ただ、言い訳をさせてください。
実は仕事の方が年初めの繁忙期に入り忙しく、新しくゲームを買ってそちらをある程度操作が出来るようになるまで苦戦していたりと急がしかったのです。
いやぁ、まだ二十歳にもなっていないのに最近の格ゲーには中々付いていけませんね・・・。
俺は今日行ったテストの採点をする。
普段、採点後は不機嫌になり、頭を抱えて溜め息をついているのだが今日は違う。
すると、
「あら、今日はご機嫌ですね。いつもなら頭を抱えながらスケジュールの整理をしているのに」
と三宅先生に声を掛けられた。
「ええ、機嫌が良いんですよ」
俺はそう言ってテストの答案を見せる。
そこに書かれている点数を見て目を大きくする。
「これ、どうしたんですか!?」
「桃知の好きなゲームが分かったのでそれを勉強に絡めて見たんですよ」
そう、俺のやった事はいたって単純。
勉強の中に少しポケモンを入れただけだ。
ダメージ計算(つるぎのまいやわるだくみによるダメージ上昇率など)ができるなら計算ができない訳ない為、そこを使ったり、ポケモン+ノブナガの野望を基に歴史にポケモンを絡めたり、ストーリーのセリフを漢字に変換できるだけする事で字を覚えさせたり・・・・・・。
できることをやってみたら早川や暗視よりも一気に学力が付いた。
今後は時間をかけてゆっくり勉強の中からポケモンを排除して普通の勉強に出来れば良しである。
「なるほど。『好きほど物の上手なれ』とはよく言った物ですね」
「三宅先生、『好きこそ物の上手なれ』ですよ。あと、少し意味を間違えてます」
「てへ」
「教師なんですからそう言った事ぐらい頭の中に入れて、なるべく子ども達に間違った事を教えないようにしておいてくださいよ。あと、いい大人がその誤魔化し方しているのは普通にイタイですよ」
俺はそう言いながらPCの画面に視線を移す。
そして、課題プリントの作成に入る。
余談だが、『特別支援学級M』にいる三人は、全員がポケモン好きであった。
お陰で変に説明をしなくても良かった。
早川と暗視は元々が良かったので伸び比率はそこまででもないが、それでも伸びている。
「さて、今日はここら辺で」
「あれ? 珍しいですね。いつもならもう少し遅くまで残ってプリント作成しているのに」
「ちょっと予定がありましてね」
ポケモンプレイしてプリント作成に使える所を探すという大切な予定がな。
▼▼▼▼
翌日。
俺は教室に入ると同時に静かに息を吐く。
そして、ゆっくりと大きく息を吸ってそれをすべて出すように叫ぶ。
「学校にゲーム機を持ってくるな!!!」
教室でさも当然のようにゲームをしている桃知と暗視は・・・・・・より正確に言うなら暗視が大きく肩を揺らした。
「あら、先生。おはようございます」
「おはよう、早川。で、この状況は?」
「学校でも対戦パの立ち回りの練習をしたいからと言って暗視さんに無理矢理3DSを持ってこさせてバトルしていたんですよ」
俺は、そっと頭を抱えて落ち込む。
学校を何だと思っているのだろうか。
確かに息抜きで遊ぶのは良いし、持ち込む事はアウトだが特に強くとがめようとは思わない。
だけど、こんな堂々と悪びれることなくやられたら流石に別問題だ。
「放課後まで没収します」
「あっ! せっかく良い所だったのに!!」
「知るか」
俺はそう言って3DSを取り上げると、自身の手提げバッグの中にしまい込む。
桃知の事だから目を離した隙にバッグから抜き取るかもしれないので、奥の方へと隠しておく。
そして、教壇に立つ。
「ほら、さっさと朝礼を始めるぞ」
「はーい」
桃知が席に着く前にはもう、暗視と早川は席に着いており、桃知が席に着いたところで俺はいつも通り朝礼を開始する。
朝礼と言っても、別段、何か話すようなことがある訳ではなく、毎度毎度、軽い注意(特に桃知の暴走の件)をするだけである。
俺としては特に何事もなく普通の教師生活を歩みたいのだが、ここに配属になった以上、それが叶わないという現実が心を抉ってくる。
