチュと卑猥な水音を奏でる。それが苦しくて、つらくて、なのに……気持ちよくて……。
抑えたいのに、出したくないのに、声が喉から悲鳴のように、吐息と共に漏れる。思わず縋るようにレイリーを見たら、ふっと笑われてしまう。
「はっ……ああっ……!」
「そろそろ、楽にしてあげよう」
「やっ……レイリー……いじめ、ないで……」
「これは……ルフィも苦労するだろう。それでも、その苦労さえ……羨ましいと妬まれる要因としてしまいなさい」
そう言ったと思ったら、レイリーの滾るモノが入口に触れた。思わず腰を引こうとしたけど、腰を抑えられてしえば、その刺激で甘ったるい声が漏れるだけ。
嫌だと思うのに、ルフィにしか
中は畝り、レイリーを逃がすまいと絡み付き締め上げる。隅々まで堪能しようと貪欲に求めて、グイグイと引き込もうとしているのが分かってしまうのだ。
その途中、レイリーのそれが擦り上げた一箇所のそれで身体が跳ねると、レイリーは可笑しそうにその場所をカリでワザと刺激するように擦る為ピストン運動を開始する。それにより断続的な私の声が漏れてしまえば、レイリーはその腰を更に速度を上げて動かし始めた。
「やっ……ああっ……んっ……やっ……そこ……!んぁ……ああ……!!」
「素直に、気持ちいいと言えたら……いかせてあげよう。言えないなら……途中でお預けだよ、ナミ」
「レイ……りー……!やめ……あっ……ンンっ!!」
「駄目だね、今回はお預けだ」
そう言って後少しと言う所で突然腰の動きを止めて、力の入らなくなってる私を押さえていた手を動かして両手の人差し指で乳首を弾き始める。それだけの事で身体は悦んで、レイリーに絡み付き、もっともっとと蠢き出す。
入口はヒクヒクと動き、中にいるレイリーにもっと悦くしてとねだる。でも、上半身は他愛ないそれにより背を仰け反らせて、自らねだってるようなポーズのまま動けなくなってしまう。
抓ったり、捏ねたり、舐めたりされているならまだ分かる。でも実際されているのは、指先で弾く行為のみ。
「ナミ、折角だから……ここだけでいってみるかい?私を、咥え込んだままで」
ヤダヤダと首を横に振るけど、口を開けば情けない声が出るだけだからと歯を食いしばる。必死で動かした腕でレイリーの手を退けようとするけど、その腕に縋ってるような形になるだけでレイリーの指の動き一つ止める事ができない。
単調な動きを繰り返されてるだけなのに、身体は大喜びでその快楽に溺れようとする。心と身体が別な生き物みたいに違う事を願って、なのに助けを誰に求めたらいいのかさえよく分からないでいる自分に絶望するばかり。
胸への刺激だけで上り詰めてしまう身体は、中にいるレイリーを歓喜に跳んだ状態で包み込み、扱く。それに満足そうに笑ったレイリーは、私の頭をあやすように撫でた。
「ナミは、抱かれる才能が天下一だね。恐ろしい程の名器だよ」
「そん……な、の……っ!のぞんでな、いっ!」
涙目になるのを自覚して、けれども泣くもんかと睨む。私を子供扱いするのに、こういう事をして来る矛盾が居た堪れない。
レイリーはルフィにもこんな様子なのだろうか。それとも、私が大人になり切れてないからなのかな。
そんな私の葛藤を、知ってか知らずか、レイリーは諭すように言葉を口にする。けれどもそれは、甘やかな声で残酷な言葉を紡いでいるだけ。
「才能は、必ずしも望んだ者に与えられるとも限らないからね。大丈夫、ナミの場合はこうして繋がっている方が覇王色の覇気も鍛えやすいから……楽しみながら鍛えるといい」
「いや……も、抜いて……!」
「絡み付いて離れないのは、ナミの方だよ。観念して、楽しみなさい」
その言葉を私がどんな感情で聞いているのか、それをわかっていて優しく微笑む。その優しさが、海賊らしい残酷さを強く感じさせて……無駄とわかっていて抵抗したくなる。
逃げようとすれば中が刺激されて、それでも必死で耐えて睨めばレイリーからは冷静な声音で覇気が乱れてるよと指導が入る始末。有言実行とは正にと言いたくなる程に、淫らで、陰湿で、甘美な授業が幕を開けた。
「んんっ……!……あっ!ひゃぁっ!?」
もう無理と潰れる事も、ただ快楽に溺れる事さえも許さず、休みなく与えられる淫靡な授業。騎乗位となって腰を振らされながら、息苦しさに耐えて怒りと悲しみを抑え込んで微笑む。
そうして漸く、合格を貰えるのだ。ただ蕩けて、甘えていれば許されるのとは訳が違う。
卑猥な言葉を強要されるのとはまた違った大変さがあるし、その違いがいつものそれとは異質な疲労感を呼ぶ。使ってみなさいと言われた時、自在に覇王色の覇気を使えるようになるまで終わらないコレは、精神的にも肉体的にも限界まで追い詰められる。
荒い呼吸を繰り返す私に、レイリーは優しく笑った。そうして頭を撫でてくれたから、どうやらこの終わりの見えない授業の成績が発表されるらしい。
「……後は、自分で鍛えていくしかない所までは教えたつもりだよ。ゆっくり休みなさい」
その言葉を聞くのと同時に、意識が薄れるのを感じる。倒れる私を支えてくれた腕に、愛しい人の面影を見た気がするのは……私の願望だろう。
崩れる身体を支えてくれる温もり。少しだけ怒ってるみたいな、その声が安心感を与えてくれた。
「……る……ふぃ……」
「レイリー……ナミを虐めんな」
「よく入室できたな。……もうナミは、覇王色の覇気を使えるぞ」
「そっか、褒めてやらないとな」
「……ルフィも時に、残酷な男だな」
そんな会話が、夢現に聞こえた気がしたのも、きっと、願望。分かってはいるけど、早く、皆の所へ……帰りたいよ。
幻でもいい。今はただ、ルフィの温もりに包まれていたい。
そう思って、その腕に、胸に、甘えるように身体を預ける。そんな私を柔らかな何かが包んで、優しく何処かへ運んでくれていた。
途中その腕が少し変わったりしながらも、護ってくれるのだと信じられる腕が、私を離れる事は無くて、ただ甘やかされているのを感じる。意識は落ちてる筈なのに、拾ってしまう情報は、夢なのか願望なのか、それとも……現実なのか。
その判断もできないままに、静かに呼吸を繰り返すだけ。次に目覚めた時は、きっと皆の所へ帰ろうと心に決めて……少し賑やかに思えるその場所で、私の認識は完全に途切れた。