孵化厳選ばかり、やっていましたぁぁぁあああああっっっ!!!
ポケモンSVにずっと現を抜かしていましたぁぁあああっっ!!!
どうも、お久しぶりです。
ほぼ完成近くまで書けて「もう少しで完成するなぁ」となっていたのに、ポケモンSVを初日購入から一週間以上、ずっとポケモンだけやっていた雑魚です。
新作ポケモン、楽しいですねぇ。バグが結構ありますが、それでも楽しくプレイしています。
私はスカーレットを購入しまして、リア友はバイオレットを買ったんですよ。
発売前は「じゃあ、バージョン違いのポケモン交換して図鑑埋めるか」なんて話をしていたのですが、発売早々に見つかるバグの嵐に友人は「アプデでバグが修正されるまでやらねぇ」と言ってシンオウ地方に引き籠ってしまいました。
アルセウスの色厳選が終わっていないそうです。
私は厳選をしたりはしますが、あくまでもエンジョイプレイがモットーなのでゆっくりやっています。
ただ、リザードンレイドに向けての準備だけは必死に進めています。
次回の更新がいつになるか不明・・・と言うかもしかしたら来年になってしまうかもしれませんが、ゆっくり待っていただけるとありがたいです。
最初に視界に写ったのは冷たいコンクリートの床だった。室内は薄暗く、輪郭でしか何があるのかを判断できない。
視線を光のある方へと動かすと、そこにはA4用紙サイズ程の・・・恐らく換気用の小窓がありそこから入る月明かりだけが光源のようだった。
そこまで確認して、ようやく俺は自分の・・・いや、自分たちの身に何があったのかを思い出して声を上げようとするが、唸り声しか出ない。もっと正確に言うなら猿ぐつわを銜えさせられているのだ。
外そうにも、両手は背中に回されて縛られており、同様に足も縛られている。
ドッ、と焦りが浮かんでくる。
自分か今どこに居るのか、気絶した後に何があったのか、この誘拐事件は判明しているのか、それ以上に気になるのが早川は無事なのかという所だ。
腕の縄を外そうとするが、がっしりと縛られており、例え腕の骨を外したとしても縄を外せるかは分からない。というか多分外せないと思う。
どこかに都合よく縄を切れそうな鋭い物がないかと視界の届く範囲をグルリと見回すと小さな人影が見えた。
それに気付いたと同時に俺の耳に規則的な音が入ってきた。靴を地面に擦る音と、地面に突く音。
シュトンシュトントン、シュトントンシュ、シュシュトンシュトン、シュトン、トンシュトントン・・・。
一瞬何かと思ったが、直ぐにそれがモールス信号だと言う事に気付いた。
気づくと同時に脳内で翻訳をする。
擦る音と突く音のパターンからして和文モールスなのだろう。そして、それを翻訳すると浮かんできた文は、
『オ・キ・マ・シ・タ・カ』―――変換するのなら「起きましたか?」になる。
それを認識した俺は相手が早川であると確信し、同じように靴でモールス信号を鳴らす。
『起きたぞ』
『そうですか。良かったです』
『怪我はないか?』
『ないです。先生の方は大丈夫ですか?』
『特に体に大きな痛みはないから、たぶん大丈夫だ』
ここまでやって気が付いた。縛られている足でこれをやるの、結構キツい。
地味に疲れると言うか普段あまり使わない筋肉を使っているようで、足を攣らないかヒヤヒヤしてしまう。
『これって、誘拐だよな? 何とか警察に通報とかできないか・・・?』
『残念な事に先生のスマホも私のスマホも持って行かれちゃいましたよ』
『そうか。まずは拘束を解く事を優先させるとするか・・・』
連絡手段がないのはキツい。救助が来るかどうか分からない以上、何時までもここに留まっているのは得策だとは言えない。
できるなら脱出して警察に通報をするのがいいだろう。
俺が拘束を解くための物がないかと辺りを見回していると、早川の方からモールス信号が送られてきた。
『先生、こっちに来てください。できるか分かりませんが解いてみます』
『大丈夫か?』
『はい。結構手先は器用ですので』
俺は身体を這わせて早川に近づいて背中を向ける。
見えないが、早川が体を寄せてきた気配を感じると同時に手を縛っている縄を引っ張るような感覚を感じる。
もぞもぞと肌を擦る感覚。少しくすぐったく感じるが、状況が状況故に声を出す気力もない。
服の擦れる音と縄の軋むような音、それを耳で捉えながら俺は視線を動かす。
影や形でしか室内にある物を判断できないが、それでも観察し続ける。
四角い影、僅かな月明かりで照らされた缶(恐らくゴミの空き缶)、そして―――ロープ。それも一般的によく使われている綿製のものだろう。