本当、何もなければ可愛い生徒なのだが、この子たちがどうしてこんな風になってしまったのかが気になるし、そもそも保護者は何をしているのかとツッコミを入れたかったりする。
だけど、このご時世、プライバシーだのモンぺだので騒がれている通り下手に踏み込むと何があるか分からない。
便利になり時代が進んだとしても人間自体が成長した訳ではないというのがやはり根底にあると思うが、一教師がどうこうしようと変わる事のない事なので深く掘り下げようとは思わないし基本的にどうでも良いと思う。
それに、今俺がすべきことは生徒に学問を教えて将来の糧にしてもらう事である。
こんなどうでも良い事に思考を割くことではない。
俺は頭の中に浮かんできていた事柄を仕事に関係するもの以外全てを切り捨てた。
▼▼▼▼
中休み。
地域によっては二時休みとも休憩時間とも長休みとも言われる二時間目と三時間目の間にある短くもなく長くもない微妙な時間。
高校に上がれば無くなってしまう正直、なぜあるのか分からない時間。
そんな時間の中で三人の少女たちは自身の椅子に腰を掛け、現在の生活の不満を漏らしていた。
「なんなのよ、あのクソ教師ぃ~」
桃知茜という少女がポッキーを食べながらそう呟く。
普通、小学校は弁当が必要なとき以外は原則食べ物の持ち込みは禁止されているが、彼女たちはそんな事お構いなしに持ってきており、基本的にルール厳守の月城匠も授業中に食べたりしない以上は黙認していたりする。
そのポッキーを持ってきた少女―――早川優歌は机に置かれたポッキーをヒョイッと取り、一口食べてから言う。
「もう一ヶ月以上もヤれてませんからねぇ。さすがにこんな長い期間生ち〇ぽで中をぐちゃぐちゃかき回されなかったのは初めてですから、欲求不満になってしまいますよね。・・・ね、はっさん」
「ひゃ、は、はうぅぅ・・・。えっと、その、そ、そう、だね・・・・・・」
いきなり話を振られた少女―――暗視波奉はまさかこっちに話が回ってくるとは少しも思っていなかったが故に驚きの声を上げてしまった。
そんな暗視を見て、優歌は妖艶な笑みを浮かべると、その手をソッと暗視の下腹部へと伸ばしホットパンツの中の子供らしいパンツのさらに中―――膣口に触れる。
そして、
「ひゃっ・・・あぁっ・・・・・・っ!!♡」
くちゃくちゃと音を立てながら友人の膣内へと指を入れ、静かにかき回す。
友人がイってもお構いなしにただひたすらその幼い指で犯し続ける。
それだけでなく、優歌はもう片方の手で自らの膣部を弄る。
「はっ、あぁ・・・♡ ずっとヤれてないせいでこんなに溜まって、少し触れただけでこんなに濡れて・・・っ!!♡♡♡」
優歌は話しながらも自らの膣内を弄り、クリトリスを弄り、そして、Gスポットに軽い刺激を与えたと同時に軽くイってしまった。
その顔は少し赤らみ、息が荒くなっていた。
茜はそれを見ながらポリポリとポッキーを食む。
「そんな風に下手に火照ったら逆に辛いだけじゃない。こういう時は、」
少し百合百合しい事をしている友人たちの前に
その瓶に書かれている文字を見て早川はニンマリと不敵に笑う。
波奉は膣内を弄られまくり、ボーっとした表情で粘度のある唾液をトローッと垂らしビクンビクンッと軽く痙攣していた。
「茜さん、それ、どこで手に入れましたの?」
「パパが最近、『ふにんしょう』とかいうので飲んでる」
「『不妊症』ではなく『不眠症』では?」
とんでもない言い間違いであるが、今までの茜を知っている優歌とすれば慣れたもので、流れるように言い間違えを訂正する。
訂正された茜は少し固まり、すぐに大きな声で誤魔化す。
「そ、そんなことより、これを使えばあの教師を肉バイブに出来るって事!!」
顔を赤くしながらそう言う茜を余所に優歌は小瓶を手に取ってまじまじと眺める。
中には白い錠剤が入っており、ラベルの横には年齢による服用数がしっかりと書かれていた。
―――二〇歳以上は三錠としっかり書いてあった。