細いロープではあるがかなり丈夫でかつ加工しやすい。編む事でより太く頑丈にできる所も魅力的な物だ。
脱出するにしても何の対策もなく逃げて、もしも見つかったとしたら恐らく殺されるだろう。
なら、生存確率を少しでも上げる為に武器になるようなものを持っていた方が安心できる。
そんな事を考えていると、シュルリと腕が自由になる感覚があった。
俺は素早く起き上がり口に付けられた猿ぐつわを取る。
「っぁ・・・。よし、今解いてやるからな」
足を縛るロープを解いて早川を解放しようと手を伸ばすと同時に俺の耳に一つの音が入ってきた。
「っ!」
バッと反射的に扉の方へ視線を向ける。
規則的な足音。それがこの部屋の方へと近づいてきている。
そこまで意味はないと頭では理解しながらも、手で口を押えて息を殺して様子を窺う。
足音は段々と近づき、そして、扉の前で止まった。
ドクン! と心臓の鼓動が急激に跳ね上がるのを感じる。
俺たちを誘拐した連中だとしたらこの状況は不味い。拘束が解かれ自由になっている所が見つかれば何をされるかが分からない。
残念な事にこういった出来事の情報なんて小説等のフィクション作品でしか知らない為に断言はできないが、この場で殺される危険すらある。
俺は物音を立てないようにいつでも飛び出せるように体勢を動かす。
足音からして扉の前にいるのは一人だけだ。相手からすればこっちが自由になっている事なんて分からないハズである。
なら、扉が開くと同時にタックルで押し倒せば勝機はある・・・・・・と信じたい。
昔こそアウトドア派だったが、教員免許を取る為に勉強一筋になってからはインドアで居る事が多くそこまで筋力や体力がある訳ではない。それ故に自信はそれほど無い。
「・・・・・・・・・」
扉を睨みながら深呼吸をする。
心臓の鼓動がうるさく聞こえるほどの静寂の中、扉の向こうから声がした。
「いるね。しかも自由になっているみたいだ」
子供の声だった。
正確に言えば声変わりしたてのまだ若さの残る声。
その声色からすぐに声の主が子供、正確に言うならば一〇代半ばほどの少年だと瞬時に理解する。
俺が返事をしようとするよりも前に少年の声が聞こえてきた。
「返事はしなくていい。・・・動けるようだから伝えておく。アンタが捕まっている部屋を出て右に進むとこんな事を起こした大バカ者たちがいる部屋に着く。逆に左に進むと階段があるからそこを降りればすぐ近くに出口がある。俺が暴れている内に逃げるも良し、救助が来る事を考えて待機しているも良しだ」
そして、と言葉が続けられる。
「俺は警察でもなければフィクション作品の正義の味方でもない。連中相手に大暴れしたってそのまま殺される可能性だって十分ある。だから、可能ならば勝手に逃げて勝手に助かってくれ。・・・それじゃあ、無事に逃げ切れる事を祈っているよ」
少年はそれだけを言い残すと、それ以上は何も言わずに去ってしまったようだ。
遠ざかる足音がほとんど聞こえなくなってから、俺は慌てて早川を縛っている縄を解く。
両手足が自由になった早川は猿ぐつわを取ると同時に言う。
「逃げましょう」
「開口一番がそれか」
「えぇ、これです。・・・それに、先生も脱出する気ではいたでしょう? おあつらえ向きに脱出しやすくなっているのですから、さっさと逃げちゃいましょう♪」
どこか楽しそうな、嬉しそうな声色でそう言う早川に俺は頷いて返す。
先ほどまで扉の前にいたであろう少年の事は心配だが、この状況で一般人の俺に出来る事はないだろう。
もしもフィクションの主人公であれば誘拐犯相手に大立ち回りをして鎮圧してしまうのだろうが、残念な事に俺はあくまでも一市民でありただの教職員でしかない。
不審者が学校に入ってきた際の対処等は教わっているが、誘拐された上で誘拐犯相手に暴れる方法なんて知らない。
それ故に、今俺に出来る事は早川と共にここから脱出する事だけだろう。
「物音を立てないようにな。・・・何かあればすぐに言うんだぞ」
「分かっています。慎重に行きましょう」
早川の返事を聞くと、俺はゆっくりと扉を開く。
横開きの扉に鍵はかかっておらず、気が抜けるほどあっさりと開いた。普通、逃げだせないように鍵か何かで扉が開かないようにしておくものではないのかとも思ったが、開いてしまった以上はそこに意識を向けても意味はない。
部屋の外に出ると、俺たちは少年の言葉通りに左へ進み、特に問題なく階段が見えてきた。階段を降りるとすぐ目の前に非常口があり、拍子抜けするほどあっさり脱出ができた。
ただ・・・・・・、
「お? 捕まってた人? ちゃんと逃げ、れ・・・あっ・・・・・・」