だが、優歌は瓶から六錠も薬を出す。
実際問題、用量は守らねばならないのだが、このメスガキたちにはそんなことは関係ない。
欲求不満で理性よりも本能を優先させている者にとってそんなことは気にする事は無いのだ。
▼▼▼▼
俺は何か寒気を覚えながら三時間目と四時間目を終わらせた。
なんと表せばいいのだろうか。
恐怖と言うか、蛇に睨まれた蛙と言うか、本能的な危機察知と言うか・・・。
背中に冷たいモノを感じながら授業を進めることになった。
あの三人の眼も、エモノを見つめる野生の猛獣の眼みたいになっていて、嫌な予感しかしない。
後ろからいきなりクロロホルムを浸み込ませたハンカチで口を押えられても不思議ではないような気さえする。
いや、もしも彼女らの手にそれがあれば迷わずやってきそうな、そんな雰囲気がある。
今までの教師生活の中で一番鳥肌が立っている。
上でも言ったが、恐怖を感じている。
だからと言っても、それを言い訳に授業を中止できる訳もなく、通常通りに行うしかなかった。
そうして給食の時間になった。
いつも通り俺は給食を運び、食器に盛ろうとした。
だが、
「先生。今日は私たちが盛るので椅子に座って待っていてください♡」
と早川に言われた。
普段、変に偏りが出来ないように俺が持っているので、この申し出には驚いた。・・・というか、何か裏があるとしか思えない。
普通に警戒していると、暗視がオドオドしながら言う。
「い、いつも盛ってもらっているから、そ、そのお礼したくて・・・・・・」
「お礼? いや、普通に仕事だからそんなに気を使わなくても」
「そんなつまらない小言はい~い~か~ら、先生は座ってて」
反論をしようとした所で桃知に背中をグイグイと押されて自身の席まで追いやられてしまった。
視界の端では給食着を羽織った暗視が給食を皿の盛っていた。
真剣な顔でテキパキと偏りなく盛っt――――いや、ちょっと待て。
「暗視、一つだけかなり大盛になっているがそれは何だ?」
「へ、あ、あの・・・。せ、先生は大人でたくさん食べると思って・・・・・・」
「気持ちはありがたいが、お前らも成長期でしっかりと食べなきゃいけない時期だから大丈夫だよ」
俺がそう言うと、暗視はいそいいそと食材を均等に分けだした。
普段、俺がやっているように盛ってくれていてとても助かるのだが、少し手元が揺れて危なっかしいので、明日からはいつも通りにやろうと思う。
三人は流れるように盛った給食を運び、席に着く。
そして、俺の方へ同時に視線を向けて来た。
「それじゃ、食べるか」
「「「いただきまーす!!」」」
うぉっ!
普段から無口で大きな声を出すことのない暗視すら良い声で「いただきます」を言っただと・・・。
今日は槍でも降るんじゃないか?(超絶失礼)
俺は三人の気迫に少し押されながらも給食に手を付ける。
よく、給食に対して文句を言うモンスターペアレントとかが話題になったりするが、俺としては栄養バランスが整っていて口に入るなら問題がないと思っている。
味気がないだの豪勢じゃないだの色々な話を聞く。
教師が言う事では無いと理解しているが、文句があるなら食わなくていい。
栄養の高くバランスの整っているモノを食べられるというだけでも世界的に見れば幸運で恵まれた事だというのにそれを当然だと思って喚く人は飢えで倒れろ。
・・・・・・俺がどうしてここまで給食に対して文句を言う人に嫌悪のようなものを持っているのか簡単に説明すれば、以前赴任していた学校でお世話になった先輩が給食にケチを付けたモンペに追い詰められて去って行った事があるのだ。
つまり、その経験から普通に腹立たしいのだ。
そんな事を思い出しながら食べ進めるが、なんだか食べ辛い。
嫌いなものがあるという訳ではないのだが、なぜか三人からチラチラと見られているのだ。
複数の視線を感じながらの食事程箸の進まない食事は無いと思う。
俺は少し気持ち的に重い物を持ちながらも食事を終え、いつものように食器を片付けた。
次回がいつになるかは不明。