俺と早川が建物から出ると、そこに怪しい恰好をした人物がいた。
金色の髪をポニーテールで纏め、白い狐の面で顔を隠している人物。太ももを出した白いミニスカの着物(忍び装束?)に網タイツと網長手袋、前腕には甲冑のような物を付けた・・・何というべきか。ゲームや漫画等のフィクション作品で見覚えのある恰好をした少女だった。
お面のせいで視線を判断しづらいが、少女は早川の方を見て固まっていた。
どうしたのかと思い口を開こうとした瞬間、早川が一瞬早く呆れたような声色で言った。
「未だにテンプレ過ぎる恰好で居るんですね。恥と言う言葉をお調べになったらどうですか?」
「何が恥よ! ってか、テンプレ言うな!」
お面の少女は腕を組んで深い溜息を吐く。
「くぅ・・・。何でどいつもこいつもテンプレって言うのよ。・・・おい、そこの令嬢と手を繋いでいるさえない男。私の恰好はテンプレじゃないわよね?」
「正直に言うとテンプレに近いと思う」
「ぐはぁ!!!」
胸を押さえて仰け反られた。
お面の少女は頭をわしゃわしゃと掻いてから面倒くさそうに口を開く。
「とりあえず、安全な場所まで送っていくわ。“アイツ”に頼まれちゃってるし・・・。付いて来て」
こちらの返事を聞かずに歩き始める少女。流石に怪しさ満点のせいでどうしたものかと考えていると早川が少女の後に続くように歩き始めた。
「お、おい・・・」
「大丈夫ですよ、先生。気を許したりはできませんし、完全に不審者でしかありませんが、今回は味方の様ですので」
「? ・・・今回?」
「おっと、こちらの話ですのでお気になさらず」
そう言ってにこりと微笑む早川。
俺は数舜程頭を悩ませたが、この状況で安全圏に行ける(かもしれない)のだとしたらそれに乗っかるしかないだろう。
もしもそれが罠だとしても、今の俺たちに選べる選択権は限られている。それだったら僅かでも希望のある方に進むのがいいだろう。
そうして俺も早川と一緒に少女に付いて行く。
ここからは結構とんとん拍子に事態は動いた。
誘拐事件は警察に通報されておらず、財団のエージェントで対応をしていたらしい所に俺たちは送り届けられた。
すぐに財閥と繋がりのある病院へと運び込まれてそのまま検査入院をする事になっただけでなく、財団の会長からは直々に謝罪されて、その際に今回の件を口外しないようにとお願いされた。
通報しなかった理由等、聞きたい事はあったが藪蛇のような気がして口外しない事に同意した。
非日常的な体験をしたにも関わらず、詳しい事を知らないままに事件は終わった。
▼▼▼▼
「まあ、世の中そんなものだよ。特に“彼”が介入した以上はね」
翌週の土曜日。
突然、マコトに駅前の喫茶店へ呼び出された上でこんな事を言われた。
先週の事件から時間が流れるのは早く、何なら月を跨いでいる。
「で、何で俺は呼び出されたんだ」
「もやもやしていると思ってさ。
「そもそも慣れてしまったらそれが日常になるんじゃないか?」
「大正解。ま、
ククク、と楽しそうに笑うマコトをジト目で睨みながらアイスコーヒーを飲む。
コイツが一般的に、良しとされていないような人たちと繋がっていたり、自らも関わっている事自体は薄々気付いていたし、昔っからの付き合い故に驚く事でもないのだが、それでも自分で体験した後だとマコトの楽しそうな態度に少しイラっとしてしまう。
「表沙汰にならない事件や、警察が把握できていない事なんてしょっちゅうだ。今回の事は犬にでも噛まれたと思いなよ」
「噛まれたくはないんだがなぁ・・・」
ところで、と俺は気になっていた事をマコトに聞いてみる事にした。
「俺と早川が監禁されていた廃墟に侵入して、逃げるように言ってくれた人がいるんだ。お前の口ぶりからして知り合いか?」
「いいや、こっちが一方的に知っているだけの有名人だよ」
「有名人?」
「そう、有名人」
マコトは俺の目をジッと見ながら少し間を開けて言った。
「
ニヒッ、といたずらっ子のような笑顔になったマコトに俺は呆れ口調で返す。
「決まった、みたいな雰囲気出してるけど何一つ決まってないからな」
「言ったなコノヤロウ!」
ベシッ、と頭部に手刀を落とされた。結構力が込められていてかなり痛かった。
『とある少年/
月城の住んでいる『星座市』の隣に位置する『月見市』に住んでいる少年。
所謂、ラノベ主人公の立ち位置。
『狐面の少女』
とある少年とよく一緒に行動している忍者。
過去、早川優歌が誘拐された事件では、誘拐犯のグループに雇われていた。そのせいで優歌からの印象は最悪。
プライベートでは結構なポンコツ